藤田医科大学の総合型選抜。3種類すべてに書く試験があり、医療科学部は800字のレポート
藤田医科大学の2027年度 総合型選抜はふじた未来入試・藤田フロンティア入試・ふじた独創入試の3種類。医学部は小論文40点、医療科学部は講義を聞いて800字程度のレポート、保健衛生学部はアクティブレポートか状況設定問題です。
藤田医科大学は愛知県豊明市にある私立の医科大学です。医学部・医療科学部・保健衛生学部を置いています。
2027年度の総合型選抜はふじた未来入試(医学部)・藤田フロンティア入試(医療科学部)・ふじた独創入試A/B(保健衛生学部)の3種類。学部ごとに名前も中身も違いますが、3つすべてに「書く試験」があります。
しかも医療科学部と保健衛生学部は他大学との併願が可能です。総合型選抜で併願できる医療系大学は多くありません。
出典:藤田医科大学 受験生サイト(https://www.fujita-hu.ac.jp/admission/ )、「入試制度(医学部)」(https://www.fujita-hu.ac.jp/admission/exam-med/requirement.html )、「入試制度(医療科学部・保健衛生学部)」(https://www.fujita-hu.ac.jp/admission/exam-sci/requirements.html )および各入学試験概要PDF。いずれも2026年9月23日に確認しました。募集内容は2027年度学生募集要項(2026年10月予定)で必ず確認してください。
3つの総合型選抜
| 入試 | 学部 | 書く試験 | 併願 |
|---|---|---|---|
| ふじた未来入試 | 医学部 医学科 | 小論文 40点/50分 | 原則入学確約(例外あり) |
| 藤田フロンティア入試 | 医療科学部 | 講義理解力試験120分(講義45分+800字程度のレポート) | 他大学との併願可 |
| ふじた独創入試A | 保健衛生学部 | アクティブレポート(自筆) | 他大学との併願可 |
| ふじた独創入試B | 保健衛生学部 | 状況設定問題 40分 | 他大学との併願可 |
医学部:小論文は一次選考では使われない
ふじた未来入試には一般枠と独創一理枠があり、あわせて12名の募集です。試験は二段階です。
| 段階 | 科目 | 配点/時間 |
|---|---|---|
| 一次試験(学習能力適性検査) | 英語 | 100点/90分 |
| 一次試験 | 数学 | 100点/90分 |
| 一次試験 | 小論文 | 40点/50分 |
| 二次試験 | 講義課題 | 60点 |
| 二次試験 | 面接(個人面接・グループディスカッション) | 150点 |
ここに重要な注記があります。
[一次選考は英語・数学の200点で行う]
小論文は一次試験の日に書くけれど、一次選考の判定には使われません。では何に使われるのか。
小論文、講義課題、面接の合計点250点を200点に換算する。
二次試験の判定で、講義課題・面接と合算されるという仕組みです。つまり一次を突破するのは英語と数学の力、最終的な合否を左右するのが小論文・講義課題・面接の250点。小論文は40点分ですが、二次に残った受験生同士の差を作る要素になります。
日程は次のとおりです。
| 項目 | 日付 |
|---|---|
| WEB出願期間 | 2026年10月1日(木)〜10月30日(金)(書類は11月2日(月)必着) |
| 一次試験日 | 2026年11月8日(日) |
| 一次試験結果発表日 | 2026年11月13日(金) |
| 二次試験日 | 2026年11月22日(日) |
| 合格発表日 | 2026年11月30日(月) |
試験会場は本学のみです。
医学部の出願資格は現役のみ
出願資格が厳しい入試です。一般枠の条件は3つ。
- 2027年3月に卒業見込みの者(現役のみ)
- 合格した場合、本人及び保護者が入学することを確約できる者
- 卒業後に本学の教育、研究、臨床の分野で貢献する強い意志を有し、本学講座が基幹となる専門研修プログラムへの参加を確約できる者
ただし2番には例外が明記されています。
ただし、国公立大医学科の総合型選抜、学校推薦型選抜または一般選抜前期日程に合格した場合に限り辞退を認め、入学金を除く学費を返還する
国公立大医学科に受かった場合だけは辞退できるという設計です。国公立を第一志望にしながら藤田医科大学を確保する、という受け方ができます。
