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愛媛大学 総合型選抜の対策。教育学部は活動の証明書が必須、看護は和文と英文の小論文120分

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愛媛大学の総合型選抜Ⅰ(共通テストなし・約70人)と総合型選抜Ⅱ(共通テストあり)を、2027年度の学生募集要項と入学者選抜要項から整理しました。教育学部の地域教員希望枠、社会共創学部の小論文とグループディスカッション、医学部看護学科の2日間の選考、工学部の口頭試問まで解説します。

愛媛大学 教育学部の総合型選抜Ⅰには、ほかではあまり見ない出願要件があります。

人口減少が著しい地域で、地域創生に関わる教育活動またはボランティアに参加した経歴があり、その証明書等を提出できること。

これに加えて、評定平均3.5以上、そして卒業後に愛媛県で教職に就き、特に人口減少が著しい地域で地域創生に貢献する強い意志を持っていることが求められます。

志望理由書も重い。書くのは2項目で、それぞれ800〜1,000字程度です。

  1. 地域創生に関わる活動をした地域の課題・特性・魅力(客観的な指標を使って地域の状況を説明するなど、具体的に)
  2. 志望動機(地域創生に関わる経験や想いをふまえて、なりたい教師像と、教師としてどう地域課題に向き合うか)

自分が関わった地域を、データで説明できるか。ここが最初の関門になります。

この記事は、公開されている2027年度(令和9年度)の学生募集要項と入学者選抜要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・出願要件は年度によって変わります。この記事は考え方を示すもので、要項の代わりにはなりません。 出典:愛媛大学 学生募集要項ダウンロード/令和9年度 総合型選抜Ⅰ 学生募集要項(PDF)/令和9年度 入学者選抜要項

まず、ⅠとⅡの違いから

愛媛大学の総合型選抜は、共通テストを課さないⅠと共通テストを課すⅡに分かれます。

総合型選抜Ⅰ 総合型選抜Ⅱ
共通テスト なし あり
出願 9月7日〜25日(医学部看護学科は8月21日〜9月11日) 10月16日〜11月6日(法文学部と農学部は11月20日〜12月11日)
試験 10月17日〜18日(看護は10月3日と10月24日〜25日) 11月21日〜22日(法文学部と農学部は1月30日)
合格発表 11月4日 2027年2月8日

Ⅰを実施するのは教育学部・社会共創学部・医学部看護学科・工学部、Ⅱを実施するのは法文学部・教育学部・社会共創学部・医学部医学科・工学部・農学部です。

総合型選抜Ⅰの募集人員

学部 学科・コース等 募集人員
教育学部 学校教育教員養成課程(地域教員希望枠) 10人
社会共創学部 産業イノベーション学科 12人
環境デザイン学科 15人
地域資源マネジメント学科 15人
医学部 看護学科 総合型ⅠA(地域特別枠) 10人
看護学科 総合型ⅠB(社会人枠) 若干人
工学部 工学科 機械工学コース 2人
工学科 知能システム学コース 1人
工学科 化学・生命科学コース 10人
工学科 海事産業特別コース 4人

工学部の機械工学コースと知能システム学コースは、普通科・工業に関する学科またはそれに準ずる課程の卒業見込み者が対象です。海事産業特別コースも卒業見込み者に限られます。

教育学部——面接150点+書類150点

教育学部の総合型選抜Ⅰは面接と出願書類だけで決まります。

項目 配点
面接 150
出願書類(志望理由書・調査書・活動報告書) 150
合計 300

面接で見られるのは、愛媛県で教職に就き、人口減少が著しい地域で地域創生に貢献する強い目的意識、勉学意欲、基礎的知識、そして自分の言葉で伝える自己表現力やコミュニケーション能力です。

活動報告書はA「意欲的に取り組んだ活動」・B「課題研究等」・C「資格・検定等」の3種類で、AかBのどちらかは必ず1件以上入力します。Aは中学校卒業以降の活動が対象ですが、人口減少が著しい地域での地域創生に関わる活動については、中学校卒業以前のものも書けます。

参考資料も提出できます。1件あたりA4の表面10枚以内(裏面は使わない)で、ホッチキス留めして右肩に件数を明記する、という細かい指定があります。ただし地域創生に関わる活動の経歴を証明する資料は、この枚数に含みません。

試験は10月17日(土)9時から18日(日)にかけて行われますが、志願者数によって2日目は実施しない可能性があります。

社会共創学部——小論文80分とグループディスカッション

3学科とも、小論文・面接・グループディスカッション・出願書類の4つで評価します。違うのは配点です。

学科 小論文 面接 グループディスカッション 出願書類 合計
産業イノベーション学科 100 150 150 50 450
環境デザイン学科 150 150 150 100 550
地域資源マネジメント学科 150 150 150 100 550

