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名城大学・中京大学・愛知大学の総合型選抜。学部が独自に設計していて、資格・プレゼン・事前講義に分かれる

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名古屋の主要私大3校(名城・中京・愛知)の総合型選抜を、2027年度の入試ガイド・募集要項に沿って整理しました。名城の学部独自総合型3タイプ、中京の「大学の授業を体験してから出願する」高大接続入試、愛知の地域政策学部プレゼンテーション入試までを解説します。

名古屋の主要私大3校の総合型選抜は、それぞれ発想が違います。

  • 名城大学は「学部独自総合型」。ディスカッション/資格/プレゼンテーションの3タイプを学部ごとに設計しています
  • 中京大学は「高大接続入試」。8月に大学の授業を受けてから、9月に出願します
  • 愛知大学は学部ごとの特別入試。地域政策学部のプレゼンテーション入試は300点中200点がプレゼンです

共通するのは、「小論文を書く入試」が主流ではないこと。資格、議論、発表、事前講義——評価の入口が分散しています。

この記事は、公開されている2027年度の入試ガイド・募集要項の記載をもとに構造を整理したものです。

必ず最新の募集要項で確認してください。日程・募集人員・選抜方法は年度によって変わります。この記事は考え方を示すもので、要項の代わりにはなりません。 出典:名城大学 入試ガイド2027(PDF)/中京大学 高大接続入試【事前体験型】【単位認定型】(PDF)/中京大学 高大接続入試【事前課題型】(PDF)/愛知大学 入試ガイド・募集要項/愛知大学 地域政策学部プレゼンテーション入試 募集要項(PDF)

名城大学——「学部独自総合型」が3タイプに分かれる

3タイプの全体像

タイプ 学部・入試方式 専願か
ディスカッション 法学部 法探求ゼミナール/外国語学部 英語ディスカッション 併願可
資格 経営学部 簿記・会計(専願)/経済学部 資格・検定活用型(併願可)/理工学部 数学実績評価(専願) 混在
プレゼンテーション 人間学部/都市情報学部 まちづくり/農学部 探究活動/情報工学部 プログラミング実績評価/薬学部 研究成果発表 すべて専願

日程は全方式共通です。

項目 期日
出願期間 2026年9月1日(火)〜9月5日(土)
一次試験 書類審査のみ(合格発表 9月28日(月))
二次試験 2026年10月10日(土)(予備日10月11日・集合9:30)
合格発表 2026年11月1日(日)
一次手続締切 2026年11月9日(月)
入学試験検定料 35,000円

出願期間が9月1日〜5日の5日間しかありません。そして特徴的なのが検定料の扱いです。

出願手続時には入学試験検定料の払い込みは不要です。一次試験の合格後、10月1日(木)までに入学試験検定料を払い込んでください。

書類で落ちたらお金がかかりません。出しやすい設計です。

外国語学部 英語ディスカッション——小論文とディスカッションが4:6

選抜方法 内容 時間 配点
一次 書類審査 出願書類の内容を評価 — —
二次 基礎学力調査(小論文) 英文の課題について要約を日本語300字以内、自身の考えを日本語200字以内でそれぞれ論述 10:00〜11:00 40
二次 英語ディスカッション 受験者4名以内がテーマについて英語でグループディスカッション(20分程度、自己紹介と質疑応答を含む) 11:30〜 60

出願資格は英語資格でCEFR B1以上(英検2級以上かつ総合1950以上、TOEFL iBT 42以上、IELTS 4.0以上、GTEC 930以上、TEAP 225以上、ケンブリッジ140以上)。

小論文は英語を読んで日本語で書く形式です。しかも要約300字+意見200字と分かれています(英文課題文の小論文、課題文の要約)。

そしてディスカッションの条件が親切です。

テーマは身近な話題とし、一般的な知識で話すことができる内容とする。なお、一次試験の合格通知書と共に、テーマのヒントを通知する。具体的テーマは当日、試験会場にて発表する。

過去のテーマ例まで公開されています。

※テーマの例(2026年度入学試験):「Overtourismに関すること」近年、一部の国々では観光ブームが起きています。多数の海外からの訪問者は、多くの利益をもたらす一方で、デメリットも生じさせる可能性があります。人気の観光地が海外からの観光客を歓迎し続けながら、同時にオーバーツーリズムの有害な影響を制限するには、どのような方法があるかについて議論してください。

