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情報・理工系の小論文対策。技術で解けない部分を書けるか

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情報・理工系の小論文は技術解説の場ではありません。技術の限界と、社会が引き受ける判断をどう書くか。頻出テーマと、理系答案が陥りやすい失敗をまとめました。

情報・理工系の小論文で、知識のある受験生ほどはまる落とし穴があります。

技術の説明で答案が埋まることです。

仕組みを正確に書けても、それは点になりません。問われているのは、その技術を社会がどう扱うべきかだからです。

何を見られているか

観点 内容
技術の限界の自覚 何が解決でき、何が解決できないかを分けられるか
社会との接続 技術が誰にどう影響するかを考えられるか
副作用への想像力 意図しない結果を予測できるか
説明する力 専門外の読み手に伝わる文章になっているか

4つ目は理系答案で最も落としやすい部分です。採点者が同じ分野の専門家とは限りません。用語を使うなら、1文で説明を添えてください。

頻出テーマ

テーマ 出題の角度
AIと社会 最頻出。雇用・責任・判断
データと個人情報 予測されることの問題
情報リテラシー 誤情報の拡散構造
科学技術と倫理 できることとしてよいこと
科学と社会 不確実性の下での意思決定
エネルギーの選択 3つの条件は同時に満たせない
気候変動への適応 技術で解ける範囲と社会が決める範囲
環境と経済 技術で解決できる範囲
生物多様性と開発 生命系志望なら必読
生成AIと学び 教育×技術の最前線。出題急増中

差がつく3つの視点

1. 技術が解けるのは問題の一部だけ

自動運転が事故を減らしても、事故が起きたときに誰が責任を負うかは技術では決まりません。

翻訳精度が上がっても、どの言語を残すかは技術の問題ではありません。

技術が引き受けられる範囲と、社会が決めるしかない範囲を分ける。この線引きができる答案は、理工系でこそ高く評価されます。

2. 副作用を1つ書く

新しい技術には、必ず意図しない結果があります。

技術 意図した効果 起こりうる副作用
推薦アルゴリズム 好みに合う情報が届く 見える世界が狭くなる
自動化 労働負担の軽減 技能の継承が途切れる
顔認証 安全性の向上 監視されることの萎縮

利点だけを並べた答案は、技術を信じすぎていると読まれます。副作用を1つ書き、それでもなお導入すべきかを論じてください。

3. 誰が使えないのかを見る

技術は、使える人と使えない人を作ります。

オンライン申請は便利ですが、端末を持たない高齢者は取り残されます。効率化の裏側で切り捨てられる人に触れられると、答案が社会に接続します。

落ちる答案の共通点

技術解説で終わる

正確な説明を書いても、設問に答えていなければ点になりません。説明は必要最小限にして、判断に字数を使ってください。

「技術の進歩は止められない」で終わる

事実としてはそのとおりでも、論としては思考停止です。止められないからこそ、どう制御するかが問われています。

楽観と悲観のどちらかに振り切る

「AIが全てを解決する」も「AIが人間を支配する」も、どちらも極端です。条件つきで語るのが理系の作法です。「〜という条件が満たされれば」と書けると強い。

数式や専門用語で説明を省略する

小論文は日本語で説明する試験です。式に逃げると、理解の深さがかえって伝わりません。

資料型への備え

理工系はグラフ・データを扱う出題が多い系統です。有利に見えますが、理系ほど「説明しすぎ」で失点します。

読み取りは全体の3割まで。残りは解釈と主張に使ってください。手順は資料型小論文の書き方にあります。

対策の順番

  1. 完全ガイドで型を固める
  2. AIと社会と科学技術と倫理を読む。この2本が土台
  3. 残りのテーマを読む
  4. 専門用語を使わずに説明する練習をする
  5. 資料型を練習し、説明を3割に抑える

まとめ

  • 技術の説明では点にならない。社会がどう扱うべきかが問われている
  • 技術が解ける範囲と、社会が決めるしかない範囲を分ける
  • 副作用を1つ書き、それでも導入すべきかを論じる
  • 「進歩は止められない」は思考停止として読まれる
  • 専門用語には1文の説明を添える

理工系の大学別対策は東京理科大学 総合型選抜にもあります。ただし理科大の「小論文」は教科の記述試験で、このページで扱う文章型とは別物です。

情報系の専門職大学の総合型選抜は東京の専門職大学5校の総合型選抜にまとめました。動画を見てから書く記述式試験や、生成AIを使って課題を解く方式があります。

神奈川の理工系は神奈川工科大学・湘南工科大学・桐蔭横浜大学の総合型選抜にまとめました。神奈川工科は「情報Ⅰ」の振り返りをそのまま課題レポートのテーマにできます。千葉の理工系は千葉工業大学・千葉商科大学の記事にあります。千葉工業の総合型は2日間で、学科ごとに造形課題・対話分析課題・ポスター発表などが課されます。

文教大学の情報学部は、総合型選抜に小論文型があるほか、同窓枠では「『データ』と『情報』と『知識』の違いについて、自身の体験を通して論ぜよ」(800字以内)を出願時に提出します。

日本工業大学の総合型選抜(基礎学力型)は、設問が印刷された用紙に400〜500字程度を書いて出願書類として提出します。体験講義型は講義を聴いてワークシートを書く方式です。

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