小論文キャンパス
大学別対策

至学館大学の総合型選抜。3種類すべてに小論文があり、過去問と出題の意図まで公開されている

約11分で読めます

至学館大学の2027年度 総合型選抜はプレゼンテーション型・アスリート型・スポーツ型の3種類。すべてに小論文があり、プレゼンテーション型では一次審査100点中50点を占めます。過去問と「出題の意図」も公開されています。

至学館大学は愛知県大府市にある私立大学です。健康科学部に栄養科学科・こども健康・教育学科・体育科学科・健康スポーツ科学科の4学科を置いています。

2027年度の総合型選抜はプレゼンテーション型・アスリート型・スポーツ型の3種類。その3つすべてに小論文があります。総合型選抜で小論文を避けられない大学です。

しかも対策材料が豊富です。過去問題と解答、そして「出題の意図」までPDFで公開されていて、オープンキャンパスには[入試対策講座(小論文対策)]が用意されています。3種類の入試ページすべてに、その参加を勧める一文が入っています。

出典:至学館大学 受験生サイト「入試方式別情報」(https://navi.sgk-u.net/nyushi/method/ )、各入試の詳細ページ、「入試過去問題ダウンロード」(https://navi.sgk-u.net/nyushi/kakomon/ )。いずれも2026年9月23日に確認しました。

3種類の総合型選抜

入試 専願/併願 小論文の配点 総合の配点
プレゼンテーション型 専願 50点(60分) 一次=調査書20+小論文50+面接30/二次=プレゼンテーション100点
アスリート型 専願 20点(60分・テーマ型1問) 競技成績40+調査書20+小論文20+面接20=100点満点
スポーツ型 専願 20点(60分・テーマ型1問) 競技成績40+調査書20+小論文20+面接20=100点満点

検定料はいずれも35,000円、会場は本学です。

プレゼンテーション型は二段階

プレゼンテーション型は一次審査と二次審査に分かれています。

審査 内容 配点
一次審査 出願書類(全体の学習成績の状況) 20点
一次審査 小論文 50点
一次審査 面接 30点
二次審査 プレゼンテーション 100点

一次審査100点のうち、小論文が50点。一次を通らなければ二次には進めないので、小論文がこの入試の最初の関門です。

出願基準については大学がはっきり書いています。

全体の学習成績の状況による出願基準はありません。

評定は20点分として点数化されますが、出願そのものに評定の下限はありません。

日程は次のとおりです。

項目 日付
インターネット出願期間 2026年9月14日(月)9:00〜9月28日(月)17:00
一次審査 10月3日(土)
一次審査結果発表 10月9日(金)
二次審査 10月24日(土)
合格発表日 11月1日(日)
手続締切日 11月27日(金)

募集定員は各学科5名(栄養科学科・こども健康・教育学科・体育科学科・健康スポーツ科学科)です。

二次審査の課題については、一次審査結果発表日に合格者へUCAROで通知されます。つまり10月9日にテーマを知って、10月24日までに準備するという流れです。

小論文の出題分野は学科ごとに公開されている

小論文は60分で、出題分野が学科ごとに明示されています。

学科 出題内容
栄養科学科 食物・栄養・健康に関する基礎的内容
こども健康・教育学科 こどもに関する基本的な内容
体育科学科 体育、運動・スポーツに関する基礎的内容
健康スポーツ科学科 健康・スポーツに関する基礎的内容

面接も同じ方向で、志望学科の領域に関する問題を含む個人面接(15分程度、志望理由書を含む)です。

「出題の意図」が採点基準の説明になっている

至学館大学は、過去問題だけでなく出題の意図を学科ごとに公開しています。ここが対策の核心になります。令和8年度のAO入試(一次審査)の小論文について、大学はこう説明しています。

健康スポーツ科学科は、現代の健康・スポーツの状況を踏まえ、スポーツを手段として社会に貢献する具体的な方法や活動の展開について論理的に考察し、説明する能力をはかる、としています。そして重要なのが次の一文です。単にスポーツの効用を述べるだけでなく、現代社会が抱える健康問題やスポーツを取り巻く環境を理解したうえで、社会的な課題解決や価値創出につなげられるかという具体的な提案が求められている、という趣旨です。

