尚美学園大学の総合型選抜。600〜800字のテーマが6つ公開され、出願書類は生成AI禁止
尚美学園大学の総合型選抜を2027年度の総合型選抜学生募集要項から整理しました。スポーツマネジメント学科は「学べるテーマ」6つから1つ選んで600〜800字を出願時に提出します。出願書類は生成AIの使用を認めず、優れた記載にはポイントを加算。合格後のフォローアップ学習ではコースごとにAIのルールが違います。
尚美学園大学(埼玉県川越市)のスポーツマネジメント学科は、出願のときに600〜800字を1本提出します。テーマは6つ。そしてその6つが全部、要項に書いてあります。
たとえばこれです。
〈スポーツ×アスリート〉プロスポーツ選手のセカンドキャリア問題について、あなたの考えを書きなさい。
もうひとつ、この大学には生成AIについてのはっきりした規定があります。出願書類は原則禁止。そのうえで、合格後の課題では情報表現学科のコースごとにルールが違います。
- 総合型選抜はⅠ期からⅤ期まで。Ⅰ期とⅡ期は一次合格→最終合格の二段階です
- 学科によって型が違います(自己適性型・体験授業型・作品提出型・芸術分野自己PR型)
- スポーツマネジメント学科の記述シートは600〜800字で、テーマ6本が公開されています
- 出願書類に生成AIは使えません。そのうえで「特に優れたものにはポイントを加算」と書かれています
- オンライン受験ができるのはⅡ期だけです
この記事は、尚美学園大学が公開している2027年度 総合型選抜 学生募集要項(PDF・46頁)、総合型選抜のページ、2027 入学試験情報(改訂版)をもとに、2026年9月21日時点の情報で書いています。出願の前に必ず最新の要項を確認してください。
学部と募集人員
尚美学園大学は芸術情報学部(情報表現学科・芸術表現学科)、総合政策学部(総合政策学科)、スポーツマネジメント学部(スポーツマネジメント学科)の3学部4学科です。
総合型選抜の募集人員はこうなっています(Ⅰ期からⅤ期の合計)。
| 学部 | 学科 | 総合型選抜の募集人員 |
|---|---|---|
| 芸術情報学部 | 情報表現学科 | 100名 |
| 芸術情報学部 | 芸術表現学科 | 60名 |
| 総合政策学部 | 総合政策学科 | 25名 |
| スポーツマネジメント学部 | スポーツマネジメント学科 | 80名 |
日程はⅤ期まで
| 区分 | Web出願登録期間(締切は最終日23時59分) | 郵送提出書類締切(必着) | 試験日 | 合格発表日 |
|---|---|---|---|---|
| Ⅰ期 | 2026年9月1日〜9月11日 | 9月12日(土) | 2026年9月26日(土) | 一次10月1日/最終11月1日 |
| Ⅱ期 | 2026年9月12日〜9月29日 | 9月30日(水) | 2026年10月10日(土) | 一次10月16日/最終11月1日 |
| Ⅲ期 | 2026年9月30日〜10月26日 | 10月27日(火) | 2026年11月7日(土) | 11月12日(木) |
| Ⅳ期 | 2026年11月11日〜11月24日 | 11月25日(水) | 2026年12月5日(土) | 12月10日(木) |
| Ⅴ期 | 2027年1月19日〜2月1日 | 2月2日(火) | 2027年2月13日(土) | 2月18日(木) |
Ⅰ期とⅡ期は二段階です。一次合格のあと、所定の書類を提出します(提出期限はⅠ期が10月15日、Ⅱ期が10月28日。いずれも必着)。最終合格の発表は11月1日(日)にWeb出願サイトのマイページで出ます。
そしてここが効きます。
総合型選抜Ⅰ期およびⅡ期の受験者は、最終合格発表日より前に本学の他の選抜区分に出願することはできません。
9月にⅠ期で受けると、11月1日まで学内の他の入試に出願できません。学校推薦型選抜との併用を考えている人は、この拘束を計算に入れてください。
