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南山大学の総合型選抜。専願ではなく評定基準もなし、配点は全型で公開されている

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南山大学の2027年度総合型入試を入学試験要項から整理しました。4つの試験型で、専願ではなく他大学と併願でき、評定の基準もありません。配点は全型・全学科で公開され、満点は300点から600点までばらけます。小論文の中身は学科ごとに別物で、理工学部には数学が入り、経営学科は論述型ではありません。過去問は4型すべて公開されています。

南山大学の総合型選抜(大学の呼び方は「総合型入試」)は、4つの試験型です。

試験型 実施学科 募集人員 審査
資格・検定試験活用型 外国語学部5学科/法学部/経営学部 51名 外国語・法は一段階/経営は二段階
プレゼンテーション型 人文2学科/経済/総合政策/理工4学科/国際教養 57名+若干名 二段階
講義体験型 人文(日本文化)/理工2学科/外国語(アジア) 19名 日本文化・理工は二段階/アジアは一段階
グループワーク型 人文(心理人間) 5名 二段階

合計132名+若干名です。

重要なのは、名前ではなく中身が5種類あることです。要項は「講義体験型」を2つの章に分けて載せています。日本文化・理工の2学科と外国語学部アジア学科で、選抜方法がまるで違います。

必ず最新の入学試験要項で確認してください。日程・実施学科・選考方法は年度によって変わります。この記事は2027年度 総合型入試 入学試験要項(全63ページ)と所定用紙・Q&Aによります。 出典:南山大学 入試種別一覧。2026年10月4日に確認しました。

試験型は学科ごとに固定されています。受験生が型を選べるのはアジア学科・電子情報工学科・機械システム工学科の3学科だけで、それぞれ2つの型が並んでいます。

専願ではない。評定の基準もない

ここが南山のいちばん大きな特徴です。

要項にこう書かれています。

本学総合型入試は、専願ではありません。ただし、本学総合型入試において出願できるのは1学科のみです。複数学科、複数の総合型入試の試験型(プレゼンテーション型と資格・検定試験活用型など)への併願はできません。

  • 他大学との併願は可能(Q&Aに「可能です」と明記)
  • 南山の一般入試をあらためて受けることも可能
  • 総合型で合格・入学手続をした後に南山の他学科に合格した場合、学科の変更もできます
  • ただし南山の総合型のなかでは1学科だけ。型をまたいだ併願もできません

評定についても、Q&Aが明示的に否定しています。

Q 出願する条件として、【調査書】の学習成績の状況の基準はないのでしょうか。 A 調査書の学習成績の状況については、出願基準としては設けていません。

既卒者も出願できます。「高等学校を卒業した者」とあるだけで、卒業後の年数制限が要項にありません。高卒認定の合格者も対象です。

オープンキャンパス参加も出願要件ではありません。

学校推薦型選抜との違い

南山の学校推薦型選抜は「長期留学経験者対象」の1本だけです。こちらは条件が正反対です。

総合型入試 学校推薦型選抜
専願 専願ではない 合格したら必ず入学
学校長の推薦 不要 必要(1校の推薦人数に上限)
評定 基準なし 学科により4.2以上・上位20〜25%以内など
既卒 可 卒業見込みのみ
試験日 9月26日 または 10月17日 11月28日

カトリック系の推薦枠は総合型ではない

南山はカトリック(神言会)系の大学で、「特別入学審査(カトリック系高等学校等対象)」が実在します。ただしこれは総合型入試ではなく「特別入学審査」です。

  • 入試結果の表でも、「総合型入試」の列群とは別に置かれています
  • ★入試要項は対象の高校や機関にのみ知らされ、一般には公開されていません(過去問も対象校にのみ提供)
  • 2026年度は志願108/合格103と合格率が非常に高い枠です

学園内推薦・特別協定校・指定校・帰国生徒推薦も、対象校のみへの通知です。該当する高校に在籍しているなら、まず進路指導室で確認してください。

配点が全型で公開されている。満点は300点から600点

満点が型と学科でばらけます。ここを知らずに準備すると、力の配分を間違えます。

資格・検定試験活用型

学部 小論文 面接 書類 合計
外国語(5学科) 90分 200点 150点 100点 ★450点
法 60分 100点 100点 100点 300点
経営 90分 100点 100点(個人10分) 100点 300点