小論文は80分。地域的な視点からグローバルな視点まで、多様な社会の事象や問題について、日本語の課題文や資料をもとに記述・論述します。

グループディスカッションは学科ごとにテーマの方向が違います。産業イノベーション学科は社会・産業・身の周りの課題、環境デザイン学科は自然環境や社会環境に関する課題、地域資源マネジメント学科は地域資源や地域社会に関わる諸事象。いずれも「思考・判断」「興味・関心・意欲・協働」「技能・表現」を重点的に評価すると書かれています。

面接でも学科ごとに重視する点が示されていて、産業イノベーション学科なら水産業・紙産業・ものづくり産業への関心や意欲を特に見るとされています。

試験は10月17日(土)9時から18日(日)にかけて。面接やグループディスカッションの待機が長時間になることがあると要項に明記されています。

医学部看護学科——2日間、その場で書いて発表する

看護学科の総合型選抜Ⅰは、総合型ⅠA(地域特別枠)10人と総合型ⅠB(社会人枠)若干人の2つです。

総合型ⅠA(地域特別枠) 総合型ⅠB(社会人枠)
出願要件 令和9年3月卒業見込み。愛媛県内の中山間地域や離島などの保健・医療に貢献する強い意志を持ち、将来その地域医療に貢献することを確約できる。入学後は所定のプログラムの受講を確約 令和9年4月1日時点で満21歳以上、かつ3年以上の社会人経験(定時制・夜間・通信制以外の学校の在学期間は経験に含めない)

選考は2段階です。

段階 日程 内容 配点
第1次選抜 10月3日(土) 面接(志望理由書・調査書・活動報告書は面接に含めて評価)。募集人員の3倍程度(ⅠBは10人程度)まで 100
第2次選抜 10月24日(土)・25日(日) 小論文120分(和文と英文。解答は和文)+課題レポート作成・プレゼンテーション準備30分・プレゼンテーション 小論文100+課題レポートとプレゼン200=300

課題レポートは事前提出ではありません。試験のときに示された課題についてその場でレポートを書き、そのレポートに沿ってプレゼンテーションをします。ⅠAの課題は中山間地域等に住む人や人の暮らしに関するものと明示されています。

なお、看護学科の学校推薦型選抜Ⅱとの併願は認められていません。

工学部——面接に数学と物理の口頭試問が含まれる

コース 面接 出願書類 合計
機械工学コース 400 200 600
知能システム学コース 400 200 600
化学・生命科学コース 550 50 600
海事産業特別コース 400 200 600

機械工学・知能システム学・海事産業特別の3コースは、面接に数学(数学Ⅰ・Ⅱ・A・B〔数列〕・C〔ベクトル〕)と物理(物理基礎)の口頭試問が含まれます。化学・生命科学コースは化学・化学基礎の口頭試問です。

化学・生命科学コースは内訳が特徴的で、600点のうち550点が面接。そのぶん活動報告書では、科学分野、とりわけ化学・生命科学に関して意欲的に取り組んだ活動(研究活動、探究活動、課外活動、発表など)を重視すると書かれています。

工学部の志望理由書は500字以内。志望するコースを選んだ理由、大学で取り組みたいこと、卒業後の抱負をまとめます。試験は10月17日(土)のみです。

総合型選抜Ⅱ——共通テストを使う枠は学部が広がる

学部 学科・コース等 募集人員 共通テスト
法文学部 人文社会学科 昼間主コース 35人 3教科3科目
人文社会学科 夜間主コース 10人 3教科3科目
教育学部 特別支援教育サブコース 8人 5教科5科目
小学校教育サブコース〔ⅡA〕普通科・理数科等5人/〔ⅡB〕専門学科・総合学科4人 9人 5教科5科目
言語社会教育サブコース〔ⅡA〕3人/〔ⅡB〕2人 5人 5教科5科目
科学教育サブコース〔ⅡA〕3人/〔ⅡB〕2人 5人 5教科5科目
生活健康・芸術教育サブコース 家庭教科3人/体育・保健体育教科3人 6人 5教科5科目
同 音楽教科4人/図画工作・美術教科4人 8人 3教科3科目
社会共創学部 産業マネジメント学科 20人 4又は5教科5科目
地域資源マネジメント学科 10人 3教科3科目
医学部 医学科 10人 6教科8科目
工学部 化学・生命科学コース(女子枠) 10人 6教科8科目
海事産業特別コース 4人 5教科7科目
デジタル情報人材育成特別プログラム(女子枠) 3人 6教科8科目
農学部 食料生産学科 知能的食料生産科学特別コース 7人 6教科8科目
生命機能学科 健康機能栄養科学特別コース 7人 6教科8科目
生物環境学科 水環境再生科学特別コース 5人 6教科8科目

