尚絅学院大学の総合型選抜。Ⅰ期は授業を45分聞いてから課題を書く
尚絅学院大学の総合型選抜はⅠ期が授業体験型審査、Ⅱ期が探究学習型審査、Ⅲ期が自己アピール型審査。Ⅱ期の事前学習課題は10月28日に公開されます。Ⅲ期だけ他大学と併願できます。
尚絅学院大学(宮城県名取市)の総合型選抜は、Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期で当日の審査がまったく違います。
Ⅰ期は「授業体験型審査」。
授業体験型審査[授業45分・課題作成45分] 授業を聞いた後に、当日与えられる課題を作成する。
45分の授業を受けてから、45分かけて課題を書く。合計90分の試験です。どんな授業が行われるかは当日までわかりません。
この記事は、尚絅学院大学が公開している2027年度の入学試験要項と志望理由書の様式をもとにまとめました。
出典:尚絅学院大学「2027年度 入学試験要項 総合型選抜【Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期】」「志望理由書(本学所定形式)」、入試応援サイトのお知らせ「入学者選抜における生成AIの取り扱いについて」(いずれも2026年9月22日に確認)
日程と募集人員
尚絅学院大学は学群・学類制で、人文社会学群(人文社会学類)、心理・教育学群(心理学類・子ども学類・学校教育学類)、健康栄養学群(健康栄養学類)があります。
| 入学試験区分 | 人文社会学類 | 心理学類 | 子ども学類 | 学校教育学類 | 健康栄養学類 |
|---|---|---|---|---|---|
| Ⅰ期 | 40 | 32 | 32 | 8 | 15 |
| Ⅱ期 | 5 | 2 | 2 | 2 | 2 |
| Ⅲ期 | 2 | − | 若干名 | 若干名 | − |
Ⅰ期の募集人員が圧倒的に多い構成です。
| 区分 | 出願期間(必着) | 事前学習課題公開日 | 入学試験日 | 合格発表日 |
|---|---|---|---|---|
| Ⅰ期 | 2026年9月18日〜10月1日(木) | − | 2026年10月17日(土) | 11月1日(日) |
| Ⅱ期 | 2026年11月30日〜12月7日(月) | 2026年10月28日(水) | 2026年12月12日(土) | 12月16日(水) |
| Ⅲ期 | 2027年3月1日〜3月10日(水) | − | 2027年3月19日(金) | 3月24日(水) |
入学検定料は30,000円です。
出願資格には専願の条件がありますが、例外があります。
(3)合格した場合、必ず入学する者。(※総合型選抜Ⅲ期を除く。総合型選抜Ⅲ期は他大学との併願可。)
Ⅲ期だけは他大学と併願できます。3月の入試なので、最後のチャンスとして使える設計です。
なお、複数学類への併願はできません。健康栄養学類については「特に化学の基礎的内容を理解しておくことが望ましい」という注記があります。
Ⅰ期は授業体験型審査
Ⅰ期の選考は3つです。
(1)書類審査 調査書の内容を評価・点数化する。 (2)面接[15分] 2人の面接担当者による個人面接を行う。 (3)授業体験型審査[授業45分・課題作成45分] 授業を聞いた後に、当日与えられる課題を作成する。
この形式は、事前の知識よりもその場で聞いて、その場で書く力を見ます。授業の内容は当日まで公開されないので、特定分野を詰め込む対策は効きません。
効くのは、知らない話を45分聞いて、要点を取り出し、問いに答える練習です。大学の模擬授業やオープンキャンパスの講義、公開されている講義動画を聞いて、聞き終わったあとに要約と自分の考えを書いてみる。この繰り返しがそのまま準備になります。要約のやり方は課題文の要約にまとめてあります。
メモの可否は要項に書かれていませんが、45分の授業のあとに45分で書く以上、聞きながら整理することが前提の設計です。
Ⅱ期は探究学習型審査、課題は10月28日に公開
Ⅱ期はこうなります。
