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九州工業大学 総合型選抜(総合Ⅰ)の対策。480点の内訳と、参考文献欄まである「学びの計画書」

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九州工業大学の総合型選抜(総合Ⅰ)59人を令和9年度学生募集要項から整理しました。第1段階の課題解決型記述問題・適性検査・レポート、第2段階の学びの計画書・グループワーク・個人面接、480点満点の配点、公開されている例題まで解説します。

九州工業大学の総合型選抜(総合Ⅰ)で、まず見てほしいのは「学びの計画書」の解答用紙です。

大学が公開しているサンプルには、本文の下に欄が2つあります。ひとつは[参考文献等]。もうひとつは[助言者・使用したツール]です。そして記入例には、学級担任への相談と並んで、ChatGPTを誤字・脱字のチェックに使ったという書き方が載っています。

出願書類で、生成AIをどう使ったかを書かせる。使ったかどうかを隠させるのではなく、書かせるという設計です。

もうひとつ特徴的なのが、試験の量です。第1段階選抜は1日で、課題解決型記述問題70分+適性検査80分+レポート約50分。第2段階選抜は学びの計画書・グループワーク・個人面接。合計480点満点のうち、300点が第2段階です。

書類を出して面接を受ける入試ではありません。丸2日ぶん、書いて考えて話す入試です。

この記事は、公開されている令和9年度の学生募集要項と大学サイトの記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・出願要件は年度によって変わります。総合Ⅱの令和9年度版要項は10月下旬に公表予定とされています。 出典:九州工業大学 総合型選抜(総合Ⅰ)/募集人員

総合Ⅰは59人、総合Ⅱは42人

九州工業大学の総合型選抜には、共通テストを課さない総合Ⅰと、共通テストを課す総合Ⅱがあります。このほかに国際バカロレア選抜と帰国生徒選抜があり、これらも総合型選抜の枠組みです。

学部 学科・類 入学定員 総合Ⅰ 総合Ⅱ
工学部 建設社会類 68人 6人 4人
工学部 機械類 144人 11人 9人
工学部 電気類 127人 7人 4人
工学部 物質理工学類 138人 10人 4人
工学部 総合類 54人 — 5人
情報工学部 知能情報類 135人 8人 5人
情報工学部 電子情報通信類 95人 6人 4人
情報工学部 知的システム類 95人 6人 4人
情報工学部 生命情報類 85人 5人 3人
合計 941人 59人 42人

工学部の総合類は総合Ⅰでは募集しません。総合類は、2年進級時にすべてのコースを選択肢にできる類です。

入学後は1年生のうちは類(工学部)または分野(情報工学部)に所属し、2年進級時にコースへ配属されます。配属は本人の希望と学業成績で決まります。

第1段階選抜は1日で3つの試験

第1段階選抜は令和8年9月19日(土)、予備日は9月26日です。

試験 時間
課題解決型記述問題 70分
適性検査(CBT) 80分(理科30分・数学30分・英語20分)
レポート 約50分

試験場は戸畑キャンパスのほか、大阪の学外試験場(I-siteなんば)を選べます。出願登録時に希望を出しますが、希望者が収容定員を上回った場合、住所をもとに一部の受験者が戸畑キャンパスへ変更されることがあります。予備日には学外試験場は設置されません。

適性検査の理科は、志望する類ごとに領域が決まっている

適性検査の理科は、志望する類が指定した領域を受験しないと、その類の合否判定の対象になりません。ここは出願前に必ず確認してください。

学部・類 理科の指定領域
工学部 建設社会類・機械類・電気類 物理の領域
工学部 物質理工学類 物理または化学の領域から1つ選択
情報工学部(知能情報・電子情報通信・知的システム・生命情報) 物理・化学・生物の領域から1つ選択

第1志望から第3志望まで出せますが、志望した類が指定する領域を受けていなければ、その類では判定されません。複数の類を志望するなら、指定領域が重なるように選ぶ必要があります。

480点満点の内訳

段階 評価項目 配点
第1段階 課題解決型記述問題 30点
第1段階 適性検査 数学 50点
第1段階 適性検査 理科 50点
第1段階 適性検査 英語 30点
第1段階 レポート 20点
第2段階 学びの計画書 80点
第2段階 グループワーク 120点
第2段階 個人面接 100点
合計 480点

