藤女子大学の総合型選抜。4つの学科で、書かせるものが4通り違う
藤女子大学の総合型選抜は学科ごとに課題が違います。日本語・日本文学科は2000〜4000字のレポート、文化総合学科は1200字の課題レポートと10分のプレゼン、子ども教育学科はⅠ期が2000字のレポート、Ⅱ期が800字の小論文。志望理由書は全学科800字程度です。
藤女子大学(北海道札幌市)の総合型選抜は、学科ごとに書かせるものがまったく違います。
| 学科 | 事前に書くもの | 当日 |
|---|---|---|
| 英語文化学科 | — | 事前提示の課題についての面接(20分程度) |
| 日本語・日本文学科 | レポート(書式自由・おおよそ2000字から4000字程度) | レポートの質疑応答を含む面接(20分程度) |
| 文化総合学科 | 課題レポート(1200字程度・書式自由) | プレゼンテーション(10分程度)+面接(20分程度) |
| 子ども教育学科 Ⅰ期 | レポート(書式自由・2000字程度) | レポートの質疑応答+教育・保育の事例についてディスカッション(30分程度) |
| 子ども教育学科 Ⅱ期 | — | 小論文(課題文を読み800字程度)+面接(30分程度) |
2000〜4000字を書く学科もあれば、当日800字を書く学科もある。志望する学科で準備がまるきり変わります。
出典:藤女子大学「2027年度 総合型選抜入学試験」(https://www.fujijoshi.ac.jp/entry/about/comprehensive_screening_exam/ )および同ページの「入学試験要項 総合型(文学部 P3-P4/ウェルビーイング学部 P5-P6)」。2026年9月22日に確認しました。
全学科に共通すること
藤女子大学は女子大学で、出願資格が「女性」と明記されています。学部は文学部(英語文化学科22名・日本語・日本文学科20名・文化総合学科18名)とウェルビーイング学部(子ども教育学科14名)です。
共通する条件は3つです。
1. 専願
⑧ 本学の志望学科を第一志望(専願)とする者
ただし子ども教育学科のⅡ期だけは専願の条件がありません。
2. 大学入学希望理由書は800字程度
④ 大学入学希望理由書(本学所定の用紙) 800字程度。本学科で何をどのように学びたいのかを記述してください。
「何を」だけでなく「どのように」を聞かれています。学科の科目名やゼミを調べて、具体的に書いてください。書き方は志望理由書の書き方 完全ガイドにまとめてあります。
なお高等学校卒業程度認定試験の合格者は、調査書に準ずる内容(各教科・科目の学習など)もここに書き、あわせて1600字程度になります。
3. 課題はPost@netに掲載される
下記の期間、WEB出願システム(Post@net)上に掲載します。(閲覧するためには、事前にPost@netのアカウント作成が必要です。) 掲載期間:2026年9月12日(土)〜10月24日(土)
課題を見るだけでもアカウントが要ります。9月12日から見られるので、早めに作っておいてください。
日程は、文学部と子ども教育学科Ⅰ期が共通です。
| 項目 | 期日 |
|---|---|
| 出願期間 | 2026年9月25日(金)〜10月1日(木)[消印有効] |
| レポート締切(該当学科) | 2026年10月8日(木)必着 |
| 試験日 | 2026年10月24日(土) |
| 合格発表 | 2026年11月2日(月)10:00 |
出願が10月1日、レポート締切が10月8日と分かれているのが特徴です。出願してから1週間でレポートを仕上げる形ではなく、課題は9月12日から見られるので、実質は1か月以上あります。
英語文化学科:複数の課題から1つ選ぶ
複数の課題の中から一つ選んで、指示に従って面接の準備をしてください。選んだ課題番号を10月8日(木)までに所定の方法でお知らせください。 面接では、まず事前に提示された課題に関する質疑応答を行います。その後、調査書、大学入学希望理由書に関する内容などを確認します(20分程度)。
書いて出すものはありません。かわりに、課題を1つ選んで準備し、面接でその課題について質疑応答をします。
選択の締切が10月8日なので、9月12日から10月8日までに課題を読んで決めることになります。決めたら、その課題について話せるまで調べ込む。それがこの学科の対策です。
