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大学別対策

愛知医科大学の総合型選抜。実施なし、ただし医学部の推薦と一般には必ず小論文がある

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愛知医科大学の2027年度入試に総合型選抜はありません。医学部は学校推薦型選抜(公募制)で小論文60分、一般選抜で小論文50分。しかも一般選抜の小論文は第1次の判定に使われず、第2次の判定に使われます。

愛知医科大学は愛知県長久手市にある私立の医科大学です。医学部医学科と看護学部看護学科を置いています。

結論から書きます。愛知医科大学に総合型選抜はありません。医学部・看護学部とも、学生募集要項・入学試験一覧に総合型選抜という区分がありません。

そのかわり、医学部の主要な入試には必ず小論文があります。学校推薦型選抜(公募制)で60分、一般選抜で50分。しかも一般選抜の小論文には、知らないと困る仕掛けがあります。

出典:愛知医科大学「受験生の方」(https://www.aichi-med-u.ac.jp/su11/index.html )、「医学部 学生募集要項・入学試験一覧」(https://www.aichi-med-u.ac.jp/su11/su1107/su110701/index.html )、「看護学部 学生募集要項・入学試験一覧」(https://www.aichi-med-u.ac.jp/su11/su1108/su110801/index.html )、「医学部 過去問題及び解答例等」(https://www.aichi-med-u.ac.jp/su11/su1107/su110719/index.html )。いずれも2026年9月23日に確認しました。

2027年度の入試区分

医学部は7区分です。

区分 小論文
学校推薦型選抜(公募制) あり(60分・5段階評価)
学校推薦型選抜(愛知県地域特別枠A方式) あり
一般選抜 あり(50分・5段階評価)
大学入学共通テスト利用選抜 なし(面接のみ)
大学入学共通テスト利用選抜(愛知県地域特別枠B方式) なし(面接のみ)
国際バカロレア選抜 あり
外国にルーツを持つ生徒特別選抜 あり

看護学部も7区分(学校推薦型選抜の公募制・指定校制、一般選抜、大学入学共通テスト併用型選抜、共通テスト利用選抜A方式・B方式、社会人等特別選抜)で、総合型選抜はありません。

つまり「愛知医科大学の総合型選抜対策」という準備は不要です。狙うのは学校推薦型選抜か一般選抜になります。

医学部の公募制推薦は評定3.7以上

学校推薦型選抜(公募制)は募集人員約20名です。出願資格が具体的なので、まずここを確認してください。

項目 内容
推薦 高等学校長の推薦を得た者
対象 日本国内の高校または中等教育学校後期課程を2026年3月に卒業した者および2027年3月卒業見込みの者
評定 全体の学習成績の状況が3.7以上、かつ数学・理科・外国語の各教科もそれぞれ3.7以上
履修 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C、理科は物理・化学・生物から2科目以上、英語コミュニケーションⅠ〜Ⅲ
出席 在学中の出席状況が良好である者
専願 合格した場合、本人及び保護者が入学することを確約できる者

全体と教科別の両方で3.7以上という条件が特徴的です。全体だけ満たしていても、数学・理科・外国語のどれかが3.7を下回ると出願できません。

また愛知県地域特別枠A方式との併願はできません。どちらか一方を選ぶことになります。

試験科目は次のとおりです。

科目 時間・配点
小論文 60分(5段階評価)
基礎学力試験 数学 60分・100点(数学Ⅰ・Ⅱ・A・B〈数列〉・C〈ベクトル・平面上の曲線と複素数平面〉)
基礎学力試験 外国語(英語) 60分・100点
面接 個人面接(5段階評価)

ここで見落としやすいのが数学の範囲です。推薦の基礎学力試験には数学Ⅲが入っていません(出願資格では数学Ⅲの履修が求められますが、試験範囲は数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・C)。

日程は出願が2026年11月1日(日)〜11月13日(金)、試験日が2026年11月28日(土)、合格発表が12月10日(木)。入学検定料は60,000円、会場は本学です。

