学習院大学 総合型選抜・公募推薦の対策。文学部は6学科すべてで小論文、しかも時間が全部違う
学習院大学の総合型選抜(AO)3学部と学校推薦型選抜(公募制)6学部を、令和9(2027)年度の募集要項に沿って整理しました。学科ごとに30分から120分まで割れる小論文、要項が書いている「小論文の準備のために」、2回に分かれる検定料までを解説します。
学習院大学は、GMARCHの中でいちばん情報が出てこない大学かもしれません。
理由は募集の形にあります。総合型選抜(AO)は3学部だけ、学校推薦型選抜(公募制)は6学部で、しかも募集人員の多くが「若干名」。派手な入試名も付いていません。
ただ、要項を開くと中身は濃い。文学部の公募推薦は6学科すべてで小論文があり、試験時間が30分から120分までバラバラです。しかも要項に「小論文の準備のために」という章がある。大学が自分で対策法を書いている、珍しいタイプです。
この記事は、公開されている令和9(2027)年度の募集要項の記載をもとに構造を整理したものです。
必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・試験時間は年度によって変わります。学習院は「入試制度の変更点」ページで要項を随時修正しており、実際に2026年8月1日に理学部の試験時間が更新されています。この記事は考え方を示すもので、要項の代わりにはなりません。 出典:学習院大学 総合型選抜(AO)/学習院大学 学校推薦型選抜(公募制)/文学部 公募制 募集要項(PDF)/国際社会科学部 総合型選抜(AO)募集要項(PDF)
まず全体像——2つの制度が、別の学部で走っている
| 制度 | 実施学部 | 専願か |
|---|---|---|
| 総合型選抜(AO) | 文学部 哲学科/国際社会科学部/国際文化交流学部 英語コミュニケーション学科 | 併願可(学習院内の他区分とも、試験日が違えば併願可) |
| 学校推薦型選抜(公募制) | 法学部 政治学科/経済学部/文学部(6学科)/理学部(4学科)/国際社会科学部/国際文化交流学部 | 専願(学習院内の推薦型どうしの併願は不可) |
いちばん大事な違いはここです。AOは専願ではありません。要項には「本学の総合型選抜内での他の試験区分や複数学科との併願が可能です」とあり、他大学との併願を禁じる記述もありません。一方、公募制は全学部が第一志望・入学確約が条件です。
もう1つ。法学部は「政治学科」だけで、法学科では公募制を実施していません。学習院を法学科で年内に受ける道は、公募制にはないということです。
総合型選抜(AO)——3学部が、まったく違う試験をする
文学部 哲学科——「専門知識」と「英文読解」を60分ずつ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集人員 | 哲学・思想史系 3名程度/美術史系 3名程度 |
| 出願資格 | 高校卒業(見込み)等。評定の条件なし・英語資格も不要 |
| 出願期間 | 2026年10月19日(月)〜10月23日(金)<郵送・必着> |
| 選考日 | 2026年11月21日(土) |
| 合格発表 | 2026年12月4日(金)10:00 |
試験がこの入試の特徴です。
| 科目 | 時間 | 内容 |
|---|---|---|
| 専門知識 | 9:30〜10:30(60分) | 専門的な用語や事柄について問う |
| 英文読解 | 11:00〜12:00(60分) | 専門的な英語文献の一部を読ませる。辞書の持ち込み不可 |
| 面接 | 13:30〜 | 10分程度 |
出題範囲が要項に明記されています。
・哲学・思想史系:高等学校学習指導要領の範囲を基礎とし、西洋哲学史・東洋思想史・日本思想史の専門的理解を問う。教科書範囲を超える発展的内容を含む。 ・美術史系:高等学校学習指導要領の範囲を基礎とし、西洋美術史・日本美術史の専門的理解を問う。教科書範囲を超える発展的内容を含む。
「教科書範囲を超える」と大学が書いています。これは小論文入試ではありません。高校の倫理や美術の教科書を土台に、自分で本を読み進めた人を採る入試です。
評定も英語資格も要らないかわりに、独学の蓄積そのものが試験科目になっていると考えてください。
国際社会科学部——二段階選抜。英語で90分書く