観光・環境・多文化といった時事テーマを、英語で議論できる状態にしておく必要があります(観光、グループディスカッションの対策)。

経済学部 資格・検定活用型——資格が100点、面接が25点

これは珍しい設計です。

選抜方法 内容 配点
一次 資格・検定 出願資格の2つの資格・検定を点数換算表に基づいて点数化 100
二次 面接 個人面接またはグループ面接(面接担当者2名)。志望理由書に基づく質疑応答 25
二次 資格・検定 (同じ換算表で再度評価) 100

出願資格が独特で、異なる分野から2つの資格が必要です。

分野 資格・検定
言語分野 英検・TOEFL iBT・IELTS・GTEC(4技能)・TEAP・ケンブリッジ英語検定(CEFR C1で50点/B2で40点/B1で30点)/文章読解・作成能力検定(2級40点・準2級30点)
数理分野 実用数学技能検定(1級50・準1級40・2級30)/統計検定(準1級以上50・2級40・3級30)/応用情報技術者50・基本情報技術者40・ITパスポート30
社会分野 ニュース時事能力検定(1級50・2級40・準2級30)/歴史能力検定(日本史または世界史。1級50・2級40・3級30)

ニュース時事能力検定や歴史能力検定が点数になる大学は多くありません。2024年4月以降に取得したもので、出願時に有効期限内のオフィシャル・スコアに限られます。

経営学部 簿記・会計——日商簿記2級以上+評定3.5

選抜方法 内容 時間 配点
二次 基礎学力調査 「簿記・会計」に関する記述試験(計算問題含む) 10:00〜11:30 100
二次 面接 個人面接またはグループ面接。若干の専門知識も問う 13:00〜 50

出願資格は日商簿記検定2級以上(ネット試験方式含む)と評定3.5以上。専願です。

そして合格後の条件があります。

この試験の合格者は、大学入学後、本学が指定する基礎ゼミナールおよび会計・ファイナンスコースに所属し、日商簿記1級のみならず、その上の資格等を目指して勉強していただきます。

入学後の所属コースまで決まる入試です。

なお電卓は大学側で提供するものを使用します。持ち込みではありません。

中京大学——8月に授業を受けてから、9月に出願する

高大接続入試【事前体験型】【単位認定型】

中京大学の総合型選抜の主軸です。大学の説明が明快です。

特色1:年内に合格発表あり!他大学・他方式との併願もできる総合型選抜 特色2:大学の授業を体験したうえで出願できる 特色3:事前講義時のレポート(または講義成績)+試験等で評価 総合型選抜で最も定員の多い方式

流れは3ステップです。

STEP 内容
STEP1 事前講義 6月1日〜7月21日に申込。8月上旬〜下旬に大学で講義を受ける(無料)。事前体験型はレポート提出、単位認定型は単位を修得
STEP2 出願 2026年9月16日(水)10:00〜9月24日(木)15:00(学部により10月14日〜10月21日の回もあり)
STEP3 試験 学部により筆記試験(90分または60分)または面接(口頭試問)

対象は国際・心理・経営・現代社会・工・スポーツ科学・経済・総合政策の各学部。

出願資格が「事前講義を受けていること」です。

〈事前体験型〉出願する学部の事前講義を受講し、講義レポートを提出している者 〈単位認定型〉出願する学部の単位認定型講義を受講し、単位を修得した者

8月の講義に行かないと出願できません。申込は6月1日から。高3の春には調べておく必要があります。

筆記試験の中身は学部で分かれます。

試験内容 学部の例
国語・英語基礎学力型問題 —
国語基礎学力型問題 —
数学基礎学力型問題 工学部ほか
ニュース読解力型問題 —
国語基礎学力マーク問題[現代文のみ] —
面接(口頭試問) —

「ニュース読解力型問題」という科目名は珍しい。要項の注に「高等学校で学んだ基礎学力及び時事問題を問う場合があります」ともあります(時事問題の押さえ方)。

なお経営学部のみ全体の学習成績の状況3.2以上が要件です。

高大接続入試【事前課題型】——文学部言語表現学科だけの2,000字

こちらは専願で、事前に2,000字のレポートを書きます。

項目 内容
対象 文学部 言語表現学科
募集定員 3名
出願資格 2027年3月卒業見込み+全体の学習成績の状況3.2以上
出願期間 2026年9月16日(水)〜9月24日(木)
第一次選考 レポート+出願書類(合格発表 11月1日)
第二次選考 2026年11月14日(土) プレゼンテーション・面接(口頭試問)
最終合格発表 2026年12月4日(金)