★外国語学部だけ450点で、小論文が200点=44%。法学部・経営学部は小論文100点で、書類・面接と同じ重さです。

プレゼンテーション型(第2次審査)

学科 小論文 午後 書類 合計
キリスト教 90分 100点 プレゼン/面接 100点 100点 ★300点
人類文化 ★60分 200点 プレゼン/質疑応答 300点 100点 600点
経済 90分 200点 プレゼン/質疑応答 300点 100点 600点
総合政策 90分 200点 プレゼン/口頭試問 300点 100点 600点
理工4学科 90分 200点 プレゼン/質疑応答 300点 100点 600点
国際教養 90分 200点 プレゼン/面接 300点 100点 600点

★キリスト教学科だけ合計300点で、小論文も100点です。他の8学科は600点満点で小論文200点。同じ「プレゼンテーション型」でも、満点が2倍違います。

★人類文化学科だけ小論文が60分(他は90分)。200点を60分で書きます。

講義体験型・グループワーク型

日本文化・電子情報工学・機械システム工学(集合9:15)

時間 内容 配点
9:30〜11:00(90分) 課題講義を受ける 配点なし
11:30〜12:30(60分) 小論文 100点
14:10〜 口頭試問 150点
— 書類審査 100点
合計 350点

★この型に「面接」という枠はありません。口頭試問だけです。日本文化はグループ30分、理工2学科は個人15分。

外国語学部アジア学科(集合12:45)

内容 配点
口頭試問(グループ・30分) 150点
書類審査(志望理由書・自己推薦書等) 100点
★体験授業の課題レポート 100点
合計 350点

★この型だけ、試験当日に小論文がありません。要項の集合時間表にも「小論文試験なし」と明記されています。書く力は、8月1日の体験授業の後に書いた課題レポート100点で測られます。

グループワーク型(心理人間学科)

時間 内容 配点
10:00〜11:00(60分) 小論文 100点
13:00〜 ★グループワーク90分(※ワークとそのふりかえり) 100点
個人面接15分 50点
— 第1次(書類審査) 100点
合計 350点

実施順は 小論文 → グループワーク → 個人面接です。

Q&Aがグループワークの中身を説明しています。

他者と協力して取り組む課題を行った後に、実習中で起こっていたプロセスをふりかえっていただきます。そして、そのグループワークの中で発揮された主体性、協調性、リーダーシップなどを評価していきます。

「課題がうまくできたか」ではなく「過程をふりかえれるか」が問われます(グループディスカッション対策)。

小論文の中身が、学科ごとに完全に別物

ここが南山の対策のいちばん難しいところです。

学科 小論文の中身
英米 ①英語の文章を読み、内容について日本語で論述(1000字程度)/②設問に英語で答える(150words程度)
スペイン・ラテンアメリカ スペイン・ラテンアメリカの政治・経済・社会・文化・歴史・芸術等について、★2題から1つを選択して論述(1000字程度)
フランス フランス語圏の文化と社会に関する文章を読み、設問に答え、テーマについて自分の考えを論述(1000字程度)
ドイツ ドイツ語圏や日本の文化・社会に関する文章を読み、設問に答え、関連テーマについて論述(1000字程度)
アジア(資格・検定型) アジアの社会、文化、民間交流に関する文章を読み、設問に答え、内容について自分の考えを論述(1000字程度)
法律 現代社会に関する文章を読み、設問に答え、テーマについて自分の考えを論述(1000字程度)
経営 経営・経済に関する問題について ①設問に答える ②論述する(★字数の記載なし)
キリスト教 キリスト教の文化や思想に関する問題(★英語あるいは日本語の文章を読み、設問に答える)(1200字程度)
人類文化 人間と文化・社会に関する文章を読んで、★要約し、自分の考えを述べる(1000〜1200字程度)
経済 経済・社会問題に関する文章や資料を読んで、設問について論述(1000字程度)
総合政策 課題文や図表等の資料を参照し、各設問に指定された文字数で論述(1000〜1200字程度)
★理工4学科 ①★数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・Cを含め、学科での勉学に必要な基礎学力を問う/②論理的な思考能力を問う(800字程度)
国際教養 ★英文を読み日本語で要約(400字程度)/和文を読み英語で要約(150words程度)/どちらかに関する自分の意見を日本語400字程度または英語150words程度
日本文化(講義体験型) 課題講義についてレポート(1000字程度)
電子情報工学・機械システム工学(講義体験型) ①課題講義のレポート(800字程度)/②★数学の基礎学力を問う
心理人間(グループワーク型) 資料を活用しながら、自分の考えを論理的に記述する力を問う

