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金沢工業大学の総合型選抜。4種類すべて小論文がなく、エントリーシートの4問は要項に全文が載っている

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金沢工業大学の総合型選抜を、2027年度入学試験要項から整理しました。女子奨学生・Uターン型奨学生・専願型・課外活動型の4種類の違い、4種類共通のエントリーシート4問(各200字程度)の全文、理解力評価テストと面談の配点、年額25万円の奨学金、特別奨学生制度まで解説します。

金沢工業大学の総合型選抜には4種類あります。女子奨学生/Uターン型奨学生/専願型/課外活動型です。

そして4種類とも小論文がありません。

小論文が出るのは、ずっと後の一般試験中期プラスだけです。国語が「現代の国語(小論文を含む)、言語文化(古文・漢文を除く)」という出題範囲になっていて、100点・50分・記述式です。

そのかわり、総合型選抜で必ず求められるものがあります。エントリーシートの4問です。これが4種類すべて共通で、要項に設問の全文が載っています。

出典:令和9年度(2027年度)入学試験要項(金沢工業大学、PDF・34ページ)、入試案内、過去の入試データ。いずれも2026年9月23日に確認しました。

4種類の違いを1枚で

種類 出願条件 試験内容 特典
女子奨学生 2027年3月卒業見込みの女子 理解力評価テスト+面談 年額25万円(104名)
Uターン型奨学生 2027年3月卒業見込み 理解力評価テスト+面談 年額25万円(84名)
専願型 5つの条件のいずれか+専願 書類審査のみ 特別奨学生制度の対象
課外活動型 2027年3月卒業見込み(条件なし) 面談のみ 特別奨学生制度の対象/入学金の分割納入

女子奨学生とUターン型奨学生は、試験の中身がまったく同じです。違うのは出願できる人と、奨学金の趣旨だけです。

そして女子奨学生とUターン型奨学生は、専願型と併願できます。要項にはっきりそう書いてあります。

日程は4種類とも共通

項目 日程
出願情報登録受付期間 9月1日(火)9時〜9月17日(木)17時
検定料納入受付期間 9月1日9時〜9月17日(木)23時
出願書類受付期間(消印有効) 9月1日〜9月17日(木)
試験日時 10月4日(日)9時30分〜(専願型は書類審査)
合格発表 11月2日(月)15時
入学金納入締切日 11月13日(金)

2026年9月23日時点で、4種類とも出願は締め切られています。この記事は来年度以降に受ける人のための整理です。

検定料は30,000円。出願書類は調査書1通だけで、学校長の推薦書は要りません。

試験地は金沢(本学)、仙台、東京、新潟、富山、福井、長野、名古屋、大阪、岡山、福岡の11か所です。石川まで行かなくても受けられます。

エントリーシートの4問が、この入試の本体

4種類すべてで提出します。出願時にWebで入力します。

次の内容をそれぞれ200字程度で作成し、出願時に入力してください。作成するにあたり、高等学校で身につけた学修の成果(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性・多様性・協働性)の内容を踏まえてまとめてください。 ①高校では、どのような学習を楽しいと感じましたか。自身の学力の成長を支えた取り組みと関連づけてください。 ②高校生活の中で、学習以外に最も夢中になり情熱を傾けて取り組んだことはどのようなことですか。成功または失敗経験を含め、その取り組みによって得られた自身の成長と関連づけてください。 ③志望学科を選択したのは、どのような理由からですか。金沢工業大学の教育や研究の分野、施設等と関連づけてください。 ④金沢工業大学で身につけた能力を活かし、将来どのような分野で活躍したいと考えますか。そのためには、どのような学びを重ねていく必要がありますか。

4問×200字程度で、合計800字程度です。

注目してほしいのは、4問とも「〜と関連づけてください」という条件がついていることです。

  • ①は「楽しかった学習」を、学力の成長を支えた取り組みと関連づける
  • ②は「夢中になったこと」を、成功または失敗経験を含めた自身の成長と関連づける
  • ③は「志望理由」を、金沢工業大学の教育や研究の分野、施設等と関連づける
  • ④は「将来」を、そのために必要な学びと関連づける

つまり、①②は「何をしたか」の報告では足りません。その経験が自分の何を伸ばしたかまで書いて初めて設問に答えたことになります。

③も「ものづくりが好きだから」では答えになりません。金沢工業大学の教育や研究の分野、施設等という具体物を名指しして、そこに志望理由をつなぐよう指定されています。

そして要項には、こんな注意書きもあります。

エントリーシートの入力にあたり、事前に文書作成ソフト(Microsoft Word等)を用いて作成することをお勧めします。60分間通信がない場合はエラーとなります。

大学のほうから「Wordで下書きしてから貼り付けてください」と言ってくれているわけです。出願画面でいきなり書き始めると、60分の壁に引っかかります。

女子奨学生・Uターン型奨学生の試験は300点満点

試験内容 出題範囲 配点 時間
理解力評価テスト(数学か英語から1科目選択) 数学Ⅰ・数学A / 英語コミュニケーションⅠ 100点 9時30分〜10時20分(50分)
面談 エントリーシートの内容に基づき対話 100点 10時45分〜(1人15分)
調査書 数学、理科、外国語、国語、全体の学習成績の状況を点数化 100点 ー

