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総合型選抜と一般入試の両立。「専念」が一番危ない理由

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総合型選抜に挑むと決めた瞬間から、一般入試の勉強との時間配分が問題になります。専念のリスク、時期別の配分、不合格だった場合の切り替え方まで整理しました。

総合型選抜を受けると決めた生徒が、次に必ず直面する問題があります。

一般入試の勉強はどうするのか。

書類準備と面接対策には時間がかかります。教科の勉強を止めて総合型に懸けたくなる気持ちは分かります。しかし、指導の立場からはっきり言います。専念が一番危ない選択です。

専念が危ない3つの理由

理由1:合格発表が遅い

総合型選抜の合格発表は、多くの大学で11〜12月です。ここで不合格だった場合、共通テストや一般入試まで残り1〜3か月しかありません。夏から教科の勉強を止めていた受験生が、この期間で挽回するのは極めて困難です。

理由2:評定と基礎学力は総合型でも見られる

総合型選抜は「学力不問」ではありません。調査書の評定は出願要件や配点に入りますし、小論文は読解力と論理構成力——つまり国語の学力そのものです。近年は基礎学力を課す大学も増えています。教科の勉強を止めることは、総合型の対策としてもマイナスに働きます。

理由3:退路がないと面接で守りに入る

これは見落とされがちですが、実際に大きい要素です。「ここに落ちたら後がない」という状態の受験生は、面接で安全な答えに逃げます。併願準備という退路がある受験生のほうが、面接で正直に、大胆に話せます。

時期別の時間配分

現実的な配分の目安です。学校の授業・定期テストは含めず、自分で使える勉強時間の割合で示します。

時期 総合型の準備 教科の勉強
高3の4〜6月 2割(志望校研究・材料集め) 8割
7〜8月 5割(書類執筆の山場) 5割
9月(出願前後) 6割 4割
選考直前の2週間 8割(面接・小論文の仕上げ) 2割
選考後〜発表 0割 10割

ポイントは2つあります。

**書類の山場は夏休みに置く。**夏休みは1日の可処分時間が長いため、書類に5割割いても教科の絶対量を確保できます。学校が始まってから書類を書き始めると、両方が中途半端になります。

**選考が終わったら即切り替える。**発表を待つ間、そわそわして勉強が手につかない期間が一番もったいない。**合否はもう自分では動かせません。**試験が終わった翌日から一般モードに戻るのを、あらかじめ決めておいてください。

「本命の総合型」以外をどう組むか

併願の組み方は本人の状況次第ですが、考える軸は3つです。

  1. 専願条件の確認:本命が専願(合格したら入学確約)の場合、他の総合型・推薦との併願に制約が出ます。募集要項で必ず確認してください
  2. 書類の使い回しはできない前提で数を絞る:志望理由書は大学ごとに書き直しが必要です。総合型の出願数は、書類の質を保てる範囲——多くの場合2〜3校が現実的な上限です
  3. 一般入試の受験計画は総合型と独立に立てる:「総合型で受かるはずだから」と一般の出願校選びを後回しにしない。12月に慌てて考えることになります

不合格だった場合の切り替え方

先に決めておくべきことが2つあります。

気持ちの区切りの付け方。不合格の通知から48時間は落ち込んで構いません。ただし3日目の朝から机に戻る、のように期限を先に決めておくと、切り替えが実行できます。

総合型の準備は無駄にならないと知っておく。書類のために自分の経験を言語化した作業は、一般入試後の面接がある学部や、入学後の自己紹介・ガクチカで確実に活きます。小論文の練習は現代文の読解力に直結しています。「あの時間が無駄になった」という総括は事実に反するので、しないでください。

保護者の方へ

この記事の内容を、お子さんへの「勉強しなさい」の材料に使わないでください。

時間配分は本人が決めて初めて機能します。保護者にできるのは、専願条件と受験料・入学手続金の締切のような「事務の確認」を引き受けることです。事務負担が減るだけで、受験生の時間は目に見えて増えます。

まとめ

  • 専念は危ない。発表が遅く、学力は総合型でも見られ、退路のなさは面接に出る
  • 書類の山場は夏休みに置き、教科と5割ずつ
  • 選考が終わった翌日から一般モードに戻ると先に決めておく
  • 総合型の出願は書類の質を保てる2〜3校まで
  • 不合格時の区切りの付け方を、結果が出る前に決めておく

対策全体の地図は、総合型選抜の対策 完全ガイドにまとめています。

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