★理工学部の「小論文」には数学が入ります。文章を書くのは②の800字程度の部分だけです。「小論文だから数学はいらない」は誤りです。調査書についても要項が「【理工学部】特に数学の成績を評価します」と書いています。

★国際教養学部は、日本語と英語の両方向の要約です。英文→日本語400字、和文→英語150words、さらに意見。90分でこれを全部書きます。

要項の表現と、実際の問題がずれている学科がある

南山は4試験型すべての過去問を公開しています。実物を見ると、要項の書き方だけでは分からないことが出てきます。

法律学科の「1000字程度」は、300字要約+700字論述

2026年度の実物(60分・100点)の設問はこうでした。

問1 筆者が「二重価格」について、法的な視点およびそれ以外の複数の視点や観点から検討している内容を300字程度で要約しなさい。 問2 あなたは「二重価格」の導入について賛成か反対か。本文で示されている状況を踏まえながら、また、これまであなた自身が学習した知識や情報も踏まえながら、700字程度で論じなさい。なお、★賛成でも反対でも、また条件付き賛成でも、評価・評点に違いはありません。

要項の「1000字程度」の内訳が、300字の要約と700字の論述だったわけです。題材は外国人観光客への「二重価格」で、出典は新聞記事(西川亮「観光立国の課題(中)」2025年4月29日付 日本経済新聞)。

★「賛否で評点は変わらない」と問題用紙に書く大学はめずらしいです。立場選びで悩む必要がないと、大学自身が宣言しています(要約の書き方、反論を踏まえた書き方)。

経営学科の「小論文」は、論述型ではない

ここは要項からは絶対に読み取れません。2026年度の実物(90分・100点)の設問構成はこうです。

問 中身
問1 ★下線部のひらがなを漢字に直す(10問)
問2 ★カタカナ語を英語に直す(6問・アルファベット小文字で)
問3 ★本文中の式の空欄に適切な整数を埋めて計算を完成させる
問4・問5 本文の主張の理由、語句の定義を述べる(30〜100字程度)
問6 ★日本語文を表す英文を作成(指定の英単語7つを各1回ずつ使う語句整序)
問7 ★英文を日本語に訳す
問8 本文を踏まえ、成立の3条件を述べる(30〜100字程度)

漢字の書き取り・英訳・計算・英作文・短答を並べた総合問題です。要項の「①設問に答える。②論述する。」からは、この形は読み取れません。

90分で1000字を書く練習をしていても、この問題には対応できません。経営学科を受けるなら、過去問を必ず見てください。

心理人間学科は、キーワードが先に提示される

2026年度の実物(60分・100点)は、4つの資料を読んで答える形でした。

資料1にある個人の事例が、資料2、3、4とどのように関連しているか説明しなさい。その上で、これらの資料が共通して提起している問題は何かを明らかにし、その問題に対するあなた自身の考えと解決策を、論理的に述べなさい。

・資料1〜4の文章や図表から具体的な数値や語句を引用し、どこから引用したかを(「資料1より」などと)明記すること。 ・解答は原稿用紙に横書きで記載すること。文字数は800字以上1000字以内とする。

さらに【キーワード】ジェンダー・ギャップ、性役割分業、内面化が問題に書かれていました。

★要項に字数指定はありませんが、実物では「800字以上1000字以内」「横書き」「引用元の明記」まで指示されています。資料を引用して書く訓練が直結します(複数資料の読み方)。

