昭和薬科大学の総合型選抜。2027年度は実施なし、公募制推薦は併願でき評定基準も面接も小論文もなく、英語・数学・化学の記述式と書類で選ぶ
昭和薬科大学(東京都町田市)は2027年度入試で総合型選抜を実施していません。年内入試は学校推薦型選抜の指定校制70名と公募制30名だけです。公募制は併願でき、1浪まで受験でき、評定の基準はなく、面接も小論文もありません。英語・数学・化学の記述式(各50分・各100点)と志願理由書・調査書で判定し、2026年度の実質倍率は1.5倍でした。
昭和薬科大学は、東京都町田市にある私立大学です。薬学部 薬学科(6年制)だけの単科大学で、入学定員は240名です。4年制の学科はありません。
まず結論から書きます。
昭和薬科大学は、2027年度(令和9年度)入試で総合型選抜を実施していません。
次の3点で確認できます。
- 2027年度入試要項の「入学定員・募集人員」表の区分は、学校推薦型選抜(指定校制・公募制)と一般選抜(A〜D方式)の6つだけ
- 要項(全40ページ)と入試関連の公式ページに、「総合型」「AO」「自己推薦」の語が1件も出てこない
- よくある質問のページに「現時点で、2027年度入試に変更点はありません(2026年7月14日現在)」とある
学部・学科の改組・改称・定員変更・募集停止の告知もありません。
そこでこの記事では、年内に受けられる学校推薦型選抜を中心に書きます。
| 区分 | 募集人員 | 選考の中身 | 試験日 |
|---|---|---|---|
| 学校推薦型選抜 指定校制 | 70名 | 面接・小論文・志願理由書(詳細は指定校にだけ通知) | 非公開(指定校に通知) |
| 学校推薦型選抜 公募制(併願制) | 30名 | 英語・数学・化学の記述式+書類。面接・小論文なし | 2026年11月15日(日) |
| 一般選抜 A方式(共通テスト利用) | 15名 | 共通テストのみ(600点) | 大学独自の試験なし |
| 一般選抜 B方式(個別試験) | 85名 | 英語・数学・化学(300点) | 2027年2月4日(木) |
| 一般選抜 C方式(共通テスト併用・午後入試) | 30名 | 化学300点+共通テストの英語・数学 | 2027年2月3日(水)午後 |
| 一般選抜 D方式(共通テスト・B方式利用) | 10名 | 共通テストの生物か物理+B方式の得点 | 追加の試験なし |
出典:昭和薬科大学「2027年度 入試要項(公募制・学校推薦型選抜/一般選抜)」(PDF・40ページ、2026年7月版)、公募制の志願理由書・主体性等に関する記載用紙・推薦書の様式、「出願書類の作成における生成AIの取扱いについて」(PDF)、学則・入学定員充足率の各PDF、入試概要・入試結果・入試データ・過去問題・よくある質問・学費・奨学金・アドミッション・ポリシー・情報公開の各ページ(https://www.shoyaku.ac.jp/ )。表の数値と日程はページ画像で確認しました。2026年10月3日に確認しました。
2026年10月3日の時点で、公募制の出願(11月1日〜11月10日16時)はまだ始まっていません。
年内入試は公募制が中心、ただし中身は学力試験
自分で出願を決められる年内入試は、公募制・学校推薦型選抜(30名)です。指定校制は出身高校が指定校であることが前提で、試験の中身も高校にだけ通知されます。
公募制の条件は、他大学と比べてかなりゆるやかです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 専願/併願 | 併願制。入学手続をしたあとも、他大学の推薦や一般選抜を受けられる |
| 出願資格 | 2027年3月に高校を卒業見込みの人と、2026年3月に卒業した人(1浪まで)。高校長の推薦が必要 |
| 評定の基準 | 定めていない |
| 試験 | 基礎学力試験(英語・数学・化学)。記述式、各50分・各100点の計300点。出題範囲はB方式に準じる |
| 面接 | なし |
| 小論文 | なし |
| 判定 | 基礎学力試験の成績と、志願理由書・調査書などによる総合判定(書類の配点は非公表) |
| 試験場 | 本学(町田市)と沖縄試験場(希望者のみ) |
| 検定料 | 35,000円 |
