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島根大学 総合型選抜Ⅰ「へるん入試」の対策。388人の枠と、全学部共通の50分の読解・表現力試験

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島根大学の総合型選抜Ⅰ「へるん入試」(6学部・計388人)を2027年度の学生募集要項から整理しました。一般型と特定型(地域志向・専門高校・グローバル英語・芸術スポーツ・地域教員育成)の違い、全学共通の読解・表現力試験、クローズアップシート、学部別の配点まで解説します。

島根大学の総合型選抜Ⅰ「へるん入試」は、募集人員が合計388人あります。国立大学の総合型選抜としては最大級の規模です。

そして全学部・全区分に共通する試験が一つあります。読解・表現力試験。11月14日の朝9時から50分、全学共通の問題で、読み取った内容を理解して記述する力を見ます。配点は学部を問わず100点で、一般型なら280点満点のうちの100点です。

もう一つ共通なのがクローズアップシートという書類です。高校段階の活動の中から最も力を入れて取り組んだものを一つだけ挙げ、どう取り組んだのか、その振り返りを書きます。

50分の記述と、活動一つの掘り下げ。これがへるん入試の背骨です。

「へるん」という名前は、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に由来します。ハーンが滞在した松江では、今も親しみをこめて「へるん」と呼ばれています。

この記事は、公開されている2027年度(令和9年度)の学生募集要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・出願要件は年度によって変わります。この記事は考え方を示すもので、要項の代わりにはなりません。 出典:島根大学 令和9年度 学部入試(募集要項)/令和9年度 総合型選抜Ⅰ「へるん入試」学生募集要項(PDF)

「一般型」と「特定型」に分かれる

区分 対象 合計
へるん一般型 学部・学科ごとの一般的な枠 249人
特定型 地域志向入試(島根県・鳥取県枠) 島根県内・鳥取県内の高校等の卒業(見込み)者。教育学部は地域教員育成型 65人
特定型 地域志向入試(全国枠) 県枠の要件に当てはまらない人 13人
特定型 専門高校入試 工業・商業・情報・農業などの学科や総合学科の卒業(見込み)者 32人
特定型 グローバル英語入試 英検2級以上またはGTEC 930点以上を2024年4月以降に取得 19人
特定型 芸術・スポーツ入試 教育学部Ⅱ類(保健体育・音楽・美術) 10人
合計 388人

特定型を第1志望、一般型を第2志望として併願できます(同じ学部・学科に限る)。第1志望で合格にならなかった場合は一般型の選考対象になり、そのとき特定型だけの試験(地域志向面接や英語面接など)の得点は加えません。

学部別の募集人員

学部・学科 一般型 地域志向(県枠) 地域志向(全国枠) 専門高校 グローバル英語
法文学部(法経23/社会文化13/言語文化14) 50 6 6 2 6
教育学部 学校教育課程Ⅰ類 22 20(島根10・鳥取10) — — —
人間科学部 人間科学科 21 8 — 3 —
総合理工学部 総合理工学科 91 14 4 12 7
材料エネルギー学部 12 8 — 3 3
生物資源科学部(生命科学22/農林生産15/環境共生16) 53 9 3 12 3

教育学部の学校教育課程Ⅱ類は、芸術・スポーツ入試として保健体育科教育専攻3人・音楽科教育専攻5人・美術科教育専攻2人を募集します。医学部にはへるん入試がありません。

総合理工学部と生物資源科学部の専門高校入試は、分野ごとに募集します(総合理工=先端ものづくり4・数理データサイエンス・IT・デジタル4・自然環境・住環境4/生物資源=農林生産5・環境共生7)。

日程

日程
ネット出願の登録 9月24日10時から
出願 10月1日10時〜10月7日17時(持参は10月7日のみ受付)
第1次選考の実施の有無・結果 10月27日
試験日 11月14日(土)・15日(日)(教育学部Ⅱ類は14日のみ)
合格発表 12月1日
入学手続 12月2日〜8日

検定料は17,000円。第1次選考で不合格になった場合は13,000円が返還されます。

第1次選考は「行われないこともある」

へるん入試の第1次選考は、志願者が募集人員の概ね3倍を超えた場合にだけ実施されます(人間科学部は2.5倍)。実施しない場合は、志願者全員が第1次選考の合格者です。

