名古屋葵大学の総合型選抜。課題作文60分が中心、ただし看護学科だけはⅠ期に選べない
名古屋葵大学の令和9年度 総合型選抜は専願の自己推薦型。60分の課題作文か学力試験を選ぶ方式ですが、看護学科だけはⅠ期に課題作文を選べません。併願したい人向けの育成型選抜・自己推薦型選抜との違いも整理しました。
名古屋葵大学は名古屋市瑞穂区にある私立大学です。健康科学部(健康栄養学科・看護学科)、医療科学部(理学療法学科)、生活環境学部、児童教育学部の4学部を置いています。
令和9年度(2027年度)の総合型選抜は専願の自己推薦型で、書く試験は60分の課題作文です。ただしその課題作文、学科と時期によって「選べる」「選べない」「それしかない」が変わります。ここを取り違えると準備の方向がまるごとずれるので、最初に整理しておきます。
出典:名古屋葵大学 入試情報サイト「入試情報 → 入試方法」(2026年9月23日確認)。日程・選抜方法の詳細は「令和9年度 総合型選抜募集要項」(7月発行予定・資料請求)に記載されています。この記事では大学サイトの記載をもとにまとめています。
課題作文が使える場面・使えない場面
総合型選抜の選抜方法は、全学科で共通の骨格を持っています。
調査書、志望理由書(本学指定の書式)、学力試験(Ⅰ期のみ)または課題作文【60分】、グループ面接【15分程度】
問題はこの「学力試験(Ⅰ期のみ)または課題作文」の部分です。学科ごとに扱いが違います。
| 学科 | Ⅰ期 | Ⅱ期 |
|---|---|---|
| 健康栄養学科(管理栄養士・フードサイエンス) | 出願時に学力試験か課題作文を選択 | 課題作文のみ |
| 看護学科 | 学力試験のみ。課題作文は選べない | 課題作文のみ |
| 理学療法学科 | 出願時に学力試験か課題作文を選択 | 課題作文のみ |
| 生活環境学科 | 出願時に学力試験か課題作文を選択 | 課題作文のみ |
| 児童教育学科 | 出願時に学力試験か課題作文を選択 | 課題作文のみ |
看護学科だけがⅠ期で課題作文を選べません。看護志望で書くことに自信がある人も、Ⅰ期は学力試験を受けることになります。逆にⅡ期はすべての学科が課題作文のみで、学力試験は選べません。
学力試験を選んだ場合の科目は、当日に1科目を選ぶ形です。
| 学科 | Ⅰ期の学力試験で選べる科目 |
|---|---|
| 健康栄養学科・看護学科・理学療法学科 | 現代の国語/英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、論理・表現Ⅰ/化学基礎/生物基礎 |
| 生活環境学科・児童教育学科 | 現代の国語/英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、論理・表現Ⅰ |
なお課題作文の過去問題は公表されていません。入試情報サイトに出ているのは入試結果で、問題そのものは載っていません。
出願条件に評定の基準はない
出願資格は「本学を専願する者」「本学の学部・学科・コースを志望する明確な意志を有する者」などで構成されていて、大学は「出願条件には、調査書の評定平均値の基準はありません」と明記しています。これは総合型選抜だけでなく、育成型選抜・自己推薦型選抜にも共通しています。
卒業見込みの人には、もうひとつ条件があります。高等学校・中等教育学校の担任または進路指導部の先生の承認を得た者であること。推薦書は不要ですが、学校に話を通しておく必要はある、ということです。
日程と会場
| 項目 | Ⅰ期 | Ⅱ期 |
|---|---|---|
| 出願期間 | 令和8年9月18日(金)〜10月6日(火)消印有効、〜10月7日(水)窓口 | 令和8年11月16日(月)〜26日(木)消印有効、〜11月27日(金)窓口 |
| 試験日 | 令和8年10月17日(土) | 令和8年12月5日(土) |
| 合格発表日 | 令和8年11月2日(月) | 令和8年12月11日(金) |
| 試験会場 | 本学・津・浜松 | 本学 |
Ⅰ期は津と浜松でも受験できます。三重県や静岡県西部から受ける人には大きい違いです。Ⅱ期は本学のみになります。
