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北星学園大学の総合型選抜。事前課題のテーマが7学科ぶん全部公開されている

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北星学園大学の総合型選抜は二段階選抜。1次は学修計画書と事前課題の書類審査で、事前課題のテーマが学科ごとに全文公開されています。2次は学科別で、小論文200点の学科、グループ討議から小論文へつなぐ学科、模擬講義60分のあと記述60分の学科などに分かれます。

北星学園大学(北海道札幌市厚別区)の総合型選抜は二段階選抜です。

段階 内容
1次選考(書類審査) ①学修計画書 ②調査書 ③事前課題に関する書類(文学部英文学科を除く)
2次試験(学力試験) 学科ごとに異なる

そして事前課題のテーマが、7学科ぶんすべて要項に載っています。たとえば社会福祉学科はこれです。

<600字以上800字以内> 現代の社会福祉におけるAIの活用可能性と課題について、具体例を挙げて説明してください。

心理学科はこれ。

<400字以上600字以内> 「僕たちも、人間であるからには、たとえ貧しくともそのために自分をつまらない人間と考えたりしないように…」(吉野源三郎 著『君たちはどう生きるか』岩波文庫 1982年)について、あなたは自身の生きる意味をどのように考えているか、またそれを、他者とともに生きる中でどのように両立させていけばよいと考えているか述べてください。

何を書くかが、出願前に全部わかる入試です。

出典:北星学園大学「2027年度 入学試験要項 総合型選抜(文学部・経済学部・社会福祉学部・国際学部)」(https://entry.hokusei.ac.jp/general/university/ 掲載のPDF)、所定様式「事前課題」「学修計画書」。2026年9月22日に確認しました。

日程と募集人員

項目 期日
Web出願登録期間 2026年10月1日(木)〜10月7日(水)16時
出願書類提出期限 2026年10月7日(水)消印有効
1次選考合格発表 2026年10月23日(金)10時
2次試験 2026年10月31日(土)
2次試験合格発表 2026年11月6日(金)10時
学部 学科 入学定員 総合型選抜の募集人員
文学部 英文学科 93 7
文学部 心理・応用コミュニケーション学科 90 23
経済学部 経済学科 152 25
経済学部 経営情報学科 102 18
経済学部 経済法学科 104 23
社会福祉学部 社会福祉学科 120 30
社会福祉学部 心理学科 70 12
国際学部 グローバル・イノベーション学科 95 17

入学検定料は1学科につき30,000円。そして併願の扱いに特徴があります。

1次選考のみ2学科まで併願が可能です。 ★1 併願した受験生で、どちらの学科も合格した場合、2次試験は1学科しか受験できません。10月26日(月)13時までにWeb出願サイト上で必ず2次試験を受験する学科を選択してください。

書類は2学科に出せて、試験は1学科という仕組みです。

なお合否判定については、こう明記されています。

② 全ての学科において、科目ごとの基準点(合格最低点)は設けていません。

1次選考:学修計画書は400字+300字+800字

学修計画書は本人自筆で、計画課題が3つあります(経済学部経済学科のみ別課題)。

計画課題1 志望理由について(400字以内) 本学の当学科を志望する理由を述べてください。なお、当該学科のアドミッション・ポリシーを事前に参照し、学科が求める学生の資質を自分がどの程度持っているかについて触れるようにしてください。 計画課題2 活動報告について(300字以内) あなたがこれまでに最も力を入れて取り組んだことについて述べてください。なお、取り組んだ内容については学校外のことでも構いません(取得した資格や受賞・入賞なども含みます)。 計画課題3 学修計画について(800字以内) あなたが志望する学科での、学修の目的(将来の展望を含む)と、大学入学後の学修の計画について述べてください。作成にあたっては、志望学科のディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーと<別表 学修計画書作成にあたって>を十分に参照してください。

計画課題3が800字で一番重い。そして「別表」には学科ごとの専門科目リストが載っていて、「特に関心のある科目」を挙げて書くよう求められます。

つまりシラバスを読んでから書くのが前提です。大学はシラバスの検索方法(学内システム n☆star)まで要項に書いています。

書き方の手順は志望理由書の書き方 完全ガイドにまとめてあります。

書式の指定も細かいので確認してください。

  • A4サイズで片面印刷(両面不可)
  • 黒のペン又はボールペン(消せるボールペン不可)
  • 文中の句読点、記号も字数に含みます
  • クリップやホチキスで留める必要はありません

