名古屋学院大学の総合型選抜。事前課題のテーマが学科ごとに要項で全文公開されている
名古屋学院大学の2027年度 総合型選抜は5方式。アクティブ・ラーニング入試では学科ごとの試験テーマと事前課題が要項に全文載っており、小論文が課されるのはグローバル人材入試・自己推薦入試・経済学科のアクティブ・ラーニング入試です。
名古屋学院大学は名古屋市熱田区と瀬戸市にキャンパスを置く私立大学です。2027年度の総合型選抜は5方式あり、そのうち小論文が課されるのはグローバル人材入試・自己推薦入試・アクティブ・ラーニング入試の経済学科です。
この大学のいちばんの特徴は、アクティブ・ラーニング入試で各学科の試験テーマと事前課題の文面が、入学試験要項にそのまま載っていることです。「何を書けと言われるか」が出願前にわかるので、対策の立て方が他大学とかなり違います。
出典:名古屋学院大学「総合型選抜」(https://www.ngu.jp/admissions/admission/overview/sougougata/index.html )、「2027年度入学試験要項」(PDF・全67ページ/https://www.ngu.jp/admissions/media/2027youkou.pdf )、「入試過去問題ダウンロード」(https://www.ngu.jp/admissions/admission/past_question/index.html )。いずれも2026年9月23日に確認しました。出願前には必ず最新版の要項で確認してください。
5方式の全体像
| 入試 | 対象学部 | 小論文 |
|---|---|---|
| アクティブ・ラーニング入試 | 経済・現代社会・法・外国語・国際文化・スポーツ健康・リハビリテーション | 経済学科のみ |
| グローバル人材入試 | 外国語・国際文化 | あり(100点・60分) |
| 商業系科目入試 | 商・経営 | なし |
| 情報・商業系資格重視入試 | 商・経営 | なし |
| 自己推薦入試(前期・後期) | 経済・現代社会・商・経営・法・外国語・国際文化・スポーツ健康 | あり(60分) |
5方式とも専願です。いずれも「名古屋学院大学を第1志望とする者で、合格した場合、必ず入学する者」が出願資格に入っています。一方で、全体の学習成績の状況(評定平均値)の基準はどの方式にもありません。
日程は前期がすべて共通で、ネット出願が2026年9月18日(金)〜9月28日(月)17時、試験日が2026年10月10日(土)、合格発表が2026年11月1日(日)です。自己推薦入試だけ後期があり、出願は2027年2月15日(月)〜2月19日(金)、試験日は2027年2月26日(金)。ただし後期は商学部とスポーツ健康学部のみの実施です。
検定料は初出願が25,000円、2出願目以降は10,000円。要項には「異なる入試区分に出願した場合でも、2出願目以降は検定料割引が適用されます」と明記されています。
アクティブ・ラーニング入試の事前課題は要項に全文載っている
この入試は、事前課題を出したうえで、当日は模擬授業・確認テスト・グループワーク・プレゼンテーションなどを受ける形式です。学科ごとに内容がまったく違い、要項にはその試験テーマと事前課題の指示文がそのまま書かれています。要点だけ並べると次のようになります。
| 学科 | 事前課題 |
|---|---|
| 経済学科 | 事前課題なし。BIPプログラムの内容・主旨・意義を理解して臨む |
| 現代社会学科 | 「観光」「福祉」「環境」から1つ選び、関係する新聞記事を自分で選んで要約400字程度+解決策400字程度 |
| 法学科 | 「法律」に関係する新聞記事を選び、その事件・事故の問題点と解決策を800字程度。記事のコピー添付は必須 |
| 英米語学科 | 英語スピーチ原稿(テーマ自由・150語程度)をA4にワードで作成。当日1分間スピーチ |
| 国際文化学科(3専攻共通) | 「異文化を理解するうえで最も重要なことは何か」を具体例をあげて800字程度 |
