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上越教育大学 総合型選抜の対策。プレゼンのテーマが6教科ぶん公開され、英語は英語で発表する

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上越教育大学の総合型選抜Ⅰ型・Ⅱ型を、令和9年度(2027年度)の学生募集要項から整理しました。公開されているプレゼン課題、音楽の課題曲、黒板とチョークだけで発表する数学、600点未満で不合格という基準までを解説します。

上越教育大学の総合型選抜(Ⅱ型)は、6教科すべてのプレゼン課題が要項に印刷されています。

しかも英語は、課題文そのものが英語です。

Nowadays in Japan, English is studied at elementary school, starting from the 3rd grade. What kinds of contents and activities should English lessons provide to children at elementary school? Give reasons for your answer based on your own knowledge and experience.

そして数学は、資料を作らず黒板で発表します。

この記事は、公開されている令和9年度(2027年度)総合型選抜学生募集要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・出願要件は年度によって変わります。この記事は考え方を示すもので、要項の代わりにはなりません。 出典:上越教育大学 学校教育学部の入試/令和9年度学生募集要項(総合型選抜)(PDF)

Ⅰ型とⅡ型

総合型選抜(Ⅰ型) 総合型選抜(Ⅱ型)
正式名 新潟次世代教員養成プログラムに係る選抜 —
募集人員 10人 12人(6教科・各教科最大2人)
出願資格の核 前期プログラムの修了者 特定の教科に強みを持つ教員を目指す者
第1次選考 10月10日 10月11日
第2次選考 大学入学共通テスト 大学入学共通テスト
第1次発表 11月9日 11月9日
最終発表 2027年2月10日 2027年2月10日

初等教育教員養成課程の入学定員160人のうち、総合型選抜は22人です。

出願は9月1日〜9月7日(17時必着)。ⅠとⅡの両方に出願できます。

本学の総合型選抜(Ⅰ型)に出願する者は、本学の一般選抜、学校推薦型選抜及び総合型選抜(Ⅱ型)にも出願することができます。

ただし第1次選考に合格すると、学校推薦型選抜には出願できません。そしてⅠ型とⅡ型の両方で第1次選考に合格した場合は、Ⅰ型の合格者として扱われます。

どちらも共通テストが必要

出願資格に「令和9年度大学入学共通テスト(5教科5科目)を受験する者」と書かれています。第2次選考が共通テストそのものです。

配点は国語100・地理歴史100・公民100・理科100・数学100・外国語(英語)100の計500点(国語と英語は200点満点を100点に換算)。

第1次選考合格者のうち、大学入学共通テストにおいて指定する科目の合計点が、概ね5割以上の者を第2次選考合格(最終合格)とします。

500点中およそ250点。ここを超えれば最終合格です。

Ⅰ型——プログラムの修了者だけが出願できる

出願要件は4つとも具体的

  1. 令和7年度(第2期)上越教育大学新潟次世代教員養成プログラム(前期プログラム)を修了した者
  2. 卒業時、新潟県内の学校教員になることを希望する者
  3. 最終合格した場合は入学を確約できる者
  4. 入学後に新潟次世代教員養成プログラム(後期プログラム)を受講することを確約できる者

(注1) 上記の出願要件に該当しない者については、出願書類を受理しません。

高2の時点でプログラムを受けていないと、そもそも出願できません。上越教育大学のⅠ型は、高校2年生のうちに動き始める入試です。

配点は1,000点。プレゼンが半分

前期プログラム総合評価 プレゼンテーション 面接 計
300点 500点 200点 1,000点

前期プログラムの評価が300点として持ち込まれます。各回の講義等と最終レポートの評価を合計したものです。

そして足切りがあります。

合計点が600点未満の場合には、合格者としません。

プレゼンのテーマは公開されている

あなたは多くの仲間たちと共に過ごす中で、新潟県・新潟市の教員を目指すために、どのようなことに取り組んできましたか。具体的に発表してください。その際、新潟県・新潟市がどのような教員を求めているかを調べて、それらとあなたが実際に行ってきた日頃の努力・仲間との関わり方とを関連づけて説明してください。

条件が3つ入っています。

  1. 自分が取り組んできたことを具体的に
  2. 新潟県・新潟市が求める教員像を調べて
  3. 1と2を関連づけて説明する

2番が調べ物です。新潟県・新潟市の教育委員会が公表している「求める教員像」を読んでおかないと、この課題は形になりません。

資料は評価されない

  • 発表時間は10分、その後質疑応答
  • 資料はA4判・片面印刷3枚以内(縦横は不問)、4部(すべて同一のもの)持参
  • 右上に受験番号と氏名を記入。自筆の場合は原本ではなくコピーを持参
  • 4部を提出し、面接担当者が同一かを確認したうえで1部を受験者に返す
  • 持参した資料のみを使用して発表する

