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松山大学の総合型選抜。2027年度から基礎学力試験型が新設、小論文は800字以内が基本。全方式が併願できる

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松山大学(愛媛県松山市)の2027年度総合型選抜は、新設の基礎学力試験型(Ⅰ期)、自己推薦型(Ⅰ期)、Ⅱ期日程、法学部法学科、帰国生徒・社会人の5系統。小論文は800字以内が基本で、薬学部は600字程度+口頭試問、法学部は一次が小論文・二次がプレゼンです。全方式が併願可。英語英米文学科はグローバル・コミュニケーション学科に変わり募集停止です。Ⅱ期の出願は10月16日〜10月27日です。

松山大学は、愛媛県松山市にある私立大学です。経済学部(経済学科)、経営学部(経営学科)、人文学部(グローバル・コミュニケーション学科、社会学科)、法学部(法学科)、薬学部(医療薬学科)、情報学部(情報学科)の6学部7学科です。

まず学科の変更を押さえます。人文学部の英語英米文学科は「グローバル・コミュニケーション学科」(入学定員110名)に変わり、英語英米文学科は学生募集を停止します。 2026年8月27日に文部科学省の設置届出が受理されています。情報学部は2025年4月に開設済みで、新設ではありません。ほかに募集停止や定員変更の告知はありません。

要項の表記について1点注意があります。 2027年度の入試要項(電子ブック・全56ページ)では、全ページでグローバル・コミュニケーション学科に「仮称・設置構想中」という注記が付いています。しかし大学サイトは届出受理済みとして仮称の表記を削除しているので、サイトの扱い(正式な学科名)が現状です(受験生向けのスカラシップのページにだけ「仮称」が残っています)。

2027年度の総合型選抜は5系統あります。すべて併願可(他大学と併願できる)という点が、この大学の大きな特徴です。

系統 募集人員 筆記
Ⅰ期日程 基礎学力試験型(2027年度新設) 全7学科で計115名 小論文なし。基礎学力試験(2科目)
Ⅰ期日程 自己推薦型 計50名 学科により小論文800字以内/300〜400字×2問/筆記なし
Ⅱ期日程 計235名 学科により小論文800字以内/600字程度+口頭試問/300〜400字×2問/プレゼン/面接のみ
法学部法学科 10名 一次=小論文800字以内、二次=プレゼンテーション
帰国生徒・社会人 若干名 小論文800字以内(グローバル・コミュニケーション学科のみ英語のテスト)

検定料は30,000円です(基礎学力試験型は2学科まで30,000円という扱いになっています。要項の本文には「割引は一般選抜と共通テスト利用のみ」と書かれていますが、表には基礎学力試験型にも併願の逓減が示されていて不整合があります。表の扱いが実際です)。

出典:松山大学「2027年度入学試験要項」(電子ブック・全56ページ。2026年7月1日修正版)、「総合型選抜【Ⅰ期日程】基礎学力試験型における面接による評価の追加について」(2026年7月1日)、同型の実施内容PDF、「人文学部グローバル・コミュニケーション学科の設置届出受理について」(2026年8月27日)、2026年度入試の出題意図PDF各種、入試情報サイト(https://nyushi.matsuyama-u.ac.jp/ )。2026年10月1日に確認しました。

基礎学力試験型は2027年度の新設。途中で面接が追加された

2027年度に新設された「Ⅰ期日程 基礎学力試験型」は、総合型選抜のなかで唯一全7学科が対象で、募集人員も計115名と最大です。

学科 募集人員
経済学部 経済学科 30名
経営学部 経営学科 30名
法学部 法学科 20名
人文学部 社会学科 15名
情報学部 情報学科 10名
人文学部 グローバル・コミュニケーション学科 5名
薬学部 医療薬学科 5名
計 115名

配点は出願書類30点+基礎学力試験100点+面接20点=150点満点です。

ここは注意が必要です。 この方式は当初面接なしで発表されていましたが、文部科学省の令和9年度の実施要項を受けて2026年7月1日に面接が追加されました。紙の旧版の要項を持っている人は内容が違うので、面接あり・150点満点が現在の形だと確認してください。大学は2028年度にこの制度の見直しを予定しているとも告知しています。

基礎学力試験の中身

  • 国語・英語・数学・化学から2科目を選択(薬学部は化学必須/情報学部は数学必須)
  • 各50点で計100点
  • マークシート方式の五肢択一
  • 試験時間は10:00〜11:00(60分)で、2科目あわせて60分
  • 面接は3人までの集団面接で約20分

