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東北大学AO入試Ⅱ期の対策。10学部290人を11月7日の筆記試験で絞り、法学部は筆記900点・理学部は200点

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東北大学のAO入試(総合型選抜)Ⅱ期を令和9年度の学生募集要項から整理しました。10学部290人の募集人員、学部別の筆記試験の時程と評価内容、700点から1,300点まで学部で違う配点、面接前に小作文がある3学部、工学部の大阪試験場、Ⅲ期との違いまで解説します。

東北大学のAO入試Ⅱ期は、10学部で290人を募集します。共通テストは課しません。

そして第1次選考は書類ではなく、11月7日の筆記試験です。学部によって2科目か3科目。3科目の学部は朝10時から夕方6時まで書きます。

配点は学部でまったく違います。法学部は1,300点満点で筆記が900点。理学部は300点満点で筆記が200点。面接の比重も、薬学部は500点中100点、農学部は800点中400点と差があります。

出願要件も共通です。調査書の学習成績概評がA段階であること。国際バカロレアなら総合成績30点以上(法学部は35点以上)。

「書類と面接の入試」ではありません。学力試験を通ってから、面接で決まる入試です。

この記事は、公開されている令和9年度AO入試Ⅱ期の学生募集要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず志望学部の最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・試験内容は年度によって変わります。Ⅲ期の令和9年度要項は11月下旬に公表予定です。 出典:東北大学 AO入試(総合型選抜)/令和9年度 AO入試Ⅱ期 学生募集要項(PDF)

Ⅱ期とⅢ期の違い

AO入試Ⅱ期 AO入試Ⅲ期
大学入学共通テスト 課さない 課す
実施学部 文・教育・法・理・医(医学科/保健学科)・歯・薬・工・農 全学部
選考 第1次=筆記試験(11月7日)/第2次=面接試験(11月28日) 共通テスト+個別の筆記試験・面接試験・書類審査
出願 10月13日〜16日正午(郵送必着) 共通テスト後
要項公表 8月下旬 11月下旬

Ⅱ期は年内に決着します。Ⅱ期に落ちてもⅢ期に出願でき、Ⅲ期に落ちても一般選抜が残ります。要項はⅢ期を「大学入学共通テスト、個別の筆記試験、面接試験や出願書類の審査等による選考」と説明しています。教科の勉強を止める理由はどこにもありません(総合型選抜と一般入試の両立)。

Ⅱ期・Ⅲ期いずれも「志望する学部の専門分野に強い関心を持ち、東北大学を第一志望とする人」を求めると要項に書かれています。出願要件にも「合格した場合には必ず入学することを確約できる者」が含まれます。

Ⅱ期の募集人員は10学部290人

学部 学科・系等 募集人員
文学部 人文社会学科 27人
教育学部 教育科学科 15人
法学部 法学科 24人
理学部 数学系9・物理系13・化学系5・地球科学系5・生物系6 38人
医学部 医学科 15人
医学部 保健学科(看護12・放射線技術科学4・検査技術科学4) 20人
歯学部 歯学科 6人
薬学部 創薬科学科・薬学科 4人
工学部 機械知能・航空27/電気情報物理39/化学・バイオ17/材料科学総合17/建築・社会環境18 118人
農学部 生物生産科学科・応用生物化学科 23人
合計 290人

工学部だけで118人。電気情報物理工学科の39人は単独の学科として最大です。理学部は系単位で募集し、物理系と地球科学系は2年次後期から所属学科が決まります。薬学部は3年次後期に創薬科学科(4年制)か薬学科(6年制)に配属されます。

全学部とも、合格者数が募集人員に満たない場合、その欠員分は一般選抜(前期日程)の募集人員に加えられます。

出願要件は全学部「学習成績概評A段階」

Ⅱ期の出願要件は、学部を問わず共通です。

  • 調査書の学習成績概評がA段階に属すること
  • 国際バカロレア資格で出願する場合は、総合成績30点以上(法学部は35点以上)
  • 志望学部での勉学を強く志望し、合格した場合には必ず入学することを確約できること

出願資格は、令和9年3月に卒業見込みの人(学校教育法施行規則の規定で令和8年4月以降に卒業した人を含む)。既卒者は原則として対象外です。

そのうえで「出願基準」として、学校長から高い評価を得ていることが求められます。文学部なら「文章に対する読解力(読む力)と表現力(書く力と話す力)の面で、卓越した能力を持つこと」、法学部なら「法的・政治的諸問題への関心を強く持ち、論理的思考力と英語能力を有する者」といった具合に、学部ごとに求める資質が書かれています。

