小論文キャンパス
大学別対策

豊田工業大学の総合型選抜。2027年度は実施なし、小論文も課されない

約10分で読めます

豊田工業大学の2027年度入試には総合型選抜がありません。学部の入試は一般選抜・学校推薦型選抜・特別選抜の10種類で、要項のどこにも小論文は出てきません。狙うなら公募推薦入試か一般入試です。

豊田工業大学は名古屋市天白区にある私立の工科大学です。学校法人トヨタ学園が設置し、工学部 先端工学基礎学科の1学科のみを置いています。

結論から書きます。豊田工業大学に総合型選抜はありません。入試情報ページに並ぶ学部の入試は10種類ですが、そのなかに総合型選抜は含まれていません。さらに、各入試の入学者選抜要項を確認しても小論文は出てきません。

出典:豊田工業大学「入試情報」(https://www.toyota-ti.ac.jp/admissions/index.html )、「学校推薦型選抜(公募推薦入試)」および2027年度 入学者選抜要項(https://www.toyota-ti.ac.jp/admissions/info/gakubu/files/guideline_nyushi_gakubu_koubo_2027.pdf )、「一般選抜(一般入試)」および2027年度 入学者選抜要項(https://www.toyota-ti.ac.jp/admissions/info/gakubu/files/guideline_nyushi_gakubu_ippan_2027.pdf )。いずれも2026年9月23日に確認しました。

2027年度の学部入試は10種類

区分 入試
一般選抜 一般入試(本学独自試験)
一般選抜 大学入学共通テスト利用入試
学校推薦型選抜 公募推薦入試
学校推薦型選抜 指定校推薦入試
特別選抜 社会人入試
特別選抜 社会人入試【編入学】
特別選抜 帰国生徒入試
特別選抜 国際バカロレア入試
特別選抜 外国政府派遣留学生入試
特別選抜 高等専門学校第3年次編入学試験

総合型選抜という区分そのものがありません。「豊田工業大学の総合型選抜対策」という準備は不要で、この大学を目指すなら公募推薦入試か一般入試を見ることになります。

公募推薦入試は評定3.8以上+英語検定スコア

学校推薦型選抜の公募推薦入試は専願で、募集人員は12名です。出願資格が具体的なので、そのまま条件表として使えます。

項目 内容
対象 国内の高等学校・中等教育学校の全日制課程を2026年2月1日〜2027年3月31日に卒業または卒業見込み
推薦 出身学校長が責任をもって推薦できる者
評定 評定平均値3.8以上
英語 2024年11月21日以降に受けた英語検定試験のスコアが基準以上
専願 合格時に「入学確約書」を提出できる者

英語検定のスコア基準は次のとおりです。

検定 基準 条件
実用英語技能検定 CSEスコア1980以上 従来型・S-CBTともに可
GTEC 930以上 CBTのみ可、検定版は不可
TEAP 225以上 -
IELTS 4.0以上 Academicのみ
TOEFL iBT 42以上 Home Edition不可、MyBestスコアは不採用

評定3.8以上と英語検定スコアの両方が必要なので、出願できるかどうかが機械的に決まります。海外の教育機関を修了した人はこの入試ではなく、帰国生徒入試か国際バカロレア入試を受けるよう案内されています。

2027年度から英語の筆記試験がなくなった

公募推薦入試については、大学が変更点を明示しています。

2027年度入試(2026年度の高校3年生が対象)より、「英語」の筆記試験が英文和訳から英語検定試験のスコア利用に変更します。

つまり筆記試験で英語を解く必要がなくなり、出願時に出した検定スコアが英語の点数になります。当日受ける筆記試験は次の2科目です。

教科 範囲
数学 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、数学Aは全範囲/数学Bは「数列」/数学Cは「ベクトル」「平面上の曲線と複素数平面」
理科 物理基礎、物理
英語 筆記試験は行わない(検定スコアを英語の点数とする)

理科は物理に固定されています。化学や生物を選ぶことはできません。公募推薦入試を狙うなら、物理は避けて通れない科目です。

面接では「話の論理性」を見られる

筆記試験のほかに個人面接があります。要項に書かれている確認事項はこうです。

志望動機、工学・科学への学修意欲・興味関心、課外活動などを通じて培われるコミュニケーション能力・協調性、表現力・話の論理性などを確認します。

小論文はありませんが、表現力と話の論理性は面接で評価されます。書く試験がないぶん、話す内容の筋道を自分で組み立てられるかが問われる、と読めます。

評価の全体像についても、要項は方針をはっきり書いています。

筆記試験と面接試験および書類審査を通じて、工学部で学修するために必要な基礎学力、思考力・判断力・表現力、工学を学ぶ意欲などを評価します。特に、科学への関心や社会貢献への理解があり、主体的・継続的に活動ができることを重視します。

科学への関心と社会貢献への理解、そして主体的・継続的な活動。この3つが重視されると明記されているので、志望理由書と面接の準備はここに合わせるのが素直です。

第1次選考は実施されないことがある

公募推薦入試の選考は2段階ですが、要項に興味深い条件があります。

(1)第1次選考 調査書、推薦書、志望理由書による書類審査を実施する。※志願者数が募集人員の「4倍」を超えた場合にのみ実施

募集12名なので、志願者が48名を超えなければ第1次選考は行われません。その場合は全員が第2次選考(筆記試験・面接試験・書類審査)に進むことになります。

日程は次のとおりです。

項目 日付
出願期間 2026年11月1日(日)〜11月5日(木)消印有効
第1次選考結果発表 2026年11月13日(金)
第2次選考日 2026年11月21日(土)
合格発表 2026年12月2日(水)
入学手続書類・入学確約書の提出 2026年12月3日(木)〜12月17日(木)