オンライン受験ができるのはⅡ期だけです。遠隔地に住んでいる人向けで、対面かオンラインかを選べます。
出願の条件に「先生の承認」がある
出願資格は5つの要件をすべて満たすこと、という形です。目を引くのは後半の3つです。
- 総合型選抜の趣旨と選考方法への理解があり、合格後の事前学習指導(フォローアップ学習)に積極的に取り組む意志のある者
- 高等学校の担任、進路指導部の先生、クラブの監督または顧問の先生等に出願の承認を得た者
- 本学を第一志望とし、合格した場合必ず入学する者
出願書類の総合型選抜志願書(1)に【高等学校出願承認】欄があり、高校の先生の承認を受けてから郵送します。自分だけでは出願が完結しません。先生に話を通す時間を、締切の前に確保してください。
学科別の型
| 学科 | 型 | 試験科目 |
|---|---|---|
| 情報表現学科 | 自己適性型 | 書類選考・自己適性記入シート・記述シート体験記・面接 |
| 情報表現学科 | 体験授業型 | 書類選考・体験授業・ノート提出・面接 |
| 情報表現学科 | 作品提出型 | 書類選考・作品提出・面接 |
| 芸術表現学科 | 自己適性型 | 書類選考・自己適性記入シート・記述シート体験記・面接 |
| 芸術表現学科 | 芸術分野自己PR型 | 書類選考・自己PR・面接 |
| 芸術表現学科 | 体験授業型 | 書類選考・体験授業・ノート提出・面接 |
| 総合政策学科 | 自己適性(自己PR)型 | 書類選考・自己適性記入シート・記述シート体験記・面接(自己PR) |
| 総合政策学科 | 体験授業型 | 書類選考・体験授業・ノート提出・面接 |
| スポーツマネジメント学科 | 自己適性型 | 書類選考・自己適性記述シート(学べるテーマ別)・面接 |
芸術表現学科の芸術分野自己PR型は、自己PRを〈パフォーマンス〉〈クリエイト〉〈活動実績〉のいずれかで行います。
そして見逃せないのが免除です。指定のイベントに参加すると、試験科目の一部が免除されます(芸術表現学科・総合政策学科のみ)。総合政策学科の場合、「総合政策 プレ体験授業」に参加して基準を満たすと、試験当日の体験授業とノート提出が免除になり、大学から「体験授業・ノート提出 免除通知書」が送られてきます。
体験授業型を考えている人は、先にプレ体験授業に行っておくと当日が軽くなるということです。
スポーツマネジメント学科の600〜800字
ここがこの記事のいちばんの本題です。要項の書き方はこうです。
「自己適性記述シート(学べるテーマ別)」の学べるテーマの中から、興味のある、または学びたいテーマを一つ選び、提示された内容について600〜800字で書き、出願時にマイページより提出します。
当日ではなく、出願時の提出です。そしてテーマが6つ、全部公開されています。
| テーマ | 設問 |
|---|---|
| スポーツ×ビジネス | プロスポーツの集客数を高めるための工夫について、あなたの考えを書きなさい(具体的な種目やチームを例に出してもよい) |
| スポーツ×エンターテインメント | 地域振興におけるスポーツの意義と課題について、あなたの考えを書きなさい |
| スポーツ×データ分析 | あなたが関心のあるスポーツデータの活用方法について、あなたの考えを書きなさい |
| スポーツ×アスリート | プロスポーツ選手のセカンドキャリア問題について、あなたの考えを書きなさい |
| スポーツ×健康・ウェルネス | スポーツ実施率を上げるための対策について、あなたの考えを書きなさい(年齢や世代を限定してもよい) |
| スポーツ×教育・指導 | 運動部活動の意義と問題点について、あなたの考えを書きなさい |
データ分析のテーマには「運動フォームのデータや試合のスタッツデータ(パス成功率やシュート数など)があります。どのデータを想定しても構いません」という補足がついています。
