小論文キャンパス
大学別対策

新潟経営大学の総合型選抜。小論文の過去問題が5期分すべて公開されている

約15分で読めます

新潟経営大学の総合型選抜 主体性重視は小論文60分と面接。2026年度の小論文問題が1期から5期まで大学サイトで公開されていて、課題文の出典も設問も確認できます。

新潟経営大学(新潟県加茂市)の総合型選抜には、小論文があります。60分です。

そして、この大学は過去問題を公開しています。しかも一部ではありません。2026年度入学者選抜の総合型選抜 主体性重視は、1期から5期まで5回分すべてが大学サイトの「過去問題」ページに並んでいます。課題文の出典も、設問文もそのまま確認できます。

ここまで読める大学は多くありません。この記事では、その5回分から読み取れる出題の型を中心にまとめます。

この記事は、新潟経営大学が公開している2027年度学生募集要項、総合型選抜の志望理由書の様式、そして過去問題のページをもとにまとめました。

出典:新潟経営大学「2027年度 学生募集要項」「2027年度 総合型選抜 志望理由書(様式)」「入学試験概要」「過去問題」「入学者選抜ガイド2027」(いずれも2026年9月22日に確認)

なお、過去問題のページには次の注意が書かれています。

・著作権の利用許諾(本学HP上での公開に限る)が得られたものから順次公開します。 ・ここに公開されている入試問題を二次的に利用する場合(さらにコピーをとり他者に配付する、過去問題集を作成する、インターネット上で掲載する等)は、改めて著作権許諾処理を閲覧者自身が自身の責任において行うことが必要となりますので、本学入試問題をご覧になる場合はこのことを認識の上、十分留意してください。

この記事でも課題文そのものは引用しません。大学が出した設問文と、課題文の出典情報だけを紹介します。本文は大学サイトで直接読んでください。

総合型選抜は3種類

新潟経営大学の総合型選抜は3つに分かれています。

区分 実施期 選抜方法 小論文
主体性重視 1期〜5期 調査書、志望理由書、小論文及び面接 あり
スポーツ活動 1期〜3期 調査書、志望理由書、競技実績、口頭試問及び面接 なし
高度資格取得者 1期・2期 調査書、志望理由書及び面接 なし

小論文が課されるのは主体性重視だけです。この記事の中心もそこになります。

学部は経営情報学部のひとつで、経営情報学科とスポーツマネジメント学科があります。

主体性重視の日程と募集定員

学科 1期 2期 3期 4期 5期
経営情報学科 15名 5名 5名 若干名 若干名
スポーツマネジメント学科 5名 5名 若干名 若干名 若干名
期 出願期間(期間内必着) 試験日 合格発表日
1期 2026年9月8日〜10月2日(金) 10月10日(土) 11月4日(水)
2期 2026年11月1日〜11月13日(金) 11月21日(土) 12月1日(火)
3期 2026年11月30日〜12月11日(金) 12月19日(土) 12月24日(木)
4期 2027年1月30日〜2月19日(金) 2月27日(土) 3月4日(木)
5期 2027年3月5日〜3月16日(火) 3月20日(土) 3月23日(火)

1期の定員が最も大きい(経営情報15名・スポーツマネジメント5名)ので、本命ならここからです。入学検定料は33,000円、会場は新潟経営大学(加茂市)です。

出願要件は専願。評定3.0以上だが例外がある

⑷ 本学を専願する者 ⑸ 原則として調査書における「全体の学習成績の状況(全体の評定平均値)」が3.0以上の者。ただし、本学のアドミッションポリシー(2ページ)に当てはまる場合は、その限りではありません。

評定3.0以上が原則だが、アドミッションポリシーに当てはまるなら例外がある、という書き方です。3.0に届かないから諦める、と決める前に、次の「求める学生像」と照らしてみる価値があります。

高校生活において、自信を持って報告できるものを持ち、その継続や、新たな目標達成のフィールドとして本学がふさわしいと考えている者。あるいは、家業の後継者としての意思がある者や起業したいと希望している者。