理解力評価テストはマークシート式です。数学と英語のどちらか1科目を選べます。

面談はエントリーシートの内容に基づく対話なので、書いた4問がそのまま質問の材料になります。エントリーシートは提出して終わりではありません。

調査書が100点ぶん点数化されるのも見逃せません。数学・理科・外国語・国語という4教科が名指しされています。

過去問については、要項のQ&Aにこうあります。

理解力評価テストや基礎学力試験の過去問はありますか? → 金沢工業大学のウェブサイトに過去の入試問題を公開しています。

専願型は「試験なし」。ただし出願条件がある

専願型の試験内容は、要項にこう書かれています。

書類審査:提出書類(調査書、エントリーシート等)による審査をします

試験日に何も受けません。10月4日に大学へ行く必要すらありません。

そのかわり、次の①〜⑤のいずれかを満たす必要があります。

①課外活動(文化活動、体育活動)に2年以上参加し、都道府県レベル以上の大会で優秀な成績をおさめた者 ②生徒会活動において会長、副会長、書記、生徒会委員長等を経験した者、又は課外活動(文化活動、体育活動)に2年以上参加し、キャプテン、マネージャー等で顕著なリーダーシップを発揮した者 ③連携協定校において、本学との取り組み(プロジェクト、入学教育など)に参加した者 ④国、都道府県、日本商工会議所、全国工業高等学校長協会、全国商業高等学校長協会とこれらに準ずる団体が認定した各種資格取得者および検定合格者〔実用英語技能検定、日本漢字能力検定、実用数学技能検定、日商簿記検定、TOEIC、GTEC、機械製図検定、危険物取扱者、工事担任者、基本情報技術者、電気工事士等〕 ⑤高等学校在学中において、科学技術振興機構が支援する国際科学技術コンテスト(科学オリンピックおよび課題系コンテスト)に応募し、審査を受けた者

④の資格・検定が例示されているのがありがたいところです。英検・漢検・数検・日商簿記・TOEIC・GTECという定番に加えて、機械製図検定、危険物取扱者、工事担任者、基本情報技術者、電気工事士まで並んでいます。工業高校で取った資格がそのまま出願条件になります。

⑤は「応募し、審査を受けた者」です。入賞していなくてもよいという書き方になっています。

選考の見方は、こう説明されています。

高等学校における学業成績や学習成果を重視するとともに、調査書をもとに、学力の3要素を踏まえ、表現力やコミュニケーション力、多様な人々と主体的に協働して学ぶ姿勢を図り、エントリーシートでは、これらの力を総合的に評価します。

試験がないぶん、エントリーシートの4問が評価のほぼすべてになります。

課外活動型は出願条件なしで、面談だけ

課外活動型は、卒業見込みであれば誰でも出願できます。専願の縛りもありません。

面談(1人15分) エントリーシートの内容に基づき対話します 選考方法:面談の結果とエントリーシート、調査書等により総合的に選考します。

求める人物像には、こうあります。

本学の教育システムを理解し、効果的に活用することで、自らの能力を高めようとする意欲のある者や課外活動等での取り組みに積極的に参加した者を求めます。

名前は「課外活動型」ですが、課外活動の実績そのものを出願条件にしているのは専願型のほうです。課外活動型は条件なしで、面談で語れることが中身になります。

年額25万円の奨学金と、特別奨学生制度

女子奨学生とUターン型奨学生には、合格すると奨学金がつきます。

趣旨 給付額 人数
女子奨学生 女子の進学を積極的に支援 年額250,000円 104名
Uターン型奨学生 出身地域・企業との連携を担う人材育成 年額250,000円 84名

原則4年間継続して給付を受けることが可能です。4年間なら合計100万円です。奨学金は授業料の一部として取扱う給付方法になります。

一方、専願型と課外活動型は特別奨学生制度の対象です。

「総合型選抜(専願型)」「総合型選抜(課外活動型)」…を対象に、「スカラーシップフェロー」「スカラーシップメンバー」を選抜します。

総合型選抜(専願型)/(課外活動型)の枠はスカラーシップフェロー5名、スカラーシップメンバー7名。令和8年度の実績はフェロー10名・メンバー12名でした。

特別奨学生選抜試験は11月15日(日)です。

科目 出題範囲 配点 時間
数学 数学Ⅰ、数学A 100点 9時30分〜10時20分(50分)
外国語(英語) 英語コミュニケーションⅠ 100点 10時50分〜11時40分(50分)

マークシート式で、自己推薦選抜の基礎学力試験を代替試験としています。結果通知は12月1日(火)です。

ただし条件があります。出願時に特別奨学生制度を「希望する」と選択しておくこと、そして合格者で入学金の納入を完了した方が対象であることです。受験票は総合型選抜のものを持参します。

入学金まわりで知っておくといいこと

入学金は200,000円です。

総合型選抜(課外活動型)の合格者は、分割納入を申し出ることができます(入学手続きサイトから申し込み可能)。一次手続入学金として100,000円を締切日までに納め、二次手続入学金の100,000円は令和8年12月23日までに納めます。

