小論文キャンパス
大学別対策

亀田医療大学の総合型選抜。点数がつくのは小論文100点だけ、検定料は0円

約11分で読めます

亀田医療大学の総合型選抜を2027年度の要項から整理しました。配点は小論文100点のみで、面接は点数化されません。入学検定料は全方式0円。小論文の過去問と出題の意図が公開されていて、2年続けてAIがテーマでした。

亀田医療大学(千葉県鴨川市)の総合型選抜は、構造がとてもはっきりしています。

  • 点数がつくのは小論文の100点だけ。要項に「面接は点数化しない」と書いてあります
  • 入学検定料は全方式で0円です。30,000円の全額免除が明記されています
  • 小論文の過去問と出題の意図が公開されていて、2年続けてAIがテーマでした

看護学部看護学科だけの大学で、入学定員は70名です。2027年度の要項に沿って整理します。

必ず最新の学生募集要項で確認してください。日程・募集人員・選考方法は年度によって変わります。 出典:亀田医療大学 入試情報/2027年度 学生募集要項(看護学部)/2026年度 入学試験問題/2025年度 入学試験問題 出題の意図

募集人員と検定料

区分 総合型Ⅰ期 総合型Ⅱ期 総合型Ⅲ期 学校推薦型Ⅰ期(指定校) 同(公募) 一般Ⅰ期
募集人員 10名 5名 若干名 30名 5名 20名

検定料の欄は、全方式に同じ表記が並んでいます。

30,000円 → 0円 ※看護学部入学試験(全方式)の入学検定料を全額免除します。

何回受けても検定料はかかりません。総合型Ⅰ期で不合格でもⅡ期・Ⅲ期に出し直せますし、一般選抜まで受けても費用は増えません。

選抜方法:小論文60分100点、面接は点数化しない

要項の「選考について」の欄はこうなっています。

内容
選抜方法 ①小論文(60分) ②面接(個別) ③書類審査
試験配点 小論文(100点) ※面接は点数化しない
試験時間 受付8:30〜9:00/受験上の注意9:00〜9:10/小論文9:10〜10:10/面接10:20〜

②と③については補足があります。

※②、③については、出願書類を用いて、「学力の3要素」を多面的総合的に評価します。

面接と書類審査は行われますが、点数としてはカウントされません。得点は小論文の100点だけです。面接がないわけではないので、受け答えは当然見られます。ただ合否の数字を動かすのは小論文だという設計です。

出願資格の3番目も重要です。

③本学を専願する者で、合格した場合には、必ず入学することを確約できる者

専願です。ほかの大学と併願して選ぶ、という使い方はできません。

日程は3回

区分 出願期間(消印有効) 試験日 合格発表
総合型Ⅰ期 2026年9月1日〜9月5日 2026年9月12日(土) 2026年11月2日(月)正午
総合型Ⅱ期 2026年11月24日〜12月4日 2026年12月12日(土) 2026年12月18日(金)正午
総合型Ⅲ期 2027年3月1日〜3月8日 2027年3月13日(土) 2027年3月19日(金)正午

Ⅰ期は大学(鴨川市)と東京の2会場、Ⅱ期・Ⅲ期は大学のみです。

小論文の過去問が読める。しかも2年続けてAI

大学は入学試験問題と「出題の意図」を公開しています。総合型選抜の小論文も対象です。すべて600字以内でした。

2026年度

総合型選抜Ⅰ期は、AIが「意味を理解している」のではなく入力に応じて計算しているにすぎない、という主旨の文章(出典は新井紀子『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』東洋経済新報社、p.107〜108と明記)を読ませたうえで、こう聞いています。

将来、多くの仕事がAIに代替されると言われています。AIの課題と活用方法について、上述の文章を参考に、あなたの考えを記述しなさい。(600字以内)

総合型選抜Ⅱ期は課題文がなく、生成AIが利便性をもたらす一方で権利侵害や法規制の整備も必要と言われている、という状況を示したうえでの出題でした。

生活を豊かにするために、どのように生成AIを活用していていけば良いか、あなたの考えを述べなさい。(600字以内)

2025年度(出題の意図つき)

総合型選抜Ⅰ期は「2025年問題」でした。団塊世代が75歳以上の後期高齢者になることで起こる社会問題を説明し、国の医療・介護分野の取り組みとして①地域包括ケアシステムの構築 ②病院機能の見直し ③人材確保の支援を挙げたうえで、こう聞いています。

2025年問題に向けて看護師に求められる役割について、あなたの考えを述べなさい。(600字以内)

大学の「出題の意図」も公開されています。

これからの看護は、医療機関での看護から生活全体を看る看護へと変化するため、看護師に求められる役割についての自己の考えを論理的かつ具体的に記述する力を問う内容とした。

総合型選抜Ⅱ期は医療分野へのAI導入がテーマでした。

医療分野でAIを活用するメリットとデメリットについて、あなたの考えを述べなさい。(600字以内)

4問を並べて見えること

年度・期 テーマ 聞かれ方
2025年度Ⅰ期 2025年問題 看護師に求められる役割
2025年度Ⅱ期 医療とAI メリットとデメリット
2026年度Ⅰ期 AIと仕事 課題と活用方法
2026年度Ⅱ期 生成AI どう活用していけばよいか