日本語・日本文学科:2000〜4000字のレポート
課題についてのレポートを作成・提出してください。書式は自由(おおよそ2000字から4000字程度) 課題レポート締め切り:10月8日(木)(必着) 面接では、提出されたレポートに関して質疑応答を行います(20分程度)。
2000字から4000字。総合型選抜で書かせる分量としては、かなり多いほうです。400字詰原稿用紙で5〜10枚。
書式が自由なので、構成の自由度も高くなります。ただし長いぶん、構成を先に決めないと最後まで書けません。
- 課題を読んで、答えるべき問いを一文にする
- 3〜4つの見出しに分ける(序論・本論2〜3・結論)
- 各見出しに何字書くかを決める
- 調べる(本を読む。文学系なら作品そのものと研究書)
- 書く
- 面接で聞かれることを想定して、削った部分もメモしておく
長い文章の組み立ては小論文の段落構成、探究のまとめ方は探究のまとめとレポートが参考になります。
文化総合学科:テーマは大学が出さない
この記事でいちばん取り上げたいのが、文化総合学科の課題レポートです。
探究の成果を報告してもらいます(1200字程度。書式は自由)。 社会科系の高校教科書(「歴史総合」「世界史探究」「日本史探究」「地理総合」「地理探究」「公共」「倫理」「政治・経済」)の記述の中から、キーワードとなる用語を自分で一つ選んでください。その上で、そのキーワードにまつわる要因や影響の調査、評価や解決策の提示といった、自分の問題関心にもとづく探究の成果をまとめてください。
そして例が3つ挙げられています。
- 「生類憐みの令はなぜ出されたのか」
- 「表現の自由はどこまで保障されるのか」
- 「国際協調を取らない他国に対して日本はどう向き合うべきか」
大学はこうも書いています。
特定のテーマに基づく課題をこちらから提示することはしません。
テーマ選びから自分でやる。これがこの学科の課題です。
教科書からキーワードを1つ選ぶ
手順はシンプルです。
- 8科目の教科書を開く(歴史総合、世界史探究、日本史探究、地理総合、地理探究、公共、倫理、政治・経済)
- 気になる用語に付箋を貼る。10個くらい
- そのうち「なぜ」「どこまで」「どうすべきか」という問いが立つものを選ぶ
- 本を借りて調べる
3つの例を見ると、問いの立て方が3タイプあることが分かります。
- 「なぜ〜か」(要因を調べる)…生類憐みの令
- 「どこまで〜か」(境界を考える)…表現の自由
- 「どう向き合うべきか」(解決策を出す)…国際協調
用語を選んだら、この3つのどれで問いを立てるかを決める。ここが決まれば、1200字は書けます。問いの立て方は探究の問いの立て方にまとめてあります。
書籍を必ず参照する
書き方の条件も明記されています。
執筆に際しては、インターネットの情報だけではなく関連する書籍を必ず参照し、引用を用いる場合は適切な仕方で行い、引用元や参考にした文献の出典を必ず表記してください。図表の使用も許可します。
本を読むことが条件です。そして出典を書くこと。1200字のうち、参考文献が占める分は多くありませんが、書いていないと条件を満たしていないことになります。調べ方は探究のための調べ方、一次情報の扱いは探究で一次情報にあたるを見てください。
当日は10分のプレゼン
最初に課題レポートに基づいてプレゼンテーションをしてもらいます(10分程度)。その後、面接では、プレゼンテーション、調査書、大学入学希望理由書、課題レポートに関する内容などを確認します(20分程度)。
1200字のレポートを、10分に引き伸ばして話すことになります。文字数だけ見れば10分の発表には足りないので、レポートに書けなかった調査の過程や、考えた道筋を足すのが実際の作り方です。
機材は大学が用意します。
ノートパソコン(OS: Windows)、プロジェクター、スクリーン、スピーカー 上記以外の機材を使用する場合は出願期間中に入試広報課へ電話連絡してください。
Windowsのノートパソコンが用意されるので、ファイル形式はそれで開けるものにしてください。プレゼンの組み立てはプレゼン型入試の対策にまとめてあります。
子ども教育学科:Ⅰ期はレポート、Ⅱ期は小論文
ウェルビーイング学部の子ども教育学科は、Ⅰ期とⅡ期で試験がまったく違います。
Ⅰ期(2026年10月24日・専願)
- レポート(書式自由・2000字程度)、締切10月8日必着
- 面接30分程度
面接の中身が独特です。
