奈良大学の総合型選抜。AO入試第1回は学科ごとの課題と適性確認、第2回は資格のAタイプと活動のBタイプ、判定は100点満点
奈良大学(奈良市)の2027年度総合型選抜は、AO入試(第1回・第2回A/Bタイプ・第3回、いずれも専願)、校友特別推薦、社会人入試、外国人留学生入試です。AO入試第1回は学科ごとの課題を出して適性確認を受け、出願可の人が10月10日の試験に進みます。判定は出身校の評価20点と学科ごとの評価80点の100点満点。2026年9月28日の時点で、次の一般の受験生向けの回は第2回(試験12月12日)です。
奈良大学は、奈良市山陵町にある私立大学です。文学部(国文学科、史学科、地理学科、文化財学科)と社会学部(心理学科、総合社会学科)があります。
| 学部・学科 | 募集人員 | AO入試(第1〜3回の合計) | 校友特別推薦 |
|---|---|---|---|
| 文学部 国文学科 | 75 | 15 | 1 |
| 文学部 史学科 | 135 | 20 | 1 |
| 文学部 地理学科 | 75 | 15 | 1 |
| 文学部 文化財学科 | 100 | 18 | 1 |
| 社会学部 心理学科 | 80 | 15 | 1 |
| 社会学部 総合社会学科 | 75 | 15 | 1 |
2027年度の総合型選抜は次のとおりです。AO入試の募集人員は第1〜3回の合計で、回ごとの内訳は示されていません。検定料はどの方式も35,000円です。
| 方式 | 対象学科 | 専願・併願 | 選考 | 試験日 |
|---|---|---|---|---|
| AO入試 第1回 | 全学科 | 専願 | 学科ごとの課題を出して適性確認(9月19日)→出願可の人が本試験(学科ごとに口頭試問・発表・フィールドワークなど) | 10月10日 |
| AO入試 第2回 Aタイプ | 全学科 | 専願 | 指定の資格・検定が出願要件。口頭試問と書類審査 | 12月12日 |
| AO入試 第2回 Bタイプ | 国文・地理・心理・総合社会 | 専願 | 地域貢献活動や文化・芸術活動の経験が出願要件(高卒認定でも可)。口頭試問と書類審査 | 12月12日 |
| AO入試 第3回 | 国文・地理・心理・総合社会 | 専願 | 口頭試問と書類審査 | 2027年3月20日 |
| 校友特別推薦 | 全学科(各1名) | 専願 | 卒業生か在学生の保証人の推薦と評定の基準(3.0以上、史・文化財は3.2以上)。口頭試問と書類 | 11月14日 |
| 社会人入試 | 全学科(若干名) | - | 入学時に23歳以上。小論文(90分・200点)と口頭試問(100点) | 11月14日 |
| 外国人留学生入試 | 全学科(若干名) | - | 日本語の小論文(600字以上・100点)と口頭試問(100点) | 11月14日 |
2026年9月28日の時点では、AO入試第1回の適性確認(9月19日)が終わり、出願可となった人のWeb出願が9月29日まで(書類は9月30日必着)、本試験は10月10日です。まだ総合型選抜に出願していない高校生が次に受けられるのは、AO入試第2回(Web出願11月9日〜12月1日、試験12月12日)です。AO入試第2回・第3回の2027年度の募集要項は「9月に公開予定」と案内されていて、この日の時点ではまだ掲載されていません。
出典:奈良大学「2027入試ガイド」(https://www.nara-u.ac.jp/admission/nyushi_guide_2027.pdf)、「2027学生募集要項(総合型選抜 社会人入試、編入学試験、社会人編入学試験)」、AO入試第1回の適性確認課題・エントリー様式、AO入試第2回・第3回の志望理由書・活動報告書の様式、入試概要(https://www.nara-u.ac.jp/admission/about/)。2026年9月28日に確認しました。
判定は100点満点:出身校の評価20点と学科ごとの評価80点