レポートの条件です。

●あらかじめ提示されたテーマから1つを選択し、2,000字程度のレポートを書き、提出してください。 ●レポートは手書きで作成してください。また、参考文献を使用した場合は必ず出典を明記してください。

そして第二次選考。

所要時間は約40分とし、第一次選考時に提出したレポートについてのプレゼンテーションを約10分、質疑応答を約30分行います。 ※プレゼンテーションは資料(USBデータ・写真・ポスターなど)の持ち込みが可能です。 ※PC(Microsoft社Officeアプリのみ利用可)とモニターは大学で準備します。

質疑応答が30分。発表10分の3倍です。自分が書いた2,000字を、30分間問われ続ける入試だと考えてください(口頭試問の対策、事前提出レポートの書き方)。

評価ポイントも公開されています。

① 第一次選考のレポートの内容に基づくプレゼンテーションと質疑応答における学術的な態度 ② 文学部言語表現学科の人材養成に関する目的・教育内容に対する理解 ③ 将来の目標と言語表現学科の人材養成に関する目的・教育内容との関連性 ④ 第一次選考のレポートの内容と出願書類との関連性

④が効きます。レポートと志望理由書・学修計画書がバラバラだと減点されます(書類と面接の一貫性)。

合格後の条件も明記されています。

合格した場合、学科指定の入学前学習プログラム(最大4万円程度)の受講が必要です。

愛知大学——地域政策学部は300点中200点がプレゼン

愛知大学の総合型選抜は、学部ごとの「特別入試」として設計されています。

入試 対象 募集定員
地域政策学部 プレゼンテーション入試 地域政策学科 10名
現代中国学部 グローバル人材特別入試 現代中国学科 25名
国際コミュニケーション学部 英語学科特別入試 英語学科 —
文学部 英語圏文化コース特別入試 人文社会学科 英語圏文化コース 4名

地域政策学部 プレゼンテーション入試

配点がはっきりしています。

選考方法 配点
調査書(全体の学習成績の状況を10倍) 50点
プレゼンテーション 200点
個人面接 50点
合計 300点

プレゼンが3分の2です。時間はこうです。

プレゼンテーション1人7分以内・質疑応答5分程度・個人面接5分程度

7分で200点分を出し切る必要があります。

出願資格が独特で、「主体的・中心的に活動してきた者」が条件です。

(4) ボランティア活動、NGO・NPO活動、起業活動、国際的な諸事業への参加経験など、より良い地域社会の実現に向けて、個人・団体を問わず、主体的・中心的に活動してきた者(団体の一員として活動し、団体として顕彰された者は除く)。

「団体の一員として活動し、団体として顕彰された者は除く」——ここが厳しい。部活動やクラスの取り組みで賞をもらった、では要件を満たしません。自分が中心にいたことを示す必要があります。

要項の趣旨にも同じことが書かれています。

誰かの活動に単に「参加する」だけではなく、自らが中心となって企画・提案・実行し、その成果を社会に示す主体性と行動力である。(中略)授業の一環としての活動にとどまらず、自らが率先して社会的評価を伴う活動に取り組み、主導的役割を担ってきた者、または他者には代替できない独自のテーマ・方法で挑戦を続けてきた者を幅広く受け入れている。

出願書類は5点です。

書類 条件
入学志願票 本学所定用紙・自筆・写真貼付
写真票/入学検定料振込確認書貼付用紙 本学所定用紙・自筆
調査書 厳封
志望理由書 本学所定用紙・自筆・800字以内
出願資格資料貼付用紙 実践的活動を証明する資料(総合的な探究の時間における成果物・留学期間が証明できる書類・認定書・新聞記事等)の写しを貼付

志望理由書は自筆800字以内。そして提出時の指定まであります。

※提出書類を番号順1〜5に揃え、クリップでとめてください(ホチキス等使用不可)。

日程は二段階です。

項目 期日
一次試験 出願書類による判定(合格発表 2026年10月1日(木))
二次試験 2026年10月18日(日)/豊橋校舎(集合9:40)