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集人員 | 20名 |
| 出願資格 | 高校卒業(見込み)等+指定する外部の英語資格・検定試験(4技能) |
| 出願期間 | 2026年10月19日(月)〜10月23日(金) |
| 第1次選考 | 書類選考(検定料15,000円) |
| 第1次合格発表 | 2026年11月24日(火)10:00 |
| 最終選考 | 2026年12月5日(土)(検定料20,000円) |
| 最終合格発表 | 2026年12月11日(金)10:00 |
検定料が2回に分かれます。第1次が15,000円、第1次を通ったら最終選考の20,000円を別途振り込む。しかも最終選考の振込は銀行の窓口扱いのみで、ATM・ネットバンキング・ゆうちょは使えません。12月1日の期限を過ぎると受験資格を失います。
英語資格の基準はこうです。
| 試験 | 基準 |
|---|---|
| GTEC | 1220点以上(4技能オフィシャルスコアに限る) |
| 実用英語技能検定 | 準1級以上合格かつCSEスコア2304点以上 |
| TOEFL iBT | 62点以上(2026年1月20日以前の受験)/3.5点以上(2026年1月21日以降) |
| IELTS | Overall Band Score 5.5以上 |
| TEAP | 310点以上(4技能合計・同一試験日) |
| TEAP CBT | 550点以上 |
| ケンブリッジ英語検定 | 162点以上 |
| TOEIC L&R + S&W | 910点以上 |
英検は「準1級合格」だけでは足りず、CSEスコア2304点も必要です。ここは見落としやすいところ。
第1次選考は書類だけで、提出物は2種類あります。
① 志望理由書(日本語20〜25行)
特に履修したい本学部の教員が担当している社会科学科目(大学案内や本学部ホームページ、シラバスを参照すること)を具体的に挙げながら、大学での学びをキャリア(進路)にどのようにつなげる考えであるかを、20行以上25行以下で記載してください。
シラバスを見ろ、と要項が指示しています。「国際的な学びに興味があります」では、この指示に答えていません。科目名を挙げ、その科目が自分の進路にどうつながるかまで書く——構造が決まっている書類です(志望理由書 完全ガイド)。
② 大学4年間の計画表
大学4年間の学修(力を入れたい分野や科目など)と、海外研修(期間や国・地域・学校名など)の計画を、図や文章で自由に示してください。
様式が「自由」なので、レイアウトから自分で設計します。時系列の表にする、4年分を横軸に置く、履修と研修を2レーンに分ける——どれでも構いませんが、読み手が3秒で全体像をつかめるかが実質的な採点基準になります。
そして両方の書類に、同じ注意書きが付いています。
生成AIによって生成されたものを受験生独自の成果物とは一切みなしません。生成AIを使用して作成したものであることが判明した場合は、不正行為とみなして受験は認めません。
最終選考は筆記と口頭試問です。
| 科目 | 時間 | 内容 |
|---|---|---|
| 筆記試験/英語 | 10:10〜11:40(90分) | 英語で出題、英語又は日本語で解答。国際社会に関する英語の長文を読ませ、英語の読解力、英語と日本語の論理的思考力、国際社会に関する知識を確認 |
| 口頭試問/英語と日本語 | 13:00〜18:00の間で10〜15分 | 英語によるコミュニケーション能力、自己紹介や将来像。国際社会の課題について日本語で説明を求める |
解答言語を選べます。英語で書いても日本語で書いてもよい。ただし評価項目に「英語と日本語の論理的思考力」と書かれている以上、どちらの言語でも筋の通った文章が書けることが前提です。英語で書いた課題文を日本語で論じる練習は英文課題文の小論文にまとめています。
口頭試問も英語と日本語の両方を使います。国際社会の課題を日本語で説明させる、と明記されているので、時事を日本語で語れる状態にしておく必要があります(口頭試問の対策)。
国際文化交流学部 英語コミュニケーション学科——戸山キャンパスで受ける
2026年4月に誕生した新しい学部です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集人員 | 若干名 |
