京都薬科大学の総合型選抜。2027年度は実施なし、公募制推薦は英語・化学と面接の260点満点で、国語と数学の評定も点数になる
京都薬科大学(京都市山科区)は2027年度入試で総合型選抜を実施していません。年内入試は学校推薦型の一般公募制90名と指定校制50名です。一般公募制は専願・1浪まで・評定3.2以上で、英語・化学の適性検査(各60分・各100点)、面接40点、国語と数学の評定を使う調査書20点の計260点で判定し、2026年の合格最低点は168点(64.6%)でした。小論文はどの方式にもありません。
京都薬科大学は、京都市山科区にある私立大学です。薬学部 薬学科(6年制)だけの単科大学で、入学定員は360名です。
まず結論から書きます。
京都薬科大学は、2027年度(令和9年度)入試で総合型選抜を実施していません。
次の3点で確認できます。
- 2027年度入学者選抜要項(66ページ)に載っている入試は、学校推薦型選抜の一般公募制と、一般選抜の4方式(共通テスト利用前期・前期3教科型・後期2教科型・共通テスト利用後期)の5つだけ
- 要項の全文に「総合型」「自己推薦」「AO」の語が1件も出てこない
- 書類と面接だけで選ぶ入試は、大学が指定した高校の校長推薦が必要な指定校制(50名)だけで、自己推薦型ではない
学部・学科の改組・改称・定員変更・募集停止の告知もありません。
そこでこの記事では、年内に受けられる学校推薦型選抜を中心に書きます。
| 区分 | 募集人員 | 選考 | 試験日 |
|---|---|---|---|
| 学校推薦型選抜 指定校制 | 50名 | 面接と調査書 | 2026年11月10日(火) |
| 学校推薦型選抜 一般公募制 | 90名 | 英語・化学の適性検査、面接、調査書(260点) | 2026年11月14日(土) |
| 一般選抜 共通テスト利用前期 | 45名 | 共通テスト(710点) | 個別試験なし |
| 一般選抜 前期(3教科型) | 150名 | 数学・英語・化学(600点) | 2027年2月3日(水) |
| 一般選抜 後期(2教科型) | 20名 | 数学・英語・化学から2教科(200点) | 2027年2月19日(金) |
| 一般選抜 共通テスト利用後期 | 5名 | 共通テスト+調査書+志望理由書(230点) | 個別試験なし |
小論文は、どの方式にもありません。 書いて出すのは、一般公募制と共通テスト利用後期の志望理由書だけです。
出典:京都薬科大学「2027年度 京都薬科大学入学者選抜要項」(PDF・66ページ)、一般公募制の志望理由書・推薦書の様式(PDF)、2026年度の入試問題出題意図(英語・化学)と公募推薦の過去問(PDF)、学則(PDF)、入試制度・出願書類・入学試験結果・入学試験問題・入試Q&A・奨学金・納付金・成績開示・薬学部・情報開示の各ページとNews(https://www.kyoto-phu.ac.jp/ )。表の数値と日程はページ画像で確認しました。2026年10月3日に確認しました。
2026年10月3日の時点で、一般公募制の出願(11月1日9時〜11月6日18時)はまだ始まっていません。
年内入試の中心は一般公募制
自分で出願を決められる年内入試は、学校推薦型選抜 一般公募制(90名)です。条件はこうです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出願資格 | 2027年3月に高校を卒業見込みの人と、2026年3月に卒業した人(1浪まで)。在籍・出身校の学校長の推薦が必要 |
| 評定 | 全体の評定平均3.2以上(卒業見込みの人は3年1学期〈前期〉まで) |
| 専願/併願 | 専願(合格したら入学を確約できる人) |
| 1校からの推薦人数 | 要項にもサイトにも上限の記載なし |
| 試験場 | 本学キャンパスのみ(学外試験場なし) |
| 検定料 | 35,000円(ほかに払込手数料1,100円) |
配点は英語・化学が200点、面接40点、評定20点
一般公募制は260点満点です。