窓口出願は入試広報課の窓口のみ有効で、平日9時〜17時です。検定料は30,000円。合否は受験者全員に速達郵便で通知されます。
募集人員(Ⅰ期・Ⅱ期の合計)は次のとおりです。
| 学科・コース | 募集人員 |
|---|---|
| 健康栄養学科 管理栄養士コース | 11名 |
| 健康栄養学科 フードサイエンスコース | 9名 |
| 看護学科 | 24名 |
| 理学療法学科 | 10名 |
| 生活環境学科 | 15名 |
| 児童教育学科 | 15名 |
10点加算がある学科、ない学科
総合型選抜には資格等優遇措置があり、該当すると総得点に10点が加算されます。ただし学科によって有無と対象が違います。
| 学科 | 資格等優遇措置 |
|---|---|
| 健康栄養学科(両コース) | なし |
| 看護学科 | なし |
| 理学療法学科 | 活動実績または資格 |
| 生活環境学科 | 資格のみ |
| 児童教育学科 | 資格のみ |
理学療法学科だけは活動実績でも加算されます。対象は部活動実績(全国大会優勝・準優勝、県大会優勝、部長/キャプテン)、文化・芸術・学術活動実績(全国レベルのコンクール等での金賞)、生徒会実績(生徒会長/副会長)です。資格は英検2級以上、TOEIC L&R 600点以上、TOEIC Bridge L&R 130点以上、全商英語検定1級以上、漢検2級以上、数検2級以上。活動実績は高等学校在籍中のものに限られます。
生活環境学科はインテリアコーディネーター、FP技能士3級以上、二級建築士受験資格、MOS、基本情報技術者、ITパスポート、日商簿記3級以上、色彩検定2級以上、調理師など、学びの幅に合わせて幅広く指定されています。児童教育学科は英検準2級以上、漢検2級以上、数検準2級以上、保育士に加えて、ヤマハ・カワイのピアノ/エレクトーン/ドリマトーンのグレード5級以上が対象です。
加算を受けるには出願時に「総合型選抜活動実績証明書」または資格取得証明書のコピーを提出します。活動実績証明書の書式は大学サイトからダウンロードできると案内されています。
併願したいなら別の入試がある
この大学で注意すべきなのが受験制限です。
総合型選抜を受験した場合、育成型選抜・学校推薦型選抜を受験することはできません。
総合型選抜は専願なので当然ではありますが、出した時点で他の推薦系の入試が閉じるという意味です。併願したい人には、別の2つが用意されています。
育成型選抜(併願可)
事前に公開講座を2回受講してレポートを出し、「育成プログラム修了証」を得た人だけが出願できる入試です。看護学科では実施しません。
特徴的なのは選抜方法で、調査書とグループ面接(15分程度)だけです。作文も学力試験もありません。そのかわり、受験資格そのものが公開講座とレポートで決まります。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 公開講座(基礎)<高1〜3年対象> | 令和8年6月6日(土)または7月11日(土)13:30〜16:00。学科の講座と「レポートの書き方講座」を受けてレポート課題に取り組む |
| 公開講座(基礎)修了証 | レポートの評価により発行。再提出になる場合あり |
| 公開講座(専門)<高3対象・基礎修了証受領者のみ> | 令和8年8月8日(土)または9日(日)13:30〜16:00。レポート課題に取り組む |
| 育成プログラム修了証 | レポートの評価により発行。評価によっては修了が認められず、育成型選抜へ出願できない場合がある |
つまり書く力は、入試当日ではなく夏までのレポート2本で測られている構造です。「レポートの書き方講座」が組み込まれているのは、高校生向けの配慮として親切な設計だと思います。
公開講座(基礎)のテーマも公開されています。健康栄養学科は「栄養士・管理栄養士と食べものの『おいしさ』について」、理学療法学科は「理学療法とリハビリテーションの違い」、児童教育学科は「絵本の絵とことばについて考えよう」。生活環境学科は申込時に領域を選ぶ形で、衣領域が「『人体-衣服―環境』の関わりについて考えてみよう」、食領域が「食べ物のおいしさと味の評価」、住領域が「壊れないタワーをつくろう!建築構造入門」です。