| 出願資格 | 日本国籍を有する者又は日本に永住する外国人で、外部の英語資格・検定試験の基準を満たす者 |
| 出願期間 | 2026年10月19日(月)〜10月23日(金) |
| 選考日 | 2026年11月29日(日) 集合10:40 |
| 合格発表 | 2026年12月16日(水)10:00 |
| 試験科目 | 小論文(英語・日本語)11:00〜12:00(60分)/口頭試問(英語・日本語、個人または集団)13:00〜 |
小論文の評価観点は「文化や社会についての関心、文章の理解、思考力、表現力」。口頭試問は「志願者にとっての本学部における学びの意義の説明などを求め」るものです。
そして会場に注意書きが付いています。
試験会場:学習院大学(戸山キャンパス)※目白キャンパスではありませんのでご注意ください。
戸山キャンパスは東京メトロ副都心線「西早稲田」駅から徒歩1分。目白とは別の場所です。当日の朝に気づくと間に合いません。
学校推薦型選抜(公募制)——6学部、全部が別の試験
こちらは全学部が専願です。まず一覧にします。
| 学部・学科 | 募集人員 | 評定 | 試験日 | 試験内容 |
|---|---|---|---|---|
| 法学部 政治学科(法学科は実施なし) | 5名 | 3.8以上+英語外部検定 | 12月5日(土) | 一次=書類/最終=英語60分・論述60分+面接 |
| 経済学部 経済学科・経営学科 | 若干名 | 3.8以上+数学の条件+英語外部検定 | 12月5日(土) | 一次=書類/最終=小論文90分+面接10〜15分 |
| 文学部 6学科 | 各若干名 | 3.8以上 | 11月14日(土)・15日(日) | 小論文+面接(学科ごとに時間が違う) |
| 理学部 4学科 | 各若干名 | — | 11月29日(日) | 一次=書類/最終=学科別の筆記+面接 |
| 国際社会科学部 | 若干名 | — | 12月5日(土) | 一次=書類/最終=英語筆記90分+口頭試問 |
| 国際文化交流学部 日本文化学科/国際コミュニケーション学科 | 各10名 | 3.5以上 | 11月28日(土) | 小論文60分(600〜800字)+口頭試問 |
募集人員が二桁あるのは国際文化交流学部だけ(各10名)です。ここが公募制でいちばん枠が大きい。
法学部と経済学部は、AOと同じように一次(書類)と最終の二段階で、検定料も15,000円+20,000円に分かれます。
文学部——6学科すべてで小論文。時間が30分から120分まで
ここが学習院でいちばん独特です。
| 学科 | 小論文 | 面接 | 実施日 |
|---|---|---|---|
| 哲学科 | 90分(13:00〜14:30) | あり | 11月15日(日) |
| 史学科 | 小論文1(30分)+小論文2(60分)(13:00〜14:30、間に休憩なし) | あり | 11月15日(日) |
| 英語英米文化学科 | 90分(13:00〜14:30) | 15:00〜 | 11月14日(土) |
| ドイツ語圏文化学科 | 90分(13:00〜14:30) | あり | 11月15日(日) |
| フランス語圏文化学科 | 120分(13:00〜15:00) | あり | 11月15日(日) |
| 教育学科 | 60分(13:00〜14:00) | 集団面接80分(14:25〜15:45)+個人面接(16:00〜) | 11月14日(土) |
同じ学部の同じ入試で、30分・60分・90分・120分が同居しています。志望学科が決まっていないと、練習の設計ができません。
課題の出し方も学科で違います。
- 哲学科・ドイツ語圏文化学科・フランス語圏文化学科・教育学科:当日与えられる課題で書く(日本語)
- 史学科:当日与えられる課題で小論文1・小論文2を書く(日本語)
- 英語英米文化学科:当日与えられる英語の文章を読んで、それに関して書く(日本語)
英語英米文化学科だけ、英語で読んで日本語で書く形式です。
史学科の「小論文1(30分)+小論文2(60分)、休憩なし」は、集中の切り替えが要ります。30分でひとつ書き終え、そのまま60分の別問題に入る。短いほうを速く終える練習を本番の形でやっておいてください(小論文の時間配分)。
