面接練習に親が付き合うとき。圧をかけずに役に立つ4つのルール
親との面接練習はうまくいかないことが多い一方、家庭にしかできない役割もあります。練習を始める前に決めるルール、返してよい感想、避けるべき指摘を整理しました。
「面接の練習、付き合って」と頼まれることがあります。
正直に書きます。親との面接練習は、失敗しやすいです。
理由は、練習の途中で役が変わってしまうからです。面接官のつもりで始めたのに、いつのまにか親に戻って評価を始める。そこから空気が悪くなり、練習が終わります。
ただし、家庭にしかできない役割もあります。この記事は、失敗を避けながらその役割だけを果たすためのものです。
家庭の練習で狙うのは1つだけ
学校や塾でやる面接練習と、家庭でやる練習は、狙いを変えてください。
| 場所 | 狙い |
|---|---|
| 学校・塾 | 内容の妥当性、想定問答、本番に近い緊張 |
| 家庭 | 初めて聞く人に伝わるか |
家庭で内容の指導までやろうとすると、たいてい衝突します。
そして実は、「伝わるか」の確認こそ、家庭がいちばん向いています。保護者はその大学の専門家ではありません。専門外の人に伝わるかどうかは、面接官が第一印象で判断する部分そのものです。
始める前に決める4つのルール
練習を始める前に、この4つを声に出して確認してください。これが圧を防ぎます。
ルール1:時間を決める
「20分だけ」と決めて始めます。終わりが見えない練習は、途中から追及に変わります。時間が来たら、途中でも終わります。
ルール2:途中で止めない
答えている最中に「そこは違う」と口を挟まない。最後まで話させてから、まとめて返します。
本番の面接官は途中で止めません。止めてしまうと、本番の練習になりません。
ルール3:親は評価しない役だと宣言する
始める前に、はっきり伝えてください。
良い悪いは言わない。伝わったかどうかだけ言うね。
この一言があるかないかで、本人の防御の度合いが変わります。
ルール4:終わったら、その話を引きずらない
練習が終わったら、その日はもう面接の話をしない。食事の場に持ち込まない。練習を日常に染み出させないことが、次も付き合ってもらうコツです。
何を聞けばいいか
質問は、本人が提出した書類から作ります。面接で聞かれることは、ほぼ書類の中にあるからです。この関係は総合型選抜の面接で聞かれることは、あなたの書類に全部書いてあるに書きました。
書類を横に置いて、次の順で聞いてください。
| 順 | 質問 |
|---|---|
| 1 | 志望理由を、1分くらいで話してみて |
| 2 | (書類の一節を指して)これはどういうこと? |
| 3 | それは、いつ・どこであったこと? |
| 4 | なぜそう思ったの? |
| 5 | その学びを、大学のどの部分でやりたいの? |
| 6 | 反対の意見を持つ人には、どう答える? |
2番が家庭の練習でいちばん効きます。書類に書いてあるのに説明できない箇所は、本人の言葉になっていない部分です。そこが本番で崩れます。
小論文を課す大学の場合、小論文で書いた内容も面接で掘られます。この接続は小論文で書いたことは面接で聞かれるにまとめています。
終わったあとに返すこと
ここが最も重要です。返してよいのは、次の3種類だけです。
| 返してよいこと | 具体例 |
|---|---|
| 伝わったかどうか | 「◯◯の話は、よく分かった」「△△のところは、途中で分からなくなった」 |
| 聞き取りやすさ | 「早口になってたよ」「最後、声が小さくなる」 |
| 印象に残った箇所 | 「あの話をしてるときが、いちばん生き生きしてた」 |
返してはいけないのが、内容の是非です。
| 避けたい言葉 | なぜ |
|---|---|
| その志望理由は弱い | 評価役に戻っている。書き直す気力を奪う |
| もっとこう言ったほうがいい | 親の言葉になり、面接で崩れる |
| そんなんじゃ落ちる | 練習が二度とできなくなる |
内容の妥当性は、学校や塾の先生が見ます。家庭が両方の役をやる必要はありません。
書類そのものへの関わり方は子どもの小論文や志望理由書を、親が読むときに、避けるべき関わり方全般は保護者がやってはいけない5つのことにまとめています。
家庭だからできる、もう1つのこと
面接の中身より効く場面があります。本番の朝の過ごし方です。
- 前日に持ち物を一緒に確認する
- 会場までの経路と所要時間を調べておく
- 当日の朝、面接の内容について質問しない
最後の1つが効きます。当日の朝に確認を始めると、本人の中で固まっていたものが崩れます。朝は、天気の話でいいのです。
練習を断られたら、引かない
「親とはやりたくない」と言われることがあります。これは健全な反応です。
無理に付き合わせないでください。代わりに、学校の先生や塾に練習を依頼できているかだけ確認してください。練習相手が誰かではなく、練習しているかどうかが重要です。
まとめ
- 家庭の練習で狙うのは「初めて聞く人に伝わるか」の1点だけ
- 時間を区切る、途中で止めない、評価しないと宣言する、引きずらない
- 質問は本人の書類から作る。「これはどういうこと?」が最も効く
- 返してよいのは、伝わったか・聞き取りやすさ・印象に残った箇所の3つ
- 内容の是非は学校や塾に任せる
- 当日の朝に、面接の中身を確認しない