事前課題:7学科のテーマが全部わかる

文学部英文学科を除く7学科に事前課題があります。すべて要項に全文掲載されています。

心理・応用コミュニケーション学科(600〜800字)

多文化共生がテーマです。問題文には統計も引かれています。

文部科学省が令和8年(2026年)5月25日に出した報道発表「令和7年度 外国人の子供の就学状況等調査の結果について」によれば、令和7年度における学齢相当の外国人の子供の人数(住民基本台帳上の人数)は177,726人で、前回調査より14,368人(8.8%)増加したそうです。 あなたは、外国人の子どもや外国にルーツがある子どもが日本の学校教育でどのような課題に直面し、そしてそれらを解決するためには教職員や児童生徒、そして保護者や学校を取り巻くコミュニティが何をするべきであると考えますか。「多文化共生」の実現ということを念頭に置きながら、あなたの考えを述べて下さい。

「教職員/児童生徒/保護者/コミュニティ」と4つの主体が示されているのがポイント。全部に触れる必要はありませんが、誰が何をするのかを分けて書くのがこの設問の型です。多文化共生のテーマは多様性のテーマ、外国人労働と共生にまとめてあります。

経済学科(600〜800字):指定文献3冊から1冊

以下の①②③のうちいずれか1冊の指定文献を選択し、読後の感想を書いてください。その際、以下の2点に留意してください。 ・選択した文献名を感想文中に明記すること ・感想文の題目は「○○を読んで(○○は文献名)」というものにしないこと

指定文献は次の3冊です(各自で購入)。

文献
① 山口真一『炎上で世論はつくられる―民主主義を揺るがすメカニズム』ちくま新書(2026年1月)
② 石田光規『自己決定の落とし穴』ちくまプリマー新書(2025年8月)
③ 林博史『沖縄戦 なぜ20万人が犠牲になったのか』集英社新書(2025年4月)

「○○を読んで」という題目を禁止しているのが独特です。つまり中身を一言で表す題をつけろ、ということ。感想文というより、自分の論点を立てた文章を求められています。

経営情報学科(500〜600字):観点が2つ指定されている

以下の①②のうちいずれか1冊の指定文献を選択し、「特に興味深かった点」と「わかりにくかった点」を明らかにして読後の感想を書いてください。

文献
① 宇田川敦史『アルゴリズム・AIを疑う 誰がブラックボックスをつくるのか』集英社新書(2025年5月)
② 中原翔『組織不正はいつも正しい ソーシャル・アバランチを防ぐには』光文社新書(2024年5月)

「わかりにくかった点」を書かせるのが面白いところです。全部理解したふりをするより、引っかかったところを正直に書いて、なぜ引っかかったかを説明するほうが設問に合っています。

経済法学科(600〜800字):知識を問う2問

① 財政政策とはどのような政策か、政府の役割や景気との関係を含めて説明してください。 ② 日本の財政が抱える課題について、税収、国債、少子高齢化などとの関係を踏まえて説明してください。

意見ではなく説明を求める課題です。「政治・経済」の教科書レベルの知識を、自分の言葉で書けるかが問われます。

社会福祉学科(600〜800字)

現代の社会福祉におけるAIの活用可能性と課題について、具体例を挙げて説明してください。

「具体例を挙げて」が条件。介護ロボット、見守りセンサー、ケアプランの作成支援、相談支援のチャットボットなど、実在する例を1つか2つ用意してください。生成AIと社会、介護のテーマが土台になります。

心理学科(400〜600字)