教育学科は集団面接80分が入ります。要項の説明はこうです。
数名ずつのグループで、与えられた課題についてディスカッションを行い、その後、決められた時間内でディスカッションの内容についてプレゼンテーションをしてもらいます。(中略)なお、ディスカッションの課題は、教育現場や子どもに関わるものです。
課題の分野が公開されています。グループディスカッションの対策と教育学部の小論文を合わせて準備してください。
出願書類は志望理由書1,200字程度。これは小論文と同じ分量です。時間をかけて書くべき書類だと考えてください。
要項が「小論文の準備のために」を書いている
学習院文学部の要項には、末尾に□11 小論文の準備のためにと□12 教育学科 内容と準備という章があります。ここまで書く大学は多くありません。この2ページが、事実上の公式対策本です。
ドイツ語圏文化学科
当日与えられる文章は、一般選抜(国語)の長文読解程度の長さの文章(日本語)です。内容的には、専門知識を必要としない一般的なものです。小論文で重視されるのは以下の点です。 ―与えられる文章の趣旨を要約できること。 ―著者の視点を踏まえたうえで、自分の意見との相違ないし同意点を区別しながら、自分なりの観点を述べることができること。 ―論旨が明確で、筋道の通った文章が書けること。 なお、ドイツ語圏又はドイツ語についての専門的な知識は問われません。
そして準備法まで書かれています。
準備としては、現代社会について広い問題意識を持ち、自分の意見を明確に表現する文章力をつけておくのがよいでしょう。そのためには、新聞記事や本を日頃からなるべく多く読んでおくこと、そして分からない用語があればその都度調べながら読むという習慣をつけておくことが重要です。
「趣旨を要約 → 著者の視点を踏まえる → 同意点と相違点を区別する → 自分の観点を述べる」。これはそのまま答案の設計図です(課題文の要約、反論を想定して書く)。
フランス語圏文化学科
出された日本語の課題について、2時間の制限時間のなかで小論文を書いてもらいます。課題文は専門知識を必要としない一般的なもので、長いものではありません。この小論文は読解力を問うものではなく、与えられた課題に対して自分なりに深く考えているかどうかを問うものだからです。
これは重要な情報です。120分あるのに課題文は短い。つまり読む時間ではなく、考える時間として120分が用意されているということ。読解型の練習だけをしていると、時間が余って手が止まります。
重視される点も3つ挙がっています。
―課題の内容を踏まえて、具体的な例を挙げながら論が展開されていること ―議論の筋道が通っており、明快な日本語で表現されていること ―独りよがりの論にならず、他人を納得させるだけの説得力を持っていること
さらに、
受験生がこれまでの人生のなかでどのような知識や教養を身につけてきたか、どれだけの精神の柔軟さや関心の広さを備えているか、という点も評価することにしています。
フランスと関係なくてよいとも明記されています。読書や芸術鑑賞の蓄積が、そのまま点になる設計です(具体例の入れ方、教養をどう答案に使うか)。
教育学科
【内容】当日与えられる課題の文章(図表を含む場合もある)をよく読み取ったうえで、課題に対して各自の考えを論理的に明確に記述することを求めます。文章の構成力や語彙力も総合的に評価します。
図表が入る可能性が明記されているので、グラフ・資料の読み取りも練習範囲に入ります。
個人面接についてはこうです。
1人10分程度。本学科を志望する理由や目指す教員像等に関する質問への回答を基に、本学科での勉学への適性を判断します。
理学部——学科ごとに、まったく別の筆記
理学部の公募制は、評定の条件がありません。そのかわり推薦者の条件が独特です。
学校長若しくは担任又は物理学科・化学科・生命科学科志願者は理科の担当教員、数学科志願者は数学の担当教員のいずれかの推薦を受けられる者
教科担当の先生が推薦できます。校長推薦を取りに行く必要がない、という点で出願のハードルが下がります。
最終選考の内容は学科別です。
| 学科 | 筆記試験 | 面接 |
|---|---|---|
| 物理学科 | 物理・数学 | 物理学科教員による |
| 化学科 | 化学(60分) | 化学科教員による |
| 数学科 | 数学(90分) | 数学科教員による |