「医療・看護 × 社会の変化」という軸が一貫しています。そしてⅡ期は課題文なしで、テーマだけを渡されて書く形が続いています。600字を60分で書くので、時間には余裕があります。むしろ中身を持っているかどうかが出ます。

準備としては、AI・生成AIと医療/看護、2025年問題と地域包括ケアの2本を自分の言葉で説明できるようにしておくのが近道です。テーマの下地はAIと社会、生成AI、少子高齢化、地域医療、チーム医療にまとめました。看護系の型は看護学部の小論文、600字の組み立ては小論文の書き方 完全ガイドと小論文の字数調整が参考になります。

「メリットとデメリット」「課題と活用方法」のように両面を書かせる形が多いので、賛否を片側に寄せずに書く練習が効きます。やり方は反論への応答にあります。

2026年度の結果

試験区分 募集人員 志願者 受験者 合格者 入学者
総合型選抜Ⅰ期 10 18 18 17 17
総合型選抜Ⅱ期 5 2 2 2 2
総合型選抜Ⅲ期 若干名 2 1 1 1
総合型選抜Ⅳ期 若干名 1 1 1 1
学校推薦型Ⅰ期(指定校) 30 34 34 34 34
学校推薦型Ⅰ期(公募) 5 0 0 0 0
一般選抜Ⅰ期 30 24 20 19 9
合計 80 88 82 79 67

(2026年度は総合型がⅣ期までありました。2027年度はⅢ期までです。志願者数は延べ人数です。)

総合型Ⅰ期は18人受けて17人合格。学校推薦型(指定校)が34人で最大の入口ですが、総合型と学校推薦型を合わせると入学者67人のうち55人になります。出身校の都道府県別では千葉が志願62人・入学49人で、地元志向の強い大学です。

特待生は総合型の対象外

要項の特待生制度を読むと、対象が限定されています。

本学では、一般選抜Ⅰ期入学試験の成績が特に優秀な者及び、指定校推薦入学試験において、本学が指定する特待生対象校で特に成績が優秀な者に対して、4年間の授業料を全額免除する制度を設けています。

総合型選抜は特待生制度の対象に入っていません。授業料の免除を狙うなら一般選抜Ⅰ期を受けることになります。

そのかわり別の支援があります。

制度 金額(月額) 内容
医療法人鉄蕉会(亀田メディカルセンター)奨学金制度 50,000円または60,000円 卒業後に亀田メディカルセンター等に看護師として就職を希望する学生に貸与。卒業後に一定期間以上勤務した場合に全額返済免除
同 修学資金貸付制度 30,000円または60,000円 同様に貸付。卒業後、規定の期間内に返済

住まいについても学生専用住宅があり、大学がアパートを借り上げて学生に賃貸する形です。礼金・敷金と2年毎の更新料がかかりません(大学管理なので入居資格要件と生活の規則があります)。

なお、授業料等を納めたあとに入学を辞退する場合は、2027年3月31日(水)までに「入学辞退届」を出せば授業料等が返還されます。

どこから手をつけるか

  1. 小論文に全部乗っている前提で動く。点数は小論文の100点だけです
  2. 過去問を4問ぶん読む。2025年度・2026年度のⅠ期Ⅱ期がすべて公開されています
  3. AIと医療、2025年問題の2本を用意する。2年続けてAIが出ています
  4. 「両面を書く」練習をする。メリットとデメリット、課題と活用方法という聞き方が多いです
  5. 600字を60分で書く。時間は足ります。中身の量を用意しておくほうが大事です
  6. 専願であることを確認する。合格したら必ず入学する確約が出願資格です
  7. 検定料は0円。Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期と受け直しても費用はかかりません
  8. 授業料免除を狙うなら一般選抜Ⅰ期。特待生制度は総合型の対象外です

まとめ

  • 亀田医療大学の総合型選抜は、小論文(60分)・面接(個別)・書類審査の3つですが、試験配点は小論文100点のみで、要項に「面接は点数化しない」と明記されています
  • 入学検定料は全方式で30,000円→0円。何回受けても費用はかかりません
  • 出願資格に専願(合格したら必ず入学する確約)が入っています
  • 総合型はⅠ期10名・Ⅱ期5名・Ⅲ期若干名。Ⅰ期は大学(鴨川市)と東京の2会場です
  • 小論文の過去問と出題の意図が公開されています。すべて600字以内です
  • 2026年度はⅠ期がAIの課題と活用方法(新井紀子の文章を参考に)、Ⅱ期が生成AIの活用。2025年度はⅠ期が2025年問題と看護師の役割、Ⅱ期が医療分野でのAIのメリットとデメリットでした
  • 出題の意図には「論理的かつ具体的に記述する力を問う」とあります
  • 2026年度の総合型Ⅰ期は18人受けて17人合格。全体では入学者67人のうち55人が総合型と学校推薦型からでした
  • 特待生制度(4年間の授業料全額免除)は一般選抜Ⅰ期と指定校推薦が対象で、総合型は対象外です
  • 亀田メディカルセンターの奨学金は、卒業後に一定期間以上勤務すると全額返済免除になります

千葉の私立大学は千葉工業大学・千葉商科大学、城西国際大学・敬愛大学、聖徳大学、淑徳大学・中央学院大学、秀明大学・千葉経済大学、国際武道大学・開智国際大学、植草学園大学、東京基督教大学、三育学院大学の記事にもあります。総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。

Related

関連記事

← 「大学別対策」の記事一覧へ