出題の意図と解答例は、総合型だけ公開されていない

大学は「過去問題・出題の意図・解答例」というページを持っていますが、★総合型入試については「出題の意図」「解答例」が公開されていません(一般入試・全学統一入試などでは公開されています)。

過去問は「著作権の関係上1年分のみ」です。翌年度版が出ると差し替わる可能性が高いので、見られるうちに保存してください。

外国語学部英米学科の過去問だけはパスワード制限があり、閲覧を希望する場合は入学センターに連絡する形です。

資格・検定試験活用型は、学部ごとに要件が別物

外国語学部

英語のスコアは★「総合基準スコア」と4技能それぞれの「各技能基準スコア」の両方を、1度の受験で満たす必要があります。

試験 英米 他4学科/経営
TOEFL iBT(2026年1月20日以前の受験) 総合72・各技能15以上 総合61・各技能12以上
TOEFL iBT(2026年1月21日以降の受験) 総合4以上・各技能3.5以上 総合3.5以上・各技能3.5以上
IELTS(アカデミック) 総合5.5以上 総合5.0以上
TEAP 総合309・各技能50以上 総合280・各技能40以上
GTEC 総合1180・各技能175以上 総合1140・各技能175以上
ケンブリッジ英語検定 総合160以上 総合152以上
実用英語技能検定 2級以上かつ総合2300以上・各技能460以上 2級以上かつ総合1980以上・各技能460以上

★TOEFL iBTとIELTSに「2026年1月20日以前」と「1月21日以降」の2本立ての基準が置かれています。試験側のスコア体系の変更への対応です。

注意点:

  • 英語の資格は★2024年8月以降に受験したものが有効(TEAPのみ出願期間最終日まで有効期間内のスコア)
  • ★TOEFL iBT Home Edition、IELTS Online は不可
  • GTECのCBTタイプは2025年度の実施で終了(スコアの取り扱いは2028年度入試まで)
  • 「基準スコアは次年度以降見直す可能性がある」と要項が明記
  • Q&Aに「資格・検定試験の種類によって、有利不利はありません」

英語以外でも出願できます。スペイン・ラテンアメリカは西検4級以上/DELE A2以上など、フランスは仏検準2級以上/DELF A2以上など、ドイツは独検3級以上/ゲーテ A2以上など、アジアは中検4級以上/HSK 2級以上(級ごとに点数条件あり)。

経営学部

★経営学科は英語の資格でも出願できます(他4学科と同じ基準)。加えて、

  • ≪簿記系≫ 日商簿記2級以上/全商簿記実務検定「会計」「原価計算」1級/全経簿記能力検定 上級
  • ≪情報数学系≫ 統計検定2級以上/実用数学技能検定2級以上/ITパスポート試験/基本情報技術者試験
  • ≪総合系≫ 国際バカロレア Diploma

★外国語系(英語以外)は経営学科では対象外です。

法学部

★ニュース時事能力検定(N検)3級以上の合格が、唯一の出願要件です。基準スコア表でも、法律学科はN検の行だけに値があり、他の試験はすべて斜線です。

加えて「次のいずれかの条件を満たす人が望ましい」として、探究活動・ボランティア・スポーツなどの顕著な活動(★表彰や新聞記事の掲載などが求められます)、または日本語検定・文章読解・作成能力検定などでの優秀な成績が挙げられています。ただし「この表に掲げたものはあくまでも例であり、明記しているもの以外の資格・検定試験等でもかまいません」。

N検はマークシートでもIBTでもよく、2024年4月1日以降の合格・認定が有効です。

アジア学科の講義体験型だけ、動き出しが7月

この型は8月1日の体験授業に出て修了証をもらわないと、出願できません。

項目 日付
体験授業の申込期間 ★2026年7月1日〜7月24日(オンライン。申込サイトは6月下旬公開予定)
体験授業の実施日 ★2026年8月1日 受付12:30/講義13:00〜14:30(90分)/課題レポート15:00〜16:00(60分)
課題レポートの審査結果発送 2026年8月28日までに発送
出願 2026年9月11日〜9月17日
審査(口頭試問) 2026年10月17日 集合12:45

