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東京基督教大学の総合型選抜。テーマ群から1つ、キーワード群から3つが当日指定される小論文

約15分で読めます

東京基督教大学の総合型選抜を大学公式サイトの情報から整理しました。小論文は要項に載っているテーマ群から1つ出題され、キーワード群から指定された3つの語を必ず使って書きます。面接30分の中には聖書の口頭試問(旧約5問・新約5問)があります。

東京基督教大学(千葉県印西市)の総合型選抜は、小論文の出し方が独特です。

  • 要項に載っている【テーマ群】から当日1つが出題されます
  • そのうえで【キーワード群】から3つのキーワードを指定され、それを必ず使って論述します
  • どのテーマとどのキーワードが出るかは当日まで分かりません。ただしテーマ群もキーワード群も事前に読めるので、調べて準備できます
  • 聖書や辞書の持込みはできません

神学部(神学・国際教養学科、1年次入学定員33名)の1学部だけの大学です。総合型選抜を、大学が公式サイトに載せている情報から整理します。

必ず最新の学生募集要項で確認してください。日程・募集人員・選考方法は年度によって変わります。この大学の学生募集要項はWebで公開されておらず、無料の資料請求(郵送またはWEB申込み)で取り寄せる形です。テーマ群・キーワード群・事前課題の様式は要項の中にあります。 出典:東京基督教大学 総合型選抜/総合型選抜(オンライン)/入試案内/出題のねらい(神学部)/過去の入試問題/入試データ

最初に:出願資格に信仰の要件があります

ほかの大学と決定的に違う点なので、先に書きます。

受洗後キリストへの献身を明確にしたキリスト教信者であり、次のいずれかの資格を満たす者。

これが各選抜に共通する出願資格です。アドミッションポリシーでは、入学者に求める条件・資質が5つ挙げられています。

  1. 既に洗礼を受けたか、幼児洗礼の場合は信仰告白をしていること。
  2. キリストへの献身を表明し、将来教会と社会に仕えることを志していること。
  3. 本学の建学の精神と信仰基準に同意すること。
  4. 聖書の基礎知識を有し、基礎的教養に基づいて自分で考え表現する力があること。
  5. 自分のことば(表現)で他者とコミュニケーションがとれること。

なお「献身」の意味には注記が付いています。

※本学が考える「献身」とは、牧師や宣教師になることだけでなく、広くこの世界でキリストに仕える者としての献身を意味します。

2024年度からは寮に入らず通学することも選べるようになりました。

選考は4つ、配点は600点

総合型選抜の選考方法は書類審査・事前課題(小論文)・小論文筆記試験・面接試験の4つです。大学は評価方法と配点も公開しています。

評価方法 評価内容・視点 配点 評価比重
口頭試問 聖書の基礎知識(旧約聖書5問・新約聖書5問) 100点 50%
事前課題(小論文) 思考力・判断力・表現力 100点 同じ枠
筆記試験(小論文) 知識・技能、思考力・判断力・表現力 100点 同じ枠
面接 アドミッション・ポリシーへの適合/主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度 300点 50%

筆記系の300点で50%、面接の300点で50%という配分です。小論文は2本で200点あり、全体600点の3分の1を占めます。書くことの比重がかなり大きい入試です。

小論文筆記試験:テーマ1つとキーワード3つが当日指定される

要項の説明がそのまま大学サイトに載っています。

学生募集要項に記載されている【テーマ群】の中から入試当日に小論文のテーマを1つ出題します。その際、学生募集要項に記載されている【キーワード群】の中から3つのキーワードを指定し、そのキーワードを必ず用いて論述することを求めます。入試当日までどのテーマとキーワードが出題されるかは分かりません。受験生は入試日までに【テーマ群】や【キーワード群】に示されている語句を調べ、入試に備えることができます。なお、受験時の聖書や辞書等の持込みは認められません。

この方式のポイントは3つです。

1. 準備の範囲が有限で、しかも公開されている。テーマ群とキーワード群は要項に載っています。つまり「何が出るか分からない」入試ではなく、「この範囲のどれかが出る」入試です。テーマ群の各項目について書けるようにしておき、キーワード群の語句は意味を調べておく、という準備がそのまま得点につながります。

2. 組み合わせは当日まで分からない。テーマ1つに対してキーワード3つが割り当てられます。用意した原稿をそのまま書く形にはなりません。どのテーマにどのキーワードが乗っても筋が通るように、語句のほうを「どのテーマでも使える説明」で押さえておくのが現実的です。

3. 持ち込みができない。聖書も辞書も持ち込めません。キーワードの意味は暗記して入る必要があります。

準備としては、テーマ群の項目ごとに200〜300字の型を作っておき、そこへキーワード3つを差し込む練習をするのが近道です。書き方の基本は小論文の書き方 完全ガイド、字数の調整は小論文の字数調整にまとめました。テーマの下地としては宗教、教養とは何か、グローバル化と文化が近いところにあります。