報告事項の例として、6つが挙げられています。

・部活動(芸術、文化活動やスポーツ) ・各種資格取得活動 ・ボランティア活動 ・高校内外での組織のリーダー経験 ・家業の後継や起業の意欲 ・国際関係への意欲

「家業の後継や起業の意欲」が例に入っているのが、経営学部らしいところです。

試験当日の時間割

期 受付 諸連絡 小論文 面接
1期〜4期 8:30〜9:10 9:10〜9:20 9:30〜10:30 11:00〜
5期 14:30〜14:50 14:50〜15:00 15:10〜16:10 16:30〜

小論文は60分。面接は小論文終了の30分後からです。5期だけ午後開始なので、そこだけ注意してください。

面接は「個別または集団で行います」とだけ書かれています。

過去問題から読み取れる出題の型

ここからが本題です。2026年度入学者選抜の総合型選抜 主体性重視1期〜5期について、大学が出した設問文を順に見ていきます。

1期

課題文は毎日新聞デジタル 2025年8月29日の社説で、酷暑への対策がテーマです。

問1 本文に災害級とも呼ばれる酷暑が日常化しているとあります。その対策としてどのようなことが述べられていますか。本文中から1つ挙げ、その対策に対してあなたの考えや工夫を400字以内で述べなさい。 問2 本文に災害級とも呼ばれる酷暑が日常化しているとあります。今後、どのようなことが起こり得ると想定できますか。本文中に述べられていること以外で、想定できることと、それに対するあなたの考えを400字以内で述べなさい。

400字以内が2問。問1は本文から1つ拾って、それに対する自分の考えや工夫。問2は本文に書かれていないことを自分で想定する。

この2問は役割がはっきり分かれています。問1は読む力、問2は考える力です。問2で本文の内容をなぞると、問1と同じことを書くことになってしまいます。

2期

課題文は佐和隆光「エコ製品が経済成長を牽引する」、エイモリー・ロビンスほか『再生可能エネルギーがひらく未来(岩波ブックレット)』岩波書店、2013年からの出題です。環境税をめぐる論点が扱われています。

問1 本文では、経済学者の佐和隆光氏が地球温暖化対策をおこなうため環境税の導入についての論点などを述べています。この文章を参考にして、地球温暖化対策について、あなたの考えを800字以内で述べなさい。

800字以内が1問。「この文章を参考にして」という指定です。要約は求められていませんが、参考にしたことが伝わる書き方が必要になります。

3期

課題文は「値札の経済学」『日本経済新聞 2025年6月10日』の一部抜粋。駄菓子の値上げがテーマです。

問1 下線部①駄菓子屋は街から姿を消しているとありますが、駄菓子に根強い人気があるにもかかわらず駄菓子屋が年々減少している理由を、本文を参考に、200字程度で説明しなさい。 問2 本文のような「駄菓子の値上げ」について、「良い面」と「悪い面」の二つを述べたうえで、あなたの考えも含め、全体で400字以内に述べなさい。

問1は下線部を指定した説明問題で200字程度。問2は良い面と悪い面の二つを述べたうえで自分の考えも含めて400字以内です。

問2の構造に注意してください。「良い面」「悪い面」「自分の考え」の三つを合わせて400字です。1つあたり130字程度しか使えません。両面を挙げてから自分の立場を出す型を、短い字数でさばく練習が要ります。

4期

課題文は2024年6月28日の読売新聞オンライン社説。新紙幣発行がテーマです。

問1 本文を400字程度で要約しなさい。 問2 現金とキャッシュレスのそれぞれのメリット、デメリットを述べるとともに、デジタル時代の社会において、キャッシュレスが進んでいくなかで、新紙幣の発行は、現金とキャッシュレスの関係にどのような影響を与えると考えられるか、あなたの考えを400字程度で述べなさい。

問1が純粋な要約問題です。要項に「要約問題または意見論述問題」と書かれているとおり、要約がそのまま出ることがあると確認できます。

問2は条件が多い問題です。現金のメリット・デメリット/キャッシュレスのメリット・デメリット/新紙幣の発行が両者の関係に与える影響。これを400字程度でまとめます。