第1次選考——11月7日の筆記試験

Ⅱ期の第1次選考は、書類選考ではなく筆記試験です。令和8年11月7日(土)、全学部が同じ日に実施します。

学部 筆記① 筆記② 筆記③
文学部 12:00〜13:00(英文読解) 14:30〜17:30(日本語長文の読解と要旨・自分の考え) —
教育学部 12:00〜13:00 14:30〜16:00 —
法学部 12:00〜13:00 14:30〜16:00 —
理学部 10:00〜(終了時刻は系による)
医学部 医学科 10:00〜11:20 13:30〜15:30 16:30〜18:30
医学部 保健学科 看護学専攻 10:00〜11:00 13:30〜15:30 16:30〜18:00
医学部 保健学科 放射線・検査 10:00〜11:20 13:30〜15:30 16:30〜18:00
歯学部 10:00〜11:20 13:30〜15:30 16:30〜18:00
薬学部 10:00〜11:20 13:30〜15:30 16:30〜18:00
工学部 10:00〜11:20 13:30〜15:30 16:30〜17:30
農学部 10:00〜11:20 13:30〜15:30 16:30〜18:00

文系3学部は午後から2科目。理系は朝10時から3科目で、医学科は18時30分まで続きます。文学部の筆記②は3時間あります。

学部ごとに何を測るか

要項の「選抜方法」に、筆記試験で評価するものが学部別に書かれています。

学部 筆記試験で評価するもの
文学部 ①英文の読解力 ②日本語による長文を読ませ、要旨をまとめさせたり、自分の考えを述べさせたりすることで読解力と表現力
教育学部 論理的思考力と英文読解力
法学部 論理的思考力と英文読解力
理学部 系別に実施。志願する系に関する関心度・知識、論理的思考力・理解力・文章表現力。地球科学系は地学の詳しい知識は問わず、科学的な思考ができるかを問う
医学部 医学科 理数系の基礎的理解度に加えて、医療系分野に深い関心を持ち高度な英文を読み解く能力、論理的かつ多面的な思考力、表現力、作文能力
医学部 保健学科 論理的かつ多面的な思考力、英文読解力、表現力に加えて、理数系の基礎的理解度
歯学部 歯学部の学修に適合する思考力や学力
薬学部 数理的思考力、自然科学分野の基礎的理解度と論理的思考力、英文読解力
工学部 英文読解力や作文能力、数理的思考力、物質などに関わる自然科学分野の基礎的理解度や論理的思考力
農学部 数理的思考力、自然科学分野の基礎的理解度と論理的思考力、英文読解力

10学部中9学部で「英文読解力」が明記されています。そして文学部・医学科・工学部には「作文能力」や「表現力」が入っています。理系でも書く力が問われる、ということです。

試験の詳細は「ウェブサイトに掲載する入学志願者への注意事項等」で知らされます。要項だけで完結しないので、出願後もサイトを確認してください。

配点は学部で700点から1,300点まで違う

第1次選考の筆記試験の得点は、第2次選考でも使われます(学部によっては換算されます)。出願書類の評価は面接点に含まれます。

学部 第1次 筆記 第2次 筆記(換算後) 第2次 面接 合計 面接の比率
文学部 400 400 300 700 43%
教育学部 400 400 200 600 33%
法学部 900 900 400 1,300 31%
理学部 200 200 100 300 33%
医学部 医学科 600 300 150 450 33%
医学部 保健学科 400 200 200 400 50%
歯学部 400 800 200 1,000 20%
薬学部 400 400 100 500 20%
工学部 300 300 300 600 50%
農学部 400 400 400 800 50%

読み方が3つあります。

1. 法学部の筆記900点は突出しています。第2次の面接400点を足しても、筆記が7割近くを占めます。

2. 歯学部と薬学部は面接が2割。筆記で決まる入試です。逆に保健学科・工学部・農学部は面接が半分あります。

3. 医学科は筆記600点が第2次で300点に圧縮されます。保健学科も400点が200点に。医学系は第1次の差を縮めてから面接で見る設計です。

第1次選考の得点は捨てられません。面接だけで逆転する入試ではなく、筆記の得点を持ったまま面接に進みます。

第2次選考——11月28日の面接、3学部は面接前に小作文

第1次選考の合格者だけが、令和8年11月28日(土)の面接試験に進みます。集合は学部により9:00〜10:00。

面接で見るものも学部ごとに書かれています。文学部は「話す力」、教育学部・法学部・理学部・薬学部・農学部などは「英語で話すための基礎的な能力」が評価項目に入っています。理学部の数学系・物理系・化学系・地球科学系は、面接の中で口頭試問を行います。

面接の前に小作文がある学部

要項に「面接試験では、実施前に小作文を課します」と明記されている学部が3つあります。

学部 小作文の扱い
医学部 医学科 面接の参考資料として用いる
医学部 保健学科 面接の参考資料として用いる
農学部 農学に関する話題で課す。小作文そのものは採点の対象にしない

採点されなくても、面接はその小作文をもとに進みます。書いた内容を口頭で説明できるように、という前提で書いてください。

医学科にはもう一つ仕組みがあります。科学分野の研究活動を主体的かつ継続的に行ってきた経験がある場合、面接の際にその成果や活動について発表の機会が与えられます。研究経験がある人は、発表できる形にまとめておく価値があります。

工学部は大阪でも受けられる

工学部の第2次選考は、出願時に東北大学試験場と大阪試験場のいずれかを選択します。北海道・東北・関東以外の志願者は大阪を選べますが、北海道・東北・関東の志願者は東北大学試験場になります。

