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長崎大学 総合型選抜の対策。Ⅰは72人・Ⅱは42人、歯学部は第1次選考が「歯学部ゼミナール」

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長崎大学の総合型選抜Ⅰ(72人)と総合型選抜Ⅱ(42人)を令和9年度の学生募集要項から整理しました。多文化社会学部の英語資格要件、工学部のA・B区分、歯学部ゼミナール、環境科学部の8分プレゼンまで学部ごとに解説します。

長崎大学の総合型選抜で、いちばん変わっているのは歯学部の第1次選考です。

書類選考でも筆記試験でもありません。「歯学部ゼミナール」を開講すると要項に書かれています。11月28日と29日の2日間で、大学が講座を開き、受験生がそれを受ける。それが第1次選考です。

もうひとつ、工学部の総合型選抜ⅠはA区分とB区分に分かれています。A区分は普通科などから出願でき、社会環境デザイン工学コースの8人だけ。B区分は専門学科・総合学科の出身者向けで、工業に関する科目を20単位以上修得していることが条件です。同じコースがA・B両方にあり、片方が定員に満たなければもう片方に回されます。

長崎大学は8学部で総合型選抜を実施しています。共通テストを課さないⅠが72人、課すⅡが42人。学部ごとに試験の中身がまったく違います。

この記事は、公開されている令和9年度の学生募集要項(総合型選抜)と入学者選抜要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・出願要件は年度によって変わります。多文化社会学部は令和9年度から出願要件が変更され、教育学部は募集人員が4人から8人に増えています。 出典:長崎大学 入学者選抜要項・学生募集要項

総合型選抜Ⅰは72人——共通テストなし

学部 学科・コース等 募集人員 第2次選考日
多文化社会学部 4コース(一般枠) 6人 10月10日
多文化社会学部 オランダ特別コース(一般枠) 3人 10月10日
多文化社会学部 グローバル・国際バカロレア枠 1人 10月10日
経済学部 総合経済学科 20人 10月17日
工学部 工学科 Ⅰ・A(社会環境デザイン工学) 8人 10月16日
工学部 工学科 Ⅰ・B(5コース) 29人 10月16日
水産学部 水産学科 5人 10月10日
合計 72人

工学部のⅠ・Bの内訳は、機械工学8人・電気電子工学9人・構造工学2人・社会環境デザイン工学5人・化学・物質工学5人です。

出願はすべて9月1日〜7日。経済学部だけ第1次選考が9月17日の筆記で、ほかの学部は書類選考です(結果は9月29日に本人宛送付)。最終合格発表は11月2日です。

総合型選抜Ⅱは42人——共通テストを課す

学部 学科・コース等 募集人員 出願 第2次選考 合格発表
教育学部 小学校教育コース 8人 9/1〜7 10月10日 面接 2月10日
環境科学部 環境科学科 4人 9/1〜7 10月14日 面接 2月10日
経済学部 総合経済学科 25人 11/9〜13 12月1日 1月29日
歯学部 歯学科 5人 11/9〜13 11/28・29 12月14日
合計 42人

総合型選抜Ⅱに出願した人は、長崎大学の学校推薦型選抜Ⅱには出願できません。ここは併願を考えるときに効いてきます。

多文化社会学部——出願に英語資格が要る

総合型選抜Ⅰの多文化社会学部は、出願の時点で英語の外部試験のスコアが必要です。次のいずれかを満たすこと。

  • TOEFL iBT 従来スコア61点以上(総合バンドスコアなら3.5以上)
  • TOEFL ITP 500点以上
  • TOEIC L&R 730点以上、または TOEIC L&R+S&W 1000点以上
  • 実用英語技能検定 準1級以上
  • IELTS 5.5以上
  • GTEC(4技能版) 1140点以上
  • TEAP 334点以上

有効なのは令和6年9月以降に受験した試験です(英検は二次試験が令和6年9月以降)。TOEIC IPとIELTSのOne Skill Retakeは対象外、TOEFL iBTはTest Dateスコアのみ。細かい条件がついているので、手元のスコアが使えるかを必ず確認してください。

選抜は2段階です。第1次選考は自己推薦書・諸活動の記録・調査書による書類選考。第2次選考は個人面接(日本語および英語による)と筆記試験で、筆記では論理的思考力と洞察力(観察力)が問われます。要項には参考として、令和8年度入試では課題文をもとに小論文試験を行ったと書かれています。