そして重要な一文があります。

評価は口頭で行うプレゼンテーション及び質疑応答を対象とし、資料の内容そのものは評価の対象としません。

資料を作り込んでも点になりません。資料は話すための道具です。面接は3人の面接担当者による個別面接で、面接のあとに引き続きプレゼンを行います。

Ⅱ型——6教科から1つ選ぶ

選択できるのは音楽・美術・保健体育・英語・数学・理科の6教科。各教科最大2人です。

配点は6教科ともプレゼンテーション及び面接で1,000点満点。こちらも600点未満は不合格です。

合格すると、2年次進級時の所属が決まります。

選択教科 2年次のコース・領域
音楽 教科教育・教科複合コース 芸術創造(音楽)
美術 教科教育・教科複合コース 芸術創造(美術)
保健体育 教科教育・教科複合コース 生活・健康(保健体育)
英語 教科教育・教科複合コース 人文・社会(英語)
数学 教科教育・教科複合コース 自然科学(数学)
理科 教科教育・教科複合コース 自然科学(理科)

教科ごとに、やることがまったく違う

教科 プレゼン 面接 資料
音楽 演奏+口頭発表10分程度+質疑10分(計20分) 10分 メモ(A4以内)のみ。電子機器・黒板は不可
美術 口頭発表10分 20分 資料ファイル2部(発表用+提出用)+作品持参可
保健体育 口頭発表10分(映像を提示) 20分 A4片面3ページ以内PDFを事前提出
英語 英語で口頭発表5分+英語で質疑7分+英作文8分(計20分) 10分 PDFスライド5枚以内を事前提出
数学 口頭発表10分+口頭試問10分(計20分) 10分 A4片面2枚程度PDFを事前提出。当日は黒板とチョークのみ
理科 口頭発表10分 20分 A4横10ページ以内PDFを事前提出

音楽——課題曲が3曲まで絞られている

プレゼンのテーマは「選択した演奏課題について、なぜその楽曲を選んだのか、それに取り組むに当たって注意したことや特にこだわりを持った部分、その楽曲の演奏を通して何を伝えたいと思ったか、そのためにどんな工夫や努力をしたか」。

演奏は3つから選びます。

内容
(ア)声楽 《Caro mio ben》(T. Giordani)/《Sebben, crudele》(A. Caldara)/《Sento nel core》(A. Scarlatti)から1曲。暗譜。伴奏者は大学が用意
(イ)ピアノ ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンのピアノソナタの任意の楽章(緩徐楽章を除く)、またはこれと同等以上の技術水準の独奏曲。暗譜
(ウ)管弦打楽器(和楽器を含む) 指定された楽器から任意の独奏曲。伴奏なし。暗譜は課さない

指定楽器はリコーダー、フルート、オーボエ、クラリネット、サクソフォン、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、ユーフォニアム、チューバ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、小太鼓、マリンバ、筝、三味線、尺八、篠笛、能管。楽器は持参(マリンバは大学のKOROGI 1200FCを使用、マレットは持参)。

演奏する楽曲すべての楽譜の写しを出願時に提出します。

美術——作品を持参できる

テーマは「これまで自身が取り組んできた作品制作や活動(自主的な制作やコンクール・公募等での受賞歴、学内や地域でのアート活動や造形ワークショップのボランティア等を含む)」。

  • 「資料ファイル」を2部(発表用1部・提出用1部)。A4判以上
  • 提出用は返却されない
  • 作品も持参可(受験者本人が持ち運べる大きさ・数量。台車の貸し出しなし)
  • 動画作品はノートパソコンかタブレットを持参。会場のプロジェクターはHDMI端子のみ(変換アダプターは各自)

美術だけ面接が20分と長く取られています。

保健体育——自分の技能の映像を見せる

テーマが3段構えです。

あなた自身の専門種目の技能が分かる映像を提示して、紹介してください。また、スポーツの中で自らが選んだフェアプレーや相手への敬意など「誠実な行動」を一つ具体的に挙げ、その背景と意義を説明してください。さらに、その行動が学校体育でどのように活かすことができるのか、具体例を挙げながら説明してください。

映像については注記が繰り返されています。「映像(生成AIの使用不可)」。自分の技能を撮った実際の映像でなければなりません。

資料はA4片面3ページ以内のPDFを事前提出。映像は事前提出不要で、当日ノートパソコンかタブレットに入れて持参します。

英語——発表も質疑も英語、そのあと英作文

時間配分がはっきりしています。

内容 時間
英語での口頭発表 5分
英語による質疑応答 7分
口頭発表と質疑応答の内容に関する英作文 8分
計 20分

発表の際にメモ等を参照することはできません。そして英作文のために黒鉛筆またはシャープペンシルと消しゴムを持参します。

スライドはPDF(1スライド/ページ、横方向)で5枚以内を事前提出し、当日スクリーンに投影されます。

数学——黒板とチョークだけ

テーマは「高等学校における数学の学習を踏まえて、あなたが興味を持ち、自分でさらに考察し取り組んだ内容」。

  • 資料はA4用紙片面2枚程度にまとめてPDFで事前提出
  • 当日は1部印刷して持参し、それを使って発表(メモの書き込み可)
  • 発表の際、使用できるのは黒板とチョークのみ
  • 模型や掲示物の持ち込み、電子機器の使用は認めない
  • 板書をする時間も、口頭発表の時間に含まれる