大阪試験場の面接は、東北大学試験場の面接員とオンラインで行う「オンライン面接」です。仙台は9:30集合、大阪は9:50集合。指定された試験場以外では、いかなる理由があっても受験できません。

出願書類——志願者評価書と、鉛筆不可

出願書類には志願理由書、活動報告書(学部別の様式)、志願者評価書が含まれます。活動報告書は文・法・医学科・保健学科・歯・薬・工・農で様式が分かれています。

志願者評価書は推薦書ではなく評価書です。慶應SFCや慶應看護医療学部と同じ仕組み(慶應SFC AO入試、慶應看護医療学部AO入試)で、依頼相手はあなたの活動を具体的に語れる人を選んでください。依頼は早めに。

書式は「自筆(鉛筆書きは不可)又は文字入力して作成」。手書きでもパソコンでも可ですが、鉛筆は不可です。書き方は志望理由書の完全ガイド、活動報告書は自己PRの書き方と活動報告書に書くことがない人へを参照してください。書類のコピーは必ず取っておいてください。面接で書類の内容が問われます。

日程

日程
インターネット出願の事前登録 令和8年10月6日(火)10:00〜
出願受付 10月13日(火)〜16日(金)正午 郵送必着
第1次選考(筆記試験) 11月7日(土)
第2次選考(面接試験) 11月28日(土)
Ⅲ期の要項公表 11月下旬

出願受付は4日間で、最終日は正午必着です。郵送の日数を逆算してください。

どこから手をつけるか

志望学部の配点を見て、筆記と面接のどちらに寄せるかを決めてください。

法学部・歯学部・薬学部は筆記が7〜8割。筆記試験の準備が本体です。保健学科・工学部・農学部は面接が半分。書類と面接の準備を筆記と同じ重さでやる必要があります。

筆記試験は「英文を読んで、日本語で書く」練習が土台になります。

9学部で英文読解力が評価項目に入り、文学部・医学科・工学部は作文能力まで明記されています。英文課題文型の小論文で訳すのではなく要点を取る訓練を。書く型は小論文の完全ガイドと段落構成で。文学部の筆記②は3時間あるので、時間配分と構成メモで長時間の書き方を決めておいてください。

3科目の学部は、通し演習を一度はやってください。10時から18時(医学科は18時30分)まで。午前で消耗すると夕方が書けません。

小作文のある3学部は、面接と一体で準備を。

医学科・保健学科・農学部は面接前に書きます。農学部志望なら農学系の小論文を土台に、食と農業、環境と経済、生物多様性を押さえておいてください。医学系は医学部の総合型選抜・学校推薦型選抜と医学部系の小論文を参照してください。

面接は「英語で話すための基礎的な能力」が問われる学部が多いので、志望理由を英語でも一度言えるようにしておくと安心です。理学部の4系は口頭試問があるので口頭試問の対策も。土台は面接の頻出10問と書類と面接の一貫性です。

そして、教科の勉強は止めないでください。Ⅱ期に落ちればⅢ期(共通テストあり)、それも落ちれば一般選抜。Ⅱ期の筆記試験の準備は、そのまま両方の学力になります。出願実務は出願直前チェック17項目、要項の読み方は募集要項の読み方にまとめています。

まとめ

  • 東北大学のAO入試Ⅱ期は10学部290人。共通テストを課さず、年内に決着する
  • 出願要件は全学部で調査書の学習成績概評A段階(国際バカロレアは30点以上、法学部は35点以上)。専願
  • 第1次選考は11月7日の筆記試験。文系3学部は午後2科目、理系は朝10時から3科目
  • 筆記試験の評価項目に10学部中9学部で「英文読解力」、文学部・医学科・工学部には「作文能力」が明記されている
  • 配点は法学部1,300点(筆記900)から理学部300点(筆記200)まで学部で違う。歯学部・薬学部は面接が2割、保健学科・工学部・農学部は5割
  • 医学科は筆記600点が第2次で300点に圧縮される
  • 医学科・保健学科・農学部は面接の前に小作文を書く。農学部の小作文は採点されないが面接の材料になる
  • 医学科は科学分野の研究活動の経験があれば面接で発表の機会が与えられる
  • 工学部は大阪試験場(オンライン面接)を選べる。ただし北海道・東北・関東の志願者は仙台のみ
  • 出願書類に志願者評価書が含まれる。書式は自筆またはパソコン、鉛筆は不可
  • 出願は10月13日〜16日正午必着の4日間。第2次選考は11月28日
  • Ⅲ期は全学部で実施し、共通テストを課す。令和9年度要項は11月下旬公表

同じ東北の国立大学では弘前大学、岩手大学・宮城教育大学、秋田大学、山形大学、福島大学も扱っています。弘前大学は入学定員の3分の1を総合型選抜で募集し、共通テストを課さない総合型選抜Ⅰだけで270人の枠があります。東北の公立大学は宮城・秋田県立・岩手県立・福島県立医科にまとめました。

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