栄養科学科は、公的データを根拠に健康課題を論じる力と、身近な場面に落とし込んで実行可能な提案を行う力を評価するとしています。求められる構造まで書かれています。統計を正しく読み取り、現状(過剰摂取)→課題(健康リスク)→解決策(減塩策)という因果関係を構造的に説明できるか。そして段落構成が適切で、論理の飛躍がないかを評価する、とあります。

こども健康・教育学科は、「勉強したくない」「やり方が分からない」という児童の気持ちにどう寄り添おうとしているかをみる、としています。さらに「あなたの経験を踏まえて」という指示については、自分の勉強に向き合った経験を児童に分かりやすく語れているかをみる。最終的には、単なる励ましや指示だけでなく、具体的で手の届きそうな提案(スモールステップ、得意分野を伸ばすなど)ができているかが問われる、と書かれています。

3学科に共通しているのは「具体的な提案まで書けているか」という一点です。現状分析で終わらせず、実行できる案まで到達することが評価されます。栄養科学科の「現状→課題→解決策」という構造は、そのまま他学科にも使える型です。

プレゼンテーションの課題も公開されている

二次審査のプレゼンテーション課題も、昨年度の出題が公開されています。

栄養科学科

あなた自身の食生活を振り返り、食習慣の改善方法について、体験や経験を踏まえて発表しなさい。また、同世代の高校生に向けた健康的な食生活を送るための方法を提案しなさい。

こども健康・教育学科

自然災害が多い現代において、幼児や小学生が「防災」を学べる施設やプログラムが求められています。アミューズメントの要素を取り入れた「子ども向け防災学習の場」を企画し、その特徴とねらいを説明してください。

体育科学科

2026年愛知県でアジア・アジアパラ競技大会が開催されます。この大会を「みる」「支える」スポーツとして、あなたが考えるアジア・アジアパラ競技大会の価値を説明してください。

健康スポーツ科学科は、大学の教育理念「人間力の形成」(健康力・知的視力・社会力・自己形成力・当事者力の5つの力)を踏まえ、自分の将来像や夢、そのために入学後どの力を特に高め、授業科目名や資格名等を具体的に挙げて何をどのように学ぶのかを発表する、という課題です。

どの課題も「企画しなさい」「提案しなさい」「具体的に挙げてください」と求めています。小論文の出題意図と方向が完全に一致しています。

アスリート型とスポーツ型は配点が同じ

残る2種類は、どちらも競技成績40+出願書類20+小論文20+面接20=100点満点です。小論文は60分・テーマ型1問、面接は個人面接20分程度で志望学科の教育内容に関する口頭試問を含みます。

違うのは出願資格です。

項目 アスリート型 スポーツ型
評定基準 なし 全体の学習成績の状況3.2以上(体育科学科・健康スポーツ科学科はさらに「保健体育」3.5以上)
競技成績 全国大会出場以上 都道府県大会8位以上
推薦書 不要 本学の各スポーツクラブ部長の推薦書が必要

アスリート型は評定基準がないかわりに全国大会レベル、スポーツ型は都道府県大会8位以上でよいかわりに評定3.2以上と部長推薦が必要という構造です。

全国大会の定義も明記されています。全国高等学校総合体育大会、全国高等学校選手権大会、全国高等学校選抜優勝大会、国民スポーツ大会、もしくはこれらに相当すると大学が認める大会。団体種目の場合はレギュラー選手に限るとされ、レギュラー選手は「先発メンバー、あるいは試合の半分程度に出場している選手で、それを証明できる客観的資料(賞状・新聞・雑誌記事・公式スコア・試合速報など)を提出できる者」と定義されています。

スポーツ型の対象種目は、レスリング(女子)、陸上競技、硬式野球、バレーボール、水泳競技、体操競技、柔道、ハンドボール(女子)、バドミントン、創作ダンス、ソフトテニス、ソフトボール(女子)、サッカー、バスケットボール(男子)です。

