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産業医科大学の総合型選抜。2027年度が最後の実施、プレゼン10分と共通テスト80%の2段構え

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産業医科大学(福岡県北九州市)の総合型選抜(ラマツィーニ選抜)は2028年度入学者選抜から廃止されるため、2027年度が最後の実施です。医学部医学科のみで募集10名以内。小論文はなく、発表資料作成90分+発表10分+質疑応答約20分のプレゼンテーションと、共通テスト600点の80%以上という2段構え。出願は10月1日から10月16日です。

産業医科大学は、福岡県北九州市にある私立大学です。医学部 医学科(105名)と産業保健学部(看護学科70名・産業衛生科学科20名=計90名)があります。

まず最も大事な告知から書きます。

総合型選抜(ラマツィーニ選抜)は、令和10年度(2028年度)入学者選抜から廃止されます。 大学サイトの入試変更点のページと入学者選抜実施要項(4ページ)の2か所で予告されています。つまり2027年度が最後の実施年度です。

廃止に伴って一般選抜の枠が増えます(一般A日程が約60名→約65名、一般B日程が5名以内→10名以内)。

なお学部・学科の改組・改称・定員変更・募集停止の告知はありません。

2027年度の総合型選抜は1方式だけです。

項目 内容
方式 総合型選抜(ラマツィーニ選抜)
対象 医学部 医学科のみ(産業保健学部は実施なし。要項の募集人員表で「―」と明記)
募集人員 10名以内
出願資格 現役+1浪まで
専願/併願 実質専願(入学確約。合格者は必ず手続)。ただし学内の推薦型・一般A〜Cとは併願可(検定料の割引あり)
検定料 60,000円

小論文は課されません。 かわりにプレゼンテーション試験と共通テストの2段構えになっています。

出典:産業医科大学「令和9年度 入学者選抜実施要項」(PDF・30ページ)、「令和9年度【総合型選抜】医学部学生募集要項」(PDF・21ページ。2026年9月1日作成)、志望理由書の様式、入試の変更点のページ、入試結果のページ(https://www.uoeh-u.ac.jp/Exam/ )。2026年10月1日に確認しました。

総合型選抜のインターネット出願は2026年10月1日に始まりました(10月16日まで)。

第1次:資料作成90分+発表10分+質疑約20分

プレゼンテーション試験は2026年11月21日(土)で、会場は本学のみ(地方会場はありません)。

段階 時間
発表資料の作成 90分
発表 10分
質疑応答 約20分

当日その場で資料を作る形式です。課題は「産業保健に関して与える課題」で、資料は日本語でも英語でもよく、発表と質疑応答は日本語で行います。

条件が細かく決まっています。

  • パソコンは使用不可
  • 文房具は大学が支給
  • 録画あり

手書きで90分かけて資料を作り、それを使って10分発表し、20分質疑を受けるという流れです。質疑応答が発表の2倍の長さなので、作った資料について深く問われる設計です。

配点は非公表で、書類(志望理由書など)とプレゼンテーションの総合評価により、上位10名以内がプレゼンテーション合格となります。

課題のテーマは「産業保健に関して与える課題」と示されているので、働く人の健康をめぐる論点を押さえておくのが対策になります(働き方のテーマ、健康格差のテーマ、心の健康のテーマ、地域医療のテーマ)。90分で資料にまとめる形式なので、論点を構造化して図や箇条書きで示す練習が直結します(小論文の構成メモ、プレゼンテーション型入試の対策)。

過去のプレゼンテーション課題のテーマは大学が公表していません(過去問は資料請求経由のみです)。

第2次:共通テスト600点の80%以上という絶対基準

プレゼンテーションに合格すると、次は共通テストです。

科目 配点
数学 200点
理科2科目 200点
英語 200点
合計 600点

国語と地歴公民は不要です。そして合格の条件が絶対基準になっています。

600点の80%以上(480点以上)で合格。

相対評価ではなく点数の基準なので、プレゼンテーションに合格しても共通テストで480点に届かなければ合格できません。

この基準の厳しさが実績に表れています。

年度 プレゼン合格 最終合格
令和6年度 上限10名 2名
令和7年度 上限10名 2名
令和8年度 上限10名 1名

3年連続で最終合格が1〜2名です(令和8年度の実質倍率は36.0倍)。プレゼンテーションの枠が10名あっても、共通テスト80%の壁で大きく絞られていることが分かります。

つまりこの入試は、プレゼンテーションの対策と並行して、共通テスト(数学・理科2科目・英語)で8割を取る学力を作る必要があります。総合型選抜でありながら、学力の比重が極めて大きい設計です。

志望理由書はA4一枚・手書き・字数指定なし

出願書類の志望理由書はA4一枚・手書きで、字数指定はありません。設問は3つです。

  1. なぜ専門的な産業医か
  2. なぜ本学か
  3. 教科の学習以外の活動

①が特徴的な設問です。「医師になりたい」ではなく「なぜ専門的な産業医か」を問われています。臨床医ではなく産業医を選ぶ理由を、自分の言葉で説明する必要があります(志望理由書の完全ガイド、自己PRの書き方)。

この志望理由書はプレゼンテーションの評価にも使われる(書類とプレゼンの総合評価)ので、内容の整合を取っておきます(面接と書類の一貫性)。

日程

段階 期日
出願 2026年10月1日〜10月16日
第1次(プレゼンテーション) 2026年11月21日(土)
プレゼンテーション合格発表 2026年11月27日
第2次 大学入学共通テスト
最終合格発表 2027年2月12日