そして、提出した書類をもとに面接が行われます。書いたことは全部聞かれる前提です。
テーマの選び方
6つのうち、書きやすさはかなり違います。
- 「スポーツ×ビジネス」「スポーツ×健康・ウェルネス」は、対策が書ける人向け。集客を増やす工夫、実施率を上げる対策。どちらも「何をすればよいか」を提案する形なので、具体案を2つ3つ出せるなら強く書けます
- 「スポーツ×エンターテインメント」「スポーツ×教育・指導」は、意義と課題の両方を求められます。片方だけだと設問に答えていません。良い面と問題点を対にして書いてください
- 「スポーツ×データ分析」は、具体的なデータを1つ決められるかどうか。「データは大事です」で終わると内容が出ません。パス成功率でも、走行距離でも、練習中のフォームでもいい。自分が見たことのあるデータを選んでください
- 「スポーツ×アスリート」は社会問題型。セカンドキャリアは、引退後の収入、学歴、セカンドキャリア支援制度など、調べられる材料が多いテーマです
600〜800字なら、主張1つ・理由2つ・具体例1つが収まる分量です。自分の部活経験を1つ入れられるテーマを選ぶと、面接まで一本でつながります。
構成の作り方はテーマ型小論文の書き方、800字の組み立ては小論文の段落構成を参考にしてください。スポーツ分野のテーマはスポーツと部活動のテーマにもまとめています。
生成AIのルールがはっきりしている
出願書類は原則禁止
要項には2か所、同じ趣旨が書かれています。
出願時に提出を求めている課題(総合型選抜志願書・活動報告書・カウンセリングカード・自己アピールカード・総合型選抜自己適性記述シート体験記等)について、特段の指示がない限り、生成AIを使用することは認めません。
そして、こう続きます。
これらに記載された内容については面接の資料とします。記載項目で特に優れたものについては、ポイントを加算します。
禁止と加点が同じ段落に並んでいます。AIに書かせるなという話と、よく書けていれば点が付くという話。つまり自分で書いた内容の質が、そのまま得点になる設計です。
なお顔写真データについても、アプリ等で画像を加工した写真は受け付けないと書かれています。
合格後の課題では、コースごとにAIの扱いが違う
総合型選抜の合格者は、入学までにフォローアップ学習の提出が義務づけられています。情報表現学科では内容がコースによって違い、生成AIの条件もコースごとに違います。
ゲームクリエーションコースは、こうです。
作品の制作に生成AIを使用する場合は、「Adobe Firefly」のみ可とし、使用箇所について「情報表現学科 提出作品用シート」に明記してください。
ツールが1つに指定されています。これはかなり珍しい規定です。
情報・アプリコースは、こうです。
作品の制作には生成AIを利用して構いませんが、利用した場合は、どの生成AIをどのように利用したかを「情報表現学科 提出作品用シート」に明記してください。
文書作成においては、推敲や校正のための補助的な利用のみ可とします。
作品づくりには自由に使えるが、文章は推敲と校正の補助まで。制作物と文章で線を引いています。
提出物もコースで違います。ゲームクリエーションコースはイラスト・効果音のオーディオファイル・企画書・実行ファイルとソースコード・WebゲームアプリのURLなど。情報・アプリコースは企画書・実行ファイルとソースコード・WebアプリのURL・WebサイトのURLなど。どちらも動作を伴う作品は、動作している様子を撮影した簡単な動画を添えるという条件がついています。
SNSコースは、ロング配信動画(YouTube、メタバースなど)、ショート配信動画(Instagram、TikTokなど)、学園祭やイベントのライブ配信記録動画。ロング配信動画は10分以内と決まっています。
総合政策学科のフォローアップ学習は、これまで指定された新書から1冊を選び、要旨・要約と感想(疑問点・共感点など)をまとめる課題でした。