| スポーツ健康学科 | 「エンハンストゲームズ」の概要と賛否の議論を調べ、開催の是非について自分の考えを述べる |
| 理学療法学科 | 再生医療が進歩すると理学療法士の仕事はどうなるか。現状を調べて800〜1000字 |
字数だけでなく、用紙の指定まで細かく決まっています。現代社会学科はA4原稿用紙2枚(両面使用可)・欄外に試験テーマと高校名と氏名、国際文化学科は400字詰め横書き原稿用紙、理学療法学科はA4レポート用紙で、調べた資料(文献)を出典がわかるように末尾に記載(この分は字数に含めない)という条件つきです。
法学科は特に注意が必要で、要項には記事のコピーを必ず添付すること、添付がない場合は採点しないことがあると書かれています。手書きなら黒ボールペン(フリクション不可)、パソコンなら40字×40行以内でA4用紙1枚、という指定もあります。あわせて「法律知識を求めるものではなく、自分なりの考え方、解決方法を問うもの」とも書かれているので、条文を調べ上げるより、問題の立て方と解決策の筋道を作るほうが評価につながります。
スポーツ健康学科の課題文には、書き方の条件まで入っています。賛成・反対のどちらの立場でも構わないが、自分の考えとその理由を述べるとともに、自分とは異なる立場の意見にも触れながら論じること。これは小論文の採点基準としてよくある「反対意見への目配り」そのものです。
当日の持ち物も学科で違い、法学科とスポーツ健康学科は事前課題の提出物のコピーを持参します。経済学科は筆記用具に加えて定規や色鉛筆2本程度と指定されています。
小論文が課される3つ
アクティブ・ラーニング入試(経済学科)
経済学科は2027年度、1限(10:00〜12:00)に「BIPプログラムで求める力を測る試験」、2限(12:50〜14:00)に基礎学力および小論文試験を実施します。要項には2限の内容が「基礎的な数学の問題および小論文」と書かれています。評価は志望理由書・調査書(5段階)、1限(5段階)、2限(5段階)です。
ひとつ注意したいのが、大学サイトの総合型選抜ページに載っている「昨年度(2026年度入試)実施例」との違いです。そこには経済学科の実施例として基礎学力・論理的思考力・判断力テストとグループディスカッションが挙がっていますが、2027年度の要項では小論文を含む構成に変わっています。サイトの実施例は昨年度のもの、という前提で読んでください。
グローバル人材入試
外国語学部と国際文化学部が対象で、英語資格・検定試験の成績がCEFR A2レベル以上であることが出願資格に含まれます。配点は要項に明示されています。
| 評価項目 | 配点 |
|---|---|
| 日本語による小論文 | 100点 |
| 英語による自己紹介(内容) | 20点 |
| 英語による自己紹介(文法・語法) | 20点 |
| 英語による自己紹介(質疑応答) | 40点 |
| 資格加算(CEFR B2以上) | 20点 |
| 資格加算(CEFR B1以上) | 10点 |
| 志望理由書 | 3段階評価 |
| 日本語による面接 | 4段階評価 |
点数がついている項目のなかで小論文が100点と最大です。英語の試験ではなく、日本語で書く小論文である点も見落とさないでください。試験は10:00〜11:00の60分、そのあと11:15から個人面接です。
自己推薦入試
高校時代の活動実績を出発点にする入試で、試験は書類審査・小論文(60分)・面接です。配点は学科で分かれます。
| 対象 | 配点 |
|---|---|
| 経営学部 データ経営学科 | 活動実績評価30点/活動報告書10点/志望理由書10点/小論文30点/面接20点 |
| 上記を除く7学部 | 活動実績評価(4段階)/志望理由書(3段階)/活動報告書(3段階)/小論文100点/面接(4段階) |
データ経営学科以外は、点数化されているのが小論文だけという構成です。小論文の出来が合否を大きく動かすと考えていい配点になっています。
