活動報告書に書くことがない人が、書けるようになる4つの掘り方
部活しかしていない、賞も役職もない。それでも活動報告書は埋まります。実績を作るのではなく、すでにある経験を評価される形に翻訳する手順を解説します。
「活動報告書に書くことがありません」という相談は、毎年もっとも多い相談のひとつです。
そして話を10分聞くと、ほぼ全員に書けることが見つかります。書くことがないのではなく、自分の経験を「活動」だと認識していないだけです。
なぜ「書くことがない」と感じるのか
多くの受験生が、活動報告書に書けるのは次のようなものだと思っています。
- 全国大会に出た
- 生徒会長をやった
- 留学した
- ボランティア団体を立ち上げた
これらは確かに書けます。しかし大学が知りたいのは、肩書きではなく中身です。全国大会に出た事実そのものには、何の情報もありません。そこで何を考えたかが書かれていなければ、評価のしようがないからです。
逆に言えば、肩書きがなくても中身があれば書けます。
掘り方1:役職ではなく「役割」を書く
部長でなくても、チームの中で果たしていた役割は必ずあります。
- 練習メニューを考えていた
- 後輩の相談を受けていた
- 揉めたときに間に入っていた
- 誰も記録していなかったデータを取っていた
これらはすべて活動です。「副部長」より「試合ごとに相手チームの傾向をメモしていた」のほうが強いのは、後者にはその人の思考が写るからです。
掘り方2:続けたことを書く
3年間続けたことは、それだけで書く価値があります。継続は、実績よりも人柄を伝えるからです。
ただし「3年間続けました」で終わらせないでください。書くべきは、続ける中で変わったことです。
1年生のときは言われた練習をこなしていた。2年の秋に故障して、練習を「見る側」に回った3か月で、上手い選手ほど無駄な動きが少ないことに気づいた。復帰後は自分の動画を撮って比べるようになった。
これは全国大会よりも読ませる文章です。
掘り方3:失敗を1つ入れる
活動報告書に失敗を書ける受験生は、毎年ほとんどいません。だからこそ残ります。
書き方には型があります。
| 段階 | 書く内容 |
|---|---|
| 1 | 何をやろうとして、どう失敗したか |
| 2 | 原因を自分なりにどう分析したか |
| 3 | その後、何を変えたか |
| 4 | 変えた結果どうなったか(うまくいかなくても可) |
重要なのは3と4です。失敗を書くだけでは自己申告の反省文にしかなりません。失敗のあとに行動が変わっていることが、成長の証拠になります。
掘り方4:学校の外を思い出す
活動報告書は、学校の活動を書く欄ではありません。次のようなものも立派に書けます。
- アルバイト(接客で何に気づいたか)
- 家庭での役割(祖父母の介護、きょうだいの世話)
- 個人的に続けている調べもの・制作
- 地域の行事の手伝い
とくにアルバイトは書かない受験生が多いのですが、社会と接触した経験として非常に強い材料です。クレームを受けた経験、売れる商品と売れない商品の違いに気づいた経験は、そのまま探究のテーマにもなります。
やってはいけないこと
今から実績を作ろうとしないでください。
出願直前に短期ボランティアに参加したり、資格を取ったりする受験生がいます。読み手は、活動の日付を見ています。出願の2か月前に始まった活動は、動機を疑われるだけです。
すでに持っているものを、評価される形に翻訳する。これが正しい方針です。
まとめ
- 肩書きではなく、果たしていた役割を書く
- 続けたことは、続ける中で変わったことまで書く
- 失敗を1つ入れる。行動が変わった証拠まで書く
- 学校の外の経験も活動である
- 直前に実績を作りにいかない