小論文キャンパス
大学別対策

京都橘大学の総合型選抜。1次は80分の小論文か学習成果報告書、2次は学科ごとの課題で5分のプレゼンを含む面接

約14分で読めます

京都橘大学の2027年度総合型選抜は、小論文方式・探究・課外活動方式・デジタルクリエイション講座参加方式・書道実技講座参加方式の4つで、20学科等・計187名を募集。小論文方式は1次でWebエントリーシート20点と80分の小論文80点、探究・課外活動方式は1次でWeb学習成果報告書100点。2次は学科ごとに公開された課題から選んで5分程度のプレゼンを含む個人面接(経営学専攻はグループディスカッション)です。

京都橘大学は京都市山科区にある私立大学です。デジタルメディア学部、工学部、文学部、国際学部、発達教育学部、総合心理学部、経済学部、経営学部、看護学部、健康科学部があります。国際学部国際学科は、2027年4月に国際英語学部国際英語学科から名称を変える予定です。

2027年度の総合型選抜(旧・AO入学制度)は、次の4つの方式で、20の学科等・計187名を募集します。

方式 対象 選考
小論文方式 書道コースを除く全学科等 1次:Webエントリーシート+調査書(20点)と小論文80分(80点)→ 2次:面接
探究・課外活動方式 全学科等 1次:Web学習成果報告書+調査書(100点)→ 2次:面接
デジタルクリエイション講座参加方式 デジタルメディア・ロボティクス・情報工学科 8月の講座で出願資格の認定 → 出願後は書類審査
書道実技講座参加方式 日本語日本文学科書道コース 8月の講座で出願資格の認定 → 出願後は書類審査

出願できるのは1つの学科等・1つの方式だけです。

2026年9月27日の時点で、小論文方式と探究・課外活動方式の1次選考(9月19日)は終わっており、1次選考の合格発表は10月1日、2次選考の出願は10月1日〜7日、2次選考は10月24日です。この記事では、2次選考のプレゼン課題も含めてまとめます。

出典:京都橘大学 受験生サイト「2027年度 総合型選抜ガイド」(https://www.tachibana-u.ac.jp/admission/information/ に掲載のPDF)、「総合型選抜」(https://www.tachibana-u.ac.jp/admission/information/entry_sogo/ )、「2026年度入学試験結果」、「過去3年間の問題・解答例」、「奨学金・学費」(https://www.tachibana-u.ac.jp/admission/expense/ )。いずれも2026年9月27日に確認しました。

募集人員

学部 学科等 募集人員 使える方式
デジタルメディア学部 デジタルメディア学科 10名 小論文・探究・デジタルクリエイション講座
工学部 ロボティクス学科 7名 小論文・探究・デジタルクリエイション講座
工学部 情報工学科 10名 小論文・探究・デジタルクリエイション講座
工学部 建築デザイン学科 7名(定員増なら8名) 小論文・探究
文学部 日本語日本文学科 日本語日本文学コース・国際日本文化コース 6名 小論文・探究
文学部 日本語日本文学科 書道コース 12名 書道実技講座・探究
文学部 歴史学科 10名 小論文・探究
文学部 歴史遺産学科 6名 小論文・探究
国際学部 国際学科 グローバルスタディーズ専攻 5名 小論文・探究
国際学部 国際学科 国際共生専攻 10名 小論文・探究
発達教育学部 児童教育学科 16名 小論文・探究
総合心理学部 総合心理学科 8名 小論文・探究
経済学部 経済学科 経済学専攻 23名 小論文・探究
経営学部 経営学科 経営学専攻 23名 小論文・探究
看護学部 看護学科 8名 小論文・探究
健康科学部 理学療法学科 5名 小論文・探究
健康科学部 作業療法学科 5名 小論文・探究
健康科学部 救急救命学科 4名 小論文・探究
健康科学部 臨床検査学科 7名 小論文・探究
健康科学部 臨床工学科 5名 小論文・探究

