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富山大学 総合型選抜の対策。模擬授業を受けて討論しレポートを書く学科と、A4のポスターで5分話す薬学部

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富山大学の総合型選抜Ⅰ・Ⅱを、令和9年度(2027年度)の学生募集要項から整理しました。模擬授業からの討論とレポート、当日の実験を5分で発表する形式、150分の総合問題、面接75点未満で不合格という基準までを解説します。

富山大学 都市デザイン学部の地球システム科学科は、総合型選抜の1日でこれだけのことをします。

模擬授業(30分)→ グループディスカッション(20分)→ レポート作成(20分)→ 当日の実験(60分)→ その内容を5分でプレゼン → 質疑応答(10〜15分)→ 個人面接(10分)

そして薬学部は、A4横1ページのポスターを作って5分で説明します。

この記事は、公開されている令和9年度(2027年度)総合型選抜学生募集要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・出願要件は年度によって変わります。この記事は考え方を示すもので、要項の代わりにはなりません。 出典:富山大学 入試の種類と募集要項/令和9年度総合型選抜学生募集要項(教育学部・理学部・薬学部・都市デザイン学部)(PDF)/令和9年度入学者選抜要項(PDF)

募集人員は全部で67人

学部 学科等 総合型選抜Ⅰ(共テなし) 総合型選抜Ⅱ(共テあり)
教育学部 共同教員養成課程 スポーツ実技型 5人 —
教育学部 共同教員養成課程 家政教育型 — 3人
教育学部 共同教員養成課程 芸術型 — 6人(音楽教育3・美術教育3)
理学部 理学科 — 24人
薬学部 薬学科 研究者養成枠 10人 —
薬学部 薬学科 地域枠 10人 —
都市デザイン学部 地球システム科学科 — 4人
都市デザイン学部 都市・交通デザイン学科 15人 —
合計 40人 27人

このほか医学部医学科に、「富山大学地域枠」「富山県特別枠」「新潟県特別枠」の総合型選抜が別要項で用意されています。

日程は2つのかたまりに分かれる

グループ 出願期間 第1次選抜 第1次発表 最終選抜 合格発表
教育(スポーツ実技型)・都市交通デザイン 10月1日〜10月7日 書類審査 11月2日 11月25日 12月4日
薬学部(研究者養成枠・地域枠) 11月2日〜11月9日 11月18日 11月27日 研究者養成枠12月5日/地域枠12月12日 12月18日

理学部・教育学部(家政・芸術)・地球システム科学科は総合型選抜Ⅱなので、第1次選抜のあとに共通テストがあり、決着は年明けです。

出願はすべて郵送のみ(書留速達)。持参は認められません。

教育学部——3つの型で入口が違う

共同教員養成課程は、小学校教員免許に加えて中学校・高等学校の免許を取ります。総合型選抜はその第2免許で3つに分かれます。

型 第2免許 区分 特徴
スポーツ実技型 保健体育 総合型Ⅰ 英語検定試験の受験が出願要件
家政教育型 家庭科 総合型Ⅱ 共テ(国語・地歴公民1・数理1・英語)
芸術型 音楽または美術 総合型Ⅱ 共テ(同上)

スポーツ実技型——実技3種目が公開されている

出願要件に英語が入っています。

ウ 出願最終日から遡って2年以内に本学が指定する英語検定試験を受験した者

指定は実用英語技能検定、GTEC、TOEFL iBT、TOEIC L&R及びTOEIC S&W、TEAP、IELTS、ケンブリッジ英語検定。スコアの下限は書かれておらず、受験していることが要件です(やむを得ない場合は高校長名の英語力に関する証明書で代替可)。

第1次選抜は書類審査100点(調査書・スポーツ活動調書・英語検定の成績)。最終選抜で実技と面接があります。

実技(運動技能検査)は3種目すべてを行います。

  1. マット運動(倒立前転等、基礎技能)
  2. 陸上運動(ハードル走)
  3. バレーボール(パス、スパイク等、基礎技能)

配点が独特です。

実技 100点(各種目25点満点、最高得点の種目の得点を2倍)