AO入試(第1〜3回)の判定は100点満点で、次の2つを合計します。
| 評価 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|
| Ⅰ 出身校の評価 | 調査書の全体の学習成績の状況を点数化し、口頭試問で高校で頑張ったことなどを評価 | 20点 |
| Ⅱ 試験の点数、Ⅲ 志望理由 | プレゼンテーションやフィールドワークでの理解度など、学科ごとに決めた方法で評価。志望理由(将来展望)と、口頭試問での学科ごとの質問(志望理由を含む)も評価 | あわせて80点 |
80点分は学科ごとの評価で決まるので、どの回を受けるにしても、志望する学科の学びについて自分の関心を具体的に話せるかが中心になります。各学科の「求める学生像」は入試ガイドに載っていて、たとえば地理学科は「地図を見ながら歩くのが好きな人」、文化財学科は自ら史跡を訪れて調べる「現地現物主義」の学問を志す人を歓迎しています。
AO入試第1回:学科ごとの課題と適性確認
第1回は、学科ごとに副題がついた入試です(国文学科「国語力」入試、史学科「歴史達人」入試、地理学科「フィールドワーク」入試、文化財学科「文化財エキスパート」入試、心理学科「心の探検人」入試、総合社会学科「キャリアマインド」入試)。8月下旬から9月上旬のエントリーで、表紙と学科ごとに決められた書類(多くの学科は活動報告書・志望理由書〈各400字程度〉と課題)を出し、9月19日の適性確認で「出願可」となった人だけが出願します。
| 学科 | エントリーで出す課題(2027年度) | 本試験(10月10日) |
|---|---|---|
| 国文 | 学科の模擬授業動画から1本を選び、要約(400字程度)と学んだこと(1,600字程度)をパソコンで書く | 口頭試問 |
| 史 | 自分で決めた歴史上のテーマで成果物(論文・年表・地図など)を作り、発表内容(800字程度)と参考文献一覧を添える。9月19日にオンラインで15分程度の発表 | 深めた内容で15分の発表と口頭試問 |
| 地理 | 7枚の景観写真から2枚を選び、読み取れることや考えられることを800字程度で書く | 大学周辺のフィールドワーク、地形図などを使った作業、レポート |
| 文化財 | 関心のある文化財を1つ選んで調べ、発表資料を作る。9月19日にオンラインで15分以内のプレゼン | 奈良市内の文化財の見学、受験者同士の討論、感想・意見の記述 |
| 心理 | 学科のWeb授業の体験動画から1本を選び、要点と学んだことを合わせて800字程度、手書き | 口頭試問 |
| 総合社会 | 新聞の社説(毎日新聞2026年1月12日朝刊、AIと社会がテーマ)を読み、筆者の問題意識の要約(400字程度)と考えたこと(400字程度) | 口頭試問 |
どの学科も、「読む・見る・調べる→要約する→自分の考えを書く」という流れになっています。要約では筆者や講師の主張と根拠を分けて取り出し、自分の考えでは要約した内容のどこに賛成し、どこを掘り下げたいかを書くと、口頭試問でも話がつながります(課題文の要約、探究のまとめ方、プレゼンテーション型入試の対策)。
第1回には、オープンキャンパスで課題の添削を受けて適性確認を先に通る「オープンキャンパス参加型」もありましたが、2027年度分は終了しています。
AO入試第2回:Aタイプは資格、Bタイプは活動
第2回は、専願で、口頭試問と書類審査で決まります(100点満点)。
Aタイプ(全学科)は、出願の時点で学科ごとに指定された資格・検定に合格していることが条件です。全学科に共通するのは英検準2級以上、TOEIC L&R 225点以上、TOEFL iBT 42点以上、GTEC(4技能)700点以上で、漢検準2級以上も地理学科以外で使えます。ほかに、国文学科は文章読解・作成能力検定や日本文学検定、史・地理・文化財学科は歴史能力検定3級以上や世界遺産検定2級以上、心理・総合社会学科は簿記や情報処理技術者試験(ITパスポートなど)などが対象です。出すのは資格の証明書、調査書、志望理由書です。
