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東京慈恵会医科大学の総合型選抜。2027年度は実施なし、医学科は一般選抜だけで、二次は90分の小論文(要約300字+論述1,200字)と6回のMMI

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東京慈恵会医科大学(東京都港区)は2027年度入試で総合型選抜を実施していません。医学科は一般選抜のみで、看護学科の学校推薦型選抜(若干名)は要件も日程も公開されていません。医学科の二次試験は、課題文の要約300字以内と論述1,200字以内を90分で書く小論文(25点)、1対1の面接を6回くり返すMMI(30点)、調査書等評価(25点)で、面接か小論文の評価が一定水準以下なら総合点に関係なく不合格です。

東京慈恵会医科大学は、東京都港区西新橋に本部を置く私立大学です。学部は医学部だけで、医学科(6年制・入学定員105名)と看護学科(4年制・入学定員60名)があります。

まず結論から書きます。

東京慈恵会医科大学は、2027年度(令和9年度)入試で総合型選抜を実施していません。

学科 総合型選抜 学校推薦型選抜 一般選抜
医学科(105名) なし なし 105名(一般選抜のみ)
看護学科(60名) なし 若干名(60名の内数)。要件・日程は非公開 60名から推薦の若干名を除いた人数
  • 医学科は、大学自身が「本学(医学科)の入学者選抜は、一般選抜のみ実施しています」と書いています(2026年度入学試験結果のPDF)。共通テスト利用もありません
  • 看護学科で公開されている2027年度の募集要項は「一般選抜用」だけです。学校推薦型選抜の要項・ページは公式サイトのどこにもありません
  • 公式サイト内を「総合型」で検索しても0件です
  • 改組・改称・定員変更・募集停止の告知もありません

つまり、一般の受験生が年内(2026年中)に出願できる入試はありません。 そこでこの記事では、医学科の一般選抜の二次試験(小論文・MMI・調査書等評価)を中心に書きます。この大学の小論文は、医学部の中でも長いほうです。

出典:東京慈恵会医科大学 医学部医学科「令和9(2027)年度入学試験概要」のページ、医学科「2026年度学生募集要項」とWeb出願ガイド2026(PDF)、医学部看護学科「2027年度学生募集要項(一般選抜用)」(PDF)、両学科の2026年度入学試験結果(PDF)、大学学則・入学定員と入学者数(PDF)、大学ガイドブック2027(電子版)、合否判定の方針・試験問題の公表・学費・奨学金・受験上の配慮の各ページ(https://www.jikei.ac.jp/ )。表の数値と日程はページ画像で確認しました。2026年10月3日に確認しました。

2026年10月3日の時点で、医学科の2027年度学生募集要項はまだ公開されていません(募集要項のページは2026年度版のまま)。この記事の医学科の日程・配点・小論文の形式は2027年度の入学試験概要のページによるもので、MMIの進め方などの細部は2026年度の要項によるものです。

医学科は一般選抜1本、二次に小論文と面接

医学科の一般選抜は、一次(学力試験)と二次(面接・小論文・調査書等評価)の2段階です。

一次試験(400点)

科目 時間 配点
理科(物理・化学・生物から2科目) 10:00〜12:10 200点
数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B〈数列〉・C〈ベクトル、平面上の曲線と複素数平面〉) 13:30〜15:10 100点
英語(英語コミュニケーションⅠ〜Ⅲ、論理・表現Ⅰ〜Ⅲ) 15:55〜16:55 100点

二次試験(80点)

科目 時間 配点
面接(MMI) 60分 30点
小論文 90分 25点
調査書等評価 ― 25点
  • 合否は一次と二次の総合点で決まります
  • ただし、面接または小論文の評価が一定の水準以下の場合は、総合点に関わらず不合格とすることがあります(合否判定の方針のページにも同じ趣旨)
  • 英語の外部検定試験は得点には使いません(参考資料として任意で提出)
  • 2026年度は一次試験が全科目記述式でした

二次の80点のうち、小論文25点と調査書等評価25点で過半を占めます。 学力試験で一次を通ったあとは、書く力と、これまでの活動の中身で差がつく設計です。

小論文は90分で要約300字と論述1,200字

小論文の形式は、2027年度の入学試験概要のページに明記されています。

  • 課題文の要約(300字以内)
  • 課題文に関する論述(1,200字以内)
  • 試験時間90分、二次試験の当日に試験場で書きます(西新橋キャンパス)