10分の発表のうち、書く時間も含まれます。何を板書して何を口で言うかの配分が、そのまま点数に効きます。

理科——探究の分野は限定されない

テーマは「これまでに高等学校の授業やクラブ活動、学校外での活動等で取り組んだ自然科学に関連する課題(観察や実験、研究活動など)」。

資料はA4判横で10ページ以内のPDFを事前提出。試験室内にスマートフォンやタブレット等の電子機器類の持ち込みはできませんが、メモ(A4サイズ以内の紙媒体)は参照可です。

事前提出は9月25日17時まで

保健体育・英語・数学・理科の志願者は、出願期間終了後に届くメールの案内に従って、9月25日(金)17時までにPDFをアップロードします(Microsoft OneDrive)。ファイル名は「受験番号_氏名」。

出願(9月7日)が終わってから2週間半で資料を仕上げる日程です。出願前に下書きを作っておくのが現実的です。

生成AIについて、要項に1項目ある

上越教育大学は、要項の冒頭に「入学者選抜における生成AIの取扱いについて」という項目を置いています。

本学の入学者選抜における出願書類(自己推薦書等)及び総合型選抜におけるプレゼンテーション用の資料等の作成にあたっては、本学の入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)を確認し、受験者本人が自らの責任において十分に考えたものを提出してください。 なお、本学の入学者選抜は、生成AIの利用の有無にかかわらず、本学の入学者受入れの方針に基づいて評価を行います。

禁止という書き方ではありません。「利用の有無にかかわらず、方針に基づいて評価する」——つまり、AIで作ったかどうかを問題にするのではなく、中身が方針に合っているかだけを見るという立場です。保健体育の映像だけは「生成AIの使用不可」と明示されています。

どこから手をつけるか

1. Ⅰ型を狙うなら、高2でプログラムに入る

Ⅰ型は新潟次世代教員養成プログラム(前期)の修了者しか出願できません。高3の夏に決めても間に合わない入試です。新潟県の教員を目指すことが決まっているなら、高2のうちにプログラムの募集を確認してください。

2. Ⅱ型は「教科を1つ選ぶ」ところから

6教科のうち1つを選び、そのプレゼン課題に答える。課題文は全部公開されています。やることは、選んだ教科の課題に対して自分の答えを作ることだけです。

  • 音楽なら課題曲を決めて練習を始める(3択のうち1つ)
  • 英語なら小学校英語について英語で5分話せるようにする
  • 数学なら自分が考察した内容を黒板で10分説明する練習
  • 保健体育なら自分の技能の映像を撮る
  • 美術なら資料ファイルと持参する作品を選ぶ
  • 理科ならA4横10ページのスライドにまとめる

3. 共通テストは5教科5科目・5割が目標

ⅠもⅡも、第2次選考は共通テストです。500点中およそ250点。第1次選考の準備と並行して、5教科5科目を確保しておく必要があります。

まとめ

  • 上越教育大学の総合型選抜はⅠ型10人・Ⅱ型12人。どちらも共通テスト(5教科5科目)が必要で、概ね5割が最終合格の目安
  • Ⅰ型は新潟次世代教員養成プログラム(前期)の修了者しか出願できない。要件に該当しないと出願書類が受理されない
  • Ⅰ型の配点は前期プログラム300+プレゼン500+面接200=1,000点。600点未満は不合格
  • Ⅰ型のプレゼンのテーマは公開されていて、新潟県・新潟市が求める教員像を調べることが条件に入っている
  • Ⅰ型の資料はA4・3枚以内を4部持参。ただし資料の内容そのものは評価の対象にならない
  • Ⅱ型は音楽・美術・保健体育・英語・数学・理科から1つを選ぶ。各教科最大2人
  • 6教科すべてのプレゼン課題が要項に印刷されている
  • 音楽の演奏課題は声楽3曲・ピアノ(ハイドン/モーツァルト/ベートーヴェンのソナタ)・管弦打楽器から選ぶ
  • 英語は発表5分・質疑7分がすべて英語、そのあと8分の英作文。メモの参照は不可
  • 数学は黒板とチョークのみで発表し、板書の時間も発表時間に含まれる
  • 保健体育は自分の技能の映像を提示する。映像は生成AI不可
  • 保健体育・英語・数学・理科は9月25日17時までにPDFを事前アップロード
  • 要項に生成AIの取扱いが1項目置かれていて、「利用の有無にかかわらずアドミッション・ポリシーに基づいて評価する」と書かれている

同じ北陸・甲信越では新潟大学、信州大学、金沢大学のKUGS特別入試も扱っています。教育学部志望なら東京学芸大学、北海道教育大学、宮城教育大学も合わせて読んでください。志望校の傾向を自分で読み解く手順は大学別対策の作り方、総合型選抜全体の位置づけは総合型選抜の完全ガイドにまとめています。

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