配点は面接50点+筆記100点の150点満点。筆記の比重が2倍です。

一般枠とグローバル・国際バカロレア枠のどちらかが定員に満たない場合、不足分はもう一方に加えられます。

工学部——A区分とB区分、そして基礎学力テスト

工学部の総合型選抜Ⅰは、出願資格で2つに分かれます。

総合型選抜Ⅰ・Aは、令和7年4月以降に高校を卒業した人なら出願できます。対象は社会環境デザイン工学コースの8人だけです。

総合型選抜Ⅰ・Bは、専門教育を主とする学科または総合学科の出身者が対象。さらに工業に関する科目を20単位以上修得していることが必要です。コースによって条件が緩和されます。電気電子工学コースは工業または水産(電気・通信)、社会環境デザイン工学コースは工業または農業(土木)でも可となっています。

第1次選考は自己推薦書と調査書。第2次選考は適性評価100点+基礎学力評価100点=200点です。

適性評価はコースごとに中身が違います。

コース 形態 見られるもの
機械工学 個人面接 ポリシーとコースの特徴を理解しているか、分野関心度、論理的な発想の豊かさ
電気電子工学 個人面接 コースへの理解度、関心度、志望動機
構造工学 個人面接 志望動機、分野関心度、論理的思考力、発想の豊かさ
社会環境デザイン工学 個人面接と課題作文 分野関心度、論理的思考力、発想の豊かさ、志望動機と適性
化学・物質工学 個人面接 コースの特徴の理解、志望動機、分野関心度、論理的思考、発想の豊かさ、課題解決能力

課題作文があるのは社会環境デザイン工学コースだけです。

基礎学力評価は全コース共通で基礎学力テスト(筆記)。英語・数学・理科の基礎学力を見ます。なお化学・物質工学コースについては、令和9年度から第2次選考の基礎学力テストの出題範囲(物理および化学)が変更されたと要項の変更点に記載があります。

水産学部——課題論文と小テスト

水産学部の総合型選抜Ⅰ5人は、専門学科または総合学科の卒業見込み者が対象です。農業・工業・商業・水産・家庭・看護・情報・福祉の8教科に属する科目を20単位以上修得していることが条件になります。

第2次選考は3つ。課題論文40点+小テスト20点+面接40点=100点満点です。小テストでは論理的思考能力と英語に関する基礎学力が問われます。

面接の得点率が21%未満だと不合格という基準が明記されています。

総合型選抜Ⅱの4学部

教育学部——技能系教科と「課題の提出物」

小学校教育コースの8人は、技能系教科(音楽・美術・技術・家庭)に強い関心を持ち、卒業後は長崎県内の小中学校等において教職に就くことを強く希望する人が対象です。令和9年度から募集人員が4人から8人に増えました。

第1次選考は課題の提出物・自己推薦書・諸活動の記録・調査書による選考で、課題の提出物とその他を各5割の割合で評価します。出願時に出す課題が、書類全体の半分を占めるということです。

第2次選考は面接(課題の製作等のプロセスについての質問も含む)と共通テスト。面接の得点率が20%未満だと、共通テストの成績にかかわらず不合格になります。

共通テストは国語・数学・外国語・情報の4教科4科目。数学を2科目受験している場合は高得点科目が採用されます。合格者の入学後の所属は離島・地域文化系です。

環境科学部——8分のプレゼンテーション

4人。第2次選考は面接(プレゼンテーションを含む)で、10月14日に実施されます。

プレゼンテーションの条件が具体的です。受験者本人が高校入学以降に行った調査研究活動によって得られた知見について、パワーポイント、手元資料、ポスターのいずれかで発表します。時間は8分。グループ活動も対象で、その場合は受験者の役割や貢献度についての説明を含めることが求められます。課内・課外・校外の活動はいずれも可ですが、実技系活動(スポーツ、音楽、美術等)は対象外です。

自己推薦書には、プレゼンテーションで発表する内容紹介も含めます。

合否の基準が2段構えです。面接の得点率が50%未満の者は不合格。そして共通テスト指定教科・科目の総合計の得点率が原則として50%未満の者も不合格。ただし共通テストの平均点(中間集計)を考慮して、50%未満でも不合格としない場合があるとされています。

共通テストは選抜方法A(文系受験)と選抜方法B(理系受験)のどちらかを選び、いずれも6教科7科目です。学部ホームページで求めているプレゼンテーションの例が公開されています。

