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香川大学 総合型選抜Ⅰの対策。創造工学部はコースごとに違うレポート課題が、要項に公開されている

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香川大学の総合型選抜Ⅰ(教育10人・医学部看護25人・創造工学部54人・農学部30人)を2027年度の学生募集要項から整理しました。コース別のレポート課題、600点満点の配点、看護の1,000字エッセイと英語の小論文、農学部の授業理解力テストまで解説します。

香川大学 創造工学部の総合型選抜Ⅰは、出願のときにコースごとに違うレポートを提出します。そしてその課題が、要項の様式として公開されています。

コース レポートに書くこと
造形・メディアデザイン 中学校卒業後に最も意欲的に取り組んだ活動
建築・都市環境 建築・土木・環境・都市・防災などこのコースに関連する分野の今後の展望を一つ挙げ、それに対する自分の考え
防災・危機管理 これまでに熱心に取り組んだこと一つの概要・活動期間・自分の役割・工夫した点
情報 IT技術で解決が期待されている社会課題と、それに対する自分の考え
人工知能・通信ネットワーク 中学校卒業後に最も熱心に取り組んだことの概要・苦労した点・工夫した点
機械システム 中学校卒業後に最も意欲的に取り組んだことの概要と工夫した点
材料物質科学 第2次選抜でポスター発表する自由研究(テーマは自由)の概要

いずれもA4用紙1枚に収める指定で、必要に応じて写真・図・表を入れてもかまいません。パソコンでの作成も、黒ボールペンでの手書きも認められています。

そして第2次選抜の配点は、口頭試問またはプレゼンテーションが360点、面接120点、第1次選抜の得点120点の合計600点。当日の口頭でのやりとりが6割を占める設計です。

この記事は、公開されている2027年度の学生募集要項と入学者選抜要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・出願要件は年度によって変わります。この記事は考え方を示すもので、要項の代わりにはなりません。 出典:香川大学 募集要項・選抜要項(学部入試)/2027年度 入学者選抜要項(PDF)

総合型選抜Ⅰは4学部で119人

学部・学科 名称 募集人員
教育学部 学校教育教員養成課程 総合型選抜Ⅰ 10人
医学部 看護学科 ナーシング・プロフェッショナル育成入試 25人
創造工学部 創造工学科 総合型選抜Ⅰ 54人
農学部 応用生物科学科 総合型選抜Ⅰ 30人

法学部・経済学部・医学部医学科には総合型選抜がありません(学校推薦型選抜Ⅰ・Ⅱなどで募集)。共通テストは全学部で免除されます。

出願は全学部9月1日〜8日、最終合格発表は11月2日。第1次選抜はすべて書類選考で、来学の必要はありません。

第1次選抜の発表 第2次選抜
教育学部 10月2日 10月17日(土)
医学部 看護学科 9月17日 10月3日(土)
創造工学部 10月2日 10月17日(土)
農学部 10月2日 10月17日(土)

創造工学部——54人の内訳と3つの枠

コース 一般枠 女子枠 専門高校枠
造形・メディアデザイン 10 — —
建築・都市環境 5 — —
防災・危機管理 5 — —
情報 12 (2) (2)
人工知能・通信ネットワーク 8 (1) —
機械システム 5 — —
材料物質科学 9 — —

かっこ内は内数です。女子枠・専門高校枠は先に合否を判定し、そこで不合格になった場合に一般枠で判定されます。つまり、枠に出願することで不利にはなりません。

専門高校枠は、工業・商業・情報などの専門教育を主とする教育課程を履修した人が対象。面接では、専門技術職に向けたキャリアパスや多様性への関心も聞かれます。

第1次選抜——コースごとに通過人数が違う

第1次選抜は志望理由書・調査書・コース別のレポートで、募集人員の2倍程度(機械システムのみ3倍程度)まで通します。志願者がその人数を超えなければ、第1次選抜は実施されません。

第2次選抜——コースで方法が分かれる

コース 第2次選抜の方法
造形・メディアデザイン 課題から製作した作品に関するプレゼンテーション+面接
建築・都市環境 レポートに基づくプレゼンテーション+口頭試問+面接
防災・危機管理 レポートに基づくプレゼンテーション+面接
情報/人工知能・通信ネットワーク/機械システム 口頭試問+面接
材料物質科学 レポートに基づく自由研究ポスタープレゼンテーション+面接