教育学部のⅡは、第1次選抜(11月22日)で面接や実技を行って募集人員の2倍程度に絞り、第2次選抜で共通テストを使います。〔ⅡA〕は普通科・理数科等、〔ⅡB〕は専門学科・総合学科と、出身の学科によって枠が分かれているのが特徴です。

音楽教科は実技検査(音楽実技)と面接、図画工作・美術教科は実技検査(美術実技)と面接で第1次選抜を行います。美術は1年以内に制作した作品を1点持参する決まりで、サイズは平面がF40号またはB1パネル以内、立体が縦・横・高さの合計150cm以内。映像作品やスライド、DVDなどの記憶媒体での提出は認められず、郵送もできません。

医学部医学科のⅡ(10人)は、愛媛県内の高校を令和6年3月以降に卒業(見込み)した人が対象で、卒業後に愛媛県内の医育・医療機関に勤務することを確約できることが要件です。共通テストに加えて総合問題と面接があります(11月21日〜22日)。

法文学部と農学部は出願が11月20日〜12月11日、選抜期日が2027年1月30日と、ほかより遅い日程です。

どこから手をつけるか

教育学部の地域教員希望枠を考えているなら、証明書が出せるかを最初に確認してください。

「人口減少が著しい地域で、地域創生に関わる教育活動またはボランティアに参加した経歴」と、それを証明できる書類。これが出願要件です。参加しただけでは足りず、履修証明書などのコピーを必ず提出する必要があります。学校や自治体に問い合わせて、証明書を出してもらえるかを早めに確かめてください。

そのうえで、志望理由書の1つ目(800〜1,000字)では地域の課題・特性・魅力を客観的な指標で説明することが求められます。人口の推移、児童生徒数、産業構成。自治体の公式統計を読む作業が必要です。探究で一次情報にあたる方法を参考にしてください。

社会共創学部なら、80分の小論文とグループディスカッションの両方です。

小論文は日本語の課題文や資料をもとに書く形式なので、小論文の書き方 完全ガイドの手順がそのまま使えます。グループディスカッションは学科ごとにテーマの方向が決まっているので、志望学科の分野のニュースを3つ挙げて、自分の意見を言えるようにしておきましょう。グループディスカッションの対策も読んでおいてください。

看護学科は、その場で書いて発表する練習が要ります。

課題レポートは事前提出ではなく、当日その場で書き、30分の準備を経て発表します。英文を含む小論文120分と合わせると、書く時間がとても長い入試です。英語の課題文は英文課題文型の小論文で、看護の論点は看護学部の小論文で確認してください。

工学部は口頭試問の範囲が示されています。数学Ⅰ・Ⅱ・A・B〔数列〕・C〔ベクトル〕と物理基礎、化学・生命科学コースは化学・化学基礎。面接が400〜550点を占めるので、口頭で解いて説明する練習が点数に直結します。口頭試問の対策を参照してください。

まとめ

  • 愛媛大学の総合型選抜は、共通テストを課さないⅠ(教育・社会共創・医学部看護・工)と課すⅡ(法文・教育・社会共創・医学科・工・農)に分かれる
  • Ⅰの出願は9月7日〜25日(看護は8月21日〜9月11日)、試験は10月17日〜18日、合格発表は11月4日
  • 教育学部の地域教員希望枠10人は、評定3.5以上に加えて人口減少が著しい地域での地域創生に関わる活動の経歴と証明書が必須。志望理由書は800〜1,000字程度を2項目
  • 社会共創学部の3学科は小論文80分・面接・グループディスカッション・書類で450〜550点
  • 医学部看護学科は総合型ⅠA(地域特別枠)10人とⅠB(社会人枠・満21歳以上で社会人経験3年以上)。第2次選抜は和文と英文の小論文120分+その場で書く課題レポートとプレゼン
  • 工学部は面接に数学・物理(化学・生命科学コースは化学)の口頭試問が含まれ、面接が600点中400〜550点
  • Ⅱの教育学部は第1次で面接・実技→第2次で共通テスト。〔ⅡA〕は普通科等、〔ⅡB〕は専門学科・総合学科が対象
  • Ⅱの医学科10人は愛媛県内の高校出身者が対象で、県内の医育・医療機関への勤務を確約する
  • 要項には全区分に「必要不可欠な資質を評価・審査するので、合格者数が募集人員に満たない場合がある」と明記されている

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