吉野源三郎『君たちはどう生きるか』(岩波文庫、1982年)の一節を引いたうえで、

あなたは自身の生きる意味をどのように考えているか、またそれを、他者とともに生きる中でどのように両立させていけばよいと考えているか述べてください。

「自分」と「他者とともに生きること」をどう両立させるか。抽象的なテーマなので、自分の経験を1つ置くと書きやすくなります。

グローバル・イノベーション学科(600〜800字):問いが3つに分かれている

以下の指定文献をしっかり読んでください。そのうえで内容を参考にしながら、あなたが身近な社会問題、学校や地域での課題、あるいはニュースで見聞きした問題の中から、「このままでよいのか?」と感じるものを一つ選んでください。選んだ問題について、次の3点を800字以内でまとめてください。 1. その問題が続いている背景として、どのような「当たり前の考え方」や「しくみ」があるのかを説明してください。 2. その問題に関わる人たちの「見え方の違い」について説明してください。 3. その「当たり前」を少し変えるために、あなたが協力したい相手と、始めてみたい小さな行動を述べてください。

指定文献はドネラ・H・メドウズ 著/枝廣淳子 訳『システム思考をはじめてみよう』英治出版(2015年12月)。

3つの問いが順番に並んでいるので、そのまま3段落で書けば形になります。1に250字、2に250字、3に250字という配分です。

共通してやること

7学科の課題を並べると、共通の準備が見えてきます。

  1. 指定文献がある学科は、まず本を買う(経済・経営情報・グローバル)。「文献は各自で購入してください」と明記されています
  2. 統計が示されている学科は、その出典にあたる(心理・応用コミュニケーション)
  3. 字数の下限がある(「600字以上」など)。下限を割ると条件を満たしません
  4. 書式は共通(A4片面・黒のペン・句読点も字数に含む・本人自筆)

2次試験は学科でまったく違う

1次を通ると、10月31日の2次試験に進みます。ここが学科ごとに大きく違います。

学科 試験科目(配点) 中身
英文 記述(100)+面接・口頭試問(100) 英文800〜1,000語程度を読んで、日本語と英語の設問に答える(70分)。口頭試問は日本語15分、英語5分程度
心理・応用コミュニケーション グループ討議(100)+小論文(100) 討議30分 → 小論文60分・800字程度
経済 記述(200)+面接(100) 指定文献の内容についての記述試験(60分・800字程度)
経営情報 記述(200)+面接・口頭試問(100) 事前課題で選んだ指定文献の内容(60分・800字程度)
経済法 記述(200)+面接(50) 模擬講義60分 → 記述試験60分
社会福祉 グループワーク(100)+面接(100) 報告・意見交換40分+振り返りシート20分(250〜300字程度)
心理 小論文(200)+面接(100) 定められたテーマの要約と自らの意見(60分・800字程度)※テーマは当日公表
グローバル・イノベーション 小論文(100)+面接・口頭試問(100) 同上(60分・800字程度)※テーマは当日公表

心理学科とグローバル・イノベーション学科:要約+意見の小論文

定められたテーマの要約と自らの意見を述べる。(60分、800字程度)※テーマは当日公表する

要約と意見の2本立てです。心理学科は200点と配点が最も重く、実質この1科目で決まります。

60分800字の配分は、読む10分・要約200字に15分・意見600字に25分・見直し10分が目安。要約の手順は課題文の要約のしかた、課題文型の進め方は課題文型小論文の手順にまとめてあります。

心理・応用コミュニケーション学科:討議してから書く

グループ討議…各自が準備した事前課題を踏まえ、「外国人の子ども」に対する支援やコミュニケーションのあり方について、他の人の意見との共通点や相違点を意識しながらグループで意見交換を行う(30分) 小論文…事前課題に加え、グループ討議で得た新しい視点や考え方を踏まえた上で、自分の意見を述べる(60分、800字程度)*グループ討議で配付される用紙を持ち込み参照可

討議で聞いた話を小論文に使う設計です。しかも討議で配られた用紙を小論文に持ち込めます。

だから討議中にやることが決まります。人の意見をメモする。とくに自分と違う意見を。そして小論文で「討議では〜という意見もあった。私はそれを踏まえて〜と考える」と書けば、設問の条件を満たせます。グループ討議の進め方はグループディスカッションの対策を見てください。