5期

課題文は宇佐美誠『気候崩壊 次世代とともに考える(岩波ブックレット)』岩波書店、2021年です。

問1 本文では、気候変動が起こることによって日本にもたらされる影響等が論じられています。本文を読んで、気候変動に対するあなたの考えを800字以内で述べなさい。

2期と同じく800字以内が1問の型です。

5回分からわかること

字数のパターンは2つです。

  • 800字以内が1問(2期・5期)
  • 2問に分かれて合計800字前後(1期=400字+400字、3期=200字+400字、4期=400字+400字)

いずれも60分でこの分量です。書く速さは前提条件だと考えてください。

テーマの偏りもはっきりしています。

  • 環境・気候変動が5回中3回(1期の酷暑、2期の環境税、5期の気候崩壊)
  • 経済・お金が2回(3期の駄菓子の値上げ、4期の新紙幣とキャッシュレス)

課題文の出どころは、新聞の社説・経済記事か、岩波ブックレットです。新聞社説なら1回1,000〜1,300字程度、ブックレットからの抜粋もそれに近い長さになります。

経営情報学部の入試らしく、経済の話題は「値段」「お金の形」といった身近な切り口から入ってきています。難しい経済理論の知識は要求されていません。

設問の作り方にも傾向があります。

  • 本文から1つ挙げさせる(1期・問1)
  • 本文に書かれていないことを想定させる(1期・問2)
  • 下線部の理由を説明させる(3期・問1)
  • 良い面と悪い面の両方を述べさせる(3期・問2)
  • 要約させる(4期・問1)
  • 複数の条件を並べて答えさせる(4期・問2)

「あなたの考え」だけを聞く問題はほとんどありません。ほぼ必ず本文の読み取りとセットになっています。

志望理由書は5問

出願書類は志願票・写真票・志望理由書・部活動等実績記入表(該当者のみ)・調査書です。

このうち志望理由書は、大学のサイトから様式をダウンロードして書きます。設問は5つです。

■下記の5つの質問にお答えください。 質問1 この学科を志望する動機(200字〜300字程度) 質問2 高校時代における学習活動や課外活動のうち特にアピールしたいこと(200字〜300字程度) 質問3 本学入学後に学びたいことや、やってみたいこと(200字〜300字程度) 質問4 大学卒業後はどうしたいか(200字〜300字程度) 質問5 自分の長所や特徴についての紹介(自己PR)(200字〜300字程度)

5問×200〜300字程度で、合計1,000〜1,500字程度。志望理由書としては長いほうですが、1問あたりは短いので、1問に1つの中身を入れて簡潔に書く形になります。

質問2から質問4が「高校時代 → 入学後 → 卒業後」の時間の流れになっています。この3問が一本につながっているかが、そのまま読まれると考えてよいでしょう。質問5は自己PRです。

様式の冒頭には、オープンキャンパス参加の有無(2026年5月23日/7月11日/8月22日、それ以前の日程を書く欄もあります)と個別見学会参加の有無の記入欄があります。行ったかどうかを書かせているということです。

選抜ガイドには、この選抜の狙いがこう説明されています。

この選抜では、将来なりたい自分を伝える力を重視します。普段から行ってきた、資格取得、部活動、ボランティアや家業など、自信のある活動を報告してください。面接と志望理由書では、変化する社会を生き抜けそうか、課題を解決していけそうかという視点から、「主体性・多様性・協働性」を見極めます。小論文では、課題意識や学びへの意欲に加え、大学で学ぶ土台となる、論理的思考力や文章表現力も測ります。

小論文がない2つの総合型選抜

スポーツ活動

調査書、志望理由書、競技実績、口頭試問及び面接で判定されます。小論文はありません。

出願要件は本学を専願し、学校長ならびに運動部顧問(学外で活動している場合は団体代表者)が推薦する者で、全国レベルの大会に出場/都道府県の代表選手として選抜/同等以上の実力のいずれかに当てはまることです。