| 項目 | 範囲 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 適性検査Ⅰ:英語 | 英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲ、論理・表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ | 10:00〜11:00(60分) | 100点 |
| 適性検査Ⅱ:化学 | 化学基礎、化学 | 11:30〜12:30(60分) | 100点 |
| 面接 | ― | 13:30〜17:00(受験番号順) | 40点 |
| 調査書 | 国語と数学の評定の合計×2 | ― | 20点 |
| 計 | 260点 |
調査書の20点は、国語と数学の評定だけで決まります。 要項のアドミッション・ポリシーに「日本語での表現力や論理的思考力を評価するため国語と数学を評価に加えます」と書かれています。両方5なら20点、両方4なら16点です。この20点は出願の時点で決まっているので、高3の1学期までの国語と数学の成績がそのまま効きます。
適性検査は「英語・化学の基礎学力に加えて、問題文を読み取り、根拠に基づいて考える力」を見るとされています。ただし「適性検査の結果のみで合否を決定するものではありません」とも書かれています。
「一定基準に達しない検査項目があれば、不合格になることがあります」とも明記されています。英語・化学・面接のどれか1つが極端に低いと、合計点に関係なく落ちる可能性があります。
面接(40点)は「薬学を学ぶ意欲、薬学分野への適性、自らの考えを説明する力、主体性および協働性」を見るとされています。面接の内容は、入試Q&Aで「非公表」とされています。個人か集団かも書かれていません(面接の頻出質問)。
志望理由書は300字・300字・150字、自筆で
一般公募制で本人が書くのは、志望理由書(大学の様式、A4で1枚)だけです。欄は3つあります。
- 薬学部で学びたい内容(300字以内)
- 本学を志望する理由(300字以内)
- 卒業後の進路希望(150字以内)
様式には「黒又は青のボールペンを使用し、自筆で指定の文字数以内で記入」とあります。大学は「自らの力で出願書類を作成してください」とも書いています。
志望理由書は出願に必須ですが、260点の配点表に項目はありません。 ただ、面接で見る「薬学を学ぶ意欲」「自らの考えを説明する力」と内容が重なるので、面接で話す内容と食い違わないように書いておきます(面接と書類の一貫性)。
3つの欄は「学びたいこと」「この大学を選ぶ理由」「卒業後」と時間の順に並んでいます。①で書いた学びたい内容が、②の志望理由と③の進路につながるように組み立てると、750字が1本の話になります(志望理由書の完全ガイド)。
推薦書(高校長が記入)の欄は「人物について」「課外活動等について」「総合所見」です。
過去問は化学が問題つき、英語は解答例だけ
大学サイトの「入学試験問題」ページで、一般公募制の過去3年分(2024〜2026年度)が公開されています。
- 化学:問題と解答例の両方。2026年度は大問3題(硫黄などの16族元素、化学平衡、アルコールの性質と反応性〈油脂の計算を含む〉)で、解答欄に書き込む記述式でした
- 英語:著作権の関係で問題文は掲載されておらず、解答例だけです。2026年度は2題で、和訳・英訳・並び替え・穴埋め・内容の正誤判定でした
- 2026年度の「入試問題出題意図」(英語・化学)もPDFで公開されています
入試Q&Aは、勉強法として「高校の教科書をよく勉強してください」「事前に過去の入試問題を解き、傾向を把握しておくことをおすすめします」と答えています。
小論文の過去問はありません(小論文という試験そのものがないためです)。
合格最低点は64.6〜72.3%
| 年 | 志願 | 受験 | 合格 | 入学 | 実質倍率 | 合格最低点(260点満点) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026 | 243 | 238 | 96 | 96 | 2.5 | 168点(64.6%) |
| 2025 | 256 | 253 | 106 | 106 | 2.4 | 188点(72.3%) |
| 2024 | 260 | 258 | 104 | 104 | 2.5 | 175点(67.3%) |
一般公募制の結果です。実質倍率は受験者数÷合格者数です。