25点×3種目=75点に、いちばん良かった種目の点をもう一度足して100点。得意種目が1つあれば有利になる設計です。

面接は10分程度で、ABCDの4段階評価。Dの場合は合格の対象としません。

家政教育型・芸術型

どちらも第1次選抜は書類審査+面接(口頭試問を含む)。家政教育型は家庭科に関する口頭試問、芸術型は音楽または美術に関する口頭試問が入ります。

提出書類も型ごとに用意されています。家庭科に関連する活動調書、芸術に関連する活動調書(いずれもA4サイズ指定)。学校や地域等で取り組んだ多様な活動を書く欄です。

理学部——口頭試問の科目を自分で選ぶ

理学科で24人。総合型選抜Ⅱなので共通テストを課します。

第1次選抜は400点

書類審査 面接(口頭試問を含む) 合計
100点 300点 400点

そして口頭試問に選択があります。

口頭試問では、出願時に「数学」「物理」「化学」「生物」から1科目を選択し、その科目に関して口頭試問を行います。

自分が戦える科目を1つ選べます。理学部の総合型選抜としては受けやすい設計です。

最終は共通テスト950点中「概ね520点以上」

第1次選抜の合格者に対し、大学入学共通テストを課し、大学入学共通テスト科目の合計点(950点満点)が概ね520点以上の場合を最終合格とします。ただし、大学入学共通テストの平均点の動向によっては変更する場合があります。

950点中520点、およそ55%。共通テストは6教科8科目です。

薬学部——150分の総合問題と、A4のポスター

薬学科は研究者養成枠10人・地域枠10人。どちらも総合型選抜Ⅰ(共通テストを課さない)です。

研究者養成枠の出願要件

出願要件は、薬剤師の資格を持ったうえで博士(薬学)の学位を取得し、社会的リーダーとして活躍する研究者を志すこと。要項にそのまま書かれています。

合格者は入学後、薬学部が設けている研究者養成向けのコース(名称は要項で確認してください)に所属し、企業インターンシップ科目等の優先履修、卒業研究を実施する希望研究室への優先配属といったフォローが受けられます。

対象は令和9年3月卒業見込みの者、または卒業後1年以内の者です。

第1次選抜は総合問題150分

11月18日(水)9:30〜12:00の150分。

総合問題は、英語、数学、化学、物理における基礎学力を問う内容を含みます。(数学の出題範囲は数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B、数学C)

4科目が1つの試験に入っています。共通テストを課さない代わりに、ここで学力を測る構造です。

最終選抜はポスターで5分

12月5日(土)。面接(10分程度)とプレゼンテーションを行います。

第1次選抜終了時にお知らせする課題について、説明用ポスターを作成してください。作成したポスターを使って1人5分以内で説明を行ってください。

ポスターのルールも決まっています。

  • A4横・1ページ(カラー可)
  • PDFファイルで、指定されたメールアドレスに12月2日(水)17時までに送付
  • 受験番号・氏名を明記し、文章や図表、写真などを用いる
  • 文献やインターネットから情報を引用する場合は、出典をポスターに明記
  • プロジェクターで投影し、評価者には印刷版を配付

課題は第1次選抜が終わってから知らされ、約2週間で作ります。そして出典の明記が要求されている点は見落とせません。調べたことを使うなら、どこから取ったかを書く。研究者養成枠らしい条件です。

配点は225点

区分 書類審査 総合問題 面接 プレゼンテーション 合計
第1次選抜 25点 50点 — — 75点
最終選抜 25点 50点 100点 50点 225点

最終選抜の書類審査・総合問題は第1次選抜の結果をそのまま使います。面接100点が最大の配点です。

都市デザイン学部——学科でまったく違う

地球システム科学科(4人)——1日で4つやる

第1次選抜の中身が濃密です。

内容 時間
模擬授業 30分程度
グループディスカッション(模擬授業で与えられた課題に基づき、4〜5人程度で) 20分程度
レポート作成(模擬授業で与えられた課題について、自分自身の考えをまとめる) 20分
実験 60分程度
プレゼンテーション(実験の内容について) 1人5分程度
質疑応答 10〜15分程度
個人面接 10分程度