もうひとつ。

同一年度において入学手続を完了した方が改めて本学の入学試験を受験し合格した場合、先に納付した入学金を後に合格した入学試験区分に係る入学金へ振替えることができます。

総合型選抜で押さえておいて、後の入試にもう一度挑戦する場合に効いてきます。

なお総合型選抜の合格者には、入学教育学習支援プログラム(「数学」および「英語」の添削学習)が実施されます。入学手続者に郵送されるので、合格してから入学までの半年が空白になりません。

小論文はどこで出るのか

金沢工業大学で小論文が課されるのは、一般試験中期プラスの個別学力試験です。

科目 出題範囲 配点 時間
国語 現代の国語(小論文を含む)、言語文化(古文・漢文を除く) 100点 13時00分〜13時50分(50分)

記述式です。評価の観点はこう書かれています。

記述式問題により「理解する力」、「論理的思考力」、「正確な表現力」を重視して評価します。加えて、国語(小論文)により、総合的な学力を評価します。

日程は出願1月28日〜2月12日、試験日2月19日(金)、合格発表2月26日(金)15時。一般試験中期を受験した人が対象で、個別学力試験100点と一般試験中期100点の合計で選考されます。

総合型選抜を受ける段階では小論文対策は不要ですが、そこで決まらなかったときの再挑戦ルートに小論文があることは知っておいて損はありません。

どこから手をつけるか

まずエントリーシートの4問をWordで書きます。 これが4種類すべてに共通で、しかも専願型ではほぼすべて、女子奨学生・Uターン型では面談の台本になります。出願直前ではなく、夏休みのうちに一度書いてしまうのが正解です。

次に①②を「成長」まで書き切れているか点検します。 ①は「楽しかった学習」で止めず、それを支えた取り組みまで。②は「頑張ったこと」で止めず、成功または失敗経験と、そこで伸びた自分まで。設問の条件文がそのまま採点基準だと思ってください。

③のために大学を調べます。 「金沢工業大学の教育や研究の分野、施設等と関連づけて」と指定されている以上、学科ページと施設の情報を読まずには書けません。学科名を挙げるだけでは③の条件を満たしません。

専願型を狙うなら、出願条件の①〜⑤のどれに当てはまるかを先に確定させます。 ④の資格・検定は例示が長いので、自分が持っているものが入っていないか一つずつ照合してください。③の連携協定校は、高校の先生に聞くのが早いです。

女子奨学生・Uターン型を受けるなら、理解力評価テストの科目選択を早めに決めます。 数学Ⅰ・数学Aか、英語コミュニケーションⅠか。マークシート式で50分です。過去の入試問題が大学サイトに公開されているので、まず1年ぶん解いて手応えを見ます。

調査書の4教科を意識しておきます。 女子奨学生・Uターン型では数学・理科・外国語・国語と全体の学習成績の状況が100点ぶん点数化されます。2年生のうちからここが効きます。

まとめ

  • 金沢工業大学の総合型選抜は女子奨学生/Uターン型奨学生/専願型/課外活動型の4種類で、いずれも小論文はありません
  • エントリーシートの4問(各200字程度)は4種類共通で、要項に全文が載っています
  • 4問とも「〜と関連づけてください」という条件つき。経験の報告だけでは設問に答えたことになりません
  • エントリーシートは出願時にWebで入力。60分間通信がないとエラーになるため、大学自身がWord等での事前作成を勧めています
  • 女子奨学生・Uターン型は理解力評価テスト100点+面談100点+調査書100点。理解力評価テストは数学か英語から1科目選択・50分・マークシート式
  • 調査書は数学・理科・外国語・国語・全体の学習成績の状況を点数化します
  • 専願型は書類審査のみで試験がありません。ただし都道府県レベル以上の大会/生徒会役員・キャプテン等/連携協定校での取り組み/資格・検定/国際科学技術コンテストへの応募のいずれかが必要です
  • 課外活動型は出願条件なしで、面談(1人15分)+エントリーシート+調査書
  • 女子奨学生・Uターン型奨学生は専願型と併願できます
  • 女子奨学生104名・Uターン型84名に年額250,000円が給付され、原則4年間継続します
  • 専願型と課外活動型は特別奨学生制度の対象で、11月15日(日)の基礎学力試験でスカラーシップフェロー5名・メンバー7名が選ばれます
  • 試験地は全国11か所(金沢・仙台・東京・新潟・富山・福井・長野・名古屋・大阪・岡山・福岡)
  • 課外活動型の合格者は入学金を分割納入できます(一次10万円+二次10万円)
  • 小論文があるのは一般試験中期プラスの国語「現代の国語(小論文を含む)」100点・50分・記述式です
  • 2026年9月23日時点で総合型選抜4種類の出願は締切済み(9月17日)。試験日は10月4日(日)、合格発表は11月2日(月)です

総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。北陸の私立大学は金沢医科大学、金沢星稜大学、富山国際大学の記事にもあります。

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