福井医療大学の総合型選抜。小論文が100点で面接が20点、2026年度の過去問は「大学に通うことの意味」
福井医療大学の総合型選抜を、2027年度募集要項と公開されている2026年度入学試験問題から整理しました。600字60分の小論文が100点、面接が20点という配点、公開された過去問と出題の意図、第2希望学科の選び方、評定3.3以上という出願資格まで解説します。
福井医療大学の総合型選抜は、小論文が100点、面接が20点です。
合計120点のうち、小論文が83%を占めます。ここまで小論文に寄った総合型選抜は多くありません。
しかも、過去問が公開されています。2026年度の総合型選抜の小論文は、これ1問でした。
大学に通うことの意味について、あなたの考えを600字程度で述べよ。
課題文もグラフもありません。設問1行だけです。
出典:福井医療大学募集要項2027(PDF・24ページ)、2026年度入学試験問題(PDF・79ページ)、入試情報。いずれも2026年9月23日に確認しました。
学科は保健医療学部のリハビリテーション学科(理学療法学専攻50名・作業療法学専攻40名・言語聴覚学専攻30名)と看護学科60名です。理学療法学専攻にはアスレティックトレーナー併修コースがあります。
配点と時間割
| 試験内容 | 配点 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 小論文 | 100点 | 600字程度・60分 |
| 面接 | 20点 | ー |
当日の流れはこうです。
| 時刻 | 内容 |
|---|---|
| 9:00〜 | 受付 |
| 9:45〜 | オリエンテーション |
| 10:00〜11:00 | 小論文(60分) |
| 11:30〜 | 面接 |
60分で600字です。1分あたり10字。時間に追われる分量ではありません。構想に15分、執筆に35分、見直しに10分が取れます。
裏を返せば、書き飛ばしの答案は見抜かれます。時間があるぶん、構成と言葉づかいが問われます。
出題の意図が公開されている
過去問PDFの冒頭に「出題の意図」というページがあり、総合型選抜・学校推薦型選抜Ⅰ・社会人選抜に共通する説明が載っています。
小論文では、専門分野を学ぶ上で必要な基礎学力をはかるために、「知識や理解力・思考力」を問う問題を、以下のような意図をもって出題しています。 【小論文】自分の考えを、指定された字数で、適切な言葉を用いて論理的に説明する能力があるかを評価する。
読み解くと、評価されるのは3つです。
- 自分の考えがあること
- 指定された字数で書けること
- 適切な言葉を用いて論理的に説明できること
2番目が入っているのが独特です。600字程度という指定を守れるかも評価対象だということです。400字で終わったり、800字に膨らんだりすると、それ自体が減点になり得ます。
募集要項の側にも評価の説明があります。
小論文では知識や理解力・思考力を、面接では、適性や自分の考えをまとめ表現する力およびコミュニケーション能力を評価します。また、提出書類からは高等学校での学習成績の状況や主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度および出欠状況等について評価します。
提出書類で出欠状況が見られると明記されています。調査書の欠席日数は無視できません。
2026年度の過去問を読む
もう一度、設問を見てください。
大学に通うことの意味について、あなたの考えを600字程度で述べよ。
医療系の大学ですが、医療の知識を問う設問ではありません。誰でも書けます。だからこそ、差がつくのは中身の具体性です。
この設問で避けたいのは、「大学は専門知識を学ぶ場所です」「視野を広げる場所です」という一般論だけで600字を埋めることです。評価の観点が「自分の考えを、適切な言葉を用いて論理的に説明する能力」である以上、一般論の羅列は論理的な説明になりません。
現実的な構成はこうです。
- 問いに対する自分の答えを1つ決める(例:大学に通う意味は、答えのない問いに時間をかける訓練を受けることだ)
- なぜそう考えるのか、根拠を2つ挙げる(高校までの学びとの違い、自分が志望する職業で必要になる力)
- 自分の経験や志望分野に引きつけて具体化する
- 結論をもう一度言い直す
600字なら、1が80字、2が各180字、3と4で160字。この配分で入ります。
理学療法・作業療法・言語聴覚・看護のどれを志望するかで、3の中身が変わります。 志望分野を1度は登場させたほうが、面接への橋渡しにもなります。
過去問PDFには、学校推薦型選抜Ⅰと社会人選抜の小論文も1ページずつ載っています。傾向をつかむなら、そちらも見ておく価値があります。
出願資格は評定3.3以上
2027年3月に高等学校または中等教育学校卒業見込みの者で全体の学習成績の状況が3.3以上の者。または既卒者で医療機関等の推薦書を提出できる者。本学を第1希望(専願)とする者。
評定3.3が最初の関門です。既卒者は評定ではなく医療機関等の推薦書で出願できます。すでに医療現場で働いている人に道が開かれています。
第2希望が選べる。ただし辞退はできない
この大学の総合型選抜で、いちばん注意が要るのがここです。
志望学科専攻については、出願時に、第2希望まで選択可能。(理学療法学アスレティックトレーナー併修コースは第2希望に選択できません)
そして別紙にこうあります。
第2希望学科/専攻にて合格した場合:専願制のため、第2希望学科/専攻にて合格された場合も、原則として入学辞退は出来ません。(第1希望学科専攻にて合格された場合と同じ扱いとなります。)
第2希望で受かっても辞退できません。 「理学療法がだめなら他大学へ」という使い方はできない、ということです。
