大阪医科薬科大学の総合型選抜。「至誠仁術」入試は看護学部が専願3名で英文を読む小論文、医学部が併願5名で共通テストと小論文・複数回の面接
大阪医科薬科大学の総合型選抜は「至誠仁術」入試で、看護学部(専願制・3名)と医学部(併願制・5名)が実施し、薬学部では行いません。看護学部は書類選考のあと、英文資料を読んで日本語で考えを書く小論文Ⅰ(90分)、小論文Ⅱ(30分)、面接で選考し、出願は10月1日〜8日です。医学部は大学入学共通テスト(得点率概ね80%が基準)で1次選考をし、2次で小論文と複数回の面接を行います。
大阪医科薬科大学は、大阪府高槻市に本部キャンパスを置く私立大学で、医学部、薬学部、看護学部の3学部があります。
総合型選抜は「至誠仁術」入試という名前で、看護学部(専願制)と医学部(併願制)が実施します。薬学部では総合型選抜を行いません(学校推薦型選抜や一般選抜などで募集します)。
| 学部 | 入試 | 募集人員 | 出願期間 | 1次試験 | 2次試験 | 合格発表 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 看護学部 看護学科 | 「至誠仁術」入試(専願制) | 3名 | 2026年10月1日〜10月8日 | 書類選考(11月4日発表) | 11月23日(月・祝)小論文Ⅰ・小論文Ⅱ・面接 | 12月1日 |
| 医学部 医学科 | 「至誠仁術」入試(併願制) | 5名 | 2026年12月9日〜2027年1月15日 | 大学入学共通テスト(2月17日発表) | 2027年3月14日(日)小論文・面接 | 2027年3月16日 |
どちらも出願はWeb出願システムでの登録と、書類の郵送(締切日当日消印有効)で行います。
出典:大阪医科薬科大学「令和9(2027)年度 看護学部入学試験要項」(https://www.ompu.ac.jp/admission/undergraduate/nursing/index.html に掲載)、「令和9(2027)年度 医学部入学試験要項」(https://www.ompu.ac.jp/admission/undergraduate/medical/index.html に掲載)、看護学部「令和8(2026)年度 入学試験問題」(https://www.ompu.ac.jp/admission/undergraduate/nursing/archive.html)。2026年9月27日に確認しました。
看護学部「至誠仁術」入試(専願制)
大学はこの入試のポイントとして、学校からの推薦が要らないこと、部活動やボランティアなどこれまで一生懸命に取り組んだことを評価すること、2次試験は小論文と複数回の面接で人物評価を重視することを挙げています。合格した場合に入学を確約できる人が出願でき、出願資格に評定平均の基準はありません。入学検定料は35,000円です。
入学者には、4年間の実習費と施設拡充費の全額(年50万円、4年間で最大200万円)が減免されます。
出願書類と1次試験(書類選考)
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 調査書 | 2026年9月1日以降に発行されたもの |
| 志望理由書 | 大学指定の「J-Bridge System」でWeb上で作成・提出 |
| 活動報告書 | 同じく「J-Bridge System」でWeb上で作成・提出 |
| 志願者評価書(2通) | 自分をよく知り客観的に評価できる2人に1通ずつ依頼。うち1人は、活動報告書で特に取り上げた活動に関わりの深い人 |
1次試験は、これらの書類からこれまでの活動、成果、意欲、熱意や他者と協働する力などを総合的に評価する書類選考です。合格発表は11月4日で、1次試験に合格した人は、公募制推薦入試(専願制・併願制)に併願できなくなります。
2次試験:小論文Ⅰ・小論文Ⅱ・面接
| 時間 | 試験 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 9:30〜11:00(90分) | 小論文Ⅰ | 英文資料を読み、関連する日本語の問いに、日本語で字数制限内で自分の考えを述べる | 100点 |
| 11:15〜11:45(30分) | 小論文Ⅱ | 日本語で示される問題(テーマ)について、字数制限内で自分の考えを述べる | 小論文Ⅱと面接で100点 |
| 12:45〜 | 面接 | 出願書類を資料として使う | (上に含む) |
配点の合計は200点です。小論文Ⅱと面接では、論理的思考力、表現力、他者と協働する力、主体的に行動する力、コミュニケーション力などを総合的に評価します。試験場は本部北キャンパス(看護学部)です。
小論文Ⅰの過去問題(2026年度)
小論文Ⅰは公募制推薦入試と共通の問題で、大学が問題と設問意図を公開しています。2026年度は大問2つの構成でした。