実施するかどうかは10月27日に大学のサイトで発表されます。つまり出願の時点では、書類選考があるかどうかわかりません。

第1次選考が行われる場合に見られるのは、調査書・活動報告書・クローズアップシートの3点です。

試験の中身——共通の2つに、区分ごとの1つが加わる

へるん入試は、読解・表現力試験と志望理由書を用いた面接が土台です。特定型では、そこにもう1つ加わります。

区分 内訳 配点合計
一般型 書類80+読解・表現力試験100+面接100 280
地域志向入試(県枠・全国枠) 上記+地域志向レポートに基づく「地域志向面接」50 330
教育学部 地域教員育成型 書類80+読解100+面接100+教職への学びレポート50 330
グローバル英語入試 書類80+読解100+面接100+英語資格・検定試験30+英語面接20 330
専門高校入試(総合理工) 書類80+読解100+面接100+口頭試問20(数理データサイエンス・IT・デジタル分野は口頭試問と資格で50) 300/330

面接の時間は学部によって少し違い、15分程度(法文・教育Ⅰ類・人間科学)、15〜20分程度(総合理工・材料エネルギー)などと決まっています。地域志向面接と英語面接はそれぞれ10分程度です。

グローバル英語入試の英語資格の配点は、英検準1級以上またはGTEC 1180点以上で30点、英検2級またはGTEC 930点以上で15点。英検とGTECのどちらか一方だけが加点対象になります。

書類は3点セット

書類 見られること
調査書 学習成績の状況
活動報告書 学校内外の活動を通して他者と協働した経験
クローズアップシート 高校段階の活動の中から最も力を入れたものを一つだけ挙げ、どう取り組んだか、その振り返り

区分によって、これに地域志向レポート(興味関心と地域貢献への意欲)、教職への学びレポート(地域教員としての活躍を志向した学びの経験と構想)、グローバル英語入試志望理由書、スポーツ活動調書や美術活動調書が加わります。

活動報告書が「協働した経験」、クローズアップシートが「一つの活動の深さ」と、役割がはっきり分かれているのが特徴です。同じ活動を両方に書いたとしても、問われている角度は違います。

特定型の出願要件

入試 出願要件の要点
地域志向入試(島根県・鳥取県枠) 島根県内・鳥取県内の高校等を卒業(見込み)、または県内の高専3年次を修了(見込み)。地域に貢献しようとする強い意志があること
地域志向入試(全国枠) 県枠の要件を満たす人は出願できない。地域に貢献する意志があること
教育学部 地域教員育成型 島根県内・鳥取県内の高校等の卒業(見込み)者で、島根県または鳥取県の教員として活躍し、地域社会に貢献する強い意志があること
グローバル英語入試 2024年4月以降に英検2級以上、またはGTEC 930点以上を取得
専門高校入試(総合理工) 工業・情報に関する学科または総合学科の卒業(見込み)者で、調査書の学習成績概評がA段階。総合学科は関連科目を20単位以上修得(見込み)

教育学部の地域教員育成型は、一般型と地域教員育成型のどちらでも出願でき、地域教員育成型で合格にならなかった場合は一般型の選考対象になります(そのとき第1次選考は合格したものとして扱われます)。

なお教育学部には、こども性暴力防止法の施行に伴い、合格者に性犯罪前科の有無を誓約書等で確認するという記載があります。該当がある場合は学校や保育所等での実習に参加できず、必要な単位が取れないため卒業できないと明記されているので、出願前に内容を理解しておく必要があります。

教育学部Ⅱ類の芸術・スポーツ入試は実技が重い

専攻 実技の内容 配点合計
保健体育科教育専攻 マット運動・時間往復走・両足連続立ち三回跳び・バスケットボールを用いた基礎的動作の4課題(10:30〜12:30) 680(実技100+スポーツ活動調書300を含む)
音楽科教育専攻 特技試験(声楽・器楽などから1つ選択)と全員対象試験(10:30〜13:00) 780(特技試験400+全員対象試験100を含む)
美術科教育専攻 水彩画を3時間で制作(10:30〜13:30)。鉛筆・消しゴム・水彩絵具・筆・筆洗・雑巾・ティッシュは持参、画用紙と画板は大学が用意 580(実技・美術活動調書300を含む)