合格したら終わりではありません。この大学の総合型選抜は、入学までの課題まで含めて設計されています。生成AIと入試の関係は生成AIと小論文にまとめています。
公務員チャレンジ入試(総合政策学科)
総合政策学科のⅠ期・Ⅱ期では、自己適性(自己PR)型でも体験授業型でも、「公務員チャレンジ入試」にエントリーできます。
- この入試で入学し、在学中に公務員または公立学校教員に合格すると、報奨金10万円が支給されます
- 対象は、地方上級・国家一般職(行政職、福祉職など)、国家総合職、国家専門職(皇宮護衛官、刑務官、国税専門官など)、外務専門職、警察官・消防官、自衛官、公立学校教員。志望する種類は在学中に変更できます
- 追加の出願書類として公務員志望書を提出します。志望する公務員の種類を選び、志望理由と「公務員としてどのような仕事をしたいか」を書きます
- 在学中の履修条件があります。公務員志望なら「公務員試験対策基礎」と「公務員試験対策I〜VIII」、公立教員志望なら教職課程と「教員採用試験対策I〜II」の単位が必要です(教職課程の履修は、総合政策学部では1年次春学期のGPA2.0以上が条件)
公務員志望書は、実質的にもう1本の志望理由書です。学科の志望理由とは別に、職業の志望理由を書くことになります。
出願で気をつけること
- 提出された書類・作品・USBメモリー等は一切返却されません
- 作品が調査書と同じ角2封筒に入りきらない場合、大きい封筒を使ってもよいが、必ず簡易書留・速達郵便で郵送します
- 2期制などの理由で3年次の調査書が出せない場合は、その時点で発行できる調査書を提出します
- 作品提出型では、提出作品自己制作証明書と情報表現学科 提出作品用シート(1作品に1枚)が要ります
どこから手をつけるか
- 学科と型を決める。同じ大学でも、自己適性型・体験授業型・作品提出型・芸術分野自己PR型で準備が全然違います
- スポーツマネジメント学科なら、6テーマから1つ選んで600〜800字を書き始める。出願時提出なので、締切から逆算してください
- 先生の承認をもらう段取りを立てる。志願書に承認欄があります
- Ⅰ期・Ⅱ期を選ぶなら、11月1日まで学内の他入試に出願できないことを確認する
- 芸術表現学科・総合政策学科は、指定イベントの日程を調べる。参加すると試験科目の一部が免除されます
- 書類はすべて自分で書く。生成AIは認められておらず、そのうえで優れた記載には加点があります
まとめ
- 尚美学園大学の総合型選抜はⅠ期からⅤ期まで。募集人員は情報表現100名・芸術表現60名・総合政策25名・スポーツマネジメント80名です
- Ⅰ期とⅡ期は一次合格→最終合格の二段階で、最終発表は11月1日。最終発表より前に学内の他の選抜区分へは出願できません
- スポーツマネジメント学科は「自己適性記述シート(学べるテーマ別)」を600〜800字で出願時に提出。テーマ6本が要項に公開されています
- 学科ごとに型が違い、芸術表現学科には芸術分野自己PR型(パフォーマンス/クリエイト/活動実績)があります
- 指定のイベント参加で試験科目の一部が免除されます(芸術表現学科・総合政策学科)。総合政策学科はプレ体験授業で当日の体験授業・ノート提出が免除になります
- 出願書類は生成AIの使用を認めず、そのうえで「記載項目で特に優れたものについてはポイントを加算」と明記されています
- 合格後のフォローアップ学習は提出が義務。情報表現学科ではゲームクリエーションコースはAdobe Fireflyのみ可、情報・アプリコースはどのAIをどう使ったか明記すれば可と、コースでルールが違います
- 総合政策学科の公務員チャレンジ入試は、在学中に合格すると報奨金10万円。公務員志望書の提出が必要です
- オンライン受験ができるのはⅡ期だけです
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