一般選抜の小論文は第2次の判定に使われる

一般選抜は募集人員約70名で、二段階選抜です。第1次試験の科目を見てください。

科目 時間・配点
数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C) 80分・150点
理科(物理・化学・生物から2科目選択) 100分・200点
外国語(英語) 80分・150点
小論文 50分・5段階評価

そして重要な注記があります。

小論文の評価は、第1次試験の判定には使用せず、第2次試験の判定に使用します。

小論文は第1次試験の日に書くけれど、第1次の合否には影響しません。第2次試験(個人面接)の判定で使われます。

この構造を知っているかどうかで、当日の心構えが変わります。第1次を突破するのは数学・理科・英語の500点。小論文は「書いたら終わり」ではなく、面接まで進んだ後で効いてくるわけです。逆に言えば、第1次の点数が届いていても、小論文と面接で崩れれば最終合格には届きません。

なお理科は受験者各自が試験室で選択する方式です。当日に決められます。

試験会場は名古屋・東京・大阪・福岡の4会場(出願時に選択、変更不可)。第2次試験は2027年2月18日(木)・19日(金)・20日(土)のいずれか希望する1日で、会場は本学です。

もうひとつ、併願に関する注意があります。

一般選抜と大学入学共通テスト利用選抜を併願し、両選抜において第2次試験の受験資格を得た場合でも、第2次試験(面接)の受験は1回のみとし、その評価を両選抜の判定に用います。

面接は1回で両方の判定に使われます。二度手間にはなりません。

過去問と「出題の意図」が公開されている

愛知医科大学は、医学部について試験問題・解答例・出題の意図を公開しています。対象は令和8年度の学校推薦型選抜(公募制・愛知県地域特別枠A方式)の数学・英語・小論文、および一般選抜の数学・物理・化学・生物・英語・小論文です。

注意書きもあります。

試験問題については,著作権の都合により一部公表をしていない箇所があります。 試験問題・解答例・出題意図については,無断転載・複製を禁じます。

このうち出題の意図が、対策上いちばん価値があります。令和8年度の学校推薦型選抜の小論文については、こう書かれています。

問1 1)提示した文章と図を理解し、その内容を客観的、論理的に説明できるかを問うものである。 2)提示した文章と図を理解し、未来の医療における新しい技術の可能性と課題を、理由とともに論理的に説明できるかを問うものである。 問2 提示した文章に基づき、日本の医療の未来を予測し、どのような問題が生じるかを、客観的、論理的に説明できるかを問うものである。

文章と図を読み取り、客観的・論理的に説明する。これがこの大学の小論文の骨格です。

読み取るべき素材が2つ(文章と図)あり、そこから「新しい技術の可能性と課題」「日本の医療の未来に生じる問題」を導く。自分の意見を述べる前に、資料を正確に読み取れるかが土台になっています。

対策としては、医療に関するグラフや統計を含む文章を読み、内容を要約したうえで、そこから予測される問題を書く練習が直結します。「客観的、論理的に」という言葉が繰り返されている点も見逃さないでください。感想や熱意ではなく、根拠から筋道を立てる文章が求められています。

愛知県地域特別枠は修学資金の支援がある

医学部には愛知県地域特別枠があります。

国の政策に基づき、将来愛知県の地域医療に貢献しようとする強い意志を有する者を対象に、愛知医科大学医学部においてA方式、B方式合わせて10名の入学者を選抜し、愛知県及び愛知医科大学が修学資金を支援するものです。

A方式は学校推薦型選抜(推薦書・調査書・自己推薦書+基礎学力試験・小論文・面接)、B方式は大学入学共通テスト利用選抜(共通テスト+面接、調査書と自己推薦書)です。