経済学科現代社会専攻と経営学科スポーツ経営学専攻は、総合型選抜での募集がありません。建築デザイン学科は2027年4月に入学定員を80名から90名に増やす計画があり、そうなれば募集人員は8名です。募集人員は合格者数とは違い、合格者は募集人員より多く発表されることがあります。

小論文方式・探究・課外活動方式の流れ

段階 日程 内容
1次選考の出願 9月1日〜9月7日 Webエントリーシート(小論文方式)またはWeb学習成果報告書(探究・課外活動方式)を入力。入学検定料15,000円
1次選考 9月19日(土) 小論文方式は大学で小論文(80分)。探究・課外活動方式は書類審査で来校不要
1次選考の合格発表 10月1日(木) マイページで確認
2次選考の出願 10月1日〜10月7日 入学検定料20,000円。ここから専願
2次選考 10月24日(土) 個人面接(約15分、プレゼン5分程度を含む)。経営学専攻はグループディスカッション(約60分)
合格発表 11月2日(月) 第1次入学手続は11月30日、第2次は12月21日まで

出願資格として、全体の学習成績の状況(評定平均)が3.0以上(看護学科・理学療法学科・救急救命学科は3.7以上)必要です。1次選考の段階ではまだ専願ではなく、2次選考に出願した時点から専願になります。合格者は12月〜3月に入学前教育プログラムを受講します(必須)。

1次選考:小論文方式は80分の小論文、探究・課外活動方式は報告書

小論文方式(Webエントリーシート20点+小論文80点)

Webエントリーシートは出願時に入力します。

  1. 京都橘大学を選んだ理由、その学科等を選んだ志望動機や将来の目標、目標の実現のために大学生活でやりたいこと(200字以上300字以内)
  2. これまでの活動(課外活動・生徒会活動・ボランティアなど)や資格取得など、アピールしたいこと(200字以上300字以内)

小論文は9月19日に大学で80分。学科等ごとに問題が違い、学科の学びに関する基礎的な知識を問う問題が含まれる場合があります。過去の問題が受験生サイトで公開されており、たとえば看護学科の2026年度の問題は、記事を読んで問いに答える形式でした。

探究・課外活動方式(Web学習成果報告書+調査書で100点)

来校不要の書類審査です。Web学習成果報告書は4問あります。

  1. これまでに取り組んだ探究活動や課外活動について。学んだ内容や成果だけでなく、テーマを選んだ理由、工夫した点、振り返っての改善点、活動を通して得た自分の強みも(400字以上500字以内)
  2. 1の学びと志望学科等での学びをふまえた学修計画(何を・どのように学びたいか)(300字以上400字以内)
  3. 京都橘大学を選んだ理由、志望動機や将来の目標など(300字以上400字以内)
  4. 1以外でアピールしたいこと(100字以上200字以内)

論文・ポスター・プレゼン資料などの成果物があれば、A4判の紙で添付できます。1問目は「成果」と並んで「改善点」を書く欄になっているので、うまくいかなかったことまで振り返っておく必要があります。まとめ方は探究活動のまとめ方が参考になります。

入力フォームでは改行が2文字として数えられ、出願を完了すると修正できません。国際学科の志望者は、英語の資格・検定の証明書の写しを出すこともできます。

2次選考:学科ごとの課題でプレゼンする個人面接

2次選考は10月24日に大学で行います。経営学専攻以外は個人面接(約15分)で、そのなかで学科等ごとに示された課題から1つ選んだプレゼン(5分程度+質疑応答)を行います。配点は面接100点で、1次選考の結果と合わせて判定します。

  • 配付用の説明資料(A4、枚数自由。表紙に課題番号、タイトル、氏名、出身校名)を2部持参できる
  • 手で持てるサイズのパネルや、自分用の発表メモも持ち込める。壁に貼ることはできない
  • パソコン・タブレット・スマートフォンなどの機器は使えない(デジタルメディア学科の課題3だけは、1分以内の動画を自分の機器で見せてよい)
  • 国際学科の面接には、平易な英語での簡単な自己紹介を中心とした質問が含まれ、グローバルスタディーズ専攻はプレゼン内容についても英語で質疑がある