公募制で不合格になっても一般選抜(A〜D方式)に出願でき、不利にはならないと、要項とよくある質問のページに書かれています。
ただし「総合型選抜の代わり」として考えると、中身は書類と面接で選ぶ入試ではなく、年内に行う学力試験です。選考の中心は、英語・数学・化学を記述で解く力です。書類も判定に使われますが、配点は公表されていません(薬学部の総合型選抜・学校推薦型対策)。
沖縄試験場(会場は沖縄県浦添市の附属高等学校・中学校)を使えるのは、沖縄県内の高校を2027年3月に卒業見込みの人か、2026年3月に卒業した人です。詳細は大学サイトで後日告知とされていて、10月3日の時点ではまだ載っていません。
公募制の試験は記述式、過去問が公開されている
当日の時間割はこうです(9時から入室でき、入室は10時15分まで。遅刻は開始後20分まで)。
| 科目 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 英語 | 10:30〜11:20(50分) | 100点 |
| 数学 | 12:30〜13:20(50分) | 100点 |
| 化学 | 13:50〜14:40(50分) | 100点 |
欠席した科目があると判定の対象外になります。
2026年度の公募制の問題が、大学サイトで公開されています(問題・解答例・出題意図つき。英語は著作権の関係で一部非公開)。2026年度は英語4問・数学2問・化学4問で、数学は空欄補充の問題と、導き方と答えを書く記述問題の組み合わせでした。
過去2年分(公募制を含む)の過去問題集も無償で配布されています。
書くのは志願理由書と「主体性等」の500字
公募制で本人が書く書類は2つです(様式は大学サイトでダウンロード。パソコン入力も手書きも可)。
志願理由書は2つの欄に分かれています。
- 薬学部を志望する理由(罫線7行)
- 入学後の抱負・将来計画(罫線7行)
字数の指定はありませんが、「様式の体裁(行数、枠の大きさなど)を変更せずに作成」と指定されているので、7行に収まる分量で書きます。①と②が分かれているので、同じことを2回書かないようにします(志望理由書の完全ガイド)。
主体性等に関する記載用紙の設問はこうです。
高校生活において、学校内外で『主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度』をもって活動・経験してきたことについて、500字以内で記入してください(パソコン入力可)
罫線は20行で、文字サイズを変えずに入力するとちょうど500字入るように作られています。「主体性」と「協働」の2つが問われているので、一人で頑張ったことだけでは設問に答えたことになりません。誰と、どう関わって、何を学んだのかまで書きます(活動報告書に書くことがない人へ)。
ほかに高校長の推薦書(人物・学力・課外活動・総合所見を書く様式)と調査書が必要です。
注意が2つあります。
- 出願書類の作成に生成AIを使うことは禁止と大学が明言しています(「出願書類を作成する過程において生成AIを利用することは禁止します」)
- 出願時に登録する写真は学生証にも使うため、高校の制服姿は原則不可です
小論文と面接があるのは指定校制だけ
指定校制(70名)は、要項・日程・試験内容・過去の小論文テーマのPDFが、高校に通知されたパスワードがないと読めません。大学も「進路指導の先生などにおたずねください」としています。
公開されているのは、アドミッション・ポリシーに書かれた評価の観点だけです。
| 評価するもの | 見る観点 |
|---|---|
| 面接試験 | 薬剤師に求められるコミュニケーション能力の資質と、豊かな人間性 |
| 小論文試験 | 創造力、薬の適正使用をはじめとした倫理観、表現力 |
| 志願理由書 | 薬学を学ぶ強い意志と、医療をはじめ幅広い分野で社会に貢献する意欲 |
小論文の観点に「薬の適正使用をはじめとした倫理観」と明記されているのは、準備の方向を決めるヒントになります。飲み残しの薬、市販薬の使いすぎ、抗菌薬の使い方といった薬と社会の関わりを、自分の言葉で論じられるようにしておきます(薬学部の小論文対策、科学技術と倫理、チーム医療)。
指定校制の志願理由書・主体性等の用紙は自筆で記入です(公募制はパソコン入力も可)。
日程
| 区分 | 出願登録(ネット) | 書類(消印有効) | 試験日 | 合格発表(13時・Web) | 入学手続 |