| 生命科学科 | 生物(60分) | 生命科学科教員による |
小論文ではなく、教科の筆記試験です。理系の年内入試で小論文を想定して準備すると、方向を間違えます。
そして、ここが学習院を調べるうえでいちばん大事な教訓になります。物理学科の試験時間は、要項公開後に修正されました。
2026年8月1日に、赤字箇所(6ページ)を更新しました。 5.最終選考内容: 修正前:物理学科 筆記試験/物理・数学(120分) 修正後:物理学科 筆記試験/物理・数学(30分程度)
120分が30分程度に変わっています。4分の1です。準備の設計が根本から変わる修正で、これを見落としたまま本番に行くと、時間感覚が完全にずれます。
学習院は各要項の冒頭にこう書いています。
本要項の記載内容は変更となる場合があります。最新の情報は本学入試情報ホームページに掲載する「入試制度の変更点」にてお知らせしますので、必ず出願前(入学検定料納付前)及び受験前にご確認ください。 ※「入試制度の変更点」の確認漏れ、見落とし・見間違い等を理由とした特別対応は一切行いませんのでご注意ください。
要項をダウンロードした日で止めない。出願前と受験前の2回、変更点ページを見る。これは学習院に限らず全大学に効く習慣です(募集要項の読み方)。
国際文化交流学部——公募制でいちばん枠が大きい
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集人員 | 日本文化学科 10名/国際コミュニケーション学科 10名 |
| 出願資格 | 第一志望・入学確約/カリキュラムを理解し志望理由が明確/全体の学習成績の状況3.5以上 |
| 出願期間 | 2026年11月1日(日)〜11月5日(木)<必着> |
| 選考日 | 2026年11月28日(土) 集合11:10 |
| 合格発表 | 2026年12月16日(水)10:00 |
| 試験科目 | 小論文(日本語・600字以上800字以内)11:30〜12:30/口頭試問(日本語)13:30〜 |
| 会場 | 戸山キャンパス(目白ではない) |
評定3.5は、他学部の3.8より1段階低い設定です。出願書類は志望理由書1,200字程度。
要項の趣旨にはこう書かれています。
学力試験のみによっては評価しがたい資質・能力を主に調査書や志望理由書等の資料によって判断するとともに、小論文や口頭試問によって学科の特質への適応性を判定し
そして「1校あたりの推薦人数は制限しません」。校内での枠取り合戦がない入試です。
学習院を受けるなら、先に決めるべき3つのこと
1. AOと公募制、どちらの入口か
この2つは、条件がまったく違います。
| 総合型選抜(AO) | 学校推薦型選抜(公募制) | |
|---|---|---|
| 専願 | 不要(併願可) | 必要 |
| 学校長の推薦 | 不要 | 必要(理学部は教科担当教員でも可) |
| 評定 | 文学部哲学科は条件なし | 3.5〜3.8以上(理学部は条件なし) |
| 英語資格 | 国際社会科学部・国際文化交流学部は必須 | 法・経済・国際社会科学部は必須 |
評定が足りないが第一志望ではないなら、文学部哲学科のAOが唯一の受け皿になります。逆に評定3.8があり学習院が第一志望なら、公募制のほうが枠が広い。
自分がどちらに当てはまるかで、9月以降にやることが変わります(評定が低くても出せる総合型、総合型と一般の併願戦略)。
2. 志望学科を、10月までに1つに絞る
学習院の小論文は、学科ごとに時間も形式も違います。
- 30分+60分の2本立て(史学科)
- 英語を読んで日本語で書く(英語英米文化学科)
- 課題文は短く、120分は考える時間(フランス語圏文化学科)
- 図表が入りうる60分+集団面接80分(教育学科)
「文学部の小論文対策」という単位は存在しません。学科を決めてから、その学科の時間で練習する。これが唯一の準備法です。
なお公募制は「出願は1試験区分の1学科のみ」(国際社会科学部・国際文化交流学部の要項に明記)。学科をまたいだ保険はかけられません。
3. 出願書類の締切が、Web登録と郵送でずれている
学習院の要項がくり返し警告している点です。
Web出願登録及び第1次選考入学検定料納付期限は、出願期間最終日の前日10月22日(木)15:00に締め切りとなります。下記の出願期間(10月23日(金)まで)とは異なりますので、十分ご注意ください。