Bタイプ(国文・地理・心理・総合社会)は、地域貢献活動や文化・芸術活動に携わってきて、入学後もそれを通して学びを深めたい人が対象です。高卒認定の合格者(合格見込みを含む)も出願でき、出すのは調査書(または高卒認定の証明書)、志望理由書、活動報告書です。活動報告書は、これまでの活動(ボランティアを含む)と取得資格を①②③と番号をつけて箇条書きにします。
志望理由書は、A・Bとも「大学入学後に学びたいことや対象など」を400字程度で書きます。400字は短いので、「何を」「なぜ」学びたいのかを、その学科の授業や分野の名前を挙げて具体的に書き、口頭試問でそれを広げて話せるようにします(志望理由書の書き方、面接と書類の一貫性)。
| Web出願 | 書類(必着) | 試験 | 合格発表 | |
|---|---|---|---|---|
| 第2回(A・B) | 11月9日〜12月1日 | 12月2日 | 12月12日(土) | 12月23日 |
| 第3回 | 2027年2月13日〜3月8日 | 3月9日 | 3月20日(土) | 3月22日 |
第3回(国文・地理・心理・総合社会)は、調査書、志望理由書(400字程度)、活動報告書(400字程度、これまでに学んだことや得られた成果)を出し、口頭試問を受けます。
校友特別推薦と社会人入試
校友特別推薦は、奈良大学の卒業生か、在学生の保証人から推薦を受けた人が対象で、全体の学習成績の状況が3.0以上(史学科・文化財学科は3.2以上)という条件があります。Web出願は10月5日〜11月3日、試験は11月14日です。募集要項は電話で請求する形です。
社会人入試は、入学時に23歳以上の人が対象で、小論文(90分・200点。文化財学科は小論文100点と英語100点を90分で)と口頭試問(100点)、活動報告書と志望理由書(どちらも400字程度)で判定します。大学が公開している過去の問題には、日本の地域問題を具体的な地域を例に説明するもの(地理学科)や、現代社会の問題を1つ取り上げて原因と解決策を述べるもの(総合社会学科)があります(小論文の構成メモ)。
学費
初年度の納付金は、国文学科・史学科が1,150,000円、地理学科・文化財学科・社会学部が1,180,000円(入学金100,000円を含む)です。
どこから手をつけるか
AO入試第2回(試験12月12日)を受けるなら
- AタイプかBタイプかを決める。Aタイプは志望学科で使える資格・検定を持っているかを入試ガイドの表で確かめる
- 志望理由書(400字程度)を書く。Bタイプは活動報告書(箇条書き)も
- 口頭試問に向けて、高校で頑張ったことと、学科で学びたいことを具体的に話せるようにする
- 9月以降に公開される2027年度の募集要項で、細かい手続きを確かめる
2027年度の第1回の課題は4月下旬に公開されました。1年生・2年生で第1回を考えている人は、次の年度の課題が公開されたら、夏休みに取り組めるように準備しておくとよいでしょう。
まとめ
- 奈良大学の総合型選抜は、AO入試(第1回・第2回A/Bタイプ・第3回、専願)、校友特別推薦、社会人入試、外国人留学生入試
- AO入試の判定は100点満点で、出身校の評価20点と学科ごとの評価80点
- 第1回は学科ごとの課題(動画の要約、歴史テーマの発表、景観写真の読み取り、文化財の発表、社説の要約など)で適性確認を受けてから出願する
- 第2回はAタイプ(資格・検定)とBタイプ(地域貢献・文化芸術活動)で、口頭試問と書類審査
- 2026年9月28日の時点で、次に受けられるのは第2回(Web出願11月9日〜12月1日、試験12月12日)。第2回・第3回の2027年度要項は9月公開予定
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。奈良県の私立大学は天理大学や帝塚山大学、畿央大学、文学部のある近畿の私立大学は佛教大学や大谷大学の記事にもあります。