体験授業のテーマは★「アジア学入門プレ講義」で、「アジア学科で学ぶアジアの諸事情(文化、社会、歴史、言語など)から学科が選定したテーマについて、本学1年生の必修科目「アジア学入門」の水準に準じた講義を行います」と要項にあります。

課題レポートは「授業内容について、知識の確認や要約などの設問に答え、自分の考えを論述する(1000字程度)」。これが100点として配点に入ります。

参加できるのは高校1年〜3年生・既卒生・高卒認定合格者ですが、★出願できるのは高校3年生・既卒生・高卒認定合格者のみです。高1・高2は体験授業だけ参加できます。早めに見に行ける型です。

出願期間が2つある。試験日も2つある

ここは間違えると出願できません。

対象 出願期間 試験日
★外国語学部 全5学科(資格・検定型+アジア講義体験型) ★2026年9月11日〜9月17日 2026年10月17日
★法学部 法律学科 2026年9月1日〜9月7日 ★2026年9月26日
経営学部・プレゼン型・講義体験型(日本文化・理工)・グループワーク型 2026年9月1日〜9月7日 2026年10月17日

★9月11日〜17日の出願期間は、外国語学部の5学科すべて(英米・スペイン・ラテンアメリカ・フランス・ドイツ・アジア)に適用されます。アジア学科だけではありません。

★法学部の試験日は9月26日で、他の型より3週間早いです。

二段階審査の型は、第1次審査(書類)の合格発表が9月21日、第2次審査の出願期間が9月21日〜9月29日です。

その他の締切:

  • 出願登録の締切は最終日17:00、検定料の支払いは最終日19:00
  • ★「出願確認票」「出願用封筒表書」は最終日19:00を過ぎると印刷できません
  • 出願書類は郵便局窓口から簡易書留・速達、最終日消印有効(海外からは必着)
  • 予備日は全型とも2026年10月24日(台風接近等の場合)
  • 受験上の特別な配慮の申請は2026年8月31日まで

出願書類は、自筆でもWordでもよい

所定用紙の冒頭に共通の注意があります。

1.日本語で記載すること。 2.★自筆またはWordで作成のこと。 3.Wordで作成する場合、フォントサイズは「14」とすること。

★手書きでもワープロでもかまいません。ただしWordならフォントサイズ14固定です。外国語で書かせる出願書類はありません(国際教養学部のみ英語可)。

字数の上限・下限は原則として指定されていません。用紙は罫線入りA4で各2枚。★記載する項目がなくても全ページの提出が必要で、欠けると書類不備になります。所定用紙は折り曲げずに封筒に入れます。

志望理由書と自己推薦書の設問は、学部別に追加指示がある

志望理由書の共通の設問はこうです。

Webページに掲載している「アドミッション・ポリシー」や、入学試験要項に記載の「(1)総合型入試について」を踏まえて志望理由を記載してください。

これに学部別の指示が重なります。

学部 追加指示
法 ★関心のある社会問題・時事問題を挙げ、その理由とその問題に関して調べたこと、それを踏まえて考えたことを記載
経済 経済学に興味を持った経緯・理由および大学卒業後に経済学をどのように活用したいかを含めて記述
総合政策 最も関心のある現代社会の問題について、その理由を含め記述
理工 本学部での学びに関連して関心のある科学技術について記述
★国際教養 ★日本語の場合は2000字程度、英語の場合は800語程度
心理人間 学科の特徴(課題レポートでふれたこと)をふまえ、志望理由と学科で取り組みたいこと、将来の計画

自己推薦書の共通の設問は「あなたがこれまで行った顕著な活動について、そこから得られたことも含め、記載してください」。こちらも学部別の指示があります。

学部 追加指示
法 ★資格、検定試験のスコア、表彰、活動のレポート等による証明を要する。そのうえで志望理由との関係を書く
経営 自己の能力のアピールについては、★なるべく根拠を示すように
経済 社会・経済に関することで自ら課題を発見し、解決に向けて主体的に努力したこと
総合政策 実践的活動については★特に詳細に
理工 ★科学技術・数学・物理学と関連づけて記述。図表を使っても構いません
人類文化 学科が求める人物像に言及。証明資料は語学検定や人文学系のコンテストでの受賞歴など
国際教養 ★日本語2000字程度、英語800語程度