|---|---|---|---|---|---|
| 公募制 | 2026年11月1日(日)〜11月10日(火)16時 | 11月10日(火) | 11月15日(日) | 12月1日(火) | 12月15日(火)まで一括 |
| A方式 | 2026年12月14日(月)〜2027年1月15日(金)16時 | 1月15日(金) | 共通テスト | 2月10日(水) | 2月25日(木) |
| B方式 | 2026年12月14日(月)〜2027年1月22日(金)16時 | 1月22日(金) | 2月4日(木) | 2月9日(火) | 2月25日(木) |
| C方式 | 同上 | 1月22日(金) | 2月3日(水)15時〜 | 2月10日(水) | 2月25日(木) |
| D方式 | 同上 | 1月22日(金) | 共通テスト+B方式 | 2月10日(水) | 2月25日(木) |
- 検定料は出願登録の最終日だけ19時まで払えます(登録そのものは16時まで)
- 合格発表はWebのみ(マイページ)。合格通知書の郵送や学内掲示はありません
- 公募制の入学手続は、入学金と1年次前期の学生納付金などを12月15日(火)までに一括で納めます。入学関係書類は12月18日(金)締切
- 2027年3月31日(水)正午までに辞退を届け出れば、入学金を除く納付金は返還されます(大学はできるだけ3月19日(金)までの手続きを求めています)。併願制なので、他大学の結果を見てから決められます
- 病気などで受けられなかった場合の追試験は、大学入学共通テストの成績で判定します。追試験に備えるなら、公募制の受験生も共通テストを受けておく必要があります
特待生は公募制の上位10位まで
入学時特待生は、1年次の授業料(138万円)を全額減免する制度です。入試区分ごとに人数が決まっています。
| 入試区分 | 特待生の枠 |
|---|---|
| 指定校制 | 上位5位(別に行う特待生選考試験。共通テストの受験が必要) |
| 公募制 | 上位10位 |
| B方式 | 上位50位 |
| C方式 | 上位5位 |
| D方式 | 上位5位 |
| A方式 | 対象外 |
学費は入学金35万円、授業料が年138万円、施設設備費が年68万円です。1年次の学生納付金などの合計2,103,640円(入学金は別)が、特待生になると723,640円になります。2〜5年次にも、入学後の成績で選ぶ特待生(授業料の半額、または6分の1相当)があります。
入試結果
| 年度 | 区分 | 募集 | 志願 | 受験 | 合格 | 入学 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026 | 指定校制 | 70 | 86 | 86 | 86 | 86 | 1.0 |
| 2026 | 公募制 | 30 | 149 | 149 | 99 | 39 | 1.5 |
| 2025 | 指定校制 | 70 | 68 | 68 | 68 | 68 | 1.0 |
| 2025 | 公募制 | 30 | 188 | 186 | 100 | 39 | 1.9 |
| 2024 | 指定校制 | 70 | 96 | 96 | 96 | 96 | 1.0 |
| 2024 | 公募制 | 30 | 188 | 187 | 79 | 28 | 2.4 |
実質倍率は受験者数÷合格者数です。
- 公募制の実質倍率は2.4倍→1.9倍→1.5倍と下がっています。 2026年度は149人が受けて99人が合格しました
- 併願制なので、合格者のうち入学したのは約4割です(2026年度は99人中39人)
- 指定校制は3年とも志願者全員が合格しています
- 2026年度の入学者は全体で273名で、入学定員240名を上回っています
一般選抜の合格最低点も公表されています(2026年度:A方式354.4点/600点、B方式142点/300点、C方式301.8点/500点、D方式174.5点/350点)。
サイトと要項で記載が違う箇所
募集人員・日程・検定料・配点・特待生の枠・学費は、サイトと要項で一致しています。古い表記が残っている箇所はあります。
| 箇所 | サイト | 要項 |
|---|---|---|
