東京神学大学の総合型選抜。2027年度は実施なし、一般選抜は60分800〜1,000字の小論文と教授会全員との面接、受洗後1年以上の教会生活が出願条件
東京神学大学(東京都三鷹市)は神学部神学科だけの大学で、2027年度入試に総合型選抜はありません。1年次の入試は一般選抜(2月・3月、各2名)と指定校推薦型(1名)です。一般選抜は教科の学力試験がなく、60分で800〜1,000字の小論文と、教授会メンバー全員(10名程度)との15分の個別面接で選びます。出願には、プロテスタントの教会で受洗後原則1年以上の教会生活と所属教会の推薦、1,200字程度の「私の信仰経歴」が必要です。
東京神学大学は、東京都三鷹市大沢にある私立大学です。神学部 神学科だけの大学で、1年次の入学定員は5名です(3年次編入学の定員は12名)。学位は学士(神学)で、中学校・高校の教員免許(宗教)の教職課程もあります。
設置者は学校法人東京神学大学です。大学は「主に日本基督教団の教職の養成にあたっていますが、より広く…働き手を育てています」と説明しています。
まず結論から書きます。
東京神学大学は、2027年度(令和9年度)入試で総合型選抜を実施していません。 1年次に入る入試は次の2つだけです。
| 区分 | 募集定員 | 試験日 | 選考 |
|---|---|---|---|
| 指定校推薦型入学者選抜 | 1名 | 2026年11月23日(月・祝) | 面接(と出願書類)。小論文なし |
| 一般選抜(2月選抜) | 2名 | 2027年2月16日(火) | 小論文・面接(と出願書類) |
| 一般選抜(3月選抜) | 2名 | 2027年3月9日(火) | 小論文・面接(と出願書類) |
- 要項・入試ページ・Q&Aのどこにも「総合型」「自己推薦」「AO」の語はありません。共通テスト利用、社会人選抜、留学生選抜もありません
- 指定校推薦型は、大学が指定した高校の推薦を受けられる人だけが出願できます。一般の受験生が受けるのは一般選抜です
- 一般選抜には、英語や国語などの教科の学力試験がありません。 小論文と面接と書類で選びます
- 改組・募集停止・設置者変更の告知はありません。3年次編入学の定員だけが、2026年度から20名→12名に減っています(1年次の5名は変わりません)
出典:東京神学大学「2027年度 神学部神学科 一般選抜 編入学者選抜 学生募集要項」「2026年度」同要項(PDF)、一般選抜・指定校推薦型入学者選抜の所定用紙(願書・私の信仰経歴・所属教会推薦書と依頼文ほか)、学則・入試の実施状況2024-2026・入学者の数・収容定員・学生の状況(推移)・事業報告書・事業計画書(PDF)、入試ページ・入試Q&A・奨学金・学生寮・オープンキャンパス・3つのポリシーの各ページとニュース(https://www.tuts.ac.jp/ )。表の数値と日程はページ画像で確認しました。2026年10月3日に確認しました。
2026年10月3日の時点で、どの入試も出願はまだ始まっていません。 一般選抜の出願は2月選抜が2027年1月12日から、3月選抜が2月2日からです。
出願には、受洗と1年以上の教会生活が必要
一般選抜の出願資格は、次の(1)と(2)の両方です(要項の文言)。
- 福音主義(プロテスタント)の教会に属し、洗礼(バプテスマ)を受けた後(幼児洗礼の場合は信仰告白後)、原則として1年以上教会生活をしている者で、所属教会の推薦がある者
- 高校を卒業した人(2027年3月卒業見込みを含む)、高卒認定に合格した人など
受洗(または信仰告白)から1年に満たない場合は、出願前に大学に問い合わせます。年齢の上限は書かれておらず、願書には職歴の欄や「有職」の選択肢があります。
ほかの大学と違い、学力より先に「教会生活」が出願の条件になっているのが、この大学の入試のいちばんの特徴です。
志望区分は2つある
願書で、次のどちらかに○をつけます。
- 伝道献身志望:牧師などの伝道者を目指す
- 信徒として教会に仕えるために学ぶ志望区分(2017年度に設けられた区分)