経済学科:指定文献を試験会場に持ち込める

*指定文献は持ち込み参照可、書き込み可、付せん等の貼付や挟み込みは不可。また、電子書籍やそれらをプリントアウトしたものも持ち込み不可とする。

本に書き込んでよくて、それを持ち込める。ただし付せんは不可、電子書籍も不可。紙の本を買って、直接書き込みながら読む、というのがこの学科の正しい準備法です。

経済法学科:模擬講義を受けてから書く

「政治・経済」に関する講義(60分)の後、講義内容を理解できたかを確認するための記述試験(60分)。講義のテーマは「政府の役割と財政政策」 *模擬講義の際に、講義ノートを配付する。このノートは、記述試験において参照することができるが、試験終了後に回収する。

大学の講義を60分受けて、その内容について書くという形式です。テーマも「政府の役割と財政政策」と公開されています。事前課題(財政政策と日本の財政の課題)と同じ分野なので、事前課題の準備がそのまま効きます。

必要なのは講義を聞いてノートを取る力です。高校の授業でも、板書を写すだけでなく要点を自分の言葉でメモする練習をしておいてください。

社会福祉学科:グループワークのあとに振り返りシート

事前課題に関する報告・意見交換(40分:1人3分程度)を実施し、その直後に振り返りシート(20分:250〜300字程度)の記入を行う。 *グループワークの際、提出した事前課題のコピー(付せん等の貼付や挟み込み及び書き込み等は不可)を持ち込み参照可。

1人3分で報告してから意見交換、そして250〜300字の振り返り。短い文章ですが、やり取りの中で何が変わったかを書く力が問われます。

事前課題のコピーを持ち込めるので、提出前に必ずコピーを取っておくこと。書き込みは不可なので、きれいなコピーが必要です。

どこから手をつけるか

  1. 学科を決める。事前課題も2次試験も学科でまったく違います
  2. 指定文献がある学科(経済・経営情報・グローバル)は、まず本を買う
  3. 経済学科なら、紙の本に直接書き込みながら読む。試験に持ち込めます
  4. 学修計画書の計画課題3(800字)のために、別表の科目リストとシラバスを読む
  5. 事前課題を字数の下限を満たして書く(600字以上なら600字を割らない)
  6. A4片面・黒のペン・自筆。句読点も字数に含みます
  7. 心理学科・グローバル志望なら、60分800字の「要約+意見」を練習する
  8. 社会福祉学科志望なら、事前課題のコピーを必ず取っておく
  9. 出願はWeb登録が10月7日16時まで、書類は同日消印有効

まとめ

  • 北星学園大学の総合型選抜は二段階選抜。1次は学修計画書・調査書・事前課題の書類審査、2次は10月31日の学力試験です
  • 1次選考のみ2学科まで併願可能。両方合格した場合、2次試験は1学科しか受けられません
  • 学修計画書は計画課題3つ(志望理由400字以内/活動報告300字以内/学修計画800字以内)。本人自筆で、句読点や記号も字数に含みます
  • 事前課題のテーマが7学科ぶん全文公開されています(英文学科には事前課題がありません)
  • 経済・経営情報・グローバル・イノベーションは指定文献を読む課題で、文献は各自で購入します
  • 経済学科は「感想文の題目は「○○を読んで」というものにしないこと」、経営情報学科は「特に興味深かった点とわかりにくかった点を明らかにして」という条件つきです
  • 2次試験は学科別。心理学科は小論文200点(要約+意見・60分800字・テーマは当日公表)、グローバル・イノベーション学科は小論文100点で同じ形式です
  • 心理・応用コミュニケーション学科はグループ討議30分のあと小論文60分。討議で配付される用紙を小論文に持ち込めます
  • 経済学科は指定文献を持ち込み参照可(書き込み可、付せん不可、電子書籍不可)
  • 経済法学科は模擬講義60分のあと記述試験60分。講義テーマは「政府の役割と財政政策」で、配付される講義ノートを試験で参照できます(試験後に回収)
  • 社会福祉学科はグループワーク(報告・意見交換40分)+振り返りシート(20分・250〜300字程度)
  • 科目ごとの基準点(合格最低点)は設けていないと明記されています

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。北海道の私立大学は札幌大学、札幌学院大学、函館大学、藤女子大学、北海道科学大学の記事にもあります。

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