小論文の直前1週間と試験当日。新しい問題に手を出さない
直前期に何をやり、何をやらないか。新しい問題に手を出さない理由から、7日前から前日までの日別の過ごし方、試験開始からの動き方、終了5分前の判断までを時系列でまとめました。
直前期にやることは、それまでとまったく違います。
この時期に伸ばそうとすると、かえって崩れます。やるべきなのは、いま書ける水準を本番で出し切るための準備です。
原則:新しい問題に手を出さない
直前1週間で新しい問題を解くと、できなかった経験だけが残ります。
自信を削った状態で本番に入るのが、最も避けたい事態です。この時期に扱うのは、一度書いた問題だけにしてください。
7日前から前日まで
| 時期 | やること |
|---|---|
| 7〜5日前 | 過去に書いた答案を2本、書き直す |
| 4〜3日前 | 表記ルールの確認。志望校の形式・字数・時間の再確認 |
| 2日前 | 頻出テーマの対立軸を、3行ノートで通し読み |
| 前日 | 構成の型を紙に1枚書く。それ以上やらない |
7〜5日前|書き直し2本
新しい問題ではなく、以前に書いたものを白紙から書き直します。
前の答案は見ないでください。1週間以上経っていれば表現は忘れていて、骨組みだけが残っています。その骨組みで書けたものが、本番で出る水準です。
手順は小論文の練習方法の「1本を3回使い切る」と同じです。
4〜3日前|表記と形式の確認
この時期に最も費用対効果が高い作業です。
表記の間違いは、内容と違って一度で直せます。迷いやすい項目は小論文の原稿用紙ルールにまとめました。
同時に、志望校の条件を数字で確認してください。
- 試験時間は何分か
- 字数は何字か。「以内」か「程度」か
- 課題文型か、テーマ型か、資料型か
- 要約が課されるか
形式を思い違いしたまま本番に入る事故は、実際に起きます。
2日前|対立軸の通し読み
知識を入れ直す時期ではありません。すでに作ってある3行ノート(現状・対立・自分の現場)を読み返すだけです。
まだ作っていないテーマがあっても、いまから作らないでください。手持ちで戦います。
前日|1枚にまとめる
紙1枚に、次を書いて終わりにしてください。
- 構成の型(序論→理由→具体例→反論→結論)
- 時間配分(設問2分/読解15分/構成8分/執筆30分/見直し5分)
- 自分がよくやる失敗を3つ(「思う」の連発、序論が長い、など)
この1枚が、当日の朝に見るものになります。
当日の朝
新しいことは何もしません。前日に作った1枚を見るだけです。
答案用紙に書く筆記具を確認してください。シャープペンシルの替え芯、消しゴム。消しゴムは新しいものか、角が残っているものを持っていくと、消す作業が速くなります。
試験開始からの動き
最初の2分|設問を読む
課題文より先です。何を答えるのかが決まっていないと、読む場所も決まりません。
字数、要約の有無、問われ方の3点を確認します。
次の15分|読む
戻り読みをせず、1回で読みます。分からない箇所があっても進んでください。線の引き方は課題文への線の引き方へ。
その次の8分|構成メモ
ここを飛ばさないでください。焦って書き始めたくなりますが、構成が決まっていないまま書いた答案は途中で破綻します。
段落の1文目だけを4つ書けば足ります。
残り35分を切ったら、構成が未完でも書き始める
これが最も重要な判断です。残り時間の半分を切って白紙なのが、最も危険な状態です。
途中でつまずいたとき
具体例が出てこない
主張から逆引きします。「これが正しいとしたら、どんな場面で確かめられるか」と問い、その場面に自分が関わったことがあるかを探します。詳しくは小論文が書けないときへ。
字数が足りない
具体例に「いつ・どこで・誰が」を足すのが最も速い。反論の段落を落としているなら、そこを足せば字数と評価が同時に上がります。
字数が超えそう
具体例の後半を削り、結論を2文に圧縮します。反論は削らないでください。
調整の優先順位は小論文の字数調整にまとめました。
終了5分前
内容に手を入れてはいけません。
見るのは4つだけです。
- 誤字脱字
- 主語と述語のねじれ
- 文末の統一(「だ・である」)
- 書きかけの文が残っていないか
書きかけで終わるのが最悪です。未完成の答案は、内容が薄い完成答案より大きく減点されます。字数が足りなくても、必ず結論まで書いてください。
時間がなければ、次の2文で締められます。
したがって、私は〜と考える。ただし、それは〜という条件の下でのことである。
終わったあと
面接がある場合、試験直後に3点だけ残してください。
- 自分が取った立場(一文で)
- 使った具体例(どの経験か)
- 反論として挙げたこと
答案は持ち帰れません。面接官は答案を手元に置いて質問します。理由は小論文で書いたことは面接で聞かれるにまとめました。
まとめ
- 直前1週間で新しい問題を解かない。できなかった経験だけが残る
- 7〜5日前:以前の答案を白紙から書き直す(2本)
- 4〜3日前:表記ルールと、志望校の形式・字数・時間の確認
- 2日前:3行ノートの通し読み。新しく作らない
- 前日:構成の型・時間配分・自分の失敗3つを紙1枚に
- 当日:新しいことをしない。1枚を見るだけ
- 開始2分で設問、15分で読解、8分で構成メモ
- 残り35分で構成が未完でも書き始める
- 終了5分前からは内容を直さない
- 書きかけで終わらせない。2文でも締める
- 面接があるなら、直後に「立場・具体例・反論」をメモする
形式別の解き方・練習方法を含む全体像は、小論文の書き方 完全ガイドにまとめています。