受験希望者は、出願前に事前面談を行います。

事前面談が必要なので、考えているなら早めに大学に連絡する必要があります。

日程は1期が11月21日(土)、2期が2月27日(土)、3期が3月20日(土)です。

高度資格取得者

調査書、志望理由書及び面接で判定されます。これも小論文はありません。

出願要件は2026年度中に卒業見込みであること、本学を専願すること、そして次のいずれかの資格を持っていることです。

・簿記検定試験(日本商工会議所)1級 ・税理士試験科目1科目以上 ・応用情報技術者(情報処理推進機構) ・リテールマーケティング(販売士)検定試験(日本商工会議所)1級 ・実用英語技能検定準1級以上 ・HSK(漢語水平考試)4級以上 ・世界遺産検定準1級以上

日商簿記1級や応用情報技術者が並ぶなかに、世界遺産検定準1級以上が入っているのが目を引きます。日程は1期が11月21日(土)、2期が2月27日(土)です。

合格したあとも特待生に挑戦できる

総合型選抜主体性重視1期・2期・3期に合格し、入学手続を完了した者は、特待生に志願するために一般選抜学力総合(前期)に出願できます。その場合の入学検定料は不要です。ただし出願できる学科は、入学手続を行った学科に限ります。

正特待生は原則4年間の納付金相当額が全額免除、準特待生は入学年度の入学金全額と授業料相当額の半額が免除(次年度以降は授業料相当額の半額免除)です。

選考の条件は、一般選抜学力総合(前期)の「調査書・志望理由書・総合問題の合計得点率70%以上」で、総合得点1位が正特待生、2位が準特待生となります。

さらに、1期・2期・3期の合格者には入学前教育が実施されます(費用は自己負担)。

どこから手をつけるか

  1. 過去問題を5期分すべて読む。 大学サイトの「過去問題」ページにあります
  2. 800字1問の型と、2問合計800字の型を両方練習する。 どちらで来るか事前にはわかりません
  3. 400字程度の要約を練習する。 4期で実際に出ています
  4. 良い面・悪い面・自分の考えを400字に収める練習をする。 3期の形式です
  5. 環境・気候変動と、値段やお金の話題を仕込む。 5回中5回がどちらかでした
  6. 新聞の社説を読む習慣をつける。 課題文の半分以上が社説・経済記事です
  7. 志望理由書5問を書く。 高校時代・入学後・卒業後が一本につながるように
  8. オープンキャンパスか個別見学会に行く。 志望理由書に記入欄があります

まとめ

  • 新潟経営大学の総合型選抜は主体性重視(1期〜5期)/スポーツ活動(1期〜3期)/高度資格取得者(1期・2期)の3種類。小論文があるのは主体性重視だけです
  • 主体性重視は小論文60分+面接。1期〜4期は9:30〜10:30、5期だけ午後(15:10〜16:10)
  • 2026年度の小論文問題が1期〜5期すべて大学サイトで公開されています。課題文の出典も設問も確認できます
  • 字数は800字1問か、2問合計800字前後の2パターン
  • 4期には「本文を400字程度で要約しなさい」という要約問題が出ました
  • テーマは環境・気候変動が5回中3回、経済・お金が2回。課題文は新聞社説・経済記事と岩波ブックレット
  • 「あなたの考え」だけを聞く問題はほぼなく、本文の読み取りとセットになっています
  • 出願は専願。評定3.0以上が原則ですが、アドミッションポリシーに当てはまる場合は例外があります
  • 志望理由書は5問・各200〜300字程度。志望動機/高校時代のアピール/入学後/卒業後/自己PR
  • 志望理由書にオープンキャンパス参加の有無と個別見学会参加の有無の記入欄があります
  • 求める学生像に「家業の後継や起業の意欲」「国際関係への意欲」が例示されています
  • 高度資格取得者の対象資格は日商簿記1級、税理士試験科目1科目以上、応用情報技術者、販売士1級、英検準1級以上、HSK4級以上、世界遺産検定準1級以上
  • スポーツ活動は出願前に事前面談が必要です
  • 1期・2期・3期の合格者は、入学手続後も特待生に志願するため一般選抜学力総合(前期)に検定料不要で出願できます。1期・2期・3期の合格者には入学前教育もあります
  • 1期の定員が最も大きい(経営情報15名・スポーツマネジメント5名)

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。新潟県の私立大学は新潟工科大学と新潟国際情報大学の記事にもあります。

Related

関連記事

← 「大学別対策」の記事一覧へ