- 実質倍率は2.4〜2.5倍で安定しています。専願なので、合格者は全員入学しています
- 合格最低点は260点の64.6〜72.3%です。2025年は72.3%と高めでした
- 指定校制(50名)は3年とも志願者全員が合格しています(2026年は57人)
- 2026年の入学者376名のうち153名(約41%)が学校推薦型で入っています
日程
| 区分 | 出願(Web登録) | 試験日 | 合格発表 | 入学手続 |
|---|---|---|---|---|
| 指定校制 | 2026年11月1日(日)〜11月6日(金)必着 | 11月10日(火) | 12月1日(火) | 12月7日(月) |
| 一般公募制 | 2026年11月1日(日)9時〜11月6日(金)18時(書類は11月6日消印有効) | 11月14日(土) | 12月1日(火)9時 | 12月7日(月)15時 |
| 共通テスト利用前期 | 2027年1月5日(火)〜1月14日(木)18時 | 共通テスト | 2月15日(月) | 入学金2月22日(月)15時 |
| 前期(3教科型) | 2027年1月5日(火)〜1月25日(月)18時 | 2月3日(水) | 2月15日(月) | 入学金2月22日(月)15時 |
| 後期(2教科型) | 2027年1月5日(火)〜2月16日(火)18時 | 2月19日(金) | 3月3日(水) | 入学金3月10日(水)15時 |
| 共通テスト利用後期 | 2027年2月17日(水)〜3月4日(木)18時 | 共通テスト | 3月12日(金) | 3月18日(木)15時 |
- 一般公募制の合格発表はWeb(Post@net)で照会し、学内掲示はありません
- 一般公募制の入学手続は、入学金40万円+前期授業料90万円の計130万円を12月7日(月)15時までに納めます(ほかに教育後援会費などの諸会費)
- 一般選抜には「3月31日までに辞退すれば授業料を返還(入学金は返還しない)」という記載がありますが、一般公募制の手続ページにはこの記載がありません。 専願なので「いったん納入された納付金は返却しません」とだけあります
- 検定料の支払期限は「出願登録した翌日の23時59分」です。最終日かその前日に登録した場合は「最終日の19時」までです
- 一般公募制で受験上の配慮が必要な場合の事前相談は10月22日(木)まで、入学資格の個別審査の申請は10月9日(金)必着です(どちらも10月3日の時点で受付中)
- 一般選抜の前期・後期は、大阪(前期のみ)と名古屋にも学外試験場があります(出願登録の完了順で、定員を超えると本学で受験)
特待生は推薦では狙えない
特待生授業料減免は授業料100万円の減免で、成績優秀者奨学金40万円と合わせて1年次は総額140万円の支援になります。
1年次の対象は「一般選抜及び共通テスト利用方式の入試成績上位者10名程度」です。推薦を除くとはっきり書かれてはいませんが、この書き方だと学校推薦型で入った人は1年次の特待生の対象にならないと読めます。2年次以降の成績優秀者奨学金(前年次の上位60位以内かつ得点率9割以上)は、入試区分を問いません。
学費は入学金40万円、授業料が年180万円です。特待・奨学金の記述は要項にはなく、奨学金のページにしかありません。
共通テスト利用後期だけは志望理由書が点数になる
一般選抜は4方式とも小論文・面接がありません。その中で共通テスト利用後期(5名)だけ、志望理由書が15点として採点されます(数学100点・化学100点・調査書15点・志望理由書15点の計230点)。
志望理由書では「本学で薬学を学ぶ目的、入学後に学びたい内容、学修意欲および卒業後の目標等」を確認するとされています。2027年度用の様式は、10月3日の時点でまだ出願書類のページに出ていません。
サイトと要項で記載が違う箇所
募集人員・検定料・出願期間・試験日・試験場・合格発表・配点・試験時間・手続期限は、サイトと要項で一致しています。そのほかの違いはこうです。
| 箇所 | サイト | 要項 |
|---|---|---|
| 指定校制(50名) | 入試制度ページと入試結果ページに載っている | 一切載っていない(5方式の合計310名+指定校制50名=入学定員360名) |