- 大問1:国連のウェブサイトから引用された英文(平和な世界をつくるために誰もができる行動を呼びかける内容)を読み、自分が重要だと考える行動を、理由も含めて200字以内で述べる
- 大問2:日本の教育制度の欠点を示した英文を読み、(1)最も重大だと思う問題を理由も含めて150字以内で述べ、(2)その問題にどのような対策が効果的かを150字以内で述べる
公開されている設問意図では、答えの内容に「こうでなくてはならない」という限定はないとしたうえで、問いに対応していること(英文の話題を正しく理解していること)、論点が明確であること、理由を示して説得力を持たせること、正しく読みやすい日本語で字数が適切であることが求められています。英文の読解が前提なので、英語の長文を読んで要点を日本語でつかむ練習が欠かせません。150〜200字は短いので、結論と理由1つに絞って書く形が基本になります。
医学部「至誠仁術」入試(併願制)
医学部の「至誠仁術」入試は併願制で、ほかの入試と一緒に出願できます。出願できるのは、高校を2026年3月に卒業した人と2027年3月に卒業見込みの人(卒業後1年まで)で、2027年度の大学入学共通テストで大学が指定する教科・科目を受験することが条件です。入学検定料は32,000円です。
出願書類
- 調査書(2026年10月1日以降に発行されたもの)
- 活動報告書:①国内・海外での活動(クラブ活動、生徒会や学校行事、ボランティア、課題研究、海外経験など、6件以内)、②資格・検定や受賞歴(5件以内)、③その中で特に力を入れて取り組んだ活動について、取り組んだ理由、内容と成果を記述
- 志願者評価書(2通):自分をよく知る2人に書いてもらう。1人は活動報告書の③の活動に関わりの深い人。推薦書ではなく、評価者が志願者の能力や人柄、特に秀でた能力(論理的思考力、判断力、表現力、自主性、協調性、創造力、調整力から3つ以内)を書く様式
1次試験:大学入学共通テスト
| 教科 | 科目 | 配点 |
|---|---|---|
| 国語 | 国語(近代以降の文章のみ。110点を100点に換算) | 100点 |
| 数学 | 数学Ⅰ・数学A、数学Ⅱ・数学B・数学C | 200点 |
| 理科 | 物理・化学・生物から2科目 | 200点 |
| 外国語 | 英語(リーディング160点、リスニング40点に換算) | 200点 |
| 合計 | 700点 |
判定は得点率概ね80%を基準に行い、合格発表は2027年2月17日です。
2次試験:小論文と複数回の面接
2次試験(2027年3月14日、本部キャンパス)では、小論文と複数回の面接を行います。出願時の調査書、活動報告書、志願者評価書を面接の資料として使い、医学を学ぶ動機、医学への熱意、思考力、判断力、表現力、倫理性、他者と協働する力、主体的に行動する力、コミュニケーション能力などを、小論文の内容や面接での質問・課題への応答から総合的に評価します。小論文の時間や字数は要項には書かれていません。
合格発表は3月16日で、繰り上げ合格候補者も同時に発表されます。入学手続の期限は3月23日です。
どこから手をつけるか
看護学部(出願10月1日〜8日)を受けるなら
- 志望理由書と活動報告書(J-Bridge Systemで作成)を仕上げ、志願者評価書を2人に早めに依頼する。1人は活動報告書で取り上げる活動を知る人にする
- 小論文Ⅰに向けて、英文記事を読み、要点と自分の考えを150〜200字の日本語でまとめる練習をする。2026年度の問題と設問意図は大学のサイトで読める
- 面接は出願書類をもとに行われるので、書いた活動について理由・内容・成果を自分の言葉で話せるようにする(面接と書類の一貫性)
医学部を受けるなら
- 1次は共通テストで得点率概ね80%が基準なので、まず共通テストの対策が中心になる。活動報告書の③と志願者評価書は、12月の出願までに準備しておく
- 2次の小論文と面接では倫理性や医学を学ぶ動機も見られる。医療に関する時事的なテーマで考えをまとめておく(面接で聞かれる質問)
まとめ
- 大阪医科薬科大学の総合型選抜は「至誠仁術」入試で、看護学部(専願・3名)と医学部(併願・5名)が実施。薬学部は行わない
- 看護学部は書類選考→小論文Ⅰ(英文資料・90分)、小論文Ⅱ(30分)、面接。出願は10月1日〜8日、2次試験は11月23日。入学者は実習費・施設拡充費が4年間減免される
- 医学部は共通テスト(700点・得点率概ね80%が基準)→小論文と複数回の面接。出願は12月9日〜1月15日
- どちらも活動報告書と、2人に書いてもらう志願者評価書が必要
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。大阪府の私立大学は大阪音楽大学や摂南大学、大阪歯科大学の記事にもあります。