★法学部は「証明を要する」と書かれています。書いただけでは足りません。

心理人間学科だけ、出願時に課題レポート(所定用紙④)を出します。

学科のWebページや、★本学科が公開している動画などを閲覧・視聴して、本学科の特徴について記述してください。オープンキャンパスで心理人間学科の模擬授業に参加した人は、そこで学んだことをふまえて書いてもかまいません。★書式や字数は自由です。

書式も字数も自由という珍しい指定です。

プレゼンテーション型の中身は、学科で大きく違う

学科 プレゼン その後
キリスト教 10分 取り組んできた活動と志望動機を口頭で 個人面接20分
人類文化 10分 学科での学び(★文化人類学・考古学・哲学・言語学のいずれか)に関する具体的なトピックを選び、あらかじめ調べて自分の考えをまとめた★資料を準備。その資料に基づいて日本語で 質疑応答10分
経済 ★20分 ★パワーポイントなどの資料を用いて、社会・経済に関する具体的な問題について探究・活動してきたことを発表 質疑応答10分
総合政策 10分 実践的活動について、自らがどう取り組んだかが分かるように。★原則日本語だが、第2次審査の出願時に英語を選択した場合のみ英語も可 口頭試問20分
理工4学科 10分 ★数学・情報・物理の教科書の発展・課題学習や探究活動などの欄で紹介された課題、またはこれらの教科に関する自分で選んだ課題について、志望学科との関連を含めて 質疑応答10分
国際教養 10分 学科での学びに関するトピックを選び、★事実と歴史について調べた上で日本語もしくは英語で 面接10分

★経済学部だけプレゼンが20分で、他は10分です。

★理工学部は「教科書の発展・課題学習の欄で紹介された課題」が例示されています。教科書そのものがネタ元として指定されている形です。

プレゼンテーションの準備時間は、プレゼンの時間とは別に設けられます。ただし★機材(PC・USB等)の具体的な指定は要項になく、「第2次審査の詳細は第1次審査合格者に知らせる」とされています(プレゼン型入試の対策)。

面接が外国語になる学科がある

資格・検定試験活用型の外国語学部には、要項に※注記があります。

★資格・検定試験の証明書を提出した外国語による面接を一部含む場合がある。

Q&Aがもっと具体的です。

英米学科は、英語での面接も行います。英米学科以外の学科は、出願資格に用いた外国語で質問が行われる場合があります。

★スペイン語で出願したらスペイン語で、中国語で出願したら中国語で聞かれる可能性があるということです。アジア学科の面接はグループです。

当日の持ち物と、遅刻の扱い

  • 受験票は★郵送されません。ポータルから各自印刷して持参
  • 筆記用具:★HBの黒鉛筆、シャープペンシル/プラスチック製消しゴム。下敷きは認められません
  • ★時計を持参(試験室に時計がない。通信・電卓・辞書機能つき、秒針音が大きいもの、アラーム解除不可のもの、大型のものは不可)
  • ★昼食を持参(学内共有スペースまたは試験室の自席で食べる)
  • 試験室棟は9:00開場
  • ★小論文試験・課題講義の開始時間から20分以上遅刻すると、その後のすべての試験を受験できません
  • 小論文・課題講義の開始後は、その時間の終了まで退室できません
  • ★定規(定規機能付き鉛筆を含む)、コンパス、電卓、そろばん、グラフ用紙等の使用は不正行為

面接の控室には12:45までに入室(講義体験型の日本文化・理工は13:55まで)。面接の順番によっては待機時間が長くなると要項が注意しています。

検定料の払い方が、審査段階で変わる

対象 第1次 第2次 合計
一段階審査(外国語学部・法学部・アジア講義体験型) 35,000円 — 35,000円
二段階審査(経営・プレゼン型・講義体験型・グループワーク型) 10,000円 25,000円 35,000円