第1段階の得点は圧縮されて第2段階の得点と合算されます。全9類で配点は共通です。

注意点がひとつ。学びの計画書・グループワーク・個人面接のいずれかの得点が著しく低い場合、総合点にかかわらず不合格になることがあります。どれか1つで挽回する設計にはなっていません。

第2段階選抜——書いて、話し合って、聞かれる

第2段階は、事前提出物と当日の試験に分かれます。

学びの計画書は事前提出です。第1段階選抜の合格発表後に大学から送られてくる書類に、「学びの計画書」「志望類に関する調査票」と返信用封筒が同封されます。記入して速達簡易書留で返送し、提出期限は令和8年10月7日(水)当日消印有効。窓口で受け取る受領証は試験終了まで保管します。

課題は「提示された資料(問題文)を踏まえて大学入学後にどのようなことをどのように学びたいか」。複数の評価者が3段階で評価し、合算します。評価の着目点は5つです。

  • 「入学前の課題」と「入学後の課題」についての設定と取り組み方を記述しているか
  • これまで主体的に学びに取り組んできたか
  • 過去の経験から大学での学びの動機付けが明示され、学びの目標を記述しているか
  • 主体性を確立した上で、他者と協働して学ぶ行動指針が示されているか
  • パラグラフごとに主題がまとめられ、文章構成が成立し、問いに対して答えられているか

最後の1つは、内容ではなく書き方そのものの評価です。段落ごとに主題を1つ置く。これは訓練すれば必ず上がります。

グループワークは、3〜7名の受験者と本学教員のファシリテーター1名でグループを組み、与えられたテーマで活動します。活動後に個人で振り返り、自己評価シートに記載します。

評価は2本立てです。活動への取り組みでは、他の参加者と考えを共有しようとしたか、主体的に関わり高め合おうとしたか(リーダーシップやフォロワーシップ)に着目し、ファシリテーターを除く複数の評価者が適性・リテラシー・主体性・協働性の4観点を各5段階で評価します。自己評価シートも同じ4観点×5段階で、課題や目的の理解、自身とグループ全体の活動への省察が見られます。

個人面接では、第1段階のレポートと課題解決型記述問題の答案、学びの計画書、調査書をもとに双方向の質疑応答を行います。答案は大学が提示します。自分が何を書いたかを覚えていなくても手元に出てくる、ということです。評価はやはり4観点×5段階。

公開されている資料が多い

九州工業大学は、総合Ⅰのサイトに参考資料を並べています。

  • 課題解決型記述問題【例題】及び出題意図
  • グループワークの実施方法【例】
  • グループワークの自己評価シート【例】
  • 学びの計画書 解答用紙【サンプル】
  • レポート課題兼メモ用紙【サンプル】

いずれも「あくまでも参考」と断られていますが、形式を知らずに当日を迎える必要はないということです。

特に見ておきたいのが学びの計画書の解答用紙サンプルです。本文欄の下に、次の2つの欄があります。

  • [参考文献等]——書籍、論文、大学のウェブページなどを、閲覧日まで含めて挙げる記入例が示されています
  • [助言者・使用したツール]——記入例には、学級担任への内容相談や文章の体裁についての助言と並んで、ChatGPTを誤字・脱字のチェックに使ったという書き方が挙げられています

誰に相談し、何を使って書いたかを申告させる形式です。出願書類で生成AIの扱いに触れている大学はまだ多くありません。隠すのではなく書く、という前提で準備してください。

総合Ⅱの日程

共通テストを課す総合Ⅱは、日程が大きく後ろにずれます。

日程
出願期間 令和8年12月3日〜9日(出願登録は11月26日から)
第1段階選抜 合格発表 令和8年12月25日
第2段階選抜 令和9年1月30日または1月31日のいずれか1日
第2段階選抜 合格発表 令和9年2月9日