出願要件は専願(本学を第1志望とし、合格者は必ず入学)で、評定3.0以上です。

地域政策のテーマは地方自治・都市と地方・住まいと都市・観光にまとめています。

文学部 英語圏文化コース特別入試

4名の枠で、専願・評定3.5以上、そして英語資格が必須です。

資格 基準
実用英語技能検定 2級以上(英検S-CBTも可)
ケンブリッジ大学英語検定試験 140以上
国際連合公用語英語検定試験 B級以上
TOEFL iBT 48以上
TOEIC L&R 520以上
TOEIC L&R + S&W 790以上
GTEC 930以上
TEAP 250以上
IELTS 4.0以上

TOEIC L&R単独で520以上という基準があるのは珍しい設計です。ただしTOEIC-IP、GTECアセスメント版、TOEFL iBT Home Editionは対象外。2024年4月以降に取得したものに限られます。

コースの趣旨にはこうあります。

少人数による「内容重視型」(content-based)の学習環境のなか、英語を「学びの媒体」として活用し、アカデミックな探究力や批判的思考力、そして表現力を育成する

英語で学ぶ、というコースです。国際系学部の小論文も参照してください。

3校を、どう使い分けるか

日程を並べます。

日付 入試
6月1日〜7月21日 中京 事前講義の申込
8月上旬〜下旬 中京 事前講義
9月1日〜5日 名城 出願
9月16日〜24日 中京 出願
9月28日 名城 一次(書類)合格発表
10月1日 愛知 一次(書類)合格発表
10月10日(土) 名城 二次試験
10月17日(土) 中京 高大接続入試 試験
10月18日(日) 愛知 プレゼンテーション入試 二次試験
11月14日(土) 中京 事前課題型 二次選考

中京だけ、動き出しが6月です。事前講義の申込を逃すと、その年は出願できません。

条件の違いはこうです。

名城 中京 愛知
専願か 方式による(ディスカッション系は併願可) 併願可(事前課題型のみ専願) 専願
評定 方式による(経営3.5・経済なし ほか) 経営3.2/事前課題型3.2 地域政策3.0/英語圏文化3.5
事前の準備 資格・実績 8月の講義受講が必須 主体的・中心的な活動の実績
書く試験 外国語学部のみ小論文(要約300字+意見200字) 事前課題型のみレポート2,000字 志望理由書800字(自筆)

「小論文の練習をして総合型に備える」という発想が、この3校には合いません。必要なのは資格・実績・講義参加・発表の準備です(総合型選抜 完全ガイド)。

まとめ

  • 名城大学は「学部独自総合型」をディスカッション/資格/プレゼンテーションの3タイプで設計。出願は9月1日〜5日の5日間、一次は書類審査のみ
  • 名城は一次に合格してから検定料を払う。書類で落ちても費用がかからない
  • 名城の外国語学部は小論文40点(英文を読んで要約300字+意見200字)+英語ディスカッション60点。過去のテーマ例(Overtourism)まで公開されている
  • 名城の経済学部は資格2つを点数化して100点。ニュース時事能力検定・歴史能力検定・統計検定も対象
  • 中京大学の高大接続入試は、8月に大学の授業を受けてから9月に出願する。申込は6月開始。他大学・他方式との併願可で、総合型で最も定員が多い
  • 中京の筆記には「ニュース読解力型問題」という区分がある
  • 中京の事前課題型(文学部言語表現学科・3名)は2,000字のレポートを手書きで事前提出。二次はプレゼン10分+質疑30分
  • 愛知大学の地域政策学部プレゼンテーション入試は300点中200点がプレゼン(7分以内)。調査書は評定×10で50点
  • 愛知の出願資格は「団体の一員として活動し、団体として顕彰された者は除く」。自分が中心にいた活動が要る
  • 愛知の志望理由書は自筆800字以内、書類はクリップ留め(ホチキス不可)

小論文そのものの書き方は小論文の書き方 完全ガイドに、探究の使い方は探究活動 完全ガイドにまとめています。

同じ東海地方では南山大学・西南学院大学 総合型選抜と東海大学 総合型選抜を扱っています。プレゼン型の準備はプレゼン型入試の対策を参照してください。

同じ地域の国立大学と併願するなら、名古屋工業大学、愛知教育大学、三重大学の総合型選抜も確認してください。

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