Web登録と検定料の期限は、書類提出期限の1日前の15時です。「23日まで」と覚えていると、22日15時で締め切られます。
さらに、調査書の成績欄に空白の期間がある人(留学・休学・留年・編入学など)は、出願資格事前審査を受ける必要があります。
| 制度 | 事前審査期間 |
|---|---|
| 総合型選抜(AO) | 2026年9月28日(月)〜10月5日(月) |
| 学校推薦型選抜(公募制) | 2026年10月2日(金)〜10月9日(金) |
しかも回答までに1〜3週間かかると書かれています。該当しそうなら、夏のうちにアドミッションセンターへ連絡してください(出願直前チェックリスト)。
学習院の小論文を、どう練習するか
要項が示している評価観点を並べると、学部が違っても3つに収束します。
① 課題文の趣旨を、自分の言葉で要約できる
ドイツ語圏文化学科が明示していますが、他学科も「与えられた課題や資料の内容を正確に読み取ったうえで」(経済学部)「文章の理解」(国際文化交流学部)と書いています。まず要約(課題文の要約)。
② 著者の視点と自分の意見を、区別して書く
著者の視点を踏まえたうえで、自分の意見との相違ないし同意点を区別しながら、自分なりの観点を述べる
これは「賛成/反対」の二択ではありません。どこまで同意し、どこから違うのかを線引きする書き方です。全面賛成でも全面反対でもない答案のほうが、この観点では強くなります。
③ 具体例で、他人を納得させる
独りよがりの論にならず、他人を納得させるだけの説得力を持っていること(フランス語圏文化学科)
説得力の実体は、多くの場合「具体例が1つ入っているか」です。抽象論だけの答案は、読み手の中で像を結びません。
そして経済学部の観点も同じ方向です。
与えられた課題や資料の内容を正確に読み取ったうえで、考えをまとめ、的確に発信することができる論理的思考能力と表現能力を評価し
法学部政治学科の論述問題は、もう一段踏み込んでいます。
与えられた課題や資料の内容を正確に把握し、社会の諸現象に関して多面的・批判的に分析できる能力に加え、日本語で的確に発信する(能力)
「多面的・批判的」が入っているのは法学部だけです。1つの立場を主張して終わるのではなく、別の立場から見るとどう見えるかを1段落入れる設計が要ります(反論を想定して書く、法学部の小論文)。
なお法学部の最終選考は英語60分+論述60分の2科目。英語問題は「与えられた英文資料について、その内容を正確に把握する読解力と、関連する問いに対して的確に日本語で発信することができる論理的思考能力及び表現能力」を見ます。英語で読んで日本語で書く形式が、学習院には複数あります。
まとめ
- 学習院はAO(3学部)と公募制(6学部)で、別の学部が走っている。まずどちらの入口かを決める
- AOは専願ではない。公募制は全学部が専願で、学習院内の推薦型どうしの併願も不可
- 法学部は政治学科(5名)のみで、法学科では公募制を実施しない
- 文学部の公募制は6学科すべてで小論文があり、30分・60分・90分・120分と時間が割れる。学科を決めないと練習を設計できない
- 史学科は小論文1(30分)+小論文2(60分)を休憩なしで、教育学科は小論文60分+集団面接80分(ディスカッション+プレゼン)
- 要項に「小論文の準備のために」がある。ドイツ語圏文化学科は「趣旨を要約→著者の視点を踏まえ→同意点と相違点を区別」、フランス語圏文化学科は「課題文は短く、120分は考える時間」
- 理学部は小論文ではなく教科の筆記。評定条件がなく、教科担当教員の推薦でも出願できる
- 物理学科の試験時間は2026年8月1日に120分→30分程度へ修正された。「入試制度の変更点」を出願前と受験前に必ず見る
- 公募制でいちばん枠が大きいのは国際文化交流学部(各10名・評定3.5・戸山キャンパス)
- 国際社会科学部AOの志望理由書と計画表は生成AI禁止が明記されている
- Web登録・検定料の期限は、書類提出期限の前日15時
小論文そのものの書き方は小論文の書き方 完全ガイドに、総合型全体の進め方は総合型選抜 完全ガイドにまとめています。
同じ枠で比較されやすい大学は、明治大学 自己推薦・立教大学 自由選抜・青山学院大学 自己推薦・中央大学 総合型・法政大学 自己推薦にあります。