(3)探究学習型審査[60分] 事前にホームページ上に公開する事前学習課題に取り組み、当日与えられる記述問題・小論文等を作成する。
事前学習課題が公開されるのが大きな違いです。公開日は2026年10月28日(水)。Ⅱ期の出願開始は11月30日なので、出願の1か月以上前に課題が手に入ります。
当日は60分で「記述問題・小論文等」を書きます。事前学習課題に取り組んでいることが前提なので、準備した内容がそのまま得点につながる形式です。書き方の基本は小論文の完全ガイドから。
Ⅰ期が「その場で聞いて書く」、Ⅱ期が「準備してきたことを書く」。同じ大学の同じ総合型選抜でも、求められる力が違います。
Ⅲ期は自己アピール型審査、テーマは公開済み
Ⅲ期には面接という項目がなく、かわりに自己アピール型審査があります。
(2)自己アピール型審査[口頭発表5分、質疑応答・面接15分] 【テーマ】あなたの ①高校までの活動、②志望する学類での入学後の学び、③将来の進路 について、5分程度で具体的に説明しなさい。 ※口頭発表のためのメモのみ持込可(A4サイズ1枚まで)
テーマが要項に明記されています。過去・大学での学び・将来という3点構成で、5分。そのあと15分の質疑応答と面接があります。
A4サイズ1枚のメモを持ち込めます。5分の発表なので、3点をそれぞれ1分半ずつと考えると配分しやすくなります。組み立て方はプレゼン型入試を参考にしてください。
評価配分が学類で違う
ここは志望学類によって戦略が変わる部分です。
| 入学試験区分 | 人文社会学類 | 心理学類・子ども学類・学校教育学類 | 健康栄養学類 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ期(書類審査:面接:授業体験型審査) | 30:40:30 | 20:40:40 | 20:30:50 |
| Ⅱ期(書類審査:面接:探究学習型審査) | 30:40:30 | 20:40:40 | 20:30:50 |
単位はパーセントです。読み取れることが3つあります。
人文社会学類は書類審査が30%と最も重く、当日の審査は30%。書類で差がつきます。
心理・教育学群の3学類は面接40%・当日審査40%。面接と当日の審査が同じ重さです。
健康栄養学類は当日の審査が50%。面接は30%にとどまります。半分が当日の審査なので、授業体験型審査(Ⅰ期)や探究学習型審査(Ⅱ期)の出来がそのまま合否に直結します。
Ⅲ期は書類審査20%、自己アピール型審査80%。人文社会学類・子ども学類・学校教育学類が対象です(心理学類と健康栄養学類はⅢ期を実施しません)。
志望理由書は5問
Ⅰ期とⅡ期は志望理由書を提出します(Ⅲ期は不要)。様式に設問が印刷されています。
Ⅰ.あなたが本学を志望した理由について書いてください。書くにあたっては、本学のアドミッション・ポリシーも参考にしてください。 Ⅱ.あなたがこの学類を志望した理由について書いてください。書くにあたっては、学類のアドミッション・ポリシーも参考にしてください。 Ⅲ.ⅠとⅡに記した内容を踏まえ、あなたは将来の希望や目標を実現するため、本学でどのようなことに取り組みたいと考えていますか。その内容について書いてください。 Ⅳ.校内および校外活動で継続して行った活動(例:部活動、生徒会活動、ボランティア、地域やクラブチームでの活動等)や特に顕著な成果が認められた活動(コンクール入賞、大会入賞、表彰や顕彰を受けた場合等)があれば、それについて、その内容が分かるように書いてください。 Ⅴ.本学の連携授業や出前授業、各種説明会、オープンキャンパスなどで印象に残ったものがあれば、その具体的な内容について書いてください。
ⅠとⅡが分かれているのが特徴です。「大学を選んだ理由」と「学類を選んだ理由」を別々に書きます。どちらもアドミッション・ポリシーを参考にするよう指示されているので、読んでから書くことになります。
そしてⅢが「ⅠとⅡに記した内容を踏まえ」と明示的につながっています。3問が独立した設問ではなく、1本の筋として読まれます。書き方は志望理由書の完全ガイドにまとめました。