| C方式の名前 | 入試概要ページのリンク見出しが「C方式(センター試験・個別試験併用)」 | 「C方式(共通テスト併用)」 |
| 特待生 | 入試概要ページと特待生のチラシは授業料を全額「免除」 | 全額「減免」(人数・金額は同じ) |
| 奨学金ページ | 「令和8年度入学生の1年次…」のまま | 2027年度も同じ金額 |
| 沖縄試験場 | 「詳細が確定次第お知らせします(2026年7月13日現在)」のまま | 「詳細は本学ホームページ等でお知らせ」 |
| 追試験の要項 | 「準備中」のままで、PDFは開けない(10月3日時点) | 追試験は共通テストの成績で判定と記載 |
| 公募制の出願締切 | 入試概要ページは日付だけ(11月1日〜11月10日) | 16時まで(検定料は19時まで)、書類は11月10日消印有効 |
どこから手をつけるか
2027年度に総合型選抜はありません。 年内に受けるなら公募制推薦です。
公募制(30名)を受けるなら(出願11月1日〜11月10日16時)
- 高校長の推薦書が必要です。評定の基準はないので、まず高校の先生に推薦を相談します
- 試験は英語・数学・化学の記述式(各50分)です。大学サイトで公開されている2026年度の問題を、時間を計って解きます。無償配布の過去問題集(2年分)もあります
- 志願理由書は「薬学部を志望する理由」と「入学後の抱負・将来計画」の2欄、各7行です。体裁を変えずに収まる分量で、2つの欄に別の内容を書きます
- 主体性等の記載用紙は500字以内です。「主体性」と「協働」の両方が入った経験を選びます
- 生成AIは使わずに書きます。写真は制服姿以外で用意します
- 併願制なので、他大学の推薦や一般選抜と組み合わせて計画できます。手続は12月15日に一括ですが、3月31日正午までの辞退で入学金以外は戻ります
指定校制の候補になっているなら
- 試験の中身と過去の小論文テーマは、高校にある資料で確認します
- 小論文の観点は「創造力、薬の適正使用をはじめとした倫理観、表現力」です。薬と社会の関わりを論じる練習をしておきます
- 特待生を狙うなら、別に行う特待生選考試験のために共通テストの受験が必要です
まとめ
- 昭和薬科大学は2027年度(令和9年度)入試で総合型選抜を実施していない。要項の区分は学校推薦型(指定校制・公募制)と一般選抜A〜D方式の6つだけ。改組・定員変更の告知もない
- 薬学部 薬学科(6年制)の単科大学で、入学定員240名。東京都町田市
- 年内入試は指定校制70名と公募制30名。自分で出願を決められるのは公募制
- 公募制は併願制・1浪まで・評定基準なし。面接も小論文もなく、英語・数学・化学の記述式(各50分・各100点)と志願理由書・調査書で総合判定する
- 公募制の2026年度の問題が大学サイトで公開されている(解答例・出題意図つき)。過去問題集(2年分)も無償配布
- 書類は志願理由書(2欄×7行・字数指定なし)と主体性等の記載用紙(500字以内)。生成AIの使用は禁止、写真は制服姿が原則不可
- 小論文と面接があるのは指定校制だけで、要項・過去テーマはパスワード保護。小論文の観点は「創造力、薬の適正使用をはじめとした倫理観、表現力」
- 公募制の日程は出願11/1〜11/10 16時・試験11/15(日)・発表12/1(火)13時。検定料35,000円。沖縄試験場あり(沖縄県内の高校の現役・1浪のみ)
- 手続は12月15日に一括。3月31日正午までの辞退で入学金以外は返還
- 追試験は共通テストの成績で判定するので、備えるなら共通テストも受けておく
- 入学時特待生(1年次授業料138万円を全額減免)は公募制の上位10位。A方式は対象外
- 公募制の実質倍率は2.4倍→1.9倍→1.5倍(2024〜2026年度)。合格者のうち入学は約4割。指定校制は3年とも全員合格
- サイトには「センター試験」「令和8年度入学生」など古い表記が残り、沖縄試験場の詳細と追試験の要項は10月3日時点で未掲載
- 2026年10月3日の時点で、公募制の出願(11月1日〜)はまだ始まっていない
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。薬学部の年内入試は薬学部の総合型選抜・学校推薦型対策、小論文は薬学部の小論文対策、近くの薬科大学では横浜薬科大学・神奈川歯科大学の記事もあわせて読めます。