A方式には小論文がありますが、B方式は共通テストと面接だけで小論文がありません。共通テストで戦いたい人にはB方式という道があります。

看護学部で小論文があるのは社会人等特別選抜だけ

看護学部については、アドミッション・ポリシーの選抜方針に筆記科目が明記されています。

学校推薦型選抜(公募制)では,基礎学力試験として国語,数学,英語の筆記試験を実施します。一般選抜では,国語・数学(いずれかを選択),理科,英語の筆記試験を実施します。 社会人等特別選抜では小論文を課し,多面的・論理的な思考力と表現力を評価します。

高校生が受ける学校推薦型選抜と一般選抜には小論文がありません。小論文があるのは社会人等特別選抜です。

ただし一般選抜には書類の評価があります。

一般選抜の出願では「志願理由書」の内容を評価します。

看護学部の一般選抜は志願理由書を書く必要があるということです。学科試験だけでは終わりません。

なお2026年7月7日に「令和8年度を含む入学試験過去問題集の配布を開始しました」という告知が出ています。

2027年度の新しい動き

医学部について、2026年に2つの発表がありました。

  • 2026年8月1日:2027年度 外科医養成コースの開設について
  • 2026年7月1日:「外国にルーツを持つ生徒特別選抜」の実施について

外国にルーツを持つ生徒特別選抜は、科学オリンピックの成績、基礎学力試験、小論文及び面接、あわせて書類審査で評価される新しい区分です。専用の学生募集要項がPDFで公開されています。

どこから手をつけるか

医学部志望で評定3.7以上(全体も教科別も)あるなら、学校推薦型選抜(公募制)が第一候補です。11月28日(土)の1日で、小論文60分・数学60分・英語60分・個人面接。基礎学力試験に数学Ⅲが入らないのは大きな違いです。専願で、愛知県地域特別枠A方式とは併願できません。

一般選抜を狙うなら、第1次は数学・理科・英語の500点。小論文50分は第1次の判定に使われないので、主戦場は3科目です。ただし第2次に進んだら小論文と面接で決まります。名古屋・東京・大阪・福岡から会場を選べます。

小論文の対策は過去問と出題の意図から。文章と図を読み取り、客観的・論理的に説明する形式です。医療に関するグラフ入りの記事を使って、要約+予測される問題という構成で書く練習をしてください。

看護学部志望なら、学校推薦型選抜(公募制)は国語・数学・英語、一般選抜は国語・数学(いずれか選択)・理科・英語。小論文の準備は不要ですが、一般選抜では志願理由書が評価対象になります。

まとめ

  • 愛知医科大学に総合型選抜はない(医学部・看護学部とも)
  • 医学部の学校推薦型選抜(公募制)は小論文60分・5段階評価。数学60分100点、英語60分100点、個人面接。募集約20名、試験日2026年11月28日(土)
  • 公募制推薦の出願資格は全体の学習成績の状況3.7以上、かつ数学・理科・外国語の各教科も3.7以上。専願で、愛知県地域特別枠A方式との併願不可
  • 推薦の基礎学力試験(数学)に数学Ⅲは入らない
  • 医学部の一般選抜は小論文50分。ただし第1次試験の判定には使用せず、第2次試験の判定に使用される
  • 一般選抜の第1次は数学80分150点・理科100分200点(3科目から2科目を試験室で選択)・英語80分150点。会場は名古屋・東京・大阪・福岡
  • 試験問題・解答例・出題の意図が公開されている(推薦と一般の小論文を含む)
  • 小論文の出題の意図は「提示した文章と図を理解し、客観的、論理的に説明できるか」
  • 愛知県地域特別枠はA方式・B方式あわせて10名で修学資金の支援あり。B方式(共通テスト利用)には小論文がない
  • 看護学部で小論文があるのは社会人等特別選抜のみ。一般選抜では志願理由書が評価される
  • 医学部は2027年度に外科医養成コースを開設、外国にルーツを持つ生徒特別選抜も新設

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。愛知県の私立大学は愛知淑徳大学、名古屋芸術大学、藤田医科大学の記事にもあります。

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