ただし救済もあります。
ただし、本学の選抜試験(学校推薦型選抜Ⅱ(公募)、一般選抜等)に限り、その後も受験いただくことが可能です。その際に、第1希望学科/専攻にて合格した場合は、入学学科専攻を変更することが可能です。(学納金等に差額がある場合は、差額分を返金します。)
第2希望で合格して手続きをしたあとでも、同じ大学の公募推薦や一般選抜で第1希望の学科に挑戦できます。そこで受かれば学科を変更でき、学費の差額も返ってきます。
第2希望を書くかどうかは、「この大学に入れるなら学科はどちらでもよい」と言えるかで決めてください。
日程と会場
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 出願期間 | 2026年9月24日(木)〜10月6日(火)必着 |
| 試験日 | 2026年10月19日(月) |
| 合格発表 | 11月2日(月) |
| 入学手続締切 | 11月17日(火) |
2026年9月23日時点で、出願受付は9月24日(木)から始まります。 ちょうど直前です。
会場に注意してください。
※試験会場は、AOSSA 8階 福井県県民ホール。
大学ではなく福井駅前の施設です。本学会場で行われる試験には福井駅東口付近から送迎バスが出ますが、総合型選抜は会場が違うので、バスの対象になるかは出願後の案内で確認してください。
出願書類と様式
大学サイトから様式をダウンロードします。
- 志望理由書(PDF)
- 活動実績報告書(PDF・Excel)
- 活動実績報告書(記入例)
- 推薦書(PDF・Excel、総合型選抜では既卒者のみ)
活動実績報告書には記入例が用意されています。書き方に迷ったら、まずこれを見てください。Excel版もあるので、パソコンで作れます。
アスレティックトレーナー併修コースを志望する場合は、ここにスポーツ活動歴・入賞歴を書きます。
※アスレティックトレーナー併修コースは活動実績報告書に記載のスポーツ活動歴・入賞歴等を含めて総合的に判定します。
特待生は総合型の合格者でも狙える
申請資格:①一般(第1次)選抜の受験者 ②共通テスト利用前期選抜の受験者 ※推薦選抜等の合格者でも、①②を受験することにより申請可能。 採用方法:①と②の成績の平均点が200点以上の成績上位者 免除内容:入学金および授業料の免除
募集人員は各学科専攻3名。総合型選抜で合格したあとでも、一般選抜と共通テスト利用前期の両方を受ければ申請できます。入学金と授業料が免除になる制度なので、学力に自信があるなら検討する価値があります(ほかに家計の収入基準があります)。
どこから手をつけるか
まず過去問を1問解きます。 「大学に通うことの意味について、あなたの考えを600字程度で述べよ」。60分計って書いてください。これが本番とほぼ同じ体験になります。
600字という指定を守る練習をします。 出題の意図に「指定された字数で」と明記されています。540字〜660字あたりに収める感覚を身につけてください。
一般論で終わらせないための材料を用意します。 志望分野(理学療法・作業療法・言語聴覚・看護)に引きつけられる経験を、2つか3つ書き出しておきます。どんなテーマが来ても、そこへ着地させられます。
評定3.3と出欠を確認します。 出願資格は3.3以上。提出書類では出欠状況も評価されると書かれています。
活動実績報告書は記入例を見てから書きます。 Excel版があるのでパソコンで作れます。
第2希望を書くかは慎重に決めます。 第2希望で合格しても辞退できません。ただし同じ大学の公募推薦や一般選抜で第1希望に再挑戦でき、通れば学科変更と差額返金があります。
会場はAOSSA 8階です。 大学ではありません。当日の移動を間違えないでください。
まとめ
- 福井医療大学の総合型選抜は、小論文100点+面接20点の120点満点。小論文が8割以上を占めます
- 小論文は600字程度・60分(10:00〜11:00)、面接は11:30からです
- 2026年度の過去問が公開されています。設問は「大学に通うことの意味について、あなたの考えを600字程度で述べよ」の1問だけで、課題文はありません
- 出題の意図は「自分の考えを、指定された字数で、適切な言葉を用いて論理的に説明する能力があるかを評価する」と明記されています
- 提出書類では高校での学習成績の状況・主体性・出欠状況等が評価されます
- 出願資格は全体の学習成績の状況3.3以上、本学を第1希望(専願)。既卒者は医療機関等の推薦書でも出願できます
- 第2希望の学科・専攻を選べます(アスレティックトレーナー併修コースは第2希望に選べません)
- 第2希望で合格しても辞退はできません。ただし同じ大学の学校推薦型選抜Ⅱ(公募)や一般選抜は受験でき、第1希望に合格すれば学科を変更でき、学費の差額も返金されます
- 出願は2026年9月24日(木)〜10月6日(火)必着、試験日は10月19日(月)、合格発表は11月2日(月)です
- 試験会場はAOSSA 8階 福井県県民ホールで、大学ではありません
- 出願書類の様式(志望理由書・活動実績報告書・推薦書)は大学サイトからダウンロードでき、活動実績報告書には記入例とExcel版があります
- アスレティックトレーナー併修コースは、活動実績報告書のスポーツ活動歴・入賞歴も判定に含まれます
- 特待生奨学金制度は総合型選抜の合格者でも、一般(第1次)と共通テスト利用前期の両方を受験すれば申請可能。入学金と授業料が免除されます
総合型選抜そのものの進め方は総合型選抜の完全ガイド、大学別の記事は大学別対策の作り方から探せます。福井県の私立大学は仁愛大学、福井工業大学、岐阜県は中京学院大学の記事にもあります。