出願期間が5日間しかない点に注意してください。

冊子の募集要項が必要

公募推薦入試には、もうひとつ実務上の落とし穴があります。大学のページにはこう書かれています。

PDFの募集要項は内容確認用です。「志願書・志望理由書」などの書類はありません。出願をご検討されている方は、必ず冊子の募集要項をご請求ください。【Web出願ではありません】

Web出願ではなく、冊子の募集要項に綴じ込まれた用紙で出願する方式です。サイトのPDFだけ見て準備していると、出願できません。11月1日の出願開始に間に合うよう、早めに請求してください(推薦書のWordファイルだけはサイトからダウンロードできます)。

一般入試は3教科すべて必須

一般選抜の一般入試(本学独自試験)は2024年度から導入された方式で、募集人員は40名です。

教科 科目 配点
数学 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ/数学A・数学B・数学C 150点
理科 「物理基礎・物理」または「化学基礎・化学」から1科目選択 150点
外国語 英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲ/論理・表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 100点

3教科すべて受験する必要があります。英語はリスニングとスピーキングを課しません。理科は公募推薦入試と違い、化学でも受けられます。

出願は2026年12月14日(月)〜2027年1月21日(木)、試験日は2027年2月12日(金)、合格発表は2027年2月22日(月)の予定です。

試験会場について、大学は理由まで説明しています。

名古屋市天白区にある本学キャンパスは、小規模大学であることから受験者全員を収容することができません。したがって試験会場は、大学間協定を締結させていただいている「愛知大学 名古屋キャンパス」で実施いたします。

本学のキャンパスではなく愛知大学 名古屋キャンパスでの実施です。JR名古屋駅から徒歩10分、あおなみ線ささしまライブ駅から徒歩2分と案内されています。

共通テスト利用入試は募集25名で、A方式が6教科8科目(数学300点・理科2科目300点・外国語200点・国語200点・地歴公民100点・情報Ⅰ 50点)、B方式が3教科4科目です。

過去問題が公開されている

豊田工業大学は、一般入試と公募推薦入試の過去問題と解答例をサイトで公開しています。一般入試は数学・物理・化学・英語、公募推薦入試は数学・物理が2022年度分から並んでいます。

小論文がない大学なので、対策はこの過去問題を解くことに集中できます。

1年次は全員が寮生活

入試とは別ですが、進学先を決めるうえで大きい情報なので触れておきます。

2025年度入学生より、本学の寮制度を「初年次シェアハウス型入寮制」として再開いたしました。本学に入学いただく皆様には、原則として初年次(学部1年次)は全員、同級生と共に寮生活をしていただきます。

寮費は2025年実績で月額20,000円、水道光熱費とインターネット使用料込みです。全員に個室が用意され、リビングと水回りは共用、建屋内で男女のエリアが分かれています。寮生活が難しい特別な事情がある場合は相談に応じ、寮外からの通学も考慮するとされています。

入寮の詳細や寮費は10月中旬以降にホームページで公表される予定です。

どこから手をつけるか

評定3.8以上と英語検定スコアがあるなら公募推薦入試です。出願は11月1日からの5日間、筆記は数学と物理の2科目。英語は検定スコアを使うので、まだ基準に届いていないなら受検の予定を先に押さえてください。冊子の募集要項の請求も忘れずに。

評定や英語が足りない、あるいは化学で受けたいなら一般入試です。数学150点・理科150点・英語100点の3教科。過去問題が公開されているので、まずは1年分を時間を計って解くのが最短です。

遠方に住んでいるなら共通テスト利用入試という選択肢もあります。こちらは居住地域から受験できます。

いずれにしても、この大学のために小論文の練習をする必要はありません。そのぶんの時間を数学と物理(または化学)に回してください。

まとめ

  • 豊田工業大学に総合型選抜はない。学部入試は一般選抜2種類・学校推薦型選抜2種類・特別選抜6種類の計10種類
  • 要項に小論文は出てこない。書く試験がないぶん、公募推薦入試の面接では「表現力・話の論理性」が確認される
  • 公募推薦入試は専願・募集12名。評定平均値3.8以上と英語検定スコア(英検CSE 1980/GTEC 930/TEAP 225/IELTS 4.0/TOEFL iBT 42)が出願条件
  • 2027年度から公募推薦入試の英語は筆記をやめ、検定スコアを点数に換算。当日の筆記は数学と物理(理科は物理固定)
  • 第1次選考(書類審査)は志願者が募集人員の4倍を超えた場合のみ実施
  • 公募推薦入試はWeb出願ではなく、冊子の募集要項が必要。出願期間は2026年11月1日〜5日の5日間
  • 一般入試は3教科すべて必須(数学150・理科150・英語100)。理科は物理か化学を選べる。試験会場は愛知大学 名古屋キャンパス
  • 過去問題と解答例がサイトで公開されている
  • 2025年度入学生から初年次は原則全員が寮生活(月額20,000円、個室)

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。愛知県の私立大学は名古屋外国語大学、名古屋音楽大学、日本福祉大学の記事にもあります。

Related

関連記事

← 「大学別対策」の記事一覧へ