鹿児島純心大学の総合型選抜。自己推薦選抜は2027年度から60分の小論文を新設、出願前の試験で出願可否が決まる
鹿児島純心大学(鹿児島県薩摩川内市)の総合型選抜にあたる「自己推薦選抜」は、無料の登録のあと小論文と面談を受け、出願可の通知を受けた人だけが出願する仕組みです。2027年度からは持ち帰りの課題レポートをやめ、試験場で書く60分の小論文(50点)を新設しました。予定していた情報学部の設置は取り下げられています。
鹿児島純心大学は、鹿児島県薩摩川内市にある私立大学です。2023年4月に「鹿児島純心女子大学」から名前を変え、男女共学になりました(看護学科の助産師課程だけは女子のみ)。2027年度に募集するのは2学部3学科です。
| 学部 | 学科 | 入学定員 | 自己推薦選抜 第1期 | 自己推薦選抜 第2期 |
|---|---|---|---|---|
| 人間教育学部 | 教育・心理学科 | 85名 | 5名 | 5名 |
| 看護栄養学部 | 看護学科 | 45名 | 11名 | 2名 |
| 看護栄養学部 | 健康栄養学科 | 40名 | 6名 | 2名 |
名前の似た長崎純心大学や東京純心大学とは別の大学です。
★2027年4月に開設を予定していた情報学部社会共創学科は、設置の認可申請が取り下げられました(大学が8月25日に文部科学省へ届け出て、9月4日に公表)。2027年度に新しい学部はできません。
★あわせて、教育・心理学科の入学定員を減らす届出も取り下げられ、募集人員が変わりました。 大学のWebは教育・心理学科の募集を合計85名としていますが、6月に作られた募集要項のPDFは、定員を減らす前提の古い数字(合計45名、自己推薦選抜の第2期は2名)のままです。この記事は、取り下げのあとに更新されたWebの数字を使っています。
このほか、健康栄養学科は2029年4月に鹿児島キャンパスへ全面移転する予定で、2027年度の入学者は1〜2年次を薩摩川内、3〜4年次を鹿児島で学びます。
大学は「総合型選抜」という名前を使っていません。 学校長の推薦書がいらず、登録・小論文・面談を経て出願する「自己推薦選抜」が、総合型選抜にあたる入試です。この記事はこの自己推薦選抜を扱います。
出典:鹿児島純心大学「令和9年度学生募集要項」(PDF。6月作成の版)、令和8年度学生募集要項(比較用)、自己推薦選抜の登録シート・自己推薦書(学科別)・チェックリスト、入試ページと学部別の入試ページ、自己推薦選抜(第1期)の出願案内、情報学部社会共創学科の設置認可申請の取り下げのお知らせ(2026年9月4日)、健康栄養学科のキャンパス移転のお知らせ、令和5〜8年度の入学者選抜実施状況、入学試験問題(令和7・8年度)、教育情報の公表、沿革・学科紹介・奨学金のページ、令和8年熊本地震への対応のお知らせ(https://www.k-junshin.ac.jp/jundai/ )。表の数値と日程はページ画像で確認しました。2026年10月2日に確認しました。
2026年10月2日の時点で、第1期の登録(9月4日必着)は終わり、小論文・面談(9月12日)と出願可否の通知(9月16日)も済んでいます。 第1期のWeb出願(10月8日まで)は受付中ですが、出願できるのは出願可の通知を受けた人だけです。第2期の登録は11月27日〜12月4日(必着)です。
登録して試験を受け、出願可になった人だけが出願する
自己推薦選抜は、次の順に進みます。
- 登録(エントリー・無料):登録シート、自己推薦書、調査書などを郵送か持参で出します
- 試験(小論文・面談):本学で受けます
- 出願可否の通知:登録者全員に郵送されます(出身高校にも通知)
- 出願(Web出願と検定料30,000円):出願可の人だけが出願します。出願書類の郵送はいりません
- 合格発表
★選考は出願の前に終わります。 要項は「書類、小論文および面談の総合判定により出願許可者を決定」と書いており、検定料は出願可になった人だけが払います。過去の結果でも、出願した人は毎年全員合格しています。
出願資格は次のとおりです。
- 本学を専願とする人
- 2027年3月に高校を卒業見込みの人と、卒業後3年未満の人(高卒認定なども可)
- 評定平均の基準はありません
- ★高校在学生は担任の先生の同意が必要で、自己推薦書の最後に担任の自署をもらいます(既卒者・高卒認定の受験者は不要)
- 出願可の通知を受けた人は、必ず入学することが条件です
小論文は2027年度から試験場で60分
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書く場所 | 試験当日に本学で書く(持ち帰りの課題ではない) |
| 時間 | 60分(9:30〜10:30) |
| 配点 | 50点(150点中) |
| 字数・出題のかたち・テーマ | 公表されていない |
| 過去問 | なし(2027年度からの新しい形式) |
★2026年度までは、登録時に出す持ち帰りの「課題レポート」(教育・心理学科は1,000〜1,200字、看護・健康栄養学科は900〜1,000字)でした。2027年度は、これを試験当日の60分の小論文に置き換えました。配点50点はそのままです。