配点は面接150点+プレゼン・グループディスカッション・レポート作成250点=400点。

最終合格は共通テストで決まります。

大学入学共通テストの合計点(500点満点)が260点以上の場合(ただし、平均点が大きく変動した場合は変更することがある。)を合格の基準とします。

共通テストは3教科4科目だけ。数学Ⅰ・A(必須)、数学Ⅱ・B・C(必須)で200点、英語250点、情報Ⅰ 50点。国語も理科も社会も使いません。

英語250点が最大配点なのは、この学科の特徴です(リーディング160点・リスニング40点に換算したうえで250点に再換算)。

都市・交通デザイン学科(15人)——1,000点の勝負

こちらは総合型選抜Ⅰ(共通テストなし)で、15人と枠が大きい入試です。

第1次選抜は書類審査100点。自己推薦書・志望理由書・調査書に加えて、外部の英語検定試験の成績・合格証等が必要です(スポーツ実技型と同じ8種類)。

最終選抜は口頭試問500点+面接300点+書類200点=1,000点。

検査 内容 配点
口頭試問 数学及び物理に関する基礎的な学力、論理的思考力及び説明力を問う。1人10分程度 500点
面接 都市・交通デザインに対する関心度、志望動機及び学修意欲。1人10分程度 300点
書類審査 200点

出題範囲も公開されています。数学は数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C、物理は物理基礎・物理。

そして条件があります。

ただし、面接の得点(300点満点)が75点未満の場合は、合格の対象としません。

口頭試問が500点で最大配点ですが、面接で75点(300点の4分の1)を割ると、そこで終わります。

どこから手をつけるか

1. 志望先で「当日やること」が全然違う

志望 当日の中心
教育(スポーツ実技型) マット運動・ハードル走・バレーボール
教育(家政・芸術) 家庭科/音楽・美術の口頭試問
理学部 数学・物理・化学・生物から1つ選んだ口頭試問
薬学部 150分の総合問題(英数化物) → A4ポスターで5分
地球システム科学科 模擬授業→討論→レポート→実験→プレゼン
都市・交通デザイン学科 数学と物理の口頭試問(500点)

2. 英語検定は「受けているか」が要件になる学科がある

教育学部スポーツ実技型と都市・交通デザイン学科は、出願最終日から2年以内に指定の英語検定を受験していることが出願要件です。スコアの下限は書かれていませんが、受けていないと出願できません。高2のうちに1回受けておいてください。

3. 「聞いてから書く」練習をする

地球システム科学科は模擬授業→討論→20分でレポートという流れです。同じ形式は埼玉大学や宇都宮大学にもあります。

練習は簡単です。科学系の講義動画を30分見てメモを取り、誰かと20分話し、20分で自分の考えを書く。この一巡を数回やれば形が身につきます。

4. 薬学部は「出典を書く」習慣をつける

ポスターに引用の出典を明記することが要求されています。これは高校の探究活動でも同じです。参考文献を書く癖をつけておくと、そのまま使えます。

まとめ

  • 富山大学の総合型選抜はⅠが40人・Ⅱが27人。医学部医学科は別要項で地域枠・特別枠がある
  • 教育学部スポーツ実技型の実技はマット運動・ハードル走・バレーボールの3種目。各25点+最高得点の種目を2倍して100点
  • スポーツ実技型と都市・交通デザイン学科は、指定の英語検定を2年以内に受験していることが出願要件(スコアの下限はなし)
  • 理学部は口頭試問の科目を数学・物理・化学・生物から出願時に選べる。最終は共通テスト950点中概ね520点以上
  • 薬学部は150分の総合問題(英語・数学・化学・物理)が第1次選抜。数学の範囲は数Ⅰ〜数C
  • 薬学部の最終選抜はA4横1ページのポスターで5分。課題は第1次選抜終了時に知らされ、PDFを12月2日17時までにメール送付
  • 薬学部のポスターは引用の出典を明記することが求められている
  • 地球システム科学科は1日で模擬授業30分→討論20分→レポート20分→実験60分→プレゼン5分→面接
  • 地球システム科学科の共通テストは3教科4科目だけ(数学200・英語250・情報50=500点)で、260点以上が基準
  • 都市・交通デザイン学科は口頭試問500点・面接300点・書類200点の1,000点。口頭試問の範囲は数Ⅰ〜数Cと物理基礎・物理
  • 都市・交通デザイン学科は面接が300点中75点未満だと不合格

同じ北陸・甲信越では上越教育大学、山梨大学、新潟大学、信州大学、金沢大学のKUGS特別入試も扱っています。薬学部志望なら薬学部の総合型選抜・学校推薦型対策、教育学部志望なら東京学芸大学も合わせて読んでください。志望校の傾向を自分で読み解く手順は大学別対策の作り方、総合型選抜全体の位置づけは総合型選抜の完全ガイドにまとめています。

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