独創一理枠は、上記に加えて本学(大学・短大)卒業生の2親等以内の親族であることが条件です。合格者の決め方も独特で、独創一理枠の出願者のうち総合得点が補欠合格ライン以上の者を最大3名まで合格とし、該当者がいなければ独創一理枠の合格者は0人。残りの募集人員(9〜12名)は出願枠を問わず総合得点の高い順に決まります。
なお2027年度入試から数学の出題範囲が広がりました。
| 区分 | 変更前(2026年度) | 変更後(2027年度) |
|---|---|---|
| ふじた未来入試の数学 | 数学Ⅰ・Ⅱ/数学A・B(数列)/数学C | 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ/数学A・B(数列、統計的な推測)/数学C |
数学Ⅲと統計的な推測が加わっています。一次選考が英語と数学の200点で行われる以上、この変更の影響は小さくありません。
医療科学部:講義を45分聞いて800字
藤田フロンティア入試は「課題解決型方式」という名前がついています。試験科目は3つです。
①国際適性試験(英語力)英文問題 ②科学適性試験(理科系能力)物理基礎、化学基礎、生物基礎から1科目選択 〈①②あわせて2科目90分〉 ③講義理解力試験〈120分〉 ・講義(45分間)内容に関する理解度 ・自分の考えについてのレポート(800字程度)
③の講義理解力試験が120分と、いちばん長い時間を取っています。内訳は45分の講義と、そのあとの理解度確認+800字程度のレポートです。
これは事前に準備した文章を持ち込む形式ではありません。その場で聞いた講義を理解し、自分の考えをまとめて800字で書く。対策としては、講演や授業動画を45分聞いてメモを取り、60分程度で800字にまとめる練習が直結します。
募集人員は医療検査学科30名、放射線学科10名。医療検査学科の30名は総合型選抜としてかなり大きな枠です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出願期間 | 2026年9月11日(金)〜10月7日(水)締切日必着 |
| 試験日 | 2026年10月18日(日) |
| 合格発表日 | 2026年11月2日(月) |
| 試験会場 | 本学 |
| 入学検定料 | 35,000円 |
出願資格は、日本国内の高校(3年)もしくは中等教育学校(6年)を2025年3月または2026年3月に卒業した者、および2027年3月卒業見込みの者。既卒2年まで出願でき、他大学との併願も可です。
保健衛生学部:AとBで書くものが違う
ふじた独創入試にはAとBがあり、同じ日(2026年10月18日)に実施されますが、中身がまったく違います。
ふじた独創入試A
①アクティブレポート 高校3年間における諸活動(例えばボランティア活動、社会活動(地域活動も含む)、部活動、生徒会活動、留学・海外経験、取得資格・検定、表彰・顕彰、その他受験生が関わってきた諸活動、総合的な学習の時間等において取り組んだ課題研究、特色ある教育課程を実施する学校における学習活動等)の内容を盛り込み、自己アピールとなるレポートを自筆で作成。 ②国際適性試験(英語力)英文問題〈50分〉 ③プレゼンテーション・個人面接 アクティブレポートをもととしたプレゼンテーションを5分ほど行った後、質疑応答を含む個人面接を10分ほど行います。
アクティブレポートは自筆で、出願前に書いて出すものです。そしてそれがプレゼンテーションの材料になります。書いた内容について5分話し、10分の面接で質疑応答を受ける、という流れです。
大学のサイトには「アクティブレポート(2026年度入試ふじた独創入試A・C・D)」の用紙が参考資料として掲載されています。様式が変わる可能性はありますが、どんな欄があるかを先に見られるのは大きな利点です。
ふじた独創入試B
①国際適性試験(英語力)英文問題〈50分〉 ②科学適性試験(理科系能力)〈40分〉物理基礎、化学基礎、生物基礎から1科目選択 ③状況設定問題〈40分〉 設定された状況について自身の考えや対策等を文章化する。 [Bは面接を課しません]
Bは面接がありません。かわりに状況設定問題40分で、設定された状況について自分の考えや対策を文章化します。医療系らしい出題で、「こういう場面でどう考え、どう動くか」を書かせる形式だと読めます。
話すのが苦手ならB、活動実績を語りたいならAという選び方ができます。
募集人員は次のとおりです。
| 学科・コース | A | B |
|---|---|---|
| 看護学科 | 8名 | 8名 |
| リハビリテーション学科 先進理学療法コース | 5名 | 5名 |