試験地が広いのもこの方式の特徴です。松山・松江・岡山・徳島・高松・高知の6会場で受けられます(他の方式はすべて松山のみ)。

2科目で60分なので1科目30分の配分です。マーク式の五肢択一なので、記述の練習より高校の基礎範囲を確実に取る準備になります。小論文がないぶん、国語を選ぶなら現代文の読解、数学なら教科書レベルの計算と基本問題が中心です。

小論文は800字以内が基本

小論文が課される方式では、字数が3種類に分かれます。

字数 対象
800字以内(60分) Ⅰ期自己推薦型の社会学科・情報学部/Ⅱ期の経済学部・経営学部・情報学部(資格取得者)/法学部の一次選考/帰国生徒・社会人
300〜400字で記述する問題を2問 Ⅰ期自己推薦型とⅡ期のグローバル・コミュニケーション学科(コミュニケーション重視型)
600字程度(60分) Ⅱ期の薬学部医療薬学科

筆記がない方式もあります。

  • Ⅰ期自己推薦型の薬学部(各種活動実績型)…出願書類(調査書・各種活動報告書・出願資格証明書類)と面接のみ。理科・数学の個別試験もなし
  • Ⅱ期のグローバル・コミュニケーション学科(英語重視型)…出願書類と面接のみ
  • Ⅱ期の情報学部(探究活動)…出願書類とプレゼンテーション(約5分+質疑応答約5分)

薬学部のⅡ期だけは口頭試問があります。 小論文600字程度に加えて、面接のなかで化学(「化学基礎」「化学」)または生物(「生物基礎」「生物」)の口頭試問を受けます。どちらかを出願時に選択します。筆記での理科・数学の学力試験はありません。2026年度の実施状況では、面接官3名で個人面接約8分+口頭試問約7分でした。

グローバル・コミュニケーション学科の筆記は「300〜400字で記述する問題を2問出題予定」で、面接は日本語で実施されます(英語での面接ではありません)。英語重視型は面接のなかで英語の対話文の音読と課題についての質疑応答などを行う形です。

2026年度のテーマは大学が出題意図とあわせて公表している

松山大学は2026年度入試の「出題意図」をPDFで公表しています。テーマと、大学が何を見ようとしているかがわかるので、対策の指針になります。

学科 2026年度のテーマ 大学が公表した出題意図(要旨)
経済学部 経済学科 大企業や外資系企業の地方進出が地域経済に与える影響 雇用創出・消費者の選択肢拡大・税収増加などの利点と、商店街の衰退・地域外への利益流出などの課題の両面を具体的に挙げられるか。高度な専門知識や独創的な着眼点は求めない
経営学部 経営学科 生成AIの普及 ①社会の変化をどう考えられるか ②結論を示し理由を筋道立てて説明する論理的記述力 ③AI時代に高校生は何をどのように学ぶべきかを自分の問題として考えられるか。「AIの知識量」ではなく自分の考えを論理的に述べる力を測る
薬学部 医療薬学科 医療における「服薬の安全性」や「患者への配慮」 薬剤師が果たすべき役割や、患者の立場に立った工夫を論理的に考察できるか
情報学部 情報学科(資格取得者) 日常生活におけるデジタルデバイスの利用経験 情報処理の知識と技術の両面から解釈できているか、両者を相互に関係づけて理解しているか
人文学部 社会学科(学校推薦型と共通の出題意図) 課題文の要約と、データから現実の変化を妨げる社会的要因についての仮説 要約する文章構成力・表現力と、説得的な仮説を提示できる創造性・論理性

経営学部の「AIの知識量ではなく自分の考えを論理的に述べる力」、経済学部の「高度な専門知識や独創的な着眼点は求めない」という言い方は、準備の方向をはっきり示しています。知識を詰め込むのではなく、両面を挙げて結論を出す形を身につけるのが正解です(小論文の構成メモ、小論文の時間配分)。

テーマごとの論点は頻出テーマの記事でも扱っています。経済学部は地方自治のテーマ、経営学部はAIと社会のテーマ、薬学部はインフォームド・コンセントのテーマ、情報学部は情報リテラシーのテーマが土台になります。人文学部の社会学科は課題文の要約が入るので課題文の要約も見ておきます。