試験場は戸畑キャンパス。令和9年度版の学生募集要項は10月下旬公表予定とされているので、総合Ⅱを考えている人は10月末に必ず確認してください。

どこから手をつけるか

まず、志望する類の理科の指定領域を確認してください。

これは対策の前の前提です。物理を取っていなければ工学部の建設社会類・機械類・電気類は受けられません。第3志望まで出すつもりなら、3つの類の指定領域を全部カバーできる科目選択になっているかを、いま確認する必要があります。

次に、課題解決型記述問題の例題を解いてください。

出題意図まで公開されています。過去に出たのは炭素同位体と放射線を題材にした設問で、与えられた資料を読んで、順に答えていく形式です。いわゆる小論文とは違います。資料・グラフを読む問題と課題文型の手順の考え方が近い。時間は70分で、配点は30点です。

学びの計画書は、5つの評価観点をそのまま構成に使ってください。

「入学前の課題」と「入学後の課題」を分けて書く。主体的に取り組んできたことを挙げる。そこから動機付けと目標を示す。他者と協働する行動指針を書く。そしてパラグラフごとに主題を1つ置く。この5つが評価表に書かれている以上、それを満たす構成にするのが最短です。段落構成の作り方と志望理由書の完全ガイドを合わせて使ってください。配点は80点です。

グループワークは、自己評価シートまでが試験です。

配点120点は第2段階で最大。しかも評価は活動そのものと自己評価シートの2本立てです。発言量ではなく、他の参加者と考えを共有しようとしたか、主体的に関わり高め合おうとしたかが見られます。練習では、活動後に「自分は何をして、グループ全体はどう動いたか」を必ず書き出してください。グループディスカッションの対策が役立ちます。

個人面接では、自分の答案を前に説明を求められます。

第1段階のレポートと課題解決型記述問題の答案、学びの計画書が大学から提示されます。つまり書いたことに責任を持てるかが試されます。書類と面接のつながりについては書類と面接の一貫性にまとめています。

まとめ

  • 九州工業大学の総合型選抜は、共通テストを課さない総合Ⅰが59人、課す総合Ⅱが42人
  • 総合Ⅰの第1段階選抜は9月19日の1日で、課題解決型記述問題70分・適性検査80分・レポート約50分
  • 試験場は戸畑キャンパスのほか大阪のI-siteなんばを選べる(予備日は戸畑のみ)
  • 適性検査の理科は志望する類が指定する領域を受験しないと、その類では合否判定の対象にならない
  • 配点は480点満点。第2段階の学びの計画書80・グループワーク120・個人面接100で300点を占める
  • 学びの計画書は事前提出(10月7日当日消印有効)。評価の着目点5つが公開されており、最後の1つはパラグラフごとの主題と文章構成
  • グループワークは3〜7名+ファシリテーター1名。活動への取り組みと自己評価シートの両方を、適性・リテラシー・主体性・協働性の4観点×5段階で評価
  • 個人面接では第1段階の答案と学びの計画書を大学が提示して質疑応答を行う
  • 学びの計画書・グループワーク・個人面接のいずれかが著しく低いと、総合点にかかわらず不合格になることがある
  • 例題、グループワークの実施方法、自己評価シート、解答用紙サンプルがすべて公開されている
  • 学びの計画書の解答用紙には[参考文献等]と[助言者・使用したツール]の欄があり、生成AIの使用も記入例に含まれる
  • 総合Ⅱは出願12月3日〜9日、第2段階1月30日または31日。令和9年度版要項は10月下旬公表予定

なお、福岡教育大学は総合型選抜を実施していません。令和9年度入学者選抜要項に「本学では総合型選抜,専門学科・総合学科卒業生選抜,帰国生徒選抜,社会人選抜は実施しません」と明記されています。福岡県の国立大学で総合型選抜を受けるなら、九州大学か九州工業大学になります。

九州の国立大学は、九州大学 共創学部、熊本大学、佐賀大学、長崎大学の記事で扱っています。情報・理工系の小論文は情報・理工学部の小論文を参照してください。九州・沖縄の公立大学(九州歯科・福岡女子・北九州市立・長崎県立・沖縄県立芸術・名桜)の総合型選抜は、九州・沖縄の公立大学にまとめています。

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