課題文型小論文の解き方。読む前に決めておく4つの手順
課題文型の小論文で時間が足りなくなるのは、読み終えてから考え始めているからです。読む前に決めておくべきことと、60分の時間配分を具体的に示します。
課題文型の小論文で「時間が足りなかった」という感想が出るとき、原因はほぼ1つに絞られます。
課題文を読み終えてから、何を書くか考え始めていることです。
読解と構想を直列でやると、どれだけ速く読んでも間に合いません。手順を先に決めておけば、読みながら構想が進みます。
手順1:設問を先に読む(2分)
課題文より先に設問を読みます。当たり前に思えますが、実際の答案を見ていると、設問を最後に読んでいるとしか思えないものが多くあります。
設問で確認するのは3つです。
| 確認事項 | 見るポイント |
|---|---|
| 要約の有無 | 「要約せよ」があるなら、読み方が変わる |
| 問われ方 | 「あなたの考え」か「筆者の主張への意見」か |
| 字数 | 400字と800字では構成が別物になる |
とくに2番目が重要です。**「あなたの考えを述べよ」は自由作文ではありません。**課題文の論点に対して答える必要があります。
手順2:課題文は「対立軸」を探して読む(15分)
課題文型の出題で、意見が1つしかない文章はまず出ません。必ず何かと何かが対立しています。
読みながら、次を鉛筆で囲みます。
- しかし・だが・むしろ … 対立の合図
- つまり・すなわち … 筆者の主張の言い直し
- たしかに〜だが … 譲歩。ここに反論の材料がある
読み終えた時点で、「Aに対してB」という形の一文が作れていれば成功です。
効率を重視する立場に対して、筆者は非効率の中にこそ学びがあると考えている。
この一文が作れないうちに書き始めると、途中で必ず迷子になります。
手順3:立場を決めてから、構成をメモする(8分)
いきなり書き始めないでください。8分のメモが、後半の30分を救います。
800字の場合の型です。
| 段落 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 第1段落 | 課題文の論点整理+自分の立場表明 | 150字 |
| 第2段落 | 理由。なぜその立場を取るのか | 250字 |
| 第3段落 | 具体例。理由を支える事実 | 250字 |
| 第4段落 | 反論への応答+結論 | 150字 |
第4段落を最初から予定に入れておくのがコツです。ここを書ける答案は多くありません。
手順4:書く(30分)+見直す(5分)
見直しの5分では、内容を直さないでください。直すべきなのは次だけです。
- 誤字脱字
- 主語と述語のねじれ
- 「〜だと思う」の連発(1回に減らす)
- 指定字数の8割を超えているか
内容に手を入れ始めると、消しゴムで消した部分を書き直す時間が足りなくなります。
60分の配分まとめ
設問 2分 → 読解 15分 → 構成 8分 → 執筆 30分 → 見直し 5分
執筆に30分しか使わないことに驚くかもしれません。しかし、構成が決まっていれば800字は30分で書けます。書けないのは、構成が決まっていないからです。
よくある失敗
課題文の要約が長すぎる
第1段落が300字を超えている答案をよく見ます。要約を求められていない限り、課題文の紹介は最小限で構いません。読み手は課題文を知っています。
具体例が「たとえば〜など」で終わる
たとえば、環境問題や少子高齢化などが挙げられる。
これは具体例ではなく、単語の列挙です。具体例は1つに絞って、掘り下げるのが原則です。3つ挙げて全部浅いより、1つで深いほうが評価されます。
反論を書いて、そのまま終わる
第4段落で反論に触れたあと、応答せずに終わる答案があります。反論を書く目的は、それでも自分の立場が成り立つと示すことです。触れるだけなら書かないほうがましです。
まとめ
- 設問を先に読む
- 対立軸を探しながら読む
- 「Aに対してB」の一文が作れてから書き始める
- 構成メモに8分使う
- 見直しでは内容を直さない