なお2025年度・2024年度の問題PDFも掲載されていますが、これらには「出題意図」が付いていません。大学公表の意図まで読めるのは2026年度分だけです。

大学が自前で小論文対策講座を公開しているのも特徴です。入試情報サイトに「合格を引き寄せる!小論文対策講座」として講義動画3本(構成・構想編/表記・表現編/学習・練習編)と講義資料「小論文かるた」が載っています。「期間限定公開」と明記されているので、見られるうちに目を通しておく価値があります。

法学部法学科は一次が小論文、二次がプレゼン

法学部法学科だけは独立した方式で、二段階選考です。募集人員は10名です。

出願資格に条件があります。 国語・数学・理科・地理歴史・公民・外国語のうち3教科以上で評定平均値3.8以上です。

一次選考(小論文)

松山大学法学部に入学した後の目標や抱負、入学後に学びたい内容や取り組みたいことなどを800字以内で述べる小論文

集合9:10、筆記試験9:30〜10:30(60分)です。社会問題を論じるタイプではなく、志望動機型の小論文です。一次の結果は10月14日11時にインターネット出願サイトで発表されます。

二次選考(プレゼンテーション)

法律分野の特定のテーマについて、7〜10分間のプレゼンテーション+15分程度の質疑応答です。準備の仕組みがよくできています。

一次を通過した人は、出願サイトから次の3点をダウンロードします。

  1. プレゼンテーションのテーマや方法を記載した指示書
  2. テーマに関する簡単な論文またはエッセイ
  3. プレゼンテーションのテンプレート

これを使ってPowerPointで準備し、試験当日はノートパソコンを持参して発表します(HDMIケーブルと接続できることを事前に確認しておくこと。PCを持参できない場合は完成データをUSBで持参)。完成データを印刷したものを3部提出します。大学側はプロジェクタ・スクリーン・HDMIケーブル・予備のパソコンを用意します。

2026年度のテーマは「内閣総理大臣は県立高校を休校にすることができるか」でした。指示書では、ダウンロードできる基本文献に基づいて次の順で発表するよう指定されていました。

  1. はじめに
  2. 国会および内閣の役割
  3. 法律と行政活動の関係性
  4. 学校の休校に関する法律の定め
  5. 結論

スライドはテンプレートを使い、項目名と順番は変更不可です。基本文献以外の資料を参考にしてもよく、面接官3名、報告原稿を参照してよい(提出不要)という条件でした。

つまり構成が指定された状態でプレゼンを作る形式です。自由度は低いぶん、準備の方向は明確です。法的な結論を筋道立てて示す練習になります(法と正義のテーマ、プレゼンテーション型入試の対策)。

参考として、法学部の学校推薦型選抜などの出題意図には「運転免許の返納申請に関する法的知識を問うのではなく、問題文および図表を踏まえて自己の見解を所定の分量で論理的に展開できる能力を測る」と書かれています。法律の知識を覚えるのではなく、資料を読んで自分の見解を組み立てる力が問われるという方針です。

日程:Ⅱ期の出願は10月16日から

Ⅰ期日程(基礎学力試験型・自己推薦型・法学部法学科)

方式 出願期間 試験日 合格発表
基礎学力試験型 9月18日〜9月28日(終了) 10月10日(土) 11月2日
自己推薦型 9月18日〜9月28日(終了) 10月11日(日) 11月2日
法学部法学科 9月18日〜9月28日(終了) 一次 10月11日(日)/二次 11月14日(土) 一次 10月14日11時/最終 12月1日

Ⅱ期日程・帰国生徒・社会人

学科 募集人員 出願期間 試験日 合格発表
経済学部 経済学科 85名 10月16日〜10月27日 11月14日(土) 12月1日
経営学部 経営学科 90名 同上 11月14日(土) 同上
人文学部 グローバル・コミュニケーション学科 30名 同上 コミュニケーション重視型 11月14日/英語重視型 11月15日 同上
薬学部 医療薬学科 10名 同上 11月15日(日) 同上
情報学部 情報学科 20名 同上 11月15日(日) 同上
帰国生徒・社会人 若干名 同上 11月14日または11月15日 同上

2026年10月1日の時点では、Ⅰ期の出願は9月28日で終了し、試験日(10月10日・10月11日)を待つ段階です。次に出願できるのはⅡ期で、10月16日から10月27日までです。