2026年度の要項には、さらにこう書かれていました。

  • 評価するのは「他者の考えを理解し、自分でしっかり物事を考え、その考えを他者に分かりやすく伝えようとする力」
  • 提出用紙のほかに下書き用紙が配られる
  • 複数名の評価者が段階評価する

過去の小論文のテーマは公表されていません。 「試験問題の公表」ページに載っているのは一次試験の理科・数学だけです。

90分で合計1,500字は、医学部の小論文としては長いほうです。 評価の言葉が「他者の考えを理解し」「自分で考え」「分かりやすく伝える」の3段になっていて、要約が1つめ、論述が2つめと3つめに対応しています。

要約300字で見られるのは、課題文の骨組みをつかめているかです。筆者の主張と、それを支える理由・具体例を区別し、具体例は削って主張と理由の筋だけを残す練習をします(課題文の要約)。

論述1,200字は、要約を土台にして自分の考えを展開する部分です。課題文に賛成か反対かだけで終わらせず、筆者の論のどこに同意し、どこから自分の考えが分かれるのかを示すと、「自分でしっかり物事を考え」たことが伝わります(課題文型の手順、医学部の小論文対策)。

時間の目安は、読む15分・要約15分・構成10分・論述45分・見直し5分くらいです。1,200字は手書きで40分以上かかるので、構成メモを先に作ってから書き始めるのが安全です(時間配分、構成メモの書き方)。

面接は6回くり返すMMI

医学科の面接はMMI(Multiple Mini Interview)です。2026年度の要項によると、こう進みます。

  • 評価者と受験者が1対1で話し合う対話形式
  • 異なる課題・異なる評価者と、合計6つの面接(所要約60分)
  • 6名の評価者がそれぞれ5段階で評価
  • 当日の流れは、集合・説明30分 → 移動10分 → 面接60分 → 休憩15分 → 小論文90分

面接のすぐあとに90分の小論文があるので、二次試験の日はかなり長丁場です。

MMIは、1つの課題について短い時間で考えを話し、次の部屋で別の課題に切り替える形式です。1回うまくいかなくても次で取り返せる一方、6人の評価者に6回とも同じ水準を見せる必要があります(MMIの対策、面接の頻出質問)。

志望理由書はなく、「活動報告書」を手書きで3件

医学科の出願書類は、入学願書・調査書・顔写真データなどで、志望理由書はありません。

その代わり、入学願書の中に「活動報告書」の欄があります(2026年度のWeb出願ガイド)。

  • 「学校の内外で意欲的に取り組んだ諸活動(学業、生徒会活動、スポーツ・文化活動、社会的活動、海外留学等)」を、各200字以内・3件まで書ける
  • 任意の記載で、印刷したあと本人が手書きで書く
  • 二次試験の参考資料になる

2027年度の入学試験概要のページにも「志願者本人も関連情報を入学願書において記載できます」とあるので、同じ仕組みが続く見込みです(字数と件数は2027年度の要項で確認してください)。

調査書等評価は25点あります。200字×3件は短いので、何をしたかより、そこで何を考え、どう動いたかを1件ずつ絞って書きます(活動報告書に書くことがない人へ)。

地域区分の優先合格(2026年度)

2026年度の要項には、出身高校の所在地で全国をA〜E区分(東京・千葉・神奈川・埼玉以外)に分け、各区分から1名を優先して合格させる仕組みがありました。卒業後の進路は拘束しません。

2027年度も続くかは、要項が公開されるまで分かりません(2027年度の入学試験概要のページには記載がありません)。

日程

医学科(2027年度の入学試験概要のページ)