学科ごとのプレゼン課題(要点)

学科等 課題(複数ある場合は1つ選ぶ)
デジタルメディア学科 「デジタルメディア」を自分の視点で再定義し社会や文化の変化を述べる/デジタルメディアで解決したい社会課題/自分が制作したデジタルコンテンツの説明
ロボティクス学科 ロボットに任せることと人間が行うことの境界線/AIによるロボットの知能化(認識・判断・行動計画)/アニメや映画のロボットの実現可能性
情報工学科 注目している情報技術とその魅力/情報技術を使った新しいビジネスアイデア/自分が開発に携わったシステム
建築デザイン学科 実際に利用した建築空間(自宅を除く)で、デザインが優れていると思うものを1つ選び、なぜ優れているかを客観的に分析する
日本語日本文学・国際日本文化コース 『おくのほそ道』と芭蕉の俳諧の鑑賞/『舞姫』の豊太郎(またはエリス)の人物像/「やさしい日本語」についての考え
書道コース 書道史上の書人や書作の価値と魅力/自分の書作品の狙いと見どころ、書の未来と展望
歴史学科 指定された日本史リブレット・世界史リブレット10冊(山川出版社)から1冊を通読し、著者の人物評価と自分の読後感を述べる
歴史遺産学科 最近見た展覧会/新聞に最近発表された発掘調査/日本国内の世界文化遺産の価値
国際学科(両専攻共通) グローバル企業の魅力の分析/外国人観光客向けの地元の観光プラン/自分が受けた英語教育の良い点と改善点/戦争や紛争の原因と再発防止
児童教育学科 子どもの教育と保育に関する最近の出来事の問題点と解決策、それが大学での学びとどう結びつくか
総合心理学科 コミュニケーションにおける感情の働き/最近見た広告の効果と問題点/サポートがネガティブに働くときとその対策
経済学科 経済学専攻 関心を持った経済の事柄についてデータを集めて表やグラフを作り、それを使って説明し意見を述べる(出典を明記)
看護学科 地域社会で活躍する看護師の能力/遺伝子検査の恩恵と課題
理学療法学科 理学療法士に求められるもの(個の視点と集団の視点)/4年間の学び方のモデル
作業療法学科 市町村で働く作業療法士の役割/4つの領域の作業療法とめざしたい領域/日本の社会問題と作業療法士の役割
救急救命学科 住んでいる(または就職したい)自治体の消防の救急活動の特徴/自治体の消防の災害対策と、消防吏員としてできること
臨床検査学科 在宅医療や地域医療での臨床検査技師の役割/予防医療での臨床検査技師の役割
臨床工学科 医療機器の発展と安全な医療の両立/未来の医療を支えるテクノロジー/医療DXの時代に求められる力

課題はどれも事前に調べて準備するものです。歴史学科は指定の10冊から1冊を通読する必要があり、経済学専攻は自分でデータを集めて表やグラフを作ります。2次選考の出願(10月1日〜7日)から試験(10月24日)までは3週間ほどなので、1次の結果を待たずに準備を始める人が多いはずです。発表の組み立てはプレゼンテーション型入試の対策に書きました。

経営学専攻:グループディスカッション(約60分)

経営学専攻は個人面接の代わりに、5人程度のグループでディスカッションを行います。テーマは「これからの働き方とAI」。まず「これからの働き方」を自分の言葉で定義し、その働き方にAIがどう関わるかを具体例を挙げて議論します。

  • 事前課題として、テーマについての自分の意見をA4片面1枚の配付資料にまとめ、10部持参する(受験番号だけを書き、氏名は書かない)
  • 当日は簡単なアイスブレイクのあと、1人2分程度で事前課題を発表し、ディスカッションに入る。最後にグループの結論をまとめ、終了10分前をめどに審査員に発表する

