徳島大学 総合型選抜の対策。医学科〈四国研究医型〉は評定4.3以上、90分の記述のあとに集団討論
徳島大学の総合型選抜(医学部医学科〈四国研究医型〉13人と理工学部の国際バカロレア選抜)を、2027年度の入学者選抜要項から整理しました。四国4県の受入枠、大学院進学の確約、総合討論400点の中身、共通テスト75%の最終条件まで解説します。鳴門教育大学に総合型選抜がないことも確認しています。
徳島大学の総合型選抜は、医学部医学科の〈四国研究医型〉13人と、理工学部の国際バカロレア選抜(若干人)の2つだけです。ほかの学部にはありません。
そして四国研究医型は、出願の時点で確約することが多い入試です。
- 調査書の全体の学習成績の状況が4.3以上(3年1学期または前期終了時点)
- 入学後、大学院(博士課程)に進むこと。医学科4年修了時に大学院へ進んで学位を取ってから5年次に戻るコースか、卒業後3年以内に4年制の博士課程へ進むか
- 卒業後、徳島大学医学部が指定する主要基幹病院で2年間の初期臨床研修を受けること
将来の進路まで含めて約束したうえで受ける入試です。
試験そのものも重い。第2次選考は総合討論400点と個人面接300点で、総合討論は①90分の記述・論述→②その題材での集団討論→③討論のまとめレポート、という3段構えです。
この記事は、公開されている2027年度(令和9年度)入学者選抜要項の記載をもとに構造を整理したものです。
必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・出願要件は年度によって変わります。総合型選抜の学生募集要項は入学者選抜要項とは別に公表されるので、出願前に必ず確認してください。 出典:徳島大学 入学者選抜要項・学生募集要項/令和9年度 入学者選抜要項(PDF)
四国4県に受入人員の目安がある
募集人員13人の内訳は、受入人員の目安として次のように示されています。
| 枠 | 目安 |
|---|---|
| 徳島県 | 2人 |
| 香川県 | 2人 |
| 愛媛県 | 2人 |
| 高知県 | 2人 |
| 全国枠 | 5人 |
県の枠は、その県の高校を令和7年4月〜令和9年3月に卒業(見込み)した人が対象です。高校の所在地は、文部科学省が公表している学校コード一覧の「学校所在地」で判断されます。
つまり四国の高校生には、実質的に県ごとの枠があるということです。全国枠の5人は、四国以外の高校からも出願できます。
選抜は3段階
| 段階 | 日程 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 第1次選考 | 出願10月22日〜29日 | 書類審査(志望理由書・活動報告書・調査書)。通過は受入人員の目安の4倍程度まで | 200点 |
| 第2次選考 | 11月21日(土) | 総合討論+個人面接 | 総合討論400点/個人面接300点 |
| 最終選考 | 共通テスト(1月16日・17日) | 指定の全教科・科目を受験し、950点満点の概ね75%以上 | — |
第1次選考の結果は11月13日、第2次選考の結果は12月14日、最終合格発表は2月10日です。
総合討論は3つの作業が続く
- 小論文形式の記述・論述(90分)——日本語で書かれた文章や図表をもとに出題されます
- 集団討論——1で出された内容の題材について討論します
- まとめレポート——討論が終わった時点で、討論のまとめを簡単に書きます
読む→書く→話す→また書くという流れです。1つの題材を90分考えたうえで討論に入るので、討論で何も言えないという事態は起きにくい設計になっています。逆に言えば、最初の記述で題材を理解できていないと、その後がすべて苦しくなります。
個人面接は複数の面接担当者によるもので、面接の評価によっては、共通テストなどの成績にかかわらず不合格になることがあると明記されています。
第2次選考には「通過最低基準点」がある
第2次選考の通過者は、受験者の総合点の平均点を目安とした最低基準点を超えた人の中から決まります。そのうえで、全国枠は成績上位5名、四国4県は各県の成績上位2名が通過対象になります。
枠の人数に満たない場合は、枠や県に関係なく、基準点に達した上位者から欠員分を通過させる仕組みです。県の枠は「その県から必ず2人受かる」という意味ではありません。
併願のルールが厳しい
- この選抜に出願した人は、本学を含む国公立大学の学校推薦型選抜・総合型選抜に出願できません(第1次・第2次で通過しなかった場合に限り、それ以降に出願できるものには出願可)
- 本学の医学部医学科の地域枠(地域特別枠)学校推薦型選抜Ⅱには出願できません
