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法政大学 総合型選抜の対策。約20方式のうち6つは併願可、第二次選考は小論文60分+面接が標準

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法政大学の総合型選抜(自己推薦・公募推薦)約20方式を2027年度の入学試験要項と共通冊子から整理しました。方式別の出願期間・試験日・合格発表、専願と併願可の区別、人間環境学部20名・キャリアデザイン学部20名などの募集人員、小論文60分が標準の第二次選考、日本文学科の国語と地理学科の地理という例外、評定要件までを解説します。

法政大学の総合型選抜は、2027年度で約20方式あります。学部・学科ごとに名前が違い、「自己推薦」「公募推薦」「英語外部試験利用」「グローバル体験」「キャリア体験」「まちづくりチャレンジ」「分野優秀者」といった語が組み合わさっています。

ただし共通冊子のカレンダーを見ると、構造は単純です。試験日は11月8日・11月15日・11月29日の3つの波に分かれ、第二次選考の中身は「小論文60分+面接」が標準です。

見落としやすい事実がひとつ。高校生が出願できる方式のうち6つは専願ではありません。文学部地理学科、情報科学部、法学部国際政治学科の英語外部試験利用、現代福祉学部のまちづくりチャレンジ、GIS(グローバル教養学部)の2方式は、他大学と併願したまま出願できます。

募集人員は方式で大きく違います。国際文化学部のSA自己推薦は30名、人間環境学部と文学部日本文学科とキャリアデザイン学部のキャリア体験は各20名。文学部哲学科は3名。

この記事は、公開されている募集要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず志望学部・方式の最新の募集要項で確認してください。法政大学は方式ごとに要項が分かれています。日程・要件・試験内容は年度によって変わります。 出典:法政大学 入試要項・入試ガイド

2027年度の方式一覧——日程は3つの波、募集人員は3名から30名まで

共通冊子のカレンダーと各方式の入学試験要項から、高校生が出願できる方式を並べます。募集人員は要項で確認できたものだけ載せています。

学部・方式 募集人員 専願 出願 1次発表 試験日 合格発表
経営学部 グローバル体験公募推薦 — 専願 9/22〜10/2 10/29 11/8 11/17
現代福祉学部 グローバル体験公募推薦 — 専願 9/22〜10/2 10/29 11/8 11/17
現代福祉学部 福祉コミュニティ学科 まちづくりチャレンジ自己推薦 10名 併願可 9/22〜10/2 10/29 11/8 11/17
文学部 哲学科 自己推薦 3名 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
文学部 日本文学科 自己推薦 20名 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
文学部 英文学科 英語外部試験利用自己推薦 5名 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
文学部 地理学科 自己推薦 10名 併願可 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
国際文化学部 SA自己推薦 30名 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
国際文化学部 分野優秀者 10名 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
人間環境学部 自己推薦 20名 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
キャリアデザイン学部 キャリア体験自己推薦 20名 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
キャリアデザイン学部 商業学科公募推薦 — 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
キャリアデザイン学部 グローバル体験公募推薦 — 専願 9/29〜10/9 11/6 11/15 11/24
理工学部 公募推薦 — 専願 9/22〜10/2 11/20 11/29 12/8
スポーツ健康学部 自己推薦 — 専願含む 10/6〜16 11/20 11/29 12/8
法学部 国際政治学科 英語外部試験利用自己推薦 5名 併願可 9/29〜10/9 11/20 11/29 12/8
情報科学部 自己推薦 — 併願可 10/13〜23 11/20 11/29 12/8
GIS 自己推薦(春入学S基準) — 併願可 9/1〜10 書類のみ — 11/4
GIS 自己推薦(春入学A基準) — 併願可 10/6〜16 書類のみ — 12/15

出願はいずれも締切日消印有効です。1次選考は書類審査で、通過者だけが試験日に大学へ行きます。GIS(グローバル教養学部)は書類のみで決まります。

同じ11月15日の波に文学部・国際文化学部・人間環境学部・キャリアデザイン学部の10方式が集中しているので、専願の方式どうしは実質的に1つしか選べません。併願可の方式は日程が違えば重ねられます。