造形・メディアデザインコースの課題は、住民の「知的好奇心」を刺激する公共サービスのデザイン提案。「知的好奇心」と「公共サービス」は自由に定義してよく、根拠を説明することと、サービスを提供する地域を自分で設定して理由を説明することが条件です。

口頭試問の範囲も公開されています。建築・都市環境は数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bと物理基礎・物理の「力と運動」、人工知能・通信ネットワークは数学Ⅱ(ホワイトボードを使って15分程度)、機械システムは物理基礎・物理と数学Ⅰ・Ⅱ(ホワイトボード使用)、情報は志望理由書とレポートに基づく出題です。

プレゼンテーションの持ち込み物も決まっています。造形・メディアデザインは持参PC・タブレット/パワーポイント/作品から選択(作品は一人で持ち込める大きさ、幅180cm×奥行90cm×高さ70cmの展示台を用意)、建築・都市環境と防災・危機管理は模造紙1枚のポスター、材料物質科学は自由研究発表ポスター。いずれも5分の発表のあとに質疑応答と面接です。

教育学部——中学校教育コースの5区分

教育学部の総合型選抜Ⅰは中学校教育コースでの募集で、専門領域ごとに人数の目安があります。

区分 募集人員の目安
技術教育に関心をもつ者 2人
家庭科教育に関心をもつ者 2人
音楽教育に関心をもつ者 2人
美術教育に関心をもつ者 2人
保健体育教育に関心をもつ者 2人

第2次選抜は個人面接・調査書等200点+口頭試問または実技試験200点=400点です。

  • 技術・家庭科:それぞれの教科の基礎的な知識を問う口頭試問
  • 美術:高校・高専の在籍中に制作した作品1〜3点を持参し、主にその作品について口頭試問(絵画・デッサン・イラスト・立体造形・デザイン案・写真・映像など。クロッキー帳やスケッチブックを1点とすることも可)
  • 音楽:器楽(ピアノ/ピアノ以外の楽器)か声楽から1つを暗譜で演奏し、加えて旋律聴音
  • 保健体育:基礎運動能力テスト(ジグザグ走、シャトルスタミナテスト、立ち5段跳び)

ネット出願で入力する活動報告は、活動の概要100字+説明300字で3件まで、課題研究はテーマ100字+概要300字+補足300字。字数はいずれも上限で、件数による評価は行わないと明記されています。

医学部看護学科——1,000字のエッセイと、英語の小論文

ナーシング・プロフェッショナル育成入試(総合型選抜Ⅰ)は25人。出願時に1,000字以内のエッセイを、次の3つのテーマから1つ選んで入力します。

テーマ 問われていること
A 自分の考えや行動を分析する「内省」は、どのように自己の成長につながると考えるか
B 他者の多様な生き方を理解するために、自分に必要なことは何か
C 地域の中で支え合って生きる社会を実現するために、何が課題だと考え、どう貢献したいか

検定料を支払ったあとは修正できないので、書き上げてから支払いに進む必要があります。

第1次選抜は書類で募集人員の約4倍まで。第2次選抜(10月3日)は小論文200点+面接100点=300点で、小論文は2本立てです。

  • 小論文Ⅰ:英語による問題(60分)
  • 小論文Ⅱ:日本語による人文社会・自然科学系の論述式問題(60分)

答案回収の時間を含めて試験時間は145分。小論文または面接の結果だけで不合格になることがあるとも書かれています。

農学部——40分の講義を聞いて記述する「授業理解力テスト」

農学部 応用生物科学科は30人。専門教育を主とする学科や総合学科を履修した人の優先枠があり、その教育課程の履修者から2名以上を合格者とします(合格基準に達している場合)。

第1次選抜は書類で募集人員の2倍程度まで。第2次選抜(10月17日)の時間割はこうです。

時間 内容
8:20〜9:20 受付
9:20〜11:25 授業理解力テスト(40分程度の応用生物科学に関する基礎的な講義→講義内容の理解と自分の考えを書く記述式テスト1時間程度。途中10分休憩)
11:30〜12:25 昼食
12:40〜 個人面接(15分程度)