音楽科教育専攻は780点満点のうち500点が実技、保健体育科教育専攻は実技とスポーツ活動調書で400点。読解・表現力試験と面接だけでは決まらない区分です。教育学部Ⅱ類の試験は11月14日のみで行われます。

どこから手をつけるか

まず、クローズアップシートに書く活動を一つ決めてください。

へるん入試は一般型でも特定型でも、この書類を共通して求めます。「最も力を入れて取り組んだものを一つだけ」という指定なので、迷って複数書くことはできません。部活動でも、探究でも、地域の活動でもかまいません。大事なのは、どう取り組んだかと、そこから何を振り返ったかが書けることです。書くことが思いつかない場合は活動報告書に書くことがないときを読んでください。

活動報告書のほうは「他者と協働した経験」を見ます。一人で完結した活動しかないと感じる人も、役割を分担した場面、誰かに教えた場面、意見が割れた場面を思い出せば書けます。

次に、読解・表現力試験の練習です。

全学部共通の問題で50分。読み取った内容を理解して記述する力を見る試験です。課題文を読んで50分で要点をまとめ、自分の考えを書く練習がそのまま効きます。手順は課題文の要約と小論文の書き方 完全ガイドにまとめました。

特定型を狙うなら、追加の書類と面接が実質的な分かれ目です。

地域志向入試なら地域志向レポートと10分の地域志向面接(50点)、教育学部の地域教員育成型なら教職への学びレポート(50点)、グローバル英語入試なら英語資格(30点)と英語面接(20点)。一般型との差は、ここにしかありません。

地域志向レポートは、島根県・鳥取県の地域課題を具体的に一つ取り上げられるかで決まります。人口、産業、交通、医療、教育。県や市町村の公式資料で数字を確認してから書いてください。調べ方は探究で一次情報にあたる方法を参照してください。

教育学部Ⅱ類(芸術・スポーツ)は、実技の配点を見てから計画を立てること。音楽科教育専攻は780点満点中500点、保健体育科教育専攻は680点満点中400点が実技とスポーツ活動調書です。読解・表現力試験の対策と実技の練習の時間配分を、先に決めておいてください。

まとめ

  • 島根大学の総合型選抜Ⅰ「へるん入試」は6学部で合計388人。国立大学の総合型選抜としては最大級
  • 名前は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に由来する
  • 区分は一般型249人と特定型(地域志向 県枠65人・全国枠13人、専門高校32人、グローバル英語19人、芸術・スポーツ10人)
  • 特定型を第1志望、一般型を第2志望として併願できる(同じ学部・学科に限る)
  • 全区分に共通するのは読解・表現力試験(50分・100点)と志望理由書を用いた面接(100点)、そして調査書・活動報告書・クローズアップシートの3点セット
  • クローズアップシートは最も力を入れた活動を一つだけ、活動報告書は他者と協働した経験と、役割が分かれている
  • 配点は一般型280点、地域志向・地域教員育成型・グローバル英語330点、総合理工の専門高校入試300〜330点
  • 第1次選考は、志願者が募集人員の概ね3倍を超えた場合だけ実施(人間科学部は2.5倍)。実施の有無は10月27日に発表される
  • 出願は10月1日〜7日、試験は11月14日・15日、合格発表は12月1日。第1次選考で不合格なら検定料13,000円が返還される
  • 教育学部Ⅱ類の芸術・スポーツ入試は実技の比重が大きい(音楽780点中500点、保健体育680点中400点、美術580点中300点)

中国地方の国立大学は、鳥取大学、山口大学、岡山大学、広島大学 光り輝き入試の記事で扱っています。公立大学は中国・九州の公立大学 学校推薦型選抜にまとめ、鳥取県・島根県・山口県の公立大学の総合型選抜は鳥取・島根・山口の公立大学、岡山県・広島県は岡山・広島の公立大学で扱っています。教員養成系の総合型選抜は兵庫教育大学や奈良教育大学も参考になります。

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