項目 日程
出願期間 2027年1月4日(月)〜1月25日(月)(締切日消印有効)。Web出願登録サイトは12月下旬にオープン予定
一次試験 2月11日(木・祝) 五反田TOCビル本館
一次合格発表 2月17日(水)13時
二次試験 2月20日(土)・21日(日)・22日(月)のうち1日 西新橋キャンパス
二次合格発表 3月1日(月)10時
入学手続 第1段階(入学金100万円)3月4日(木)/第2段階(授業料250万円)3月10日(水)15時
受験料 60,000円
  • 2026年度は、二次試験の3日間のうち「都合のつかない日を1日のみ申請できる」仕組みがありました
  • 2026年度と比べて、一次試験の会場が変わり(東京流通センター→五反田TOCビル本館)、理科と数学の試験時間が10分ずつ長くなっています

看護学科(2027年度学生募集要項)

項目 日程
出願期間 2027年1月4日(月)〜1月29日(金)16時必着
一次試験 2月7日(日) 国領キャンパス
一次合格発表 2月9日(火)13時
二次試験(面接) 2月10日(水) 国領キャンパス
二次合格発表 2月12日(金)16時(補欠者も同時に発表)
入学手続 2月22日(月)正午
入学検定料 30,000円
  • 看護学科は、2027年3月31日(水)15時までに文書で辞退を申し出れば、入学金以外が返還されます
  • 受験上の配慮の申請締切は2026年12月12日(土)消印有効です(両学科)

看護学科は小論文なし、英語は外部試験のスコア

看護学科の一般選抜は、一次が学力試験、二次が面接です。小論文・作文はありません。

一次試験 時間 配点
国語(現代の国語、言語文化〈古典を除く〉) 10:00〜11:00 100点
数学(Ⅰ・A)/化学(化学基礎)/生物(生物基礎)から出願時に1科目 11:30〜12:30 100点
英語:筆記試験なし。英語資格・検定試験のスコアを換算表で0〜100点に換算 ― 100点
  • 英語は出願締切日からさかのぼって2年以内のスコアを使います。2026年度入試から外部試験だけに変わりました
  • 換算表で100点になるのは、英検2600以上、IELTS 7.0以上、TEAP 375以上、TOEFL iBT 100以上などです
  • 二次の面接は調査書とあわせて複数の評価者が合議で評価し、点数配分は非公表です。二次の評価が基準に達しないと、一次の成績に関係なく不合格になることがあります
  • 志望理由書などの書類はありません

看護学科の学校推薦型選抜(若干名)は、志願者が毎年3〜8人で全員合格しています(2022〜2026年度)。ただし方式・出願資格・日程・選考方法は公式サイトに載っていません。

特待生と学費

  • 医学科:入学者のうち入学試験の成績上位5名は、初年度の授業料(250万円)が全額免除。2年次からは前年度の成績上位5名が半額免除
  • 看護学科:入学者のうち入学試験の成績優秀者2名は、入学年度の授業料(100万円)が全額免除

学費は、医学科が初年度350万円(入学金100万円・授業料250万円)、2年次以降は年380万円(授業料250万円・施設拡充費130万円)で、6年間で2,250万円です(ほかに学生会経費・保護者会経費など)。看護学科は初年度150万円(入学金50万円・授業料100万円)、2〜4年次は年100万円です。

医学科には入試の地域枠はありません。静岡県・千葉県の修学資金(年240万円の貸与)は、入学後に応募する制度です。

医学科1年生と看護学科の4年間は国領キャンパス(東京都調布市)、医学科2〜6年生は西新橋キャンパス(港区)で学びます。

入試結果

医学科(2026年度)

志願 一次受験 一次合格 二次受験 正規合格 補欠 繰上合格 入学
1,755 1,527 444 413 158 200 118 105
  • 一次受験者1,527人に対して、正規合格と繰上合格は合わせて276人で、実質倍率は約5.5倍です(受験者数÷合格者数で計算)
  • 正規合格者の得点率は最高77.3%・最低57.1%でした
  • 2023〜2025年度の受験者数÷合格者数は約7.1〜7.6倍です
  • 2026年度の入学者105名のうち、現役は51名でした

看護学科(一般選抜)

年度 志願 受験 合格 倍率(大学の公表値)
2026 242 237 85 2.8
2025 277 270 91 2.9
2024 308 298 91 3.3