2026年度の課題レポートのテーマは、教育・心理学科が指定の1冊(『ヒマラヤに学校をつくる』)を読んで自分の考えを述べるもの、看護学科が現代社会の問題を1つ選び「健康」の視点から論じるもの、健康栄養学科が健康寿命と1次予防の観点から地域の健康課題と管理栄養士としての健康づくりを論じるものでした。
試験場で書く小論文の傾向をつかむには、同じく本学の試験場で書く学校推薦選抜の小論文(総合型ではありません)が参考になります。公開されている問題では、教育・心理学科は高校時代に主体的に取り組んだこと(2026年度)やスポーツの目的(2025年度)を800字程度で、看護学科は新聞コラムを読んで孤独死を心配する若者の状況とその解決策(2026年度)、ひきこもり当事者の状況と解決策(2025年度)を200字と600字で、健康栄養学科はコメの問題(2026年度)や災害時の給食施設での取り組み(2025年度)を600〜800字で論じる形でした。
★看護・健康栄養学科は「状況の説明+解決策」、教育・心理学科は自分の経験に根ざした意見、という型が推薦の小論文に見られます。自己推薦選抜の小論文も60分で書くので、これらの型で600〜800字を書き切る練習をしておくと安心です(孤独・孤立のテーマ、食生活のテーマ、健康格差のテーマ、時間配分)。
配点は150点、学科で調査書と自己推薦書の比重が違う
| 学科 | 小論文(60分) | 面談(個人15〜25分) | 調査書 | 自己推薦書 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 教育・心理 | 50 | 50 | 25 | 25 | 150 |
| 看護 | 50 | 50 | 30 | 20 | 150 |
| 健康栄養 | 50 | 50 | 40 | 10 | 150 |
- 面談は個人で15〜25分程度です。2026年度まで教育・心理学科にあった課題レポートのプレゼンテーションはなくなり、3学科とも同じ形になりました
- 調査書は、いったん80点満点(全体の学習成績の状況50点+総合的な探究の時間・特別活動・指導上参考となる諸事項30点)で採点し、学科の配点に換算します
- ★健康栄養学科は調査書40点・自己推薦書10点、教育・心理学科は25点ずつと、学科によって書類の比重が逆になっています
- 配点は要項にだけ載っていて、大学のWebの入試ページにはありません
自己推薦書は字数指定なし、罫線の欄だけ
自己推薦書は学科別の様式で、字数の指定はなく、点線の罫線の欄に書きます。黒のボールペンで書きます(消せるボールペンは不可)。
| 欄 | 教育・心理学科/看護学科 | 健康栄養学科 |
|---|---|---|
| 志望理由(学修計画、自己アピールを含む) | 32行(1ページ全部) | 15行 |
| 学習活動(得意科目、興味のある科目など) | 14行 | 学習活動と課外活動で14行 |
| 課外活動(生徒会・ボランティアなど) | 15行 | (上に含む) |
| 課題研究などに関する活動 | 8行 | 8行 |
| 資格・検定などに関する活動(証明書のコピーを添付) | 8行 | 8行 |
★教育・心理学科と看護学科の志望理由欄は1ページ分(32行)あります。学修計画と自己アピールを含めて書くことになっているので、入学後に学びたいことと、それにつながる自分の経験を具体的に書きます。面談はこの自己推薦書をもとに行われると考えて準備します(志望理由書の完全ガイド、面接と書類の一貫性)。
日程と費用
| 第1期 | 第2期 | |
|---|---|---|
| 登録(エントリー) | 9月1日(火)〜9月4日(金)必着 | 11月27日(金)〜12月4日(金)必着 |
| 試験(小論文・面談) | 9月12日(土) | 12月12日(土) |
| 出願可否の通知 | 9月16日(水) | 12月16日(水) |
| Web出願(出願可の人のみ) | 9月24日(木)〜10月8日(木) | 12月17日(木)〜2027年1月4日(月) |
| 合格発表 | 11月2日(月) | 2027年1月13日(水) |
| 入学手続 | 11月13日(金)16時必着 | 1月29日(金)16時必着 |
| 10月2日時点 | 登録・試験は終了、出願可の人のWeb出願を受付中 | 受付前 |
- 試験会場は本学(薩摩川内市)だけです
- 登録書類は、登録シート、自己推薦書、登録完了通知、写真票、調査書、レターパックライト(3枚、郵送なら計4枚)です
- 検定料は30,000円で、登録は無料です。出願可になった人が出願するときだけ払います
- 2026年度の額で、入学金は教育・心理150千円、看護350千円、健康栄養300千円、年額の合計は教育・心理1,195千円、看護1,720千円、健康栄養1,395千円です
- 令和8年熊本地震で被災した受験生には、個別に配慮するとしています
自己推薦選抜の合格者だけを対象にした奨学金や特待はありません。 成績優秀者奨学金(30万円・各学科1名)は一般選抜(前期)の合格者に限られます。経済的な理由で修学が難しい人向けの白百合奨学金(月2万円)や、薩摩川内市の入学金補助(高校3年間と入学後に市内に住所がある人は入学金の半額)があります。