★二段階審査なら、第1次に落ちた時点では10,000円しか払っていません。このぶん出願の心理的なハードルは低くなります。

ただし払い方が違います。

  • 第1次:ポータルサイトから(クレジットカード/コンビニ/ネットバンキング・ペイジー)。クレジットカードは出願登録から72時間以内
  • ★第2次:銀行(金融機関)窓口での支払いのみ。「入学検定料確認書」を切り離さずに窓口へ持参し「電信扱」で納入。現金や為替、ATMでの振り込みは受け付けません。納入後、C票を第2次審査出願意思確認票に貼付して提出
  • 検定料のほかに★取扱手数料990円が必要

試験会場は南山大学の1会場のみで、学外・地方会場はありません。試験室は試験日の3日前ごろに大学サイトで発表されます。

★成績開示があります。各試験型の審査内容に係る得点が開示され、請求期間は2027年4月1日〜5月7日(消印有効)、郵便定額小為替500円分を同封して郵送で請求します。

入試結果。グループワーク型が8.0倍で突出

公開されているのは「志願」と「合格」の2列だけで、★受験者数は公開されていません。以下は志願者÷合格者です。

2026年度

型 志願/合格 倍率
資格・検定試験活用型 全体 236/136 約1.74倍
├ 経営 106/40 ★約2.65倍
├ 英米 54/45 約1.20倍
└ フランス/ドイツ 14/13・9/8 約1.1倍
プレゼンテーション型 全体 191/92 約2.08倍
├ 総合政策 58/19 ★約3.05倍
├ 国際教養 54/24 約2.25倍
└ 理工4学科 30/24 約1.25倍
講義体験型 全体 59/21 約2.81倍
├ 日本文化 37/8 ★約4.63倍
└ アジア 22/13 約1.69倍
★グループワーク型(心理人間) ★40/5 ★8.00倍

★心理人間学科のグループワーク型が8.0倍で突出しています。募集5名に志願40名。

狙いやすいのは理工学部のプレゼンテーション型(30/24)と外国語学部のフランス・ドイツ(約1.1倍)です。

2026年度に大きく広がった

2025年度の結果表と比べると、グループワーク型の列そのものが存在しません。2026年度に新しく登場したのは、

  • グループワーク型(心理人間学科)
  • プレゼンテーション型のキリスト教・人類文化・経済
  • 講義体験型の日本文化
  • 資格・検定試験活用型の法律

2027年度も継続しています。

2027年度の変更

★要項に「変更点」という節はなく、大学も変更点をまとめて発表していません。以下は2026年度の入試結果と過去問との突き合わせから読み取れる事実です。

理工学部 電子情報工学科・機械システム工学科の講義体験型が、2027年度に登場しました。

  • 2027年度要項には、両学科に講義体験型 募集人員4名があります
  • 2026年度の入試結果では、この2学科の「講義体験型」欄は「—」(実施なし)
  • 2026年度の講義体験型の過去問PDFにも、日本文化学科しか収録されていません

★2027年度からの新規実施と見てよいでしょう。ただし大学が「新設」と明記した文言は見つかりません。この2学科の講義体験型は、過去問がない状態で受けることになります。

奨学金と生成AI

★要項に「特待」の語はありません。入試成績による授業料減免・特待生制度は、総合型入試の要項に記載がありません。

要項に書かれているのは日本学生支援機構<給付奨学金>の予約採用者の取り扱いだけです。★「給付」採用候補者決定通知のコピーを出願書類に同封するかどうかで、入学手続時の納入額が変わります。(同封すれば授業料減免後の金額で納入できる。出さなければ一旦全額。)これは総合型固有の優遇ではなく、国の制度の取り扱いです。

★生成AIについては、要項・Q&A・所定用紙のいずれにも記載がありません。全63ページを検索して該当がありません。所定用紙の注意も「日本語で記載」「自筆またはWordで作成」「フォントサイズ14」の3項目だけです。「禁止されていない」とも「認められている」とも書けません。

入学前課題はあります。「入学手続を完了した方は、大学入学後の活動に備えて、各学部・学科が準備する入学前課題に取り組んでください」(課題は合格発表時に案内)。キャンパスビジット(2026年12月23日予定)は参加任意です。