受験者数÷合格者数で計算すると、2026年度は約2.8倍、2025年度は約3.0倍、2024年度は約3.3倍です。

サイトと要項で記載が違う箇所

看護学科の募集人員・日程・発表時刻・手続期限・検定料・試験科目・配点・英語の換算表は、サイトと2027年度の要項で一致しています。違う箇所はこうです。

箇所 サイト 要項
改定版TOEFL iBTの扱いの基準日 「2026年1月26日以降の改定版」 「2026年1月21日以降の改定版」
TEAP CBT 看護学科の提出書類の表にだけ載っている 要項の表と換算表には載っていない
看護学科の受験上の配慮 「申請締切 2026年12月12日(土)消印有効」 「出願開始日の1ヶ月前までに」事前相談
附属病院の名前 看護学科の奨学金ページに「第三」病院の名前が残る 第三病院は2026年1月に「西部医療センター」へ刷新(ガイドブック2027)
千葉県医師修学資金 医学科の奨学金ページは「1〜3年生の千葉県出身者」 2026年度要項は「1〜3年生で」(出身の条件なし)

医学科は2027年度の要項が未公開なので、地域区分の優先合格・活動報告書の字数・二次試験日の申請の仕組みは、要項が出たら確かめてください。

どこから手をつけるか

2027年度に総合型選抜はなく、一般の受験生が年内に受けられる入試もありません。 医学科は1月の一般選抜1本です。

医学科を受けるなら

  1. 2027年度の要項(2026年度版は前年の10月に公開されました)が出たら確認し、地域区分の優先合格や活動報告書の扱いが変わっていないかを見ます
  2. 一次(理科2科目・数学・英語、記述式)を通らないと二次に進めないので、学力試験の準備が土台です
  3. 小論文は90分で要約300字+論述1,200字です。テーマは非公表なので、要約→論述の2段の課題文型を、90分で書き切る練習をします。下書き用紙が配られるので、構成メモを作ってから書きます
  4. 面接はMMI(1対1を6回)です。毎回別の課題に切り替えて、短い時間で考えを話す練習をします
  5. 活動報告書(200字×3件、手書き、任意)は二次の参考資料で、調査書等評価は25点あります。書くなら3件を絞って、考えたことと動いたことまで書きます
  6. 面接か小論文が一定水準以下だと、総合点に関係なく不合格です。どちらも捨てられません

看護学科を受けるなら

  • 英語は外部試験のスコアだけで決まるので、出願(1月29日16時必着)までに、2年以内のスコアを用意します
  • 小論文はなく、二次は面接です

まとめ

  • 東京慈恵会医科大学は2027年度(令和9年度)入試で総合型選抜を実施していない。医学科は一般選抜のみ(共通テスト利用もなし)、看護学科は一般選抜と学校推薦型(若干名、要件・日程は非公開)
  • 一般の受験生が年内に出願できる入試はない。医学科の出願は2027年1月4日〜1月25日、看護学科は1月4日〜1月29日16時必着
  • 医学科の二次は面接(MMI)30点+小論文25点+調査書等評価25点の80点。面接か小論文が一定水準以下なら総合点に関係なく不合格
  • 小論文は90分で、課題文の要約300字以内と論述1,200字以内。試験場で書き、下書き用紙が配られる。テーマは非公表
  • MMIは1対1の面接を6回(約60分)、6名の評価者がそれぞれ5段階で評価(2026年度要項)
  • 志望理由書はなく、入学願書の活動報告書に200字以内×3件を手書き(任意)。二次の参考資料になる
  • 2026年度は地域区分ごとに1名を優先合格させる仕組みがあった(進路は拘束しない)。2027年度の継続は要項待ち
  • 医学科の2027年度要項は10月3日時点で未公開
  • 医学科の2026年度の実質倍率は約5.5倍(一次受験1,527人、正規+繰上276人)。正規合格者の得点率は57.1〜77.3%
  • 看護学科は小論文なし。英語は外部試験のスコアを100点満点に換算し、二次は面接
  • 特待生は医学科が入試成績上位5名(初年度授業料250万円免除)、看護学科が2名(100万円免除)
  • 医学科の学費は6年間で2,250万円

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。医学部の入試は医学部の総合型選抜・学校推薦型選抜の対策、面接はMMIの対策、同じく総合型選抜のない医科大学では聖マリアンナ医科大学の記事もあわせて読めます。

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