配点は授業理解力テスト100点+面接100点=200点。講義を聞いてその場で書く形式は、香川大学の4学部の中で農学部だけです。

合格者には化学・生物学・英語の入学前教育があり、化学と生物学は通信教育で添削指導を受けます(教材費は自己負担)。

共通の注意点

  • 総合型選抜Ⅰに不合格でも、学校推薦型選抜を実施する国公立大学の1つの大学・学部に出願できます
  • 総合評価が著しく低い場合は、募集人員に満たなくても不合格とすることがあります
  • 第2次選抜は遅刻に厳しい設計です(創造工学部は15分以上、農学部の授業理解力テストは15分以上の遅刻で受験不可。教育学部と看護学科の面接は集合時刻に遅れると受験不可)
  • 面接の待機時間が長くなることがあり、控室から出られないため、読書などの準備を求められます
  • 全学部でノートパソコンの必携が案内されています

どこから手をつけるか

創造工学部志望なら、コースを決めてレポートを書き始めてください。

コースごとに課題が違うので、コースが決まらないとレポートが書けません。しかも建築・都市環境は「分野の今後の展望」、情報は「IT技術で解決が期待されている社会課題」と、調べないと書けない課題です。A4用紙1枚に、図や写真を交えてまとめる。夏休みのうちに一度書いてみてください。

第2次選抜は口頭試問かプレゼンテーションが360点。レポートに基づいて話すコースが多いので、書いた内容を5分で説明し、質問に答える練習が直結します。ポスター形式のコースは、模造紙1枚にどうまとめるかも考えておきましょう。組み立て方はプレゼン型入試の対策を参照してください。

口頭試問がある3コース(建築・都市環境、人工知能・通信ネットワーク、機械システム)は出題範囲が公開されています。数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bや、物理基礎・物理の「力と運動」。ホワイトボードを使って解く形式なので、手を動かしながら説明する練習をしておくと当日あわてません。口頭試問の対策も読んでおいてください。

看護学科なら、まず1,000字のエッセイです。

3つのテーマはどれも、知識ではなく自分の考えを問うものです。内省、他者の多様な生き方、地域で支え合う社会。いきなり書き始めず、自分の経験の中から根拠になる具体例を先に集めてください。そのうえで1,000字に収めます。

第2次選抜には英語の小論文(小論文Ⅰ)があります。英語の課題文を読んで論じる形式の練習は早めに始めてください。英文課題文型の小論文にまとめています。看護で問われやすい論点は看護学部の小論文を参照してください。

農学部なら、講義を聞いて書く練習です。

40分の講義を聞いて、1時間で記述する。メモの取り方がそのまま点数になります。公開講座やオンライン講義を使って、聞きながら要点をメモし、講義後に理解したことと自分の考えを書く。これを繰り返してください。農学系で問われやすいテーマは農学部の小論文にまとめました。

教育学部は、実技か口頭試問かで準備が変わります。技術・家庭科は教科の基礎知識、美術は持参する作品選び、音楽は暗譜の演奏と旋律聴音、保健体育は基礎運動能力テスト。200点分をどう取るかを先に決めてください。

まとめ

  • 香川大学の総合型選抜Ⅰは4学部で119人(教育10・医学部看護25・創造工54・農30)。共通テストは全学部で免除
  • 出願は9月1日〜8日、最終合格発表は11月2日。第1次選抜はすべて書類選考で来学不要
  • 創造工学部は出願時にコース別のレポートを提出する。課題は要項の様式として公開されている
  • 創造工学部の第2次選抜は口頭試問またはプレゼンテーション360点+面接120点+第1次選抜の得点120点=600点
  • 造形・メディアデザインコースの課題は「住民の知的好奇心を刺激する公共サービスのデザイン提案」。作品を持ち込んで発表できる
  • 口頭試問の出題範囲が公開されている(建築・都市環境は数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bと物理の「力と運動」、人工知能・通信ネットワークは数学Ⅱ、機械システムは物理と数学Ⅰ・Ⅱ)
  • 女子枠・専門高校枠は先に判定し、不合格なら一般枠で判定するので、枠に出願して不利になることはない
  • 看護学科は出願時に1,000字のエッセイ(3テーマから1つ)。第2次選抜は英語の小論文Ⅰと日本語の小論文Ⅱ(各60分)+面接
  • 農学部は40分の講義→1時間の記述式テスト(授業理解力テスト100点)+面接100点
  • 法学部・経済学部・医学部医学科には総合型選抜がない

四国の国立大学は、徳島大学、愛媛大学、高知大学の記事で扱っています。中国地方は岡山大学と広島大学 光り輝き入試、公立大学は中国・九州の公立大学 学校推薦型選抜にまとめました。四国の公立大学の総合型選抜(高校生が出願できるのは高知工科大学のみ)は、四国の公立大学を参照してください。

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