試験も授業も同じで、信徒の区分に別枠の定員はありません(若干名)。信徒の区分のままでは教員免許は取れません(3年次の終わりまでに伝道献身志望へ変更できます)。
一般選抜は小論文と面接、教科の学力試験はない
要項の選考方法はこうです。
出願書類(調査書等)と筆記試験により基礎学力を、面接と出願書類(私の信仰経歴、所属教会推薦書)により召命感、意欲、表現力、適性等をそれぞれ評価し、選抜します。
- 筆記試験は小論文だけです
- 配点や比重は公表されていません
- 英語の試験はありませんが、アドミッション・ポリシーは「英語で神学書を読むための高校卒業程度の英語の基礎学力」を求めていて、入学後に英語の実力試験があります(英検などの証明で免除される場合があります)
- 試験の日は、受付のあと試験に先立って礼拝があり、そのあと小論文、面接の順です。学生食堂がないので昼食を持っていきます
小論文は60分で800〜1,000字、テーマは短い言葉
小論文は、試験会場で60分、800〜1,000字を原稿用紙に書きます。要項には「与えられたテーマについて自身の考えをまとめ、平易に、かつ正確で論理的な文章を書く」とあります。
辞書は一切使えません(留学生の母国語の辞書も不可)。評価項目は次のとおりです。
- 基礎学力
- 時間内に所定の分量の明晰な文章を書けているか
- 日本語を使いこなす能力・論理性・具体性・独創性(オリジナリティー)
- 漢字や仮名、原稿用紙の正しい使い方
要項には過去のテーマが載っています。 一般選抜のテーマはこうでした。
| 年度 | 2月選抜 | 3月選抜 |
|---|---|---|
| 2026 | 「悩み」 | 「感謝」 |
| 2025 | 「コミュニケーション」 | 「欲望」 |
| 2024 | 「能力と努力」 | 「友情」 |
| 2023 | 「成長」 | 「平和を実現するために何ができるか」 |
| 2022 | 「希望」 | 「社会の分断」 |
| 2021 | 「タラント」 | 「家族」 |
読み取れる傾向が3つあります。
①課題文のない、短い言葉だけのテーマです。 何について、どんな立場で書くかを自分で決める必要があります。テーマの言葉をそのまま説明するだけでは800字に届かないので、「自分は○○をこう考える」という主張を1つ決めて、それを支える経験と理由を書く形にします(テーマ型小論文の書き方、構成メモの書き方)。
②日常の言葉が中心ですが、信仰と結びつけて考えられるテーマが多いです。「悩み」「感謝」「希望」「友情」は、教会生活での経験や聖書の言葉と結びつけて書くこともできます。2021年度の「タラント」は聖書に由来する言葉です。ただし評価項目は「論理性・具体性・独創性」なので、信仰の言葉を並べるより、自分の経験から筋道立てて書くことが求められます。
③原稿用紙の使い方と漢字も評価されます。 辞書が使えないので、ふだんから手書きで、漢字を正しく書く練習をしておきます(原稿用紙の書き方、時間配分)。
面接は教授会メンバー全員と15分
面接(口頭試問)は、教授会メンバー全員(10名程度)との15分の個別面接です。主に聞かれるのは次のことです。
- 召命の確認
- 信仰生活および信仰理解
- 神学の学びへの志
Q&Aでは「面接では、自分の召命感をはっきりと言い表せるように、日頃から祈り、聖書をよく読む等の準備を」と書かれています。10人ほどの教員の前で15分話すので、自分の召命感を自分の言葉で短くまとめておきます(面接の頻出質問)。
「私の信仰経歴」は1,200字程度を手書きで
出願前に家で書いて出すのが、「私の信仰経歴」(3枚)です。設問はこうです。
受洗、そしてその後の教会生活における出会いや交わりを経て、どのような経緯で召命を確信し、本学への入学・編入学を志望するようになったのかについて、黒または青色のペンを用いて1,200字程度で記してください。なお、生成AI(ChatGPT等)は使用せず、志願者本人の言葉で記述してください。
- 手書きで、20字詰めのマス目に書きます(400字・800字・1,200字の位置に目印があります)
- 評価の観点は「召命の確かさ」「礼拝生活および教会生活」「自らの召命感のとらえ方」です