2026年10月1日の時点で、出願が今日から始まりました(10月16日まで)。

学内の推薦型選抜・一般選抜A〜Cとは併願できます(検定料の割引があります)。総合型選抜で最終合格に至らなかった場合に一般選抜で受け直せるので、併願しておくのが自然な使い方です。

修学資金貸与制度は入試区分と無関係

この大学の大きな特徴が修学資金貸与制度です。ただし入試区分とは関係がなく、「医学部の学生全員に貸与」されます(要項に明記)。総合型選抜で入っても一般選抜で入っても扱いは同じです。

項目 内容
6年間の納入金 30,490,000円
うち貸与額 19,193,200円
実質負担 約1,130万円
返還免除の条件 卒業後、貸与期間の1.5倍(6年なら9年)産業医等として勤務。うち2年以上は産業医として従事することが義務
その他 連帯保証人2名が必要。要件を満たさなければ元利一括返還

所管は公益財団法人産業医学振興財団です。入学手続時に「入学時契約書(キャリア形成プログラム)」2通の提出が必須です。

卒業後9年間の勤務が返還免除の条件で、うち2年以上は産業医としての従事が義務という、進路が強く結びついた制度です。志望理由書の設問①が「なぜ専門的な産業医か」であるのも、この制度と対応しています。

総合型選抜に紐づく独自の奨学金・特待制度はありません。 なお「特待入学者制度」は産業保健学部の一般選抜の上位合格者が対象で、総合型選抜とは関係ありません。

どこから手をつけるか

2027年度が最後の実施なので、受けるかどうかをいま決める必要があります。

出願するなら(10月1日〜10月16日)

  1. 志望理由書(A4一枚・手書き・字数指定なし)を書く。設問は「なぜ専門的な産業医か」「なぜ本学か」「教科の学習以外の活動」の3つ
  2. 調査書を高校に依頼する
  3. 10月16日までにインターネット出願。検定料60,000円
  4. 学内の推薦型・一般A〜Cとの併願を検討する(検定料の割引あり)。共通テスト80%の絶対基準があるので、一般選抜も押さえておくのが現実的です
  5. 11月21日のプレゼンテーションに向けて、産業保健のテーマで90分で資料を作る練習をする。パソコンは使えず、文房具は大学が支給されます。手書きで図や箇条書きを使って構造化する練習が必要です
  6. 質疑応答が約20分と長いので、作った資料の各部分について理由を答えられる状態にしておきます
  7. 会場は本学のみです

共通テストの準備が実質の勝負

  • 必要なのは数学200+理科2科目200+英語200=600点で、国語と地歴公民は不要です
  • 480点(80%)以上が絶対基準です
  • 過去3年はプレゼン合格が上限10名に対して最終合格が1〜2名で、ここで大きく絞られています
  • プレゼンテーションの対策と並行して、この4科目で8割を取る学力を作る必要があります

2028年度以降を考えている人へ

総合型選抜は2028年度入学者選抜から廃止されます。かわりに一般選抜A日程が約65名、一般B日程が10名以内に増えます。いま高校2年生以下の人は、一般選抜または推薦型での受験を前提に計画を立てることになります。

まとめ

  • 産業医科大学の総合型選抜(ラマツィーニ選抜)は、2028年度入学者選抜から廃止。2027年度が最後の実施年度(廃止に伴い一般A約65名・一般B10名以内に増枠)
  • 総合型選抜は医学部医学科のみで1方式。産業保健学部は実施なし
  • 募集人員は10名以内。出願資格は現役+1浪まで。実質専願だが学内の推薦型・一般A〜Cとは併願可(検定料割引あり)
  • 小論文は課されない。プレゼンテーション試験と共通テストの2段構え
  • 第1次は発表資料の作成90分+発表10分+質疑応答約20分。課題は「産業保健に関して与える課題」で、資料は日本語でも英語でもよく、発表と質疑は日本語
  • パソコンは使用不可、文房具は大学が支給、録画あり。配点は非公表で、書類とプレゼンの総合評価で上位10名以内が第1次合格
  • 第2次は共通テストの数学200+理科2科目200+英語200=600点。国語・地歴公民は不要。80%以上(480点以上)という絶対基準
  • 過去3年はプレゼン合格が上限10名なのに最終合格が2名・2名・1名(令和8年度の実質倍率36.0倍)。共通テスト80%が最大の関門
  • 志望理由書はA4一枚・手書き・字数指定なし。設問は「なぜ専門的な産業医か」「なぜ本学か」「教科の学習以外の活動」
  • 修学資金貸与制度は入試区分と無関係で、医学部の学生全員に貸与。6年間の納入金30,490,000円のうち19,193,200円を貸与し実質負担約1,130万円。卒業後、貸与期間の1.5倍(6年なら9年)産業医等として勤務すれば全額返還免除(うち2年以上は産業医として従事が義務)。連帯保証人2名が必要
  • 総合型選抜に紐づく独自の奨学金・特待制度はない(「特待入学者制度」は産業保健学部の一般選抜が対象)
  • 会場は本学のみ。検定料60,000円
  • 2026年10月1日の時点で、出願は10月1日〜10月16日、プレゼンテーションは11月21日

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。同じ福岡県では福岡歯科大学、私立の医科大学は川崎医科大学、医療系の学部は順天堂大学 医療系学部の記事もあわせて読めます。

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