| リハビリテーション学科 先進作業療法コース | 3名 | 2名 |
リハビリテーション学科には重要な注意があります。
リハビリテーション学科のコースは、入学後のコースの選択・変更はなく、出願したコースにそのまま進学することになります。
出願時のコース選択が最終決定です。理学療法か作業療法かを、出願の段階で決める必要があります。
英語は検定スコアで最低保証得点がつく
独創入試A・Bの国際適性試験(英語力)には、資格・検定による最低保証得点の制度があります。該当する場合、本人の得点と最低保証得点のうち高い方が使われます。
| 検定 | 基準 |
|---|---|
| ケンブリッジ英語検定 | 140点以上 |
| 実用英語技能検定 | 2級以上かつ1950点以上 |
| GTEC CBT/Advanced/Basic | 930点以上 |
| IELTS | 4.0以上 |
| TEAP | 225点以上 |
| TEAP CBT | 420点以上 |
| TOEFL iBT | 42点以上 |
| TOEFL PBT | 440点以上 |
| TOEIC L&R | 460点以上 |
| TOEIC L&R/TOEIC S&W | 440点以上/200点以上 |
そして注目すべき一文があります。
証明書類の有効期限は定めていません。
いつ取った資格でも使えます。高校1年で取った英検2級もそのまま有効です。
2027年度の変更点
いくつか変更があります。
- ふじた独創入試C(地方未来型)とD(多様な背景をもった者を対象)は、2027年度入試より特別入学試験へ移動
- ふじた未来入試の数学の出題範囲に数学Ⅲと統計的な推測が追加
- 一般入試 愛知県地域枠の募集人員が10名以内から8名以内に変更
また、医学部に医工共創学科の設置が認可されたことが2026年8月28日に発表されています。
どこから手をつけるか
医学部志望なら、まず英語と数学です。一次選考は英語・数学の200点だけで行われます。数学Ⅲと統計的な推測が追加されたので、範囲の確認を最優先に。小論文50分は一次の日に書きますが、使われるのは二次の判定です。二次に残った後で効いてくる40点なので、英数の対策を優先しつつ、50分で書き切る練習を並行するのが現実的です。現役のみ・原則入学確約(国公立大医学科合格時のみ辞退可)という条件も確認してください。
医療科学部志望なら、講義を聞いて800字の練習です。これがこの入試の中心(120分)です。あわせて英語の英文問題と、物理基礎・化学基礎・生物基礎から1科目(①②で90分)。既卒2年まで出願でき、他大学と併願できるので、受けやすい入試です。
保健衛生学部志望は、まずAかBかを決めること。Aはアクティブレポート+プレゼン+面接、Bは英語+理科+状況設定問題で面接なし。高校時代の活動を語れるならA、筆記で勝負したいならBです。サイトに掲載されているアクティブレポートの用紙(参考資料)は必ず見ておいてください。リハビリテーション学科はコースの変更ができない点も忘れずに。
英語の検定を持っているなら、独創入試A・Bでは最低保証得点として使えます。有効期限がないので、過去に取ったスコアも確認してみてください。
まとめ
- 藤田医科大学の2027年度 総合型選抜はふじた未来入試(医学部)・藤田フロンティア入試(医療科学部)・ふじた独創入試A/B(保健衛生学部)
- 3種類すべてに書く試験がある
- 医学部は小論文40点/50分。ただし一次選考は英語・数学の200点のみで、小論文は講義課題・面接と合わせて二次の判定に使われる
- 医学部は現役のみ。合格したら入学確約(国公立大医学科に合格した場合のみ辞退可)
- 2027年度からふじた未来入試の数学に数学Ⅲと「統計的な推測」が追加
- 医療科学部の藤田フロンティア入試は講義理解力試験120分=講義45分+自分の考えについてのレポート(800字程度)。既卒2年まで出願可、他大学との併願可
- 保健衛生学部の独創入試Aはアクティブレポート(自筆)+英語50分+プレゼン5分・個人面接10分
- 独創入試Bは英語50分+理科40分+状況設定問題40分で、面接なし
- リハビリテーション学科は出願したコースにそのまま進学(入学後の変更なし)
- 英語の検定による最低保証得点があり、証明書類の有効期限は定めていない
- 検定料は35,000円、試験会場はいずれも本学
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。愛知県の私立大学は名古屋芸術大学、中部大学、至学館大学の記事にもあります。