- 2026年度までは3つの問いに分かれていましたが、2027年度は1つの問いにまとめられ、生成AIを使わないことが新しく明記されました
設問は「受洗→教会生活での出会いや交わり→召命の確信→志望」という時間の流れになっています。この順に、どの出会いや出来事が、自分の考えを変えたのかを具体的に書くと、1,200字が1本の話になります(志望理由書の完全ガイド)。面接で聞かれる中身とも重なるので、書いたことを話せるようにしておきます。
所属教会推薦書には信徒代表の署名も要る
所属教会推薦書(2枚、厳封)は、牧師に作成を頼みます。
- 推薦文の項目は【召命の確かさ】【礼拝生活および教会での交わりや奉仕】
- 主任教師の署名・押印に加えて、教会役員会代表(信徒代表)の署名・押印が必要です。大学は「教会の総意として推薦する証として」と説明しています
牧師だけでなく教会の役員会にもお願いすることになるので、早めに相談しておきます。そのほかの書類は、願書、付表1(在籍教会・受洗・教会生活歴)、付表2(家庭状況・語学の資格。合否に関係しない)、調査書などです。
指定校推薦型は1名、面接だけ
指定校推薦型入学者選抜(1年次・1名)は、指定校である高校の推薦を受けられる卒業見込みの人が対象です。
- 選考は面接のみ(「私の信仰経歴」「所属教会推薦書」とあわせて判断)。小論文はありません
- 出願は2026年11月3日(火・祝)〜11月6日(金)、試験は11月23日(月・祝)、合格発表は12月1日(火)
- 高校が用意する書類として、校長推薦書と宗教部門責任者推薦書が必要です
- 指定校向けの要項は公開されていません。 一般向けの要項にも載っておらず、入試ページ・Q&A・ニュースにだけ出ています。自分の高校が指定校かどうかは、高校の先生に確かめます
2024〜2026年度の実績は、志願者0人・1人・0人でした。
日程(一般選抜)
| 2月選抜 | 3月選抜 | |
|---|---|---|
| 出願期間(消印有効) | 2027年1月12日(火)〜1月19日(火) | 2027年2月2日(火)〜2月9日(火) |
| 試験日 | 2月16日(火) | 3月9日(火) |
| 合格者発表 | 2月19日(金)11時 | 3月11日(木)11時 |
| 入学金納入・手続書類の締切 | 3月5日(金) | 3月18日(木) |
- 入学検定料は26,000円。試験会場は三鷹市の本学だけです
- 出願書類は簡易書留速達かレターパックプラスで送ります。所定用紙は大学サイトからダウンロードできます(2027年2月9日まで)
- 2027年3月31日(水)までに書面で辞退を届け出て大学が認めれば、入学金を除く授業料・施設費は返還されます
- 受験上の配慮が必要な人の面談期限(2026年9月26日)は過ぎています。出願後の不慮の事故などは、すぐ大学に申し出ます
- 2026年12月5日(土)にオープンキャンパス(事前申込制、締切11月27日)があります
学費・奨学金・学生寮
初年度の納付金は1,076,950円です(入学金29万円、授業料54万円、施設費24万円〈入学時のみ〉、神学会費などの諸費)。
入学時奨学金は、献身の意志が明確な合格者に、前期授業料にあてる形で支給されます(金額の明記はありません)。合格通知とともに申請書が届きます。教職者にならずに卒業・退学した場合は全額を返還する義務があります。成績による特待生や、入試区分による学費の減免はありません。
学生寮(全室個室、定員64名、寮費は月2万円)があり、大学は「できるだけ全ての神学生に経験してほしい」としています(入寮は義務ではありません。食堂はなく自炊、家族寮はありません)。
入試結果
1年次の入試の志願者数(=受験者数)と合格者数です。
| 年度 | 指定校推薦型 | 一般選抜 2月 | 一般選抜 3月 |
|---|---|---|---|
| 2026 | 0人/0人 | 2人/2人 | 0人/0人 |
| 2025 | 1人/1人 | 2人/2人 | 1人/1人 |
| 2024 | 0人/0人 | 1人/1人 | 0人/0人 |