なお育成型選抜を受けると、総合型選抜Ⅰ期と学校推薦型選抜は受験できません。修了証を得ても出願するかどうかは任意なので、公開講座を受けた時点で縛られるわけではありません。
自己推薦型選抜(併願可)
高等学校長の推薦書が不要で、志望理由書の提出もない入試です。選抜方法は調査書、学力試験60分(記述式)、グループ面接15分程度。第一志望の学科・コースのみ受験できます。
学力試験は当日に1科目選択で、現代の国語/英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、論理・表現Ⅰ/数学Ⅰ・A(場合の数と確率、図形の性質)/化学基礎/生物基礎から選びます。総合型選抜のⅠ期より選択肢が1つ多く、数学が入っているのが違いです。
日程は出願が令和8年10月19日(月)〜27日(火)、試験日が令和8年11月7日(土)、合格発表が11月13日(金)。会場は本学です。
学校推薦型選抜にも課題作文がある
指定校制の学校推薦型選抜は専願で、選抜方法に課題作文【60分】が入っています。試験科目は「学科の特色を踏まえた課題作文」と書かれていて、総合型選抜の課題作文と同じ時間・同じ形式です。指定校の枠がある高校の人は、総合型選抜の課題作文対策がそのまま生きます。
試験日は令和8年11月21日(土)、出願は11月1日(日)〜6日(金)です。
合格後に有料の課題がある
総合型選抜のページには、注意事項として次の一文があります。
総合型選抜の合格者には学科から入学前教育として課題が出されます(有料)。
金額までは書かれていませんが、合格後に費用が発生することは事前に知っておいたほうがいい情報です。
一方で、合格者向けの救済もあります。総合型選抜の合格者は、合格した学部・学科・コースに限り、成績優秀者奨学金の対象入試(一般選抜Ⅰ期・共通テスト利用Ⅰ期・共通テストプラス)を受けて奨学金に挑戦できます。該当した場合は元の入試で納入した手続金が振り替えられます。希望する場合は第2回入学手続期限日までに入試広報課へ連絡が必要です。
どこから手をつけるか
看護学科志望で専願なら、Ⅰ期は学力試験一択です。現代の国語・英語・化学基礎・生物基礎から1科目を選んで、そちらの対策に振り切ってください。課題作文を書くのはⅡ期に回った場合だけです。
看護以外の学科で専願なら、Ⅰ期の出願時に学力試験か課題作文かを選びます。決め手になるのは「1科目の学力試験で点が取れそうか」です。科目に自信がないなら課題作文、国語や英語で確実に稼げるなら学力試験、という判断になります。出願時に決めるので、夏のうちに両方を一度ずつ試してみると決めやすくなります。
併願したい人は、育成型選抜か自己推薦型選抜です。ただし育成型選抜は6月と8月の公開講座に出ていないと出願できません。高校1・2年生のうちから基礎講座を受けられるので、早い段階で知っておく価値があります。自己推薦型選抜は11月の学力試験1本なので、あとから決めても間に合います。
津・浜松から通う人は、Ⅰ期の地方会場があることを覚えておいてください。Ⅱ期は本学のみです。
まとめ
- 名古屋葵大学の令和9年度 総合型選抜は専願の自己推薦型。書く試験は課題作文60分
- Ⅰ期は学科により「学力試験か課題作文を出願時に選択」。看護学科だけはⅠ期に課題作文を選べない
- Ⅱ期は全学科が課題作文のみ。学力試験は選べない
- 評定平均値の基準なし。検定料30,000円。Ⅰ期は津・浜松でも受験可
- 試験日はⅠ期=令和8年10月17日(土)/Ⅱ期=令和8年12月5日(土)
- 資格等優遇措置で総得点に10点加算。ただし健康栄養学科・看護学科は対象外、理学療法学科だけは活動実績でも加算
- 総合型選抜を受けると育成型選抜・学校推薦型選抜は受けられない
- 併願したいなら育成型選抜(公開講座2回+レポート2本が前提、選抜は調査書+面接のみ)か自己推薦型選抜(推薦書も志望理由書も不要、学力試験60分)
- 課題作文の過去問題は公表されていない
- 総合型選抜の合格者には入学前教育の課題が出される(有料)
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