面接では、提出されたレポートに関する質疑応答、当日課される教育・保育に関する課題*について面接担当者とのディスカッション、大学入学希望理由書、調査書に関する内容の確認をします(30分程度)。 *教育・保育に関する事例を示し、それに対する考えや感想をディスカッションで確認します。
事例を出されて、その場で面接担当者と議論する。よくある「質問に答える」面接ではありません。
対策としては、保育・教育の現場で起きることを事例として知っておくのが有効です。
- 子ども同士のけんかにどう関わるか
- 保護者から相談を受けたらどうするか
- 集団に入れない子にどう声をかけるか
- 発達に気になるところがある子への対応
正解を答える場ではなく、考え方を見られる場です。「こう思います。なぜなら」と言えれば十分で、断定しすぎないことも大切になります。教育学部の小論文、子育てのテーマが参考になります。
Ⅱ期(2027年3月15日・専願の条件なし)
- 小論文…課題文を読み、自分の考えなどを800字程度(10:20〜11:20の60分)
- 面接30分程度…当日作成した小論文に関する質疑応答+教育・保育の課題についてのディスカッション+書類の確認
Ⅱ期には専願の条件がありません。そして書いた小論文について、そのまま面接で聞かれます。
60分で800字なら、構想15分・執筆35分・見直し10分が目安です。課題文型の手順は課題文型小論文の手順、時間配分は小論文の時間配分にまとめてあります。
不合格でも、検定料なしで再受験できる
藤女子大学には、落ちたあとの仕組みがあります。
【不合格者の再受験について】不合格者は、入学検定料免除で以下の入試を再受験できます。 同一学科の・学校推薦型選抜入学試験(姉妹校推薦、カトリック校・女子校推薦、指定校推薦、公募推薦)・一般選抜入学試験(A日程)
同じ学科なら、検定料なしで受け直せます。再受験には改めて出願書類を提出し、WEB出願システムの入試区分選択画面で「総合型選抜入学試験出願時の出願管理番号」を入力します。
なお合格者には入学前教育プログラムがあります。また不合格通知書は郵送されません(合否はPost@netで照会)。
どこから手をつけるか
- 学科を決める。書かせるものが学科でまったく違います
- Post@netのアカウントを作る。課題を見るのに必要です(9月12日から掲載)
- 大学入学希望理由書を800字で書く。「何を」ではなく「何をどのように」学びたいかです
- 日本語・日本文学科なら、2000〜4000字の構成を先に決める
- 文化総合学科なら、社会科系の教科書8冊からキーワードを1つ選ぶ
- 本を借りる。インターネットだけでは条件を満たしません
- 子ども教育学科Ⅰ期なら、教育・保育の事例に自分の考えを持っておく
- レポートの締切は10月8日必着(出願は10月1日まで)
まとめ
- 藤女子大学の総合型選抜は専願(子ども教育学科Ⅱ期のみ専願の条件なし)で、女子大学です
- 大学入学希望理由書は全学科共通で800字程度。「本学科で何をどのように学びたいのか」を書きます
- 英語文化学科は事前提示の複数の課題から1つ選び、面接(20分程度)で質疑応答。選んだ課題番号を10月8日までに連絡します
- 日本語・日本文学科は書式自由・おおよそ2000字から4000字程度のレポートを10月8日必着で提出し、面接でその質疑応答
- 文化総合学科は1200字程度の課題レポート+10分程度のプレゼンテーション。テーマは大学が出さず、社会科系の高校教科書8科目からキーワードを自分で1つ選びます
- 文化総合学科の条件に「インターネットの情報だけではなく関連する書籍を必ず参照し、引用元や参考にした文献の出典を必ず表記」とあります
- 子ども教育学科はⅠ期が2000字程度のレポート、Ⅱ期が課題文を読んで800字程度の小論文。面接はどちらも30分程度で、教育・保育に関する事例について面接担当者とディスカッションします
- 課題はPost@net上に掲載され、閲覧には事前のアカウント作成が必要です(掲載は2026年9月12日から)
- 不合格者は入学検定料免除で、同一学科の学校推薦型選抜と一般選抜A日程を再受験できます
- 合格者には入学前教育プログラムがあります
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。北海道の私立大学は札幌大学、札幌学院大学、函館大学、北星学園大学の記事にもあります。