準備の順番

時期 やること
高1〜高2 ★アジア学科の講義体験型が気になるなら、高1・高2でも体験授業に参加できます(出願は高3から)
高2〜高3春 資格・検定試験活用型を狙うなら資格を取る。★英語は総合スコアと4技能すべてを1度の受験で満たす必要があります。2024年8月以降の受験が有効
高2〜高3春 法学部はN検3級以上が唯一の出願要件。経営学部は簿記・統計・ITパスポート・基本情報でも出願できます
高3 7月1〜24日 ★アジア学科の講義体験型は体験授業の申込(これを逃すと出願できません)
高3 8月1日 体験授業+課題レポート60分(100点として配点に入ります)
高3 夏 ★志望学科の過去問を見る。とくに経営学科は論述型ではありません。要項の表現と実物がずれている学科があります
高3 夏 志望理由書・自己推薦書(自筆またはWordフォント14)。学部別の追加指示を必ず読む。法学部は実績の証明が必要
高3 9月1〜7日 法学部・経営学部・プレゼン型・講義体験型(日本文化・理工)・グループワーク型の出願
高3 9月11〜17日 ★外国語学部5学科の出願(期間が違います)
高3 9月26日 法学部の試験日
高3 9月21日 二段階審査の第1次合格発表 → 9月21〜29日に第2次の出願(検定料25,000円は銀行窓口のみ)
高3 10月17日 その他の型の試験日。受験票を自分で印刷、時計と昼食を持参。★20分以上の遅刻で全科目受験できません

まとめ

  • 南山大学の総合型選抜(大学の呼び方は「総合型入試」)は4つの試験型で、合計132名+若干名。ただし講義体験型が2章に分かれていて中身がまるで違うので、実質5種類です
  • ★専願ではありません。他大学と併願できます。ただし南山の総合型では1学科のみで、型をまたいだ併願もできません
  • ★評定の基準がありません。Q&Aが「出願基準としては設けていません」と明示しています。既卒も年数制限なし、高卒認定も可
  • カトリック系高等学校等対象の特別入学審査は総合型ではありません。要項も過去問も対象校にのみ提供されます(2026年度は志願108/合格103)
  • ★配点が全型・全学科で公開され、満点は300点から600点までばらけます。外国語学部は450点で小論文200点=44%、キリスト教学科だけ300点、他のプレゼン型8学科は600点
  • ★小論文の中身が学科ごとに完全に別物です。理工学部の「小論文」には数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・Cが入ります。国際教養学部は日本語と英語の両方向の要約+意見
  • ★経営学科の「小論文」は論述型ではありません。漢字の書き取り・カタカナ語の英訳・計算・英作文・英文和訳・短答の総合問題です。過去問を見ないと分かりません
  • ★法律学科の「1000字程度」は300字要約+700字論述。問題用紙に「賛成でも反対でも評価・評点に違いはありません」と書かれています
  • 心理人間学科は資料4点を読み、引用元を明記して800〜1000字横書き。キーワードが先に提示されます
  • ★アジア学科の講義体験型は、7月24日までに申し込んで8月1日の体験授業に出て修了証をもらわないと出願できません。当日の小論文はなく、体験授業の課題レポートが100点
  • ★出願期間が2つあります。外国語学部5学科は9月11〜17日、他は9月1〜7日。★法学部の試験日は9月26日で他より3週間早い
  • ★出願書類は自筆でもWordでもよい(Wordはフォントサイズ14)。志望理由書と自己推薦書に学部別の追加指示があり、法学部は実績の証明を要します
  • ★過去問は4試験型すべて公開(著作権の関係で1年分のみ)。ただし★「出題の意図」と「解答例」は総合型だけ非公開です
  • グループワーク型(心理人間)が40/5=8.0倍で突出。日本文化の講義体験型が約4.63倍、総合政策のプレゼン型が約3.05倍。理工のプレゼン型は約1.25倍
  • ★二段階審査なら第1次は検定料10,000円だけ。ただし第2次の25,000円は銀行窓口のみ(ATM・現金・為替は不可)
  • ★成績開示があります(2027年4月1日〜5月7日、定額小為替500円)
  • 理工2学科の講義体験型は2027年度からの実施とみられ、過去問がありません
  • ★生成AIについては要項・Q&A・所定用紙のいずれにも記載がありません

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