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お茶の水女子大学 新フンボルト入試の対策。図書館にこもって書く入試

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お茶の水女子大学の新フンボルト入試を募集要項に沿って整理しました。文系のプレゼミナールと図書館入試、理系の実験室入試、2日間の選考の中身、高1から参加できる仕組みまでを解説します。

お茶の水女子大学の新フンボルト入試は、日本でいちばん変わった大学入試かもしれません。

文系の第2次選考は「図書館入試」。附属図書館の本や資料を自由に使いながら、課題についてレポートを書きます。調べていいのです。

理系は「実験室入試」。実験や実験演示、データ分析の課題に取り組みます。

大学自身が要項で「この風変わりな、しかし受験することで『何かを得られる』入試」と書いている、そういう入試です。

この記事は、公開されている募集要項・選抜要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の学生募集要項で確認してください。日程・出願資格・選考方法は年度によって変わります。2027年度選抜よりネット出願に移行し、紙の募集要項配布は行われません。 出典:お茶の水女子大学 新フンボルト入試/入試情報

この入試が測ろうとしているもの

要項の説明を引きます。

本総合型選抜(新フンボルト入試)は論理的思考力、探究力、コミュニケーション能力、独創性など、従来型のペーパーテストでは測定しにくい種類の能力や、これまでの活動や学習の成果も含めて受験者の潜在的な力(ポテンシャル)を丁寧に見極めるユニークな入試です。

そして第2次選考について、こう書かれています。

文系は「図書館入試」、理系は「実験室入試」により、単なる知識量の多寡ではなく、その知識をいかに「応用」できるかを問います。

「知識量ではなく応用」——これが設計思想です。だから図書館で調べていい。調べたうえで何を考えるかが試されます。

文系と理系で、選考がまったく違う

文系学科志願者 理系学科志願者
第1次選考 プレゼミナール(受講必須) でのレポート等+出願書類 出願書類のみ(プレゼミナール不要)
第2次選考 図書館入試(2日間) 実験室入試

文系はプレゼミナールが必須です。理系は不要。ここを取り違えると出願計画が狂います。

文系——プレゼミナールと図書館入試

第1次選考:プレゼミナール

要項によれば、プレゼミナールは「大学の授業をじかに体験し、レポートなどにより第1次選考を行う」ものです。

そして重要な点があります。

第1次選考「プレゼミナール」は、お茶の水女子大学に関心のある高校生なら、誰でも参加できます。(中略)高校1年生から参加可能なお茶大体験プログラムを多数実施します。

高1・高2でも参加できます。受験学年でなくても大学の授業を体験できるということです。志望が固まっている人は、早いうちに一度行っておく価値があります。

プレゼミナールは例年9月下旬に実施され、エントリー期間は8月中旬〜9月上旬です。出願とは別のエントリーが必要なので、日程を早めに確認してください。

第2次選考:図書館入試(2日間)

ここがこの入試の核心です。要項の記載を引きます。

1日目は、附属図書館の図書などを自由に参照しつつ課題についてのレポートを作成する。2日目は、グループ討論と(面接)。

そして大学の紹介文には、こうあります。

昼食や休憩もまじえて6時間も図書館にこもって一つのテーマについて小論文を作成

6時間。通常の小論文試験の3〜6倍です。

図書館入試の対策

「調べていい」試験は、調べる技術がそのまま点数になります。

1. 図書館で資料にたどり着く訓練

これは練習できます。学校の図書室や公共図書館で、あるテーマについて30分で使える資料を3点見つける練習をしてください。

  • 分類から探す(NDCの棚を知っておく)
  • 事典・ハンドブックから入る(分野の全体像と用語が手に入る)
  • 参考文献リストをたどる(1冊から芋づる式に広がる)

調べ方の型は探究の調べ方と一次情報の取り方にまとめています。

2. 6時間の配分を決めておく

長時間だからこそ、決めておかないと迷います。目安です。

配分 やること
30分 課題を読み、設問を分解する。何を調べるべきかを言語化
60〜90分 資料を探す。広く浅く。まず全体像
30分 構成メモを作る。ここで使う資料を絞る
60分 足りない部分を追加で調べる
120分 書く
30分 出典を整え、見直し