| アドミッション・ポリシーの選抜方針 | 薬学部ページは指定校制(調査書と面接)も記載 | 学校推薦型は一般公募制だけ |
| 入試結果の得点率 | 共通テスト利用後期の2025年、共通テスト利用前期の2024年は、見出しの満点(230点・710点)で割ると合わない | ― |
| 名古屋会場 | Newsは「今年度から一般選抜(前期・後期)で設置」、入試Q&Aは「これまでの実績として後期で設置」 | 2027年度は前期・後期とも名古屋会場あり |
| 後期の名前 | ― | 各章は「後期(2教科型)」、アドミッション・ポリシーは「後期(2教科選択型)」 |
| 薬学部ページのリンク名 | 「2026年度入試情報」のまま(リンク先は2027年度の入試制度ページ) | ― |
指定校制が要項に載っていないので、要項だけ見ると推薦の枠が90名に見えます。実際は指定校制50名を合わせて140名(定員の約39%)です。
どこから手をつけるか
2027年度に総合型選抜はありません。 年内に受けるなら一般公募制です。
一般公募制(90名)を受けるなら(出願11月1日9時〜11月6日18時)
- 評定平均3.2以上・1浪まで・専願かを確かめ、高校の先生に推薦を相談します
- 国語と数学の評定が20点として入るので、3年1学期までの成績を確認しておきます
- 試験は英語・化学の適性検査(各60分・各100点)です。化学は過去3年分の問題と解答例、英語は解答例と出題意図で傾向をつかみます
- 志望理由書は300字・300字・150字の3欄、自筆です。学びたい内容→志望理由→卒業後が1本の話になるように書きます
- 面接は40点で、薬学を学ぶ意欲・適性・説明する力・主体性と協働性が見られます。志望理由書と同じ内容を、自分の言葉で話せるようにします
- どれか1つが一定基準に届かないと不合格になることがあるので、英語・化学・面接のどれも捨てずに準備します
- 12月7日15時までに130万円を納めます。推薦で入ると1年次の特待生の対象にはならないと読めます
指定校制の候補なら
- 自分の高校が指定校かどうかは、高校の進路指導部に聞きます(大学は毎年7月ごろ指定校に通知)
- 選考は面接と調査書で、試験日は11月10日(火)です
まとめ
- 京都薬科大学は2027年度(令和9年度)入試で総合型選抜を実施していない。要項の入試は一般公募制と一般選抜4方式の5つだけで、「総合型」「自己推薦」「AO」の語もない
- 薬学部 薬学科(6年制)の単科大学で、入学定員360名。改組・定員変更・募集停止の告知はない
- 年内入試は一般公募制90名と指定校制50名(指定校制は要項に載っておらず、サイトにだけある)
- 一般公募制は専願・1浪まで・評定平均3.2以上。試験場は本学のみ
- 配点は英語100点・化学100点(各60分)・面接40点・調査書20点の計260点。調査書の20点は国語と数学の評定の合計×2
- 「一定基準に達しない検査項目があれば不合格になることがある」
- 小論文はどの方式にもない。一般公募制の志望理由書は300字・300字・150字の3欄で自筆、配点表に項目はない
- 過去問は化学が問題と解答例、英語は解答例だけ(過去3年分)
- 一般公募制の実質倍率は2.4〜2.5倍、合格最低点は64.6〜72.3%(2024〜2026年)。2026年の入学者の約41%が学校推薦型
- 日程は出願11/1 9時〜11/6 18時・試験11/14(土)・発表12/1(火)・手続12/7(月)15時(130万円)
- 一般選抜にある「3月31日までの辞退で授業料返還」の記載が、一般公募制にはない
- 1年次の特待生(総額140万円)は一般選抜と共通テスト利用方式の上位10名程度が対象で、推薦で入った人は対象外と読める
- 共通テスト利用後期だけは志望理由書が15点になる(2027年度の様式は10月3日時点で未掲載)
- 2026年10月3日の時点で、一般公募制の出願(11月1日〜)はまだ始まっていない
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。薬学部の年内入試は薬学部の総合型選抜・学校推薦型対策、同じく総合型選抜のない薬科大学では昭和薬科大学、近畿では大阪医科薬科大学の記事もあわせて読めます。