出願資格は、①文化・芸術・スポーツ等で優れた成績(都道府県大会出場以上。マネージャーも可)②生徒会役員 ③総合的な探究の時間で優れた実績 ④ボランティア・海外留学その他の校外活動 ⑤英語・簿記・情報処理の検定 ⑥その他高度な資格や能力(出願前に問い合わせ)のいずれかです。
ここで重要なのが証明書類です。要項には活動実績を客観的に証明できない場合は出願することができないと書かれています。ただし生徒会活動、総合的な学習・探究の時間の活動、ボランティア・海外留学等については、調査書に実績の記載があれば代用できるという救済も明記されています。証明書が手元になくても、まず調査書の記載を担任の先生に確認してみてください。
小論文の過去問は公表されていない
名古屋学院大学は「入試過去問題ダウンロード」で問題・解答・出題の意図まで公表していますが、対象は一般推薦入試(基礎学力テスト)・特別奨学生入試・一般入試の科目です。総合型選抜の小論文の過去問は含まれていません。
手がかりになるのは、同じ大学の一般推薦入試に小論文型があり、そちらが800字・60分・100点であること。総合型の小論文も同じ60分なので、60分で800字前後を一応の目安として練習しておくと、時間配分の感覚は外しにくくなります。ただしこれは推測であり、字数の正式な情報ではありません。
合格後の必須課題がある
要項には、グローバル人材入試と自己推薦入試(前期合格者のみ)などの合格者について、合格発表日から入学までの期間に「入学準備学習プログラム(有償22,660円税込)」を全員必須課題として行う、と書かれています。合格=終わりではなく、入学前に費用と課題が発生します。出願の段階で家庭と共有しておきたい情報です。
どこから手をつけるか
商学部・経営学部志望なら、商業系科目入試と情報・商業系資格重視入試には小論文がありません。商業系科目入試は「ビジネス基礎」必須+「ビジネス情報・簿記会計」から1教科選択という科目試験です。実業系学科で学んできた人は、まずこちらを検討するのが素直です。
外国語学部・国際文化学部志望でCEFR A2以上を持っているなら、グローバル人材入試です。日本語の小論文100点が中心なので、英語の準備と日本語で書く練習を並行させます。
活動実績があって証明できる人は自己推薦入試。小論文100点(データ経営学科は30点)です。前期に落ちても、商学部とスポーツ健康学部なら2月の後期があります。
アクティブ・ラーニング入試を受ける人は、とにかく要項の事前課題ページを先に読むことです。試験テーマも字数も用紙も全部書いてあるので、そこから逆算できます。現代社会学科と法学科は新聞記事を自分で選ぶところから始まるので、着手が遅れると記事探しで時間を失います。
なお2027年度前期の出願は2026年9月28日(月)17時で締め切られています。これから準備する人は、自己推薦入試の後期(商学部・スポーツ健康学部)か、次年度の日程を見ることになります。
まとめ
- 名古屋学院大学の総合型選抜は5方式。すべて専願で、評定平均値の基準はなし
- 小論文があるのはグローバル人材入試(100点・60分)、自己推薦入試(60分。7学部は100点、データ経営学科は30点)、アクティブ・ラーニング入試の経済学科
- アクティブ・ラーニング入試は学科ごとの試験テーマと事前課題が要項に全文掲載。字数・用紙・添付資料まで指定がある
- 法学科は新聞記事のコピー添付がないと採点しないことがある。スポーツ健康学科は異なる立場の意見にも触れることが条件
- サイトの「昨年度実施例」と2027年度要項は内容が違う。要項が正
- 総合型選抜の小論文の過去問は非公表。一般推薦入試の小論文型は800字・60分・100点
- 検定料は初出願25,000円、2出願目以降10,000円(異なる区分でも割引)
- グローバル人材入試・自己推薦入試(前期)の合格者には入学準備学習プログラム(有償22,660円)が全員必須課題
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。愛知県の私立大学は名古屋商科大学、同朋大学、大同大学の記事にもあります。