資料集めに使いすぎて書く時間がなくなるのが最大の失敗です。構成メモを早く作り、それに必要な資料だけを取りに行く順番にしてください。

3. 出典を書く習慣

図書館の資料を使う以上、引用と出典の作法が問われます。著者名・書名・出版社・刊行年・該当ページ。書き方は探究のまとめレポートと同じです。出典を書かないのは、この試験では致命的だと考えてください。

4. 2日目のグループ討論と面接

1日目に書いたレポートが土台になります。自分が何を主張したかを、口で説明できる状態にしておいてください。討論の作法はグループディスカッション、質疑への応え方は口頭試問の対策を参照してください。

文系のテーマの方向

文教育学部・生活科学部の文系学科が中心です。分野の背景は次を土台にしてください。

書く力の土台は小論文の完全ガイド、段落構成、具体例の書き方にまとめています。

理系——実験室入試

理系学科は第1次選考が出願書類のみです。プレゼミナールは課されません。

第2次選考の実験室入試について、要項はこう説明しています。

各学科の専門性に即した実験や実験演示、データの分析等の課題を課したり、高校での学びを活かした課題研究(に取り組んでもらう)

実験そのものができるか、データを読めるかが問われます。ペーパーテストとは別種の力です。

対策の方向は3つ。

  1. 高校の実験を「作業」で終わらせない——なぜその手順なのか、誤差はどこから来るのかを考える
  2. データを読む訓練——グラフと表から何が言えるか、何が言えないか(資料・グラフ型)
  3. 課題研究をやっておく——「高校での学びを活かした課題研究」が課題になりうる以上、探究の経験がそのまま効きます(探究活動の完全ガイド)

分野の背景は情報・理工系を土台に、科学技術と倫理、生命倫理、エネルギー、生物多様性と開発を押さえてください。

日程の目安

要項の日程表から、大まかな流れを示します。

時期 内容
8月中旬〜9月上旬 プレゼミナールのエントリー(文系志願者は必須)
9月下旬 プレゼミナール実施
10月下旬〜11月上旬 出願(インターネット出願登録+書類郵送)
10月中旬 図書館入試(文系・2日間)
11月下旬 実験室入試(理系)

プレゼミナールのエントリーが、出願より2か月早いという点に注意してください。夏休み前には日程を確認しておく必要があります。

準備の順番

時期 やること
高1〜高2 プレゼミナールに参加してみる(高1から参加可能なプログラムがある)
高1〜高2 図書館で調べる訓練を積む。学校の図書室でよい
高2〜高3春 志望学科を決める。文系はプレゼミナール必須と理解しておく
高3 夏 プレゼミナールのエントリー(8月中旬〜9月上旬)
高3 9月 プレゼミナール受講。レポートを丁寧に書く
高3 10月 出願/図書館入試(文系)
高3 11月 実験室入試(理系)

図書館で調べる訓練は、いつからでも始められて、いちばん差がつくところです。6時間の試験で、資料にたどり着けるかどうかが最初の分かれ目になります。

そして、一般選抜の準備は止めないでください(総合型選抜と一般入試の両立)。出願実務の落とし穴は出願直前チェック17項目、要項の読み方は募集要項の読み方にまとめています。

まとめ

  • 文系はプレゼミナール(必須)→ 図書館入試、理系は出願書類のみ → 実験室入試
  • 図書館入試は2日間。1日目は附属図書館の資料を自由に参照してレポート作成、2日目はグループ討論と面接
  • 大学の説明によれば、6時間かけて一つのテーマで書く
  • 実験室入試は実験・実験演示・データ分析、高校での学びを活かした課題研究
  • 要項が掲げる評価軸は「知識量ではなく、知識をいかに応用できるか」
  • プレゼミナールは高校生なら誰でも参加でき、高1から参加可能なプログラムもある
  • プレゼミナールのエントリーは出願より約2か月早い
  • 2027年度選抜よりネット出願に移行。紙の募集要項は配布されない
  • 日程・選考方法は必ず最新の学生募集要項で確認する

同じ国立の女子大学では、奈良女子大学 探究力入試「Q」も、指定図書のレポートや研究計画書のプレゼンなど、探究の中身を問う総合型選抜です。

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