1年次の入試は、3年とも受けた人全員が合格しています。 学部の入学者は編入学を含めて年10〜19人で、2026年5月1日の在籍者は1年次2名・2年次4名・3年次20名・4年次8名の計34名です。学生の多くは3年次編入で入ってくる大学です。
サイトと要項で記載が違う箇所
募集定員・試験日・出願期間・合格発表日・検定料・学費は、サイトと要項で一致しています。違う箇所はこうです。
| 箇所 | サイト | 要項 |
|---|---|---|
| 指定校推薦型(1年次・1名) | 入試ページ・Q&A・ニュースに載っている | 載っていない(要項は一般選抜と編入学者選抜だけ) |
| 出願資格 | 「受洗後1年以上教会生活をしている者で、教会から推薦がある者」 | 「福音主義(プロテスタント)の教会に属し…原則として1年以上…」 |
| 指定校推薦型の出願開始日の曜日 | 2026年5月27日のニュースは「11月3日(土)」 | (入試ページは「11月3日(火・祝)」。2026年11月3日は火曜日) |
| 留学生などの日本語能力 | 入試ページは日本語能力試験N1/1級だけ | N1/1級のほか「CEFR B2以上の日本語能力」 |
出願資格は要項の文言で確かめてください。 サイトは「福音主義(プロテスタント)」と「原則として」を省いています。
どこから手をつけるか
2027年度に総合型選抜はありません。 一般の受験生が受けるのは、2月か3月の一般選抜です。
- 受洗(または信仰告白)から原則1年以上の教会生活があるかを確かめます。1年に満たない場合は出願前に大学に問い合わせます
- 所属教会の牧師に早めに相談します。推薦書には、牧師に加えて教会役員会代表(信徒代表)の署名・押印が要ります
- 「私の信仰経歴」1,200字程度を手書きで書きます。受洗→教会生活での出会い→召命の確信→志望の流れで、生成AIは使いません
- 小論文は60分で800〜1,000字、テーマは「悩み」「感謝」のような短い言葉です。要項に載っている過去のテーマで、辞書なし・手書き・原稿用紙で練習します
- 面接は教授会全員と15分です。召命・信仰生活・神学の学びへの志を、自分の言葉で話せるようにします
- 志望区分(伝道献身志望か、信徒として学ぶ区分か)を決めます。信徒の区分では教員免許が取れません
- 出願は2月選抜が1月12日〜19日、3月選抜が2月2日〜9日(消印有効)です
まとめ
- 東京神学大学は2027年度(令和9年度)入試で総合型選抜を実施していない。1年次の入試は一般選抜(2月・3月、各2名)と指定校推薦型(1名)だけ
- 神学部 神学科だけの大学で、1年次の入学定員は5名。3年次編入学の定員は2026年度から20名→12名
- 出願資格はプロテスタントの教会で受洗(幼児洗礼なら信仰告白)後、原則1年以上の教会生活と所属教会の推薦
- 一般選抜は教科の学力試験がなく、小論文と面接と書類で選ぶ。配点は非公表
- 小論文は試験会場で60分、800〜1,000字、原稿用紙・辞書なし。テーマは「悩み」「感謝」「コミュニケーション」「欲望」のような短い言葉で、要項に過去のテーマが載っている
- 面接は教授会メンバー全員(10名程度)との15分の個別面接。召命・信仰生活・神学の学びへの志を聞かれる
- 「私の信仰経歴」は1,200字程度を手書き。2027年度から設問が1つにまとまり、生成AIを使わないことが明記された
- 所属教会推薦書には、牧師と教会役員会代表(信徒代表)の両方の署名・押印が要る
- 指定校推薦型(1名)は面接のみで、指定校向けの要項は非公開。一般向けの要項には載っていない
- 一般選抜の日程は2月選抜が出願1/12〜1/19・試験2/16、3月選抜が出願2/2〜2/9・試験3/9。検定料26,000円、会場は三鷹の本学だけ
- 初年度納付金は1,076,950円。入学時奨学金は教職者にならなければ全額返還
- 1年次の入試は2024〜2026年度とも受けた人全員が合格。学生の多くは3年次編入
- 2026年10月3日の時点で、どの入試も出願はまだ始まっていない
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