大学は補足として、難しい言葉や知識を使う必要はなく、自分や家族の体験、ニュース、授業で学んだことをヒントに、自分の言葉で表現してほしいとしています。話し合いの進め方はグループディスカッションの対策が参考になります。

講座参加方式:8月の講座で出願資格を得る

  • デジタルクリエイション講座(8月4日、デジタルメディア・ロボティクス・情報工学科):ゲーム開発ツールを体験し、出願資格審査を希望する人は、バーチャル空間で「ピタゴラ」的な装置を作って、工夫した点などをレポートに入力する
  • 書道実技講座(8月5日、書道コース):漢字とかなの講座を受け、6つの臨書課題から2つを選んで作成する

講座の申込は7月下旬、認定結果の発表は8月7日で、認定された人は9月1日〜10月7日に出願します(ここから専願)。出願後は調査書とWeb志望理由書(200字以内)による書類審査で、試験や課題はありません。評定平均3.0以上が必要です。2027年度の講座はすでに終わっています。

2026年度の結果(参考)

段階 志願者 受験者 合格者
1次選考 小論文方式 330名 297名 231名
1次選考 探究・課外活動方式 187名 187名 135名
2次選考(両方式) 330名 329名 264名
デジタルクリエイション講座参加方式 48名 48名 48名
書道実技講座参加方式 19名 19名 19名

1次選考の受験者484名のうち、最終的な合格者は264名でした。学科別に見ると、看護学科は2次選考で19名中11名、救急救命学科は17名中8名の合格です。講座参加方式は、講座の出願資格審査の段階で絞られます(デジタルクリエイション講座はエントリー96名に対し認定68名)。

入学検定料と特待生チャレンジ制度

  • 入学検定料:小論文方式・探究・課外活動方式は1次15,000円+2次20,000円。講座参加方式は出願時に35,000円
  • 特待生チャレンジ制度:年内入試で入学手続(入学金の納入)をした人は、一般選抜前期A日程・B日程の〔3科目方式〕に無料で再出願でき、入試成績による奨学金(授業料の減免など)の対象になる。専願の入試で手続をした場合は、同じ学科等にだけ再出願できる

どこから手をつけるか

2次選考を受けるなら(出願10月1日〜7日、試験10月24日)

  1. 自分の学科等の課題から1つ選ぶ。調べる時間が必要な課題(歴史学科の通読、経済学専攻のデータ作成、救急救命学科の自治体の消防など)は、すぐに取りかかる
  2. 5分程度で話す原稿の骨組みを作り、A4の配付資料を2部用意する(経営学専攻はA4片面1枚を10部)
  3. 1次で出したWebエントリーシートやWeb学習成果報告書の内容も面接で聞かれると考えて、自分の言葉で説明できるようにする
  4. 国際学科は、英語での簡単な自己紹介に備える

来年以降に受けるなら

  • 1次選考の出願は9月上旬の1週間です。小論文方式なら、受験生サイトの過去問題で自分の学科の出題形式を確認しておきます
  • 探究・課外活動方式なら、報告書の4問(合計で最大1500字)に書く材料を夏までにそろえます
  • 評定平均の基準(3.0以上、看護・理学療法・救急救命は3.7以上)を満たしているかを先に確認します

まとめ

  • 京都橘大学の総合型選抜は小論文方式・探究・課外活動方式・2つの講座参加方式で、20学科等・計187名
  • 小論文方式の1次はWebエントリーシート20点+小論文80分80点、探究・課外活動方式の1次はWeb学習成果報告書100点
  • 2次は学科ごとの公開課題で5分程度のプレゼンを含む個人面接(約15分)。経営学専攻は「これからの働き方とAI」のグループディスカッション
  • 評定平均は3.0以上(看護・理学療法・救急救命は3.7以上)。2次出願から専願
  • 2027年度は2次選考の出願が10月1日〜7日、試験が10月24日

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。京都府の私立大学は同志社女子大学や種智院大学、京都光華大学、京都外国語大学の記事にもあります。

Related

関連記事

← 「大学別対策」の記事一覧へ