事前課題(小論文):出願時にWebで提出する

もう1本の小論文は事前課題です。

Web出願サイトに提出します。「思考力・判断力・表現力」を審査します。事前課題(小論文)は学生募集要項またはWeb出願サイトを参照ください。

様式は要項に出願書類として入っています。大学は「出題のねらい」のページで、この課題について踏み込んだ説明をしています。

「思考力・判断力・表現力」を審査します。小論文には決まった正解はありません。あなた自身の今までの学びや経験から独自の意見を表現することを期待します。課題作成にあたっては、書籍やネット上から他者の考えを借用して自分の言葉のように記すことは剽窃(ひょうせつ)となり、カンニングと同様にみなされます。引用する場合は必ず情報源を小論文内に明記してください。

「引用するなら情報源を小論文内に明記せよ」まで書いてあります。家で書ける課題なので、調べて書くこと自体は前提です。問題は出典を隠すことだ、という立場です。

学習方法のアドバイスも添えられています。

基礎的教養は、本を読むことによって養われます。様々な分野の本を読み自身の知識を深めることで、土台を作ることが出来ます。その上で読んだ本の内容について同意する部分、自分の意見と違う部分を意識し、その理由を書いてみましょう。書くことで独自の意見を表現する力を養うことが出来るでしょう。

「同意する部分と違う部分を分けて、その理由を書く」は、そのまま練習メニューになります。

面接は30分、その中に聖書の口頭試問がある

1人30分間。聖書基礎知識の口頭試問(新約聖書、旧約聖書から各5問)、事前課題(小論文)の確認、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」、本学のアドミッション・ポリシーに適合しているかを審査します。

面接そのものが300点で、評価比重の半分です。さらにその中の口頭試問(旧約5問・新約5問)が別枠で100点として立っています。事前課題(小論文)の確認も面接で行われるので、出したものは説明できる状態にしておく必要があります。面接の基本は面接の頻出質問にまとめました。

海外在住者向けに「総合型選抜(オンライン)」がある

本学の総合型選抜(オンライン)は、海外在住の出願者で希望する者がオンラインで受験できる選抜です。

日程も検定料も通常の総合型選抜と同じです。違うのは、小論文筆記試験のかわりに口頭試問が入るところです。

試験日にオンライン上で提示される短い文章を受験生が朗読します。その後、その文章について口頭試問を行い、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を審査します。(1人15分間)

初見の文章を声に出して読み、その内容について口頭で答えるという形式です。面接30分もオンラインで行われます。

ひとつ注意があります。

※海外在住で日本国籍または日本での有効な在留資格を持っていない方は、在留資格認定証明書交付申請手続きの関係上、第2回までの試験を受けてください。

日程は3回

回 出願期間 試験日 合格発表 入学手続締切日
第1回 2026年9月1日〜9月17日 2026年10月17日(土) 2026年11月2日(月) 2026年11月13日(金)必着
第2回 2026年10月1日〜10月15日 2026年11月21日(土) 2026年12月1日(火) 2026年12月14日(月)必着
第3回 2026年12月1日〜12月10日 2027年1月9日(土) 2027年1月15日(金) 2027年1月28日(木)必着

検定料は35,000円で、Web出願の手続き完了後に指定の銀行口座へ送金します(海外在住の場合はクレジットカード)。入金の確認ができないと受験できません。

体調面の配慮も明記されています。

出願者が学校保健安全法で出席の停止が定められている感染症に罹患した場合、追加の入学検定料なしで別日の入試に振り替えることができます。診断書の提出は求めませんが、試験日前日までに必ず連絡してください。

一般選抜と比べると、総合型の性格が見えてくる

同じ大学の一般選抜と並べると違いがはっきりします。

総合型選抜 一般選抜
事前課題(小論文) あり あり(同じ)
聖書 口頭試問(旧約5問・新約5問) 筆記試験
小論文 テーマ群+指定キーワード3つ 高等学校の国語(現代の国語、論理国語、国語表現)の範囲から出題
面接 1人30分 1人20分
試験日 2026年10月17日・11月21日・2027年1月9日 2027年2月6日・3月6日

総合型は聖書を口で答え、一般選抜は筆記で答えます。面接も総合型のほうが10分長く、話す比重が大きい設計です。

一般選抜の小論文は過去問が模範解答つきで読める

大学は一般選抜の筆記試験(小論文・聖書問題)の過去問を公開しています。総合型の小論文とは形式が違いますが、この大学が小論文に何を求めているかはよく分かります。

2026年度の一般選抜(一般方式)第Ⅱ期は、キリスト教の「教会」——「公同教会」と「地域教会」という二つの意味、共同体に属して他者と関わりながら成長すること——について書かれた文章を読む課題文型でした(出典は岡村直樹「月刊いのちのことば」いのちのことば社、2020年9月より抜粋と明記されています)。設問は3問です。