日程は前期がネット出願2026年10月13日(火)〜10月19日(月)、試験日10月24日(土)、中期が11月9日(月)〜11月13日(金)、試験日11月21日(土)。後期もあります。

小論文を避けたいなら公募制一般推薦

総合型選抜はすべて小論文がありますが、学校推薦型選抜の公募制一般推薦入試は併願可能で、大学はこう案内しています。

基礎学力テストは小論文以外、全問マーク式。 一般入試や大学入学共通テストをめざす方も、小論文対策をする負担なく受験できます。

つまり小論文を選ばずに受けられる入試です。5つの型から選べます。

型 対象学科
基礎学力型 全学科(前期のみ)
運動能力型 体育科学科・健康スポーツ科学科
競技実績型 体育科学科・健康スポーツ科学科
面接型 栄養科学科・こども健康・教育学科
資格・活動型 全学科

1日の試験日で最大4つの試験型に出願できます(体育科学科と健康スポーツ科学科の場合)。出身学校長の推薦は必須ですが、全体の学習成績の状況による出願基準はありません。

基礎学力テストの範囲は英語「英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、論理・表現Ⅰ」、国語「現代の国語、言語文化(古文・漢文を除く)、論理国語」、数学「数学Ⅰ、数学A(図形の性質、場合の数と確率)」、理科「化学基礎」「生物基礎」です。

なおこちらでも小論文を選ぶことはでき、出題内容は総合型選抜とほぼ同じ(こども健康・教育学科だけ「こどもに関する今日的な内容」と書き分けられています)。前期の試験日は2026年11月7日(土)です。

どこから手をつけるか

まず過去問題と出題の意図をダウンロードすること。この大学は問題・解答・出題の意図を公開しているうえ、学習アドバイス付きの過去問題集も配っています。ここを見ずに対策を始める理由がありません。

次に「現状→課題→解決策」で書く練習。出題の意図を読む限り、3学科とも同じ構造を求めています。志望学科の領域(食物・栄養・健康/こども/体育・スポーツ/健康・スポーツ)でニュースを拾い、公的データを1つ添えて、実行できる提案まで書く。これを60分で仕上げる練習が中心になります。

プレゼンテーション型を狙うなら一次突破が先。小論文50点+面接30点+調査書20点の一次を通ってから、10月9日に二次の課題を受け取って10月24日までに準備します。約2週間です。

競技実績があるなら、全国大会レベルならアスリート型(評定基準なし)、都道府県大会8位以上で評定3.2以上ならスポーツ型(部長推薦が必要)。どちらも小論文20点があるので、競技成績だけでは決まりません。

併願したい、小論文を避けたいなら公募制一般推薦入試です。マーク式の基礎学力テストで受けられます。

まとめ

  • 至学館大学の2027年度 総合型選抜はプレゼンテーション型・アスリート型・スポーツ型の3種類。すべて専願で、すべてに小論文がある
  • プレゼンテーション型は一次審査100点中、小論文が50点(60分)。一次を通ると二次のプレゼンテーション100点
  • 二次審査の課題は一次審査結果発表日(10月9日)にUCAROで通知され、二次審査は10月24日
  • 全体の学習成績の状況による出願基準は、プレゼンテーション型とアスリート型にはない(スポーツ型は3.2以上、体育・健康スポーツはさらに保健体育3.5以上)
  • アスリート型・スポーツ型は競技成績40+調査書20+小論文20+面接20=100点満点
  • 小論文の出題分野が学科ごとに公開されている(60分)
  • 過去問題・解答・「出題の意図」がPDFで公開されており、学習アドバイス付きの過去問題集もある
  • 出題の意図に共通するのは「現状→課題→解決策」と「具体的で実行できる提案」
  • プレゼンテーションの課題(昨年度出題)も4学科分が公開されている
  • オープンキャンパスに[入試対策講座(小論文対策)]がある
  • 小論文を避けたいなら公募制一般推薦入試(併願可能、基礎学力テストは小論文以外マーク式、最大4つの試験型に出願可)

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。愛知県の私立大学は中部大学、愛知学泉大学、桜花学園大学の記事にもあります。

Related

関連記事

← 「大学別対策」の記事一覧へ