方式名の読み方——3つの軸で分解する

方式名が多く見えるのは、3つの軸を組み合わせて名前を付けているからです。分解すれば整理できます。

軸 種類
推薦の形 自己推薦(自分で推薦)/公募推薦(学校長の推薦が要る)
出願資格の種類 一般/英語外部試験利用/グローバル体験/キャリア体験/まちづくり/分野優秀者
募集単位 学部単位/学科単位

つまり「英語外部試験利用自己推薦入試」は、「英語資格で出願する、自分で推薦する入試」という意味です。「まちづくりチャレンジ自己推薦入試」は、「まちづくりの活動歴で出願する、自分で推薦する入試」。

名前が違っても、選考の骨格は共通していることが多い。そこを先に押さえてください。

第二次選考の中身——多くが「小論文60分+面接」

要項を横断して見ると、次のようになります。

学部・学科(方式) 第二次選考
文学部 哲学科(自己推薦) 小論文60分 + 面接
文学部 日本文学科(自己推薦) 筆記試験「国語」(古文・漢文・小論文を出題範囲に含む)+ 面接
文学部 地理学科(自己推薦) 筆記試験「地理」(地理総合・地理探究)+ 面接
人間環境学部(自己推薦) 小論文60分 + 英語60分 + 面接
現代福祉学部(まちづくりチャレンジ) 小論文60分 + 面接
キャリアデザイン学部(キャリア体験) 小論文60分 + 面接
スポーツ健康学部(自己推薦) スポーツ・健康領域に関する小論文 + 面接(理数系は理数系科目も評価)

小論文60分が標準装備です。そして注目すべき例外が3つあります。

例外1:日本文学科は「国語」の試験

要項の記載は「筆記試験『国語』」で、古文・漢文・小論文を出題範囲に含むとされています。

小論文だけの準備では足りません。古文・漢文の学習を続ける必要があります。一般選抜の国語の勉強がそのまま生きるということでもあります。

例外2:地理学科は「地理」の教科試験

要項の記載は「筆記試験『地理(地理総合、地理探究)』」。小論文ではありません。

そして出願資格も特徴的です。全体の学習成績の状況が4.0以上であることに加え、「地理探究」または「地学」のいずれかの学習成績の状況が4.5以上であることが求められます。しかも要項は「『地理総合』『地学基礎』は不可」と明記しています。

探究科目・専門科目の評定でなければならない。高2の科目選択で決まってしまうので、早めに確認してください。

なお地理学科の要項には、受験生への呼びかけとして「地図を眺めていると時間を忘れてしまう人、三度のメシより地理が大好きだ」という趣旨の一文があります。分野への熱意を明確に求めている入試です。

例外3:人間環境学部は英語もある

人間環境学部は小論文60分に加えて英語60分が課されます(要項によれば、特定の出願資格で出願する者は英語が免除される場合があります)。

時程は「小論文(60分)→休憩30分→英語(60分)→休憩60分→面接」。1日仕事です。

評定要件——学科でかなり違う

学部・学科 学習成績の状況
文学部 哲学科 全体 3.8以上
文学部 日本文学科 全体 3.8以上
文学部 地理学科 全体 4.0以上 かつ 「地理探究」または「地学」が4.5以上
人間環境学部 全体 3.5以上
スポーツ健康学部 理科(物理・化学)1科目以上が 4.0以上、または数学が4.0以上

人間環境学部の3.5が最も低く、地理学科の要件が最も厳しい。同じ大学の中でこれだけ幅があります。

スポーツ健康学部が理科または数学の評定を求めているのは見落としやすい点です。要項は「『**基礎』だけの履修であっても基準に達していれば可」という趣旨の説明も添えていますが、必ず要項本文で確認してください。

小論文60分の対策

多くの方式で共通する「小論文60分」への備え方です。

60分は短い

構成を考える時間を先に決めておかないと書き切れません。目安を示します。

配分 やること
5〜10分 設問と課題文を読む。線の引き方
5〜8分 構成メモを組む。ここを飛ばさない
35分 書く
7〜10分 見直し。誤字と主述のねじれを潰す

形式(課題文型かテーマ型か、字数)は要項に書かれていないことが多いので、どちらでも書ける状態にしておいてください。土台は小論文の完全ガイド、形式別は課題文型の手順とテーマ型、資料・グラフ型です。