出願はインターネット出願(Post@net)で、出願期間最終日のインターネット登録受付は15時までです。エントリー期間(事前エントリー)の制度はありません。

Ⅱ期の出願区分には組み合わせの制約があります。

  • 経済学部・経営学部…成績優秀者/各種活動優秀者/資格取得者のいずれか1つにのみ出願可
  • 情報学部…資格取得者/探究活動のいずれか1つにのみ出願可
  • グローバル・コミュニケーション学科…コミュニケーション重視型と英語重視型は併願が可能

試験地は基礎学力試験型だけが6会場(松山・松江・岡山・徳島・高松・高知)で、ほかの方式はすべて松山のみです。

どこから手をつけるか

Ⅱ期をねらうなら(出願10月16日〜10月27日)

  1. 出願区分を決める。経済・経営・情報は成績優秀者/各種活動優秀者/資格取得者(情報は資格取得者/探究活動)のいずれか1つしか選べません
  2. 小論文を使う学科(経済・経営・情報の資格取得者)は、800字・60分で書く練習を数回。公表されている出題意図のとおり、両面を挙げて結論を出す形を身につけます
  3. 薬学部は小論文600字程度に加えて口頭試問(化学か生物を出願時に選択)があります。選んだ科目の基礎範囲を口頭で説明できるようにしておきます
  4. グローバル・コミュニケーション学科のコミュニケーション重視型は300〜400字×2問。面接は日本語です。英語重視型は筆記なしで、面接のなかで英語の音読と課題についての質疑があります
  5. 情報学部の探究活動はプレゼン(約5分+質疑約5分)です
  6. 大学が公開している小論文対策講座(動画3本+「小論文かるた」)を見る。期間限定公開です
  7. インターネット出願の登録は最終日15時まで。試験地は松山のみ

基礎学力試験型を次の年度に考えるなら

  • 全7学科が対象で募集115名と枠が大きく、6会場(松山・松江・岡山・徳島・高松・高知)で受けられます
  • 小論文がなく、マーク式の五肢択一2科目(60分)+面接20点です。国語・英語・数学・化学から2科目選択(薬学部は化学必須、情報学部は数学必須)
  • ただし大学は2028年度にこの制度の見直しを予定と告知しているので、最新の要項で確認が必要です

全方式が併願できる点を活かす

この大学の総合型選抜はすべて併願可です。専願の縛りがないので、他大学と並行して進められます。Ⅰ期で不合格でもⅡ期に出願でき、法学部の一次を通ってから二次に進む形も取れます。

まとめ

  • 松山大学の総合型選抜は5系統(Ⅰ期基礎学力試験型/Ⅰ期自己推薦型/Ⅱ期日程/法学部法学科/帰国生徒・社会人)。すべて併願可
  • 2027年度から「基礎学力試験型」が新設。全7学科・計115名で、小論文なし。出願書類30+基礎学力試験100+面接20=150点
  • 基礎学力試験は国語・英語・数学・化学から2科目(薬学部は化学必須・情報学部は数学必須)、各50点、マーク式の五肢択一、2科目で60分。面接は3人までの集団面接で約20分
  • 基礎学力試験型は当初面接なしで発表され、2026年7月1日に面接が追加された。旧版の要項と内容が違う
  • 試験地が6会場(松山・松江・岡山・徳島・高松・高知)あるのは基礎学力試験型だけ。ほかは松山のみ
  • 小論文は800字以内が基本。グローバル・コミュニケーション学科は300〜400字×2問、薬学部Ⅱ期は600字程度+口頭試問(化学か生物を出願時に選択)
  • 筆記がない方式もある(Ⅰ期自己推薦型の薬学部、Ⅱ期の英語重視型、Ⅱ期情報学部の探究活動)
  • 法学部法学科は二段階。一次は志望動機型の小論文800字以内、二次は法律分野のプレゼン7〜10分+質疑15分(テンプレートと項目順が指定され、変更不可)。出願資格は3教科以上で評定平均値3.8以上
  • 2026年度のテーマと出題意図が公表されている(経済=大企業の地方進出/経営=生成AI/薬=服薬の安全性と患者への配慮/情報=デジタルデバイスの利用経験)
  • 大学が小論文対策講座(動画3本+資料)を期間限定で公開している
  • 人文学部英語英米文学科はグローバル・コミュニケーション学科(定員110名)に変わり、英語英米文学科は募集停止(2026年8月27日に設置届出受理)
  • 2026年10月1日の時点で、Ⅰ期の出願は終了、Ⅱ期の出願は10月16日〜10月27日

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。同じ愛媛県では愛媛大学、四国の私立大学は四国大学と徳島文理大学の記事もあわせて読めます。

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