歯学部——第1次選考が「歯学部ゼミナール」

5人。出願は11月9日〜13日、第1次選考が11月28日・29日の2日間で、ここで歯学部ゼミナールが開講されます。合格発表は12月14日です。

受験に際しての注意事項として、第1次選考日の前日13時〜17時に歯学部の試験場を確認しておくこと(ただし試験室への入室は不可)が要項に書かれています。2日間かけて行われる選考なので、前日の下見が想定されているということです。

経済学部——ⅠとⅡの両方がある

長崎大学の経済学部は、総合型選抜Ⅰ(20人)とⅡ(25人)の両方を実施しています。合わせて45人で、学部単位では最大です。

Ⅰは第1次選考が9月17日の筆記(学力検査等300点)で、第2次選考が10月17日。ほかの学部が書類選考なのに対し、経済学部だけ第1次から大学で試験を受けます。

Ⅱは出願11月9日〜13日、試験12月1日、合格発表1月29日。共通テストの配点が900点で、そこに学力検査等が加わる形です。

どこから手をつけるか

多文化社会学部を狙うなら、英語資格が最初の関門です。

準1級相当のスコアがなければ出願できません。しかも有効期間が令和6年9月以降の受験分に限られます。手元のスコアの受験日をいま確認してください。そのうえで、第2次選考は筆記100点+面接50点。筆記では論理的思考力と洞察力が問われ、令和8年度は課題文をもとにした小論文でした。課題文型の手順と英文課題文の小論文で準備してください。面接は日本語と英語の両方で行われます。

工学部は、A区分かB区分かで話がまったく変わります。

普通科ならA区分の社会環境デザイン工学コース8人だけが対象です。専門学科・総合学科なら、工業に関する科目20単位以上を満たしているかを先に確認してください。第2次選考は適性評価100点+基礎学力評価100点。基礎学力テストは英語・数学・理科なので、筆記の準備が半分を占めます。社会環境デザイン工学コースだけ課題作文があります。

環境科学部は、高校3年間の調査研究をひとつ仕上げてください。

8分のプレゼンで発表するのは高校入学以降の調査研究活動で得られた知見です。実技系活動は使えません。探究の授業、課題研究、校外のコンテスト——素材は何でも構いませんが、知見として言語化されている必要があります。プレゼン型入試の対策と活動報告書に書くことがないときを参照してください。

水産学部と工学部のB区分は、専門高校の強みがそのまま使えます。

水産学部は8教科の専門科目20単位以上が条件で、第2次選考は課題論文40点+小テスト20点+面接40点。課題論文の比重がいちばん高い。小テストでは英語も問われます。

まとめ

  • 長崎大学の総合型選抜は、共通テストを課さないⅠが72人、課すⅡが42人
  • Ⅰは多文化社会学部10人・経済学部20人・工学部37人・水産学部5人。出願はすべて9月1日〜7日、最終合格発表11月2日
  • Ⅱは教育学部8人・経済学部25人・歯学部5人・環境科学部4人
  • 総合型選抜Ⅱに出願した人は、学校推薦型選抜Ⅱには出願できない
  • 多文化社会学部は出願時に英語資格が必要(英検準1級、TOEFL iBT 61、TOEIC 730、IELTS 5.5、GTEC 1140、TEAP 334 など)。令和6年9月以降の受験分に限る
  • 多文化社会学部の第2次選考は日本語と英語の個人面接50点+筆記100点。令和8年度は課題文をもとにした小論文だった
  • 工学部はⅠ・A(普通科等・社会環境デザイン工学8人)とⅠ・B(専門学科等・5コース29人)に分かれる
  • 工学部の第2次選考は適性評価100点+基礎学力評価100点。基礎学力テストは英語・数学・理科で、課題作文があるのは社会環境デザイン工学コースだけ
  • 水産学部は課題論文40点+小テスト20点+面接40点。面接の得点率21%未満は不合格
  • 教育学部Ⅱは課題の提出物が書類の5割。面接の得点率20%未満は不合格
  • 環境科学部Ⅱは8分のプレゼンテーション。高校入学以降の調査研究活動が対象で、実技系活動は不可。面接50%未満・共通テスト50%未満は原則不合格
  • 歯学部Ⅱの第1次選考は「歯学部ゼミナール」。11月28日・29日の2日間で開講される

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