Ⅴは実際に大学に触れた経験を書く欄です。選択肢としてオープンキャンパス、模擬授業、各種説明会・相談会等、大学見学会、本学主催のイベント、大学Webサイト、大学案内パンフレット、本学SNS、その他が挙げられていて、丸で囲む形式になっています。オープンキャンパスに行っていれば、そこが具体的に書けます。
なお、志望理由書の記入は手書き・PC入力等を問いません。両面印刷して使い、片面印刷の場合はホチキス留めをして提出します。
人文社会学類に出願する場合は、様式に「主として学びたい領域」を3つまで記入する欄があります。
生成AIについて大学が注意喚起を出している
尚絅学院大学は、入学者選抜での生成AIの扱いについてお知らせを公開しています。
生成AIに入力した情報は、AIの学習に利用されたり、意図せず漏洩したりする恐れがあります。また生成AIが作り出す情報は、出典が明らかではなく、倫理上問題のある表現が含まれていたり、誰かの著作物や創作の一部である可能性があるため、出力した情報をそのまま使用することは、意図せずとも著作権法上の違反や剽窃行為につながる危険性があります。 出願書類等の作成にあたっては、……選抜における課題の趣旨に沿って、不正が疑われたり、入学後に学修上のミスマッチが起きないよう、自らの責任において十分に考えたものを提出してください。
「使用禁止」という書き方ではなく、リスクを説明したうえで「自らの責任において十分に考えたもの」を求めるという書き方です。「入学後に学修上のミスマッチが起きないよう」という一文が、この大学の姿勢を表しています。
どこから手をつけるか
- Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期のどれで受けるかを決める。 当日の審査がまったく違います
- 志望学類の評価配分を確認する。 健康栄養学類は当日の審査が50%です
- Ⅰ期なら、知らない授業を聞いて書く練習をする。 45分聞いて45分で書きます
- Ⅱ期なら、10月28日の事前学習課題の公開を待つ。 出願開始より1か月以上前に出ます
- Ⅲ期なら、5分の口頭発表を組む。 「高校までの活動→入学後の学び→将来の進路」の3点です
- アドミッション・ポリシーを大学と学類の両方読む。 志望理由書の設問に明記されています
- オープンキャンパスなどに行っておく。 志望理由書のⅤで書くことになります
- Ⅲ期は他大学と併願できることを覚えておく
まとめ
- 尚絅学院大学の総合型選抜はⅠ期・Ⅱ期・Ⅲ期で当日の審査が違います
- Ⅰ期は授業体験型審査(授業45分+課題作成45分)。その場で授業を聞き、その場で出される課題を書きます
- Ⅱ期は探究学習型審査(60分)。事前学習課題が2026年10月28日に公開され、当日は記述問題・小論文等を書きます
- Ⅲ期は自己アピール型審査(口頭発表5分+質疑応答・面接15分)。テーマは「①高校までの活動、②志望する学類での入学後の学び、③将来の進路」で、A4 1枚のメモを持ち込めます
- Ⅲ期だけ他大学と併願できます。Ⅰ期・Ⅱ期は専願です
- 評価配分が学類で違います。人文社会学類は書類30%、心理・教育系は面接40%+当日審査40%、健康栄養学類は当日審査が50%です
- 募集人員はⅠ期が中心(人文社会40・心理32・子ども32・学校教育8・健康栄養15)
- 志望理由書は5問。大学の志望理由と学類の志望理由が別問で、どちらもアドミッション・ポリシーを参考にするよう指示されています
- Ⅴは大学のイベントで印象に残ったことを書く欄です
- 志望理由書は手書きでもPC入力でも構いません
- 生成AIについて大学が注意喚起を出しています。禁止ではなく「自らの責任において十分に考えたものを提出」という書き方です
- 複数学類への併願はできません
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。宮城県の私立大学は東北学院大学、東北福祉大学、宮城学院女子大学、東北文化学園大学、仙台青葉学院大学、仙台白百合女子大学の記事にもあります。