入試結果:出願可になった人は全員合格
自己推薦選抜は出願前に選考が終わるので、実質の倍率は「登録者÷出願許可者」です。
| 年度 | 学科(第1期) | 募集 | 登録 | 出願許可 | 合格 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026 | 教育・心理 | 5 | 10 | 10 | 10 |
| 2026 | 看護 | 11 | 34 | 24 | 24 |
| 2026 | 健康栄養 | 6 | 40 | 22 | 22 |
| 2025 | 教育・心理 | 5 | 12 | 11 | 11 |
| 2025 | 看護 | 7 | 29 | 28 | 28 |
| 2025 | 健康栄養 | 6 | 24 | 23 | 23 |
★どの年度も、出願した人は全員合格しています。第1期の合格者は募集人員を大きく上回り(2026年度は看護が募集11に対して24人、健康栄養が募集6に対して22人)、2026年度は看護(1.42倍)と健康栄養(1.82倍)で、登録者の一部が出願可になりませんでした。第2期は毎年ごく少人数です。
サイトと要項で記載が違う箇所
- ★教育・心理学科の募集人員:大学のWebは合計85名(自己推薦選抜は第1期5・第2期5)、要項PDFは合計45名(第1期5・第2期2)です。定員減の届出を取り下げたのは8月25日で、要項PDFはそれより前の6月の版です。9月の入試案内のページも、この古いPDFにリンクしています
- 看護学科と健康栄養学科の募集人員・日程・選抜方法は、Webと要項で一致しています
- 配点・面談の時間・小論文の時間は、要項にだけ書かれています
- 入試ページの動画「入試のポイント(自己推薦選抜編)」には「令和7年度」と書かれていて、2027年度の形式(課題レポートから小論文への変更)を反映していない可能性があります
どこから手をつけるか
2026年10月2日の時点で、第1期は出願可の人のWeb出願(10月8日まで)だけが残っています。新しく受けられるのは第2期(登録11月27日〜12月4日、試験12月12日)です。
第1期で出願可の通知を受けた人
- Web出願を10月8日までに済ませます(検定料30,000円)。最終日の締切時刻は書かれていないので、早めに手続きします。出願書類の郵送はいりません
第2期を考えている人
- 専願で、在学生は担任の先生の自署が必要です。卒業後3年未満なら既卒も出せます
- 自己推薦書は、教育・心理学科と看護学科なら志望理由が1ページ(32行)あります。学修計画と自己アピールを含めて書きます
- ★小論文は60分・50点で、字数やテーマは公表されていません。学校推薦選抜の公開問題(状況の説明+解決策の形など)で練習しておきます
- 面談は15〜25分の個人面談です。自己推薦書の内容を具体的に話せるようにします
- 教育・心理学科の募集人員は、要項PDFではなくWebの数字(第2期5名)を確認します
2028年度入学を考えている高校2年生以下の人へ
- 2027年度と同じ形なら、第1期の登録は9月上旬、試験は9月中旬です。調査書の配点が高い学科(健康栄養学科は40点)もあるので、評定や探究・特別活動の記録も大切です
まとめ
- 鹿児島県薩摩川内市の2学部3学科(教育・心理85、看護45、健康栄養40)。2023年に鹿児島純心女子大学から改称し共学化(助産師課程は女子のみ)
- ★情報学部社会共創学科(2027年4月開設予定)の設置認可申請は取り下げ。★教育・心理学科の定員減の届出も取り下げ、募集人員が変更(Webは85名、6月版の要項PDFは45名のまま)
- 総合型選抜にあたるのは自己推薦選抜(第1期・第2期)。大学は「総合型選抜」の名前を使っていない
- 流れは無料の登録→小論文・面談→出願可否の通知→出願(検定料30,000円)。★選考は出願前に終わり、出願した人は毎年全員合格
- 専願、卒業後3年未満の既卒も可、評定の基準なし。★在学生は担任の自署が必要
- ★2027年度から試験場で60分の小論文(50点)を新設(2026年度までは持ち帰りの課題レポート)。字数・テーマは非公表、過去問なし
- 配点は小論文50+面談50(個人15〜25分)+調査書+自己推薦書=150点。調査書と自己推薦書の比重は学科で違う(健康栄養は40・10)
- 自己推薦書は字数指定なしで、教育・心理と看護の志望理由欄は1ページ(32行)
- 日程は、第2期が登録11月27日〜12月4日・試験12月12日・出願可否12月16日・合格発表2027年1月13日。会場は本学のみ
- 自己推薦選抜の合格者向けの奨学金はない(成績優秀者奨学金は一般選抜前期だけ)
- 2026年10月2日の時点で、第1期は出願可の人のWeb出願(10月8日まで)だけ。第2期の登録は11月27日から
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。同じ鹿児島県では鹿児島大学、鹿児島国際大学、看護・栄養系では九州看護福祉大学の記事もあわせて読めます。