- 一般選抜には出願できますが、この選抜に合格して入学手続を終えると一般選抜の合格者にはなりません
もう一つの総合型選抜——理工学部の国際バカロレア選抜
理工学部理工学科(昼間)は、国際バカロレア選抜を総合型選抜として実施します。自然科学/社会基盤デザイン/機械科学/応用化学システム/電気電子システム/知能情報/光システムの7つの履修コースでそれぞれ若干人です。
出願できるのは、2027年3月までに国際バカロレア資格(IBフルディプロマ)を授与される(見込みを含む)人で、次の3つをすべて満たす人です。
- 日本語が母語なら、グループ1「言語と文学」で日本語または英語をSLかHLで履修。日本語が外国語なら、グループ2「言語の習得」で日本語をSLかHLで履修
- グループ4「理科」から物理または化学をHLで履修
- グループ5「数学」から「数学:解析とアプローチ」をHLで履修
選抜は書類審査と個人面接。書類審査では、志願理由書、IB最終試験6科目の成績評価証明書、課題論文(EE)の写し、知の理論(TOK)の学習成果物、CAS(創造性・活動・奉仕)の概要を総合的に見ます。
出願は2027年1月19日〜22日、試験2月7日、合格発表2月10日と、一般選抜と同じ時期の実施です。
鳴門教育大学には総合型選抜がない
同じ徳島県の国立大学である鳴門教育大学は、制度として総合型選抜を実施していません。令和9年度入学者選抜要項に載っている区分は、一般選抜(前期日程・後期日程)と、学校推薦型選抜Ⅰ型(共通テストを免除。地域教員希望枠入試を含む)、学校推薦型選抜Ⅱ型(共通テストを課す)です。
学校推薦型選抜はⅠ型・Ⅱ型とも出願が11月1日〜9日、試験日が11月28日。年内に決着させたい人の入口はこちらになります。
なお、徳島大学・鳴門教育大学・香川大学・愛媛大学・高知大学の四国の国立5大学は、共同のインターネット出願サイトを使っています。
どこから手をつけるか
四国研究医型を考えているなら、評定4.3という条件を最初に確認してください。
3年1学期(または前期)終了時点の全体の学習成績の状況が4.3以上。これは高1からの積み上げで決まる数字で、直前に上げることはできません。高2の段階で4.3を割っているなら、この入試は現実的ではありません。
次に、90分書いてから討論する形式の練習です。
総合討論は、①記述・論述→②集団討論→③まとめレポート、という流れです。この形はひとりでは練習しにくいので、学校の先生に頼んで、同じ題材で書いて討論する場を作ってもらうのがいちばん早い。文章や図表を1つ選び、90分で論じてから同級生と討論し、最後に討論の要点を書き出す。ここまでを1セットにしてください。
題材は医療に限られていないので、小論文の書き方 完全ガイドで型を固めたうえで、グループディスカッションの対策で討論の作法を確認しておきましょう。医療系で問われやすい論点は地域医療をテーマにした小論文にまとめています。
そして共通テスト75%を外さないこと。
第2次選考を通過しても、共通テストで950点満点の概ね75%に届かなければ合格になりません。書類と討論の準備をしながら、共通テストの得点を上げ続ける必要があります。医学部の総合型・学校推薦型の全体像は医学部の総合型選抜・学校推薦型選抜を参照してください。
まとめ
- 徳島大学の総合型選抜は、医学部医学科〈四国研究医型〉13人と理工学部の国際バカロレア選抜(若干人)の2つだけ
- 四国研究医型の受入人員の目安は、徳島・香川・愛媛・高知の各県2人+全国枠5人。県枠はその県の高校の卒業(見込み)者が対象
- 出願要件は評定4.3以上、大学院(博士課程)への進学と指定基幹病院での初期臨床研修2年の確約
- 第1次選考は書類審査200点(通過は目安の4倍程度)、第2次選考は総合討論400点+個人面接300点
- 総合討論は90分の記述・論述→集団討論→まとめレポートの3段構え
- 面接の評価によっては、ほかの成績にかかわらず不合格になることがある
- 第2次選考には通過最低基準点があり、全国枠は上位5名、四国各県は上位2名が通過対象
- 最終選考は共通テスト950点満点の概ね75%以上
- この選抜に出願すると、国公立大学の学校推薦型選抜・総合型選抜には出願できない
- 鳴門教育大学は総合型選抜を実施していない(一般選抜と学校推薦型選抜Ⅰ型・Ⅱ型)
四国のほかの国立大学は、香川大学、愛媛大学、高知大学の記事で扱っています。中国地方は岡山大学と広島大学 光り輝き入試、鳥取大学、島根大学、山口大学にまとめました。志望理由書の書き方は志望理由書の完全ガイドを参照してください。四国の公立大学の総合型選抜(高校生が出願できるのは高知工科大学のみ)は、四国の公立大学を参照してください。