学部別のテーマの方向

学部・方式 土台にする記事とテーマ
文学部 哲学科 文学部系/教養とは何か・言語と思考・死生観・生命倫理
人間環境学部 環境と経済・気候変動への適応・生物多様性と開発・エネルギー
現代福祉学部(まちづくり) 福祉系/都市と地方・地方自治・孤独と孤立・住まいと都市
キャリアデザイン学部 働き方と労働・教育格差・生涯学習と教養
スポーツ健康学部 スポーツ・健康系/スポーツと健康・部活動・予防医療

まちづくりチャレンジとキャリア体験は、出願資格そのものが活動歴です。小論文でも、自分の活動を論点に接続できるかが問われます。体験談で終わらせない書き方は社会学系の小論文対策の「個人の問題を構造に接続する」を参照してください。

面接——書類の中身が問われる

要項によれば、面接では出願時に提出した書類の審査の評価も含めて評価されます。人間環境学部の要項は「自己PR、受験生の本学部への適性などについての質疑応答」と書いています。

出願書類のコピーは必ず取っておいてください。準備は面接の頻出10問を土台に、書類と面接の一貫性を確認してください。

志望理由書の書き方は志望理由書の完全ガイド、活動の書き方は自己PRの書き方と活動報告書に書くことがない人へにまとめています。

自分に合う方式の選び方

方式が多いことは、裏を返せば入口が多いということです。手持ちの材料から逆算してください。

手持ちの材料 検討する方式
英語資格がある 英語外部試験利用自己推薦(法学部国際政治学科、文学部英文学科)
海外経験・留学がある グローバル体験公募推薦(経営・キャリアデザイン・現代福祉)、SA自己推薦(国際文化学部)
地域活動・まちづくりの活動歴がある まちづくりチャレンジ自己推薦(現代福祉学部)
職業体験・インターン・働いた経験がある キャリア体験自己推薦(キャリアデザイン学部)
特定分野で実績がある 分野優秀者入学試験(国際文化学部)
評定と学力で勝負したい 自己推薦入試(文学部各学科、人間環境学部、スポーツ健康学部、情報科学部)
学校長の推薦が得られる 公募推薦(理工学部など)

同じ大学でも、出願する方式で必要な準備がまったく変わります。まず要項の一覧を見て、自分が満たせる出願資格を絞り込んでください。

準備の順番

時期 やること
高1〜高2 評定を維持する。地理学科志望は「地理探究」の履修が必須
高1〜高2 まちづくり・キャリア体験で出願するなら、活動を始めて続ける
高2〜高3春 英語外部試験利用で出願するなら、資格を取る
高3 春 方式を1つに絞る。要項を入手して出願資格を1行ずつ確認
高3 6〜8月 志望理由書などの出願書類。小論文の演習を開始
高3 8〜10月 60分で書き切る演習。日本文学科は古文・漢文も、地理学科は地理探究も
高3 10〜11月 出願→第一次選考→第二次選考

第二次選考は11月上旬〜中旬で、方式により日が違います。一般選抜の準備は止めないでください(総合型選抜と一般入試の両立)。日本文学科の国語や地理学科の地理は、一般選抜の勉強がそのまま生きます。

出願実務の落とし穴は出願直前チェック17項目、要項の読み方は募集要項の読み方にまとめています。

まとめ

  • 方式名は多いが、「推薦の形×出願資格の種類×募集単位」の組み合わせで整理できる
  • 第二次選考は多くの方式で小論文60分+面接が標準
  • 日本文学科は筆記が「国語」(古文・漢文・小論文を含む)。小論文だけの準備では足りない
  • 地理学科は筆記が「地理」の教科試験。評定も「地理探究」または「地学」が4.5以上必要で、「地理総合」「地学基礎」は不可
  • 人間環境学部は小論文60分に加えて英語60分がある
  • 評定要件は学科で幅がある(人間環境学部3.5〜地理学科の科目別4.5)
  • スポーツ健康学部は理科または数学の評定が問われる
  • 方式が多いことは入口が多いということ。手持ちの材料から逆算して選ぶ
  • 志望学部・方式の最新の募集要項で必ず確認する

学科ごとに試験が割れるという点では学習院大学 総合型選抜・公募推薦も同じ構造です。学習院は要項に「小論文の準備のために」という章まで置いています。

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