  • 問1 傍線部(ア)〜(オ)を漢字に直しなさい【10点】
  • 問2 本文に十五字以内で適切なタイトルを考え、筆者の主張を100字〜130字でまとめなさい【タイトル5点】【筆者の主張15点】
  • 問3 本文が個人と共同体の関係性を重視する姿勢を説いていることを示したうえで、それについてどう考えるかを、学校・職場・地域など身近な共同体での経験や社会のあり方と関連づけながら具体的に述べなさい

小論文の1問目が漢字の書き取りです。そのあと15字のタイトル付けと100〜130字の要約が来て、最後に論述という三段構えになっています。赤字の模範解答も一緒に載っているので、どの程度の答案が想定されているかまで確認できます。要約の手順は課題文型の手順と課題文の要約にまとめました。

2026年度は、総合型がいちばん大きな入口だった

大学が公開している2026年度の入試結果です(神学・国際教養学科・1年次)。

区分 志願者 受験者 合格者 入学者
一般選抜 4 4 4 4
総合型選抜 12 11 10 9
総合型選抜(オンライン) 1 1 1 1
学校推薦型選抜(公募) 0 0 0 0
学校推薦型選抜(指定校) 0 0 0 0
欠員募集(一般方式) 1 1 0 0
合計 18 17 15 14

定員33名に対して1年次の入学者は14名、そのうち9名が総合型選抜からです。学校推薦型は公募・指定校とも志願者0でした。このほか秋季入学入試(2025年8月入学)で4名、3年次編入で15名が入学しています。

規模が小さいぶん、倍率で落とす入試ではありません。ただし出願資格に信仰の要件があり、聖書の口頭試問が100点あり、小論文が2本で200点あります。受ければ通るというより、条件を満たしているかを1人ずつ確かめる入試と考えるのが近いです。

学納金

項目 金額
入学金 140,000円
授業料 705,000円
施設費 300,000円
教育充実費 50,000円
合計 1,195,000円

寮に入る場合は別途、独身寮で年612,000円(入寮費0円・寮費300,000円・食費300,000円・寮室電気料金12,000円)です。家族寮は間取りによって年510,000〜615,000円です。

どこから手をつけるか

  1. 出願資格を先に確認する。受洗していること、キリストへの献身を表明していることが前提です
  2. 学生募集要項を取り寄せる。テーマ群・キーワード群・事前課題の様式は要項にしかありません。資料請求は無料で、郵送とWEB申込みの2通りあります
  3. テーマ群を1項目ずつつぶす。何が出るかは分かりませんが、範囲は決まっています
  4. キーワード群の語句を調べて覚える。当日は聖書も辞書も持ち込めません
  5. テーマ×キーワードの組み合わせで書く練習をする。用意した原稿をそのまま出す形にはなりません
  6. 事前課題は出典を書いて出す。調べて書くのは前提で、借用して出典を書かないことが剽窃とみなされます
  7. 旧約・新約から各5問の口頭試問に備える。面接30分の中に入っていて、100点あります
  8. 一般選抜の過去問を見ておく。模範解答つきで、この大学が求める答案の密度が分かります

まとめ

  • 東京基督教大学の総合型選抜は、書類審査・事前課題(小論文)・小論文筆記試験・面接の4つで、合計600点です
  • 筆記系300点で評価比重50%、面接300点で50%。小論文は2本で200点あります
  • 小論文筆記試験は、要項の【テーマ群】から当日1つが出題され、【キーワード群】から指定された3つの語を必ず使って書きます
  • どのテーマとキーワードが出るかは当日まで分かりませんが、テーマ群もキーワード群も要項で事前に読めます
  • 受験時の聖書や辞書等の持込みは認められません
  • 事前課題(小論文)はWeb出願サイトに提出します。大学は「決まった正解はありません」「引用する場合は必ず情報源を小論文内に明記してください」と明記しています
  • 面接は1人30分で、その中に聖書基礎知識の口頭試問(旧約5問・新約5問/100点)と事前課題の確認が入ります
  • 海外在住者向けの「総合型選抜(オンライン)」があり、小論文筆記のかわりに提示された短い文章を朗読してから口頭試問(15分)を受けます
  • 出願資格は各選抜共通で、受洗後キリストへの献身を明確にしたキリスト教信者であることが前提です
  • 2026年度は1年次入学者14名のうち9名が総合型選抜からで、学校推薦型は志願者0でした